
「紫外線吸収剤フリー」って結局どういう意味?なんとなく選んでいるだけだと、目や肌にじわじわダメージを与えているかもしれません。
💬「ノンケミカルって書いてあるから安心かな…」と思って選んでいませんか?
実は「フリー」の意味・成分の違い・目への影響を知らないまま使うのは、肌トラブルや目への刺激リスクを見逃すことになります。
このコラムを読めば👇
✅ 紫外線吸収剤フリーが自分に向いているか判断できる
✅ 成分の違いが正しくわかる
✅ 目元・顔まわりに使っていい日焼け止めが選べるようになる
🚨 こんな方は特にチェック!
🔸 敏感肌・乾燥肌・アトピー気味の方
🔸 目元ケアや顔まわりに日焼け止めを使いたい方
🔸 お子さんや乳幼児に使う日焼け止めを探している方
🔸 「なんとなく」で日焼け止めを選んでいた方
目次
- 紫外線吸収剤フリーとは何か
- 紫外線吸収剤の仕組みと主な種類
- 紫外線散乱剤との違い
- 紫外線吸収剤が肌に与える影響
- 紫外線吸収剤が目に与える影響
- 紫外線吸収剤フリーが向いている人とは
- 紫外線吸収剤フリー製品を選ぶときのポイント
- 紫外線対策を正しく続けるために
- まとめ
この記事のポイント
紫外線吸収剤フリーとは化学成分を使わず酸化亜鉛・酸化チタンのみで紫外線を防ぐ製品で、敏感肌・乳幼児・目元ケアに適しているが、白浮きやSPF値の低さに注意が必要。
💡 紫外線吸収剤フリーとは何か
「紫外線吸収剤フリー」とは、日焼け止めや化粧品に含まれる紫外線防御成分のうち、「紫外線吸収剤」と呼ばれるカテゴリーの成分を一切配合していない製品のことを指します。英語では「chemical-free sunscreen(ケミカルフリーサンスクリーン)」とも表現されることがあります。
日焼け止めに含まれる紫外線防御成分は大きく2種類に分けられます。一つは「紫外線吸収剤」、もう一つは「紫外線散乱剤」です。紫外線吸収剤フリーとは、この2種類のうち前者だけを使用していない製品を意味し、後者の紫外線散乱剤のみで紫外線防御を行う製品となります。
日本では化粧品の成分表示に関して薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)が定められており、配合されているすべての成分を全成分表示することが義務付けられています。そのため、製品パッケージや公式サイトの成分一覧を確認することで、紫外線吸収剤が使われているかどうかを自分で判断することも可能です。
「フリー」という言葉がついていると、一般的に「その成分が入っていない=安全・安心」というイメージを持つ方も多いです。ただし、紫外線吸収剤フリーであればすべての人にとって完全に安全というわけではなく、それぞれの成分特性や肌質・体質との相性を理解したうえで製品を選ぶことが重要です。
