
「子供に日焼け止めを使ってもいいの?」「どんな製品を選べばいい?」と悩む保護者の方は多いと思います。子供の肌は大人よりもずっとデリケートで、紫外線によるダメージを受けやすい状態にあります。幼少期の紫外線対策は、将来の肌の健康を守るうえで非常に重要です。この記事では、子供への日焼け止めの必要性から選び方・塗り方・よくある疑問まで、医療的な観点をふまえて詳しく解説します。
目次
- 子供の肌と紫外線の関係
- 子供に日焼け止めが必要な理由
- 日焼け止めのSPFとPAとは?子供に必要な数値の目安
- 子供向け日焼け止めの選び方
- 年齢別・日焼け止めの使い方の目安
- 正しい塗り方と塗り直しのポイント
- 日焼け止め以外の紫外線対策
- 日焼け止めによる肌トラブルとその対処法
- よくある疑問Q&A
- まとめ
この記事のポイント
子供の肌は薄くデリケートで紫外線の影響を受けやすいため、生後6か月以降から低刺激・紫外線吸収剤不使用の子供用日焼け止めを選び、活動内容に応じてSPF・PAを使い分け、2〜3時間ごとの塗り直しと帽子・UVカット衣類を組み合わせた複合的な対策が重要である。
🎯 子供の肌と紫外線の関係
子供の肌は大人に比べて薄く、肌のバリア機能も十分に発達していません。皮膚の最外層である角層の厚みは、大人と比べて子供では薄い状態にあり、外部からの刺激や紫外線の影響を受けやすいのが特徴です。また、肌の中でメラニン色素を生成するメラノサイトは存在していても、大人ほど効率よく紫外線から体を守る機能が発揮されていないため、日焼けや肌ダメージが起こりやすい状態といえます。
紫外線には主にUVA(紫外線A波)とUVB(紫外線B波)の2種類があります。UVBは肌の表面に作用し、いわゆる「日焼け」(サンバーン)を引き起こします。一方、UVAは肌の奥深く(真皮層)まで到達し、コラーゲンやエラスチンにダメージを与え、長期的なシミやシワの原因となります。子供の頃から繰り返し紫外線を浴びることで、将来的な皮膚がんリスクが高まることも、世界的な研究から明らかになっています。
特に注目したいのが、一生涯に浴びる紫外線量の多くが幼少期から10代にかけて蓄積されるという点です。子供は屋外で遊ぶ時間が長く、自分で紫外線対策をとることが難しいため、保護者がしっかりサポートしてあげることが大切です。
Q. 子供に日焼け止めはいつから使い始めてよいですか?
生後6か月未満の赤ちゃんには日焼け止めの使用は推奨されておらず、日陰・帽子・衣類による物理的な遮光を優先します。生後6か月以降は紫外線吸収剤不使用のベビー用低刺激製品を選び、初回は腕などでパッチテストを24〜48時間行ってから使用することが推奨されます。
📋 子供に日焼け止めが必要な理由
「子供のうちは少しくらい日焼けしても大丈夫」と考える方もいるかもしれませんが、実際にはそうではありません。子供のうちに受けた紫外線ダメージは、大人になってから肌の問題として現れることがあります。特に以下のような点から、子供への日焼け止めの使用は医学的にも推奨されています。
まず、皮膚がんのリスクという点があります。国際的な皮膚科学会や皮膚がん財団の研究によれば、幼少期の強い日焼けは成人後の悪性黒色腫(メラノーマ)や基底細胞がんのリスクを高める可能性があるとされています。特に、子供のころに繰り返し起こる強い日焼けは、成人後のがんリスクに関係していると指摘されています。
次に、光老化の予防という観点があります。紫外線によるダメージは年齢を重ねるにつれて蓄積し、シミやシワ、皮膚のたるみなどとして現れます。これを「光老化」と呼びますが、その原因の多くは幼少期から若い時期の紫外線暴露によって形成されることがわかっています。子供のうちから適切なケアをすることで、将来の光老化を大幅に予防できる可能性があります。
また、繰り返す日焼けによる急性の炎症(サンバーン)は、子供の肌に強いダメージを与えます。肌が赤くなり、ひりひりと痛み、ひどい場合には水ぶくれや発熱を伴うこともあります。子供は痛みに対する表現が難しいこともあるため、保護者が積極的に予防することが必要です。
💊 日焼け止めのSPFとPAとは?子供に必要な数値の目安
日焼け止めを選ぶ際に必ず目にするのが「SPF」と「PA」の表示です。それぞれの意味を理解することで、子供に適した製品を選びやすくなります。