Q. 紫外線吸収剤フリーとはどういう意味ですか?
紫外線吸収剤フリーとは、化学的に紫外線を吸収するケミカル系成分を一切配合せず、酸化亜鉛や酸化チタンなどの紫外線散乱剤のみで紫外線防御を行う日焼け止め製品のことです。英語では「ケミカルフリーサンスクリーン」とも呼ばれます。
📌 紫外線吸収剤の仕組みと主な種類
紫外線吸収剤は、その名の通り紫外線を化学的に吸収することで、肌へのダメージを防ぐ役割を果たします。紫外線を受けると、吸収剤の分子が紫外線のエネルギーを取り込み、熱エネルギーや蛍光として放出することで肌が紫外線を直接受けるのを防ぎます。この反応は化学反応によるものであるため、「ケミカル系」とも呼ばれます。
日本で使用が認められている主な紫外線吸収剤には以下のようなものがあります。
まず、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(オクチノキサートとも呼ばれる)は、UVB(紫外線B波)を吸収する代表的な吸収剤です。多くの日焼け止め製品に高濃度で使用されており、高いSPF値(紫外線B波防御指数)を実現するうえで重要な役割を担っています。
次に、オキシベンゾン(ベンゾフェノン-3)は、UVA(紫外線A波)とUVBの両方を吸収できる成分です。ただし、アレルギー反応を引き起こしやすい成分としても知られており、接触皮膚炎の原因となることがあります。また、環境への影響も指摘されており、ハワイ州などでは海洋環境保護を目的とした規制が設けられています。
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(アボベンゾン)は、UVAを吸収する成分として広く使用されています。UVA吸収において高い効果を示す一方、紫外線にさらされると分解されやすい性質があり、他の安定化成分と組み合わせて使用されることが多いです。
ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸オクチル(ウロカニン酸オクチルエステル)や、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸なども代表的な吸収剤として知られており、さまざまな製品に配合されています。
これらの吸収剤の特徴は、肌に塗布した際に透明で使用感が軽いことです。白浮きしにくく、テクスチャーが軽いため、日常使いしやすい点が消費者に支持されてきた理由の一つです。一方で、化学反応によって機能するという性質上、肌への刺激やアレルギー反応のリスクが散乱剤と比べてやや高いとされています。

✨ 紫外線散乱剤との違い
紫外線吸収剤と対比して理解しておきたいのが「紫外線散乱剤」です。紫外線散乱剤は、肌の表面で紫外線を物理的に反射・散乱させることで紫外線の侵入を防ぐ成分です。化学反応を起こさずに機能するため、「ノンケミカル系」とも呼ばれます。
代表的な散乱剤には、酸化亜鉛(亜鉛華)と酸化チタン(二酸化チタン)の2種類があります。これらはミネラル由来の成分であることから「ミネラル系サンスクリーン」とも称されます。
酸化亜鉛はUVA・UVBの広い範囲をカバーし、抗炎症作用も持つとされています。酸化チタンは主にUVBと短波長UVAに対して効果的で、白さが強く出る傾向があります。
散乱剤の主なメリットは、肌への刺激が少なく、アレルギー反応が起きにくいとされていることです。成分が皮膚に吸収されにくい性質があるため、皮膚科の専門医からも敏感肌やアレルギー体質の方に推奨されることがあります。また、塗布直後から効果を発揮するため、外出前に塗ってすぐに効果が出るという利点もあります。
一方で散乱剤のデメリットとしては、白浮きしやすいこと、テクスチャーが重く感じやすいこと、汗や水で落ちやすいことが挙げられます。ただし近年では、微粒子化(ナノ粒子化)の技術により白浮きを軽減した製品も増えています。なお、ナノ粒子については安全性に関する議論が続いており、目元や粘膜への使用については注意が必要です。
紫外線吸収剤と散乱剤を比較すると、吸収剤は使用感が優れているが刺激が出やすいという特性があり、散乱剤は刺激が少ないが使用感に課題があるという特性があります。近年では両者を組み合わせた「ハイブリッド型」の製品も多く市場に出ており、それぞれの欠点を補い合う設計になっています。
Q. 紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の主な違いは何ですか?
紫外線吸収剤は化学反応で紫外線エネルギーを熱として放出し肌を守るケミカル系成分で、白浮きしにくく使用感が軽い反面、刺激やアレルギーのリスクがあります。一方、酸化亜鉛・酸化チタンなどの紫外線散乱剤は肌表面で物理的に紫外線を反射・散乱させるノンケミカル系で、刺激が少ない反面、白浮きしやすい特性があります。
🔍 紫外線吸収剤が肌に与える影響
紫外線吸収剤が肌に与える影響については、さまざまな研究が行われてきました。主な懸念点として挙げられるのは、皮膚への浸透性とアレルギー反応のリスクです。
2019年にアメリカ食品医薬品局(FDA)が行った研究では、市販の日焼け止めに含まれる4種類の紫外線吸収剤(アボベンゾン、オキシベンゾン、オクトクリレン、エカムスル)が皮膚を透過して血中に移行する可能性があることが示されました。ただし、血中に移行することが直ちに有害であることを意味するものではなく、FDAはその後もさらなる安全性評価の継続を求めており、現時点で「使用を中止するべき」という結論には至っていません。
アレルギー反応については、オキシベンゾン(ベンゾフェノン-3)が特に注意が必要な成分として知られています。接触皮膚炎(かぶれ)の原因となることが報告されており、既往歴のある方や敏感肌の方は使用前にパッチテストを行うことが推奨されます。メトキシケイヒ酸エチルヘキシルも一部の人に刺激感や発赤を引き起こすことが知られています。
また、ホルモンへの影響(内分泌かく乱作用)についても研究が進んでいます。特にオキシベンゾンはエストロゲン様作用を持つ可能性があることが動物実験で示されていますが、ヒトに対する実際の影響については現段階では明確な結論が出ていません。日本の薬機法の枠組みのもとで承認・使用されている成分については、一定の安全性評価が行われたうえで市場流通しています。
肌への刺激という観点では、紫外線吸収剤は紫外線を吸収する際に熱エネルギーを発生させるという特性があります。この熱が肌表面で微細な刺激となり、ニキビや赤みを引き起こすことがあるとも言われています。実際に、ニキビ肌やニキビができやすい脂性肌の方が吸収剤入りの日焼け止めを使用してニキビが悪化したと感じるケースも報告されています。
肌の状態や体質によって反応は大きく異なります。同じ成分でも問題なく使える人もいれば、トラブルが出る人もいるため、自分の肌に合った成分を選ぶことが大切です。

💪 紫外線吸収剤が目に与える影響
目元や目の周囲への日焼け止め使用を考える際、紫外線吸収剤が目に与える影響については特に注意が必要です。
目の周りの皮膚は顔の中でも特に薄く、デリケートな部位です。成分が皮膚に浸透しやすく、また目に入る可能性も他の部位と比べて高い傾向があります。紫外線吸収剤は化学的に反応する成分のため、目に入った場合に刺激感や充血、涙目などの症状を引き起こすことがあります。
眼科的な観点から見ると、紫外線吸収剤の一部の成分が角膜や結膜に刺激を与える可能性があることが指摘されています。特にオクチノキサートやオキシベンゾンは、目に直接触れると刺激が出やすい成分として知られています。これらの成分が入った日焼け止めを目の際(まつ毛の生え際に近い部分)に塗布したり、汗や水で目に流れ込んだりすることで、一時的な不快感や充血を経験することがあります。
また、コンタクトレンズを使用している方にとって、紫外線吸収剤を含む製品が目に入ることはさらにリスクが高まる可能性があります。コンタクトレンズ素材によっては化学物質を吸着しやすいものがあり、レンズを介して角膜への刺激が持続するケースも報告されています。
一方、紫外線散乱剤(酸化亜鉛・酸化チタン)は化学反応を起こさない物理的な成分であるため、目に触れた際の刺激が比較的少ないとされています。ただし、散乱剤もナノ粒子化されたものについては眼内への影響を懸念する意見もあることから、目への使用に際しては慎重な姿勢が求められます。
眼の手術(レーシック、白内障手術など)を受けた後や、ドライアイや慢性結膜炎などの目の疾患がある方は、目元への化粧品・日焼け止め成分の影響をより一層意識する必要があります。このような方は、使用する製品について眼科医に相談することをお勧めします。
日常生活における紫外線から目を守るためには、UVカット機能付きのサングラスや帽子、UVカット機能付きコンタクトレンズなども有効な手段です。目元の日焼け止め選びは、成分の安全性と使用感のバランスを考慮して行うことが大切です。