SPF(Sun Protection Factor)は、UVB(紫外線B波)を防ぐ効果の指標です。数字が大きいほど防御力が高く、SPF30であれば塗らない場合と比べて日焼けが起こるまでの時間を30倍に延ばす効果があるとされています。ただし、数字が大きくなるほど肌への負担も増える傾向があるため、日常生活と屋外での活動によって使い分けることが大切です。
PA(Protection Grade of UVA)は、UVA(紫外線A波)を防ぐ効果の指標です。「+」の数で表され、「PA+」から「PA++++」まであり、+の数が多いほど防御力が高くなります。UVAは雲や窓ガラスを透過するため、室内にいるときも完全には防げません。
子供に必要なSPFとPAの目安は、活動の場所や時間帯によって異なります。日常のお散歩や登下校といった短時間の外出であればSPF15〜30、PA++程度で十分とされています。一方、プールや海水浴、運動会など長時間屋外で活動する場合はSPF30〜50、PA+++〜PA++++が推奨されます。
ただし、SPF50以上の製品は防御力こそ高いですが、配合成分も多くなるため、肌が敏感な子供には刺激になる場合があります。できるだけ目的に合った必要最小限の数値の製品を選ぶことが、子供の肌への負担を減らすポイントです。
Q. 子供の日焼け止め選びで注意すべき成分は何ですか?
子供、特に乳幼児や敏感肌の場合は、紫外線を化学的に吸収する紫外線吸収剤(オキシベンゾン等)が刺激になることがあります。酸化亜鉛・酸化チタンを主成分とする「ノンケミカル(紫外線吸収剤不使用)」表記の製品を選ぶと安心です。香料・アルコール・着色料も含まれていないものが望ましいです。
🏥 子供向け日焼け止めの選び方
市販されている日焼け止めには非常に多くの種類があります。子供に使う場合は、大人向けの製品とは異なる視点で選ぶことが必要です。以下に、子供向け日焼け止めを選ぶ際の主なポイントを紹介します。
🦠 無機系(紫外線散乱剤)か有機系(紫外線吸収剤)かを確認する
日焼け止めの紫外線カット成分には大きく2種類あります。紫外線散乱剤(酸化亜鉛・酸化チタンなど)は、紫外線を物理的に反射・散乱させる働きをもちます。肌への刺激が比較的少なく、敏感肌の子供や乳幼児にも使いやすいとされています。一方、紫外線吸収剤(オキシベンゾン・メトキシケイヒ酸エチルヘキシルなど)は、紫外線を化学的に吸収して熱に変換するため、高い防御効果を発揮しますが、敏感肌の子供には刺激になる場合があります。
子供、特に乳幼児や肌が敏感な場合には「紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)」と表記された製品を選ぶと安心です。ただし、紫外線散乱剤のみの製品は白浮きしやすいというデメリットもあります。
👴 香料・アルコール・着色料の有無を確認する
子供の肌はアレルギーや刺激に敏感なため、香料・アルコール・着色料などの添加物が含まれていない、またはできるだけ少ない製品を選ぶことが望ましいです。「無香料」「アルコールフリー」「低刺激」などの記載がある製品を選ぶと良いでしょう。
🔸 子供専用・敏感肌向けの製品を選ぶ
「子供用」「ベビー用」と明記されている製品は、配合成分を子供の肌に配慮して設計されていることが多く、安心して使いやすいです。また、アレルギーテスト済み・パッチテスト済みなどの表示がある製品も参考にしてください。ただし、これらのテストはすべての人にアレルギーが起きないことを保証するものではないため、初めて使う製品は少量をパッチテストしてから使用することをおすすめします。
💧 剤形(クリーム・ローション・スプレーなど)を選ぶ
日焼け止めの剤形もさまざまです。クリームタイプやローションタイプは塗りやすく、顔や体にまんべんなく使いやすいです。スプレータイプは手軽に使えますが、吸入してしまうリスクがあるため、子供に使う際には顔に直接スプレーしないよう注意が必要です。スティックタイプは塗る範囲を細かく調整しやすく、顔周りや耳の周囲などに使いやすいという利点があります。
✨ ウォータープルーフかどうかを確認する