Q. 紫外線吸収剤が目に入るとどうなりますか?
オクチノキサートやオキシベンゾンなどの紫外線吸収剤が目に入ると、刺激感・充血・涙目などの症状を引き起こすことがあります。コンタクトレンズ使用者はレンズが成分を吸着しやすく刺激が持続するリスクも高まります。目元への日焼け止めには、刺激の少ない紫外線散乱剤ベースの製品が推奨されます。
🎯 紫外線吸収剤フリーが向いている人とは
紫外線吸収剤フリーの製品が特に向いているとされる方には、いくつかの共通した特徴があります。
まず、敏感肌の方や肌トラブルが起きやすい方です。紫外線吸収剤はケミカル成分であるため、皮膚への刺激が散乱剤よりも高い傾向があります。ちょっとした刺激でも赤みや痒みが出やすい敏感肌の方は、吸収剤フリーの製品を選ぶことでトラブルリスクを軽減できる場合があります。
次に、アレルギー体質の方です。特に、過去に日焼け止めや化粧品を使用してかぶれや皮膚炎を経験したことがある方は、アレルゲンとなりやすい紫外線吸収剤を避けることが賢明です。アレルギー科や皮膚科でパッチテストを受けて特定の成分に反応があることが分かっている場合は、その成分が含まれていない製品を選ぶことが基本的な対応となります。
乳幼児や子どもへの使用も、吸収剤フリーが推奨されることが多いです。子どもの皮膚は薄く、成分の浸透性が高いため、化学成分の影響をより受けやすい可能性があります。小児科学会や皮膚科学会の指針では、乳幼児の日焼け止めには成分がシンプルで肌への刺激が少ないものを選ぶよう推奨されており、散乱剤のみを使用した製品が選ばれることが多いです。
妊娠中・授乳中の女性も、成分の経皮吸収や内分泌かく乱作用の懸念から、吸収剤フリー製品を選ぶことを好む方が多い傾向にあります。オキシベンゾンのホルモン様作用については研究段階の情報も含まれますが、妊娠中は特に慎重な姿勢で製品を選ぶことが望まれます。
目元や目の周りに日焼け止めを使用したい方にとっても、紫外線吸収剤フリーは選択肢として注目されます。前述の通り、吸収剤は目に入ったときの刺激が強い傾向があるため、目元専用の日焼け止めには散乱剤ベースの製品が推奨されることがあります。
また、スキンケアに使用するアイテムの成分にこだわりを持つ方や、なるべくシンプルな成分の製品を使いたいという方にも、紫外線吸収剤フリーは支持されています。
一方で、紫外線吸収剤フリーが必ずしもすべての人にとって最良の選択というわけではありません。白浮きが気になる方、使用感の軽さを重視する方、強い日差しの下で高いSPF・PA値を必要とする方は、吸収剤を含む製品の方が使いやすいと感じることもあります。
💡 紫外線吸収剤フリー製品を選ぶときのポイント
紫外線吸収剤フリーの製品を選ぶ際には、いくつかのポイントを確認することが大切です。
まず、成分表示を確認することが基本です。「紫外線吸収剤フリー」「ノンケミカル」「ケミカルフリー」などの表記がある製品でも、全成分をしっかり確認することが重要です。配合されている紫外線防御成分が酸化亜鉛または酸化チタンのみであれば、散乱剤のみを使用した製品と判断できます。逆に、これらの表記があっても微量の吸収剤が配合されているケースがないとは言い切れないため、実際の全成分表示で確認する習慣をつけておくとよいでしょう。
次に、SPF・PA値を確認しましょう。紫外線吸収剤フリーの製品は、吸収剤を使用した製品と比べてSPF・PA値が低くなる傾向があります。日常使いであればSPF30・PA+++程度で十分な場合が多いですが、長時間の屋外活動や海水浴などの際にはより高い値が必要になります。用途に応じて適切な紫外線防御指数の製品を選ぶことが重要です。
テクスチャーや使用感についても事前に確認できると理想的です。散乱剤のみを使用した製品は白浮きしやすいという特性があります。最近は微粒子化された散乱剤や処方の工夫によって白浮きを軽減した製品も増えていますが、個人差があるため、可能であればテスターや小容量品で試してみることをお勧めします。
用途に合わせた製品選びも重要です。顔用・ボディ用・目元用など、使用する部位に応じた製品が市場に出ています。目元に使用する場合は、目元専用または眼科医推奨と記載された製品を選ぶと安心感が高まります。
また、ウォータープルーフ(耐水性)についても確認しておきましょう。汗をかく季節や水に入る機会が多い場合は、耐水性のある製品を選ぶことで紫外線防御効果が持続しやすくなります。同時に、ウォータープルーフ製品は通常の洗顔では落ちにくいため、専用のクレンジングで丁寧に落とすことも意識してください。
肌に合うかどうかは個人差が大きいため、新しい製品を試す際にはパッチテストを行うことも有効です。二の腕の内側など皮膚が薄く反応が出やすい部分に少量塗布し、24~48時間様子を見ることで、自分の肌との相性を事前に確認することができます。
肌に慢性的な疾患がある方や、アレルギーの既往歴がある方は、皮膚科医や眼科医に相談したうえで製品を選ぶことが最も安心な方法です。専門家のアドバイスを受けることで、自分の状態に最適な日焼け止めを見つけやすくなります。
Q. 紫外線吸収剤フリー製品はどんな人に向いていますか?
紫外線吸収剤フリー製品は、敏感肌・アレルギー体質・乳幼児・妊娠中または授乳中の方、目元に日焼け止めを使いたい方に特に適しています。化学成分による刺激やアレルギー反応リスクを軽減できるためです。ただし白浮きやSPF値の低さという課題もあるため、用途と肌質に合わせて選ぶことが重要です。
📌 紫外線対策を正しく続けるために

日焼け止めの成分選びと同様に、正しい使い方と継続することも紫外線対策において非常に重要です。どれだけ高品質な製品を選んでも、適切な量と頻度で使用しなければ十分な防御効果は得られません。
日焼け止めの使用量については、多くのメーカーが「顔全体に対してパール粒2つ分程度」を目安として推奨しています。少量しか使用しないとSPF・PA値通りの効果が発揮されないため、適量を守ることが大切です。特に紫外線散乱剤のみの製品は、十分な量を均一に塗布することが防御効果を高めるうえで重要です。
塗り直しについても意識することが必要です。どんなに優れた日焼け止めも、汗や皮脂、摩擦によって効果が落ちていきます。一般的に2~3時間ごと、または水に濡れたり大量に汗をかいたりした後には塗り直すことが推奨されています。
紫外線は晴れた日だけでなく、曇りの日や雨の日にも一定量地表に届いています。また、窓ガラスを通り抜けるUVAは室内にいても皮膚や目に影響を与えるため、外出しない日も日焼け止めを使用する習慣は皮膚の老化予防に効果的です。UVAは皮膚の真皮層まで届き、コラーゲンやエラスチンを変性させることで、シワやたるみなどの光老化を引き起こします。
目への紫外線ダメージについても忘れてはなりません。紫外線は白内障や翼状片、光老化による眼周囲の皮膚変化などのリスクを高めることが知られています。UVカット機能付きのサングラスや帽子を積極的に活用することで、目と目元の皮膚を紫外線から守ることができます。
また、日焼け止めだけに頼るのではなく、日傘や帽子、長袖の衣類といった「遮光」の工夫を組み合わせることで、より効果的な紫外線対策が可能です。SPFの高い日焼け止めを使いながらも、物理的に日光を遮ることで、肌への紫外線量を最小限に抑えることができます。
紫外線対策は一時的なものではなく、年間を通じて継続することが大切です。特に4月から9月は紫外線量が多く、油断しがちな春先から意識的に対策を始めることが推奨されます。一方で冬季も紫外線は存在するため、通年でのケアを習慣にしていきましょう。
スキンケアの観点からは、日焼け止めを使用する前の保湿ケアも重要です。保湿が不十分な肌は乾燥によってバリア機能が低下し、紫外線や化粧品成分の刺激を受けやすくなります。化粧水・乳液・クリームなどで肌を整えてから日焼け止めを塗布することで、肌への負担を軽減しながら紫外線防御効果を維持することができます。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、目元や敏感肌のトラブルを訴えて受診される患者様の中に、紫外線吸収剤による接触皮膚炎や目の充血・刺激感が原因となっているケースが少なくありません。最近の傾向として、ご自身の肌質や目の状態に合わせて紫外線散乱剤のみを使用したノンケミカル製品へ切り替えることで、症状が改善される方も多くいらっしゃいます。成分選びに迷われた際は、お気軽に皮膚科や眼科にご相談いただくことで、より安心して紫外線対策を続けていただけると思います。」
✨ よくある質問
基本的に同じ意味として使われます。どちらも化学的に紫外線を吸収するケミカル系成分を配合せず、酸化亜鉛や酸化チタンなどの紫外線散乱剤のみで紫外線防御を行う製品を指します。ただし、表記があっても全成分表示で必ず確認する習慣をつけることが大切です。
オクチノキサートやオキシベンゾンなどの吸収剤成分が目に入ると、刺激感・充血・涙目などの症状が出ることがあります。特にコンタクトレンズ使用中はレンズが成分を吸着しやすく、刺激が持続するリスクがあります。目元への使用は散乱剤ベースの製品が推奨されます。
敏感肌や乳幼児、妊娠・授乳中の方、目元ケアをしたい方に特に推奨されますが、成分のシンプルさにこだわる方にも向いています。一方、白浮きが気になる方や高いSPF・PA値を求める方は、吸収剤配合製品の方が使いやすい場合もあり、個人の肌質や用途に合わせた選択が重要です。
散乱剤のみを使用した製品は、吸収剤配合製品と比べてSPF・PA値が低くなる傾向があります。日常使いではSPF30・PA+++程度で十分なことが多いですが、長時間の屋外活動や海水浴などでは、より高い防御指数の製品を用途に応じて選ぶことをおすすめします。
はい、当院では紫外線吸収剤による接触皮膚炎や目の充血・刺激感などのトラブルについてご相談いただけます。吸収剤が原因と考えられる症状に悩まれている場合、散乱剤のみを使用したノンケミカル製品への切り替えで改善するケースも多くあります。成分選びに迷われた際はお気軽にご相談ください。
🔍 まとめ
紫外線吸収剤フリーとは、日焼け止めや化粧品に含まれる紫外線防御成分のうち、化学的に紫外線を吸収するタイプの成分(ケミカル系成分)を配合していない製品のことを指します。代わりに酸化亜鉛や酸化チタンなどの紫外線散乱剤のみを使用して、物理的に紫外線を反射・散乱させることで肌を保護します。
紫外線吸収剤は白浮きせず使用感が軽いという利点がある一方で、皮膚への浸透性、アレルギー反応のリスク、目元への刺激といった懸念点もあります。特に敏感肌の方、アレルギー体質の方、乳幼児、妊娠・授乳中の方、目元ケアに日焼け止めを使いたい方にとって、紫外線吸収剤フリーの製品は一つの有力な選択肢となります。
製品を選ぶ際は、全成分表示をしっかり確認し、使用目的や紫外線防御指数(SPF・PA値)、テクスチャーなどを考慮したうえで、自分の肌や生活スタイルに合ったものを選ぶことが大切です。肌や目に持病がある方は、皮膚科医や眼科医に相談することをお勧めします。
紫外線対策は、成分選びだけでなく、適切な量の使用、こまめな塗り直し、遮光グッズとの併用など、総合的なアプローチで取り組むことが効果的です。自分の体に合った方法で、毎日無理なく紫外線ケアを続けていきましょう。目と肌の健康を守ることが、長期的な美容と健康の維持につながります。
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📚 参考文献
- 厚生労働省 – 薬機法に基づく化粧品の全成分表示義務および紫外線防御成分(紫外線吸収剤・散乱剤)の配合規制・安全性評価に関する制度的根拠として参照
- 日本皮膚科学会 – 紫外線吸収剤(オキシベンゾン・メトキシケイヒ酸エチルヘキシル等)による接触皮膚炎・アレルギー反応、敏感肌・乳幼児への日焼け止め成分選択に関する皮膚科学的推奨として参照
- PubMed – FDA研究(2019年)における紫外線吸収剤の経皮吸収・血中移行に関する臨床データ、オキシベンゾンの内分泌かく乱作用に関する研究論文、および紫外線散乱剤のナノ粒子安全性に関するエビデンスとして参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務