プールや海水浴など、水に濡れる場面ではウォータープルーフ(耐水性)タイプの日焼け止めを選ぶのが効果的です。ただし、ウォータープルーフタイプは落ちにくい分、洗い落とす際に肌への負担が増えることもあります。水遊びが終わったら、子供の肌に優しいクレンジングや洗浄料でしっかり落としてあげましょう。
⚠️ 年齢別・日焼け止めの使い方の目安
子供の年齢によって、日焼け止めの使い方の目安が異なります。以下に年齢別のポイントをまとめます。
📌 生後6か月未満の乳児
生後6か月未満の赤ちゃんには、基本的に日焼け止めの使用は推奨されていません。この時期の赤ちゃんの肌は非常に薄く、成分の経皮吸収が大人よりも高いため、成分の影響を受けやすいとされています。アメリカ皮膚科学会(AAD)などでも、この月齢の赤ちゃんには日陰での活動・衣類・帽子などによる物理的な遮光を優先するよう呼びかけています。やむを得ない場合は、小さな面積に限って酸化亜鉛や酸化チタンを主成分とした低刺激の製品を使用し、小児科や皮膚科に相談することをおすすめします。
▶️ 生後6か月〜1歳頃
この時期から日焼け止めの使用を始めることができます。ただし、必ずベビー用・低刺激の製品を選び、紫外線吸収剤不使用のものを選ぶと安心です。はじめて使う際には、腕などの目立ちにくい部分に少量を塗って24〜48時間様子を見るパッチテストを行うことを強くおすすめします。
🔹 2〜5歳(幼児期)
公園での外遊びや保育園・幼稚園での活動が活発になる時期です。毎日の外出時に日焼け止めを習慣化させるのに適した時期でもあります。子供用製品を選びつつ、SPF20〜30程度のものを日常使いとして取り入れましょう。屋外での行事や夏の外遊びにはSPF30〜50のものを使用すると安心です。
📍 6歳以上(学童期)
学校での体育や運動会、プール授業など、紫外線を浴びる機会が増えます。子供自身が日焼け止めを塗ることを習慣づけるのに良い時期でもあります。使いやすい剤形を選んで、子供が自分で塗れるよう練習させることも、将来的な紫外線ケアの習慣づけにつながります。屋外活動が多い日はSPF30〜50+、PA+++〜PA++++のものを選ぶのが理想的です。
Q. 子供の日焼け止めはどのくらいの頻度で塗り直すべきですか?
日焼け止めは汗・皮脂・摩擦によって効果が低下するため、一般的に2〜3時間ごとの塗り直しが推奨されます。水遊びや運動後はウォータープルーフタイプでも必ず塗り直してください。保育園や学校に通うお子様の場合は、先生に事前に昼間の塗り直し対応を相談しておくと安心です。
🔍 正しい塗り方と塗り直しのポイント
日焼け止めの効果を最大限に発揮させるためには、正しい量をしっかり塗ることが重要です。一般的に、日焼け止めは少なく塗りすぎると表示されているSPF値の効果を十分に発揮できないと言われています。
💫 塗る量の目安
顔全体に塗る量の目安は、クリームタイプであれば1円玉大(約0.5〜1g)程度です。体全体に塗る場合は、成人で約6〜9gが一般的な目安とされています。子供の体の大きさに合わせて調整してください。薄すぎると効果が落ちるため、惜しまずに使うことが大切です。
🦠 塗り方のコツ
日焼け止めは手のひらに適量を出し、複数か所に点置きしてから優しくなじませるように広げるのが効果的です。こすりつけるように塗ると肌への負担が増えるため、やさしくのばすように意識しましょう。耳の後ろ・首の後ろ・手の甲など、塗り忘れやすい部分も意識して塗るようにしてください。
子供の顔に塗る際は、目や口に入らないよう注意しながら、頬・鼻・額・あご・耳の周りまでしっかりカバーします。特に子供は耳や首周りが日焼けしやすいため、忘れずに塗ってあげましょう。
👴 塗り直しの頻度
日焼け止めは一度塗っただけでは効果が長時間持続しません。汗や摩擦、皮脂によって落ちてしまうため、定期的な塗り直しが必要です。一般的には2〜3時間ごとの塗り直しが推奨されており、水遊びや運動後は必ず塗り直すようにしましょう。特にプールや海では水に濡れるたびに効果が低下するため、ウォータープルーフタイプを使っていても水から上がったタイミングで塗り直すことが大切です。
子供が汗をよくかく夏場は、こまめな塗り直しが特に重要です。学校や保育園・幼稚園に通っている場合は、保護者が事前に塗ってから送り出すとともに、先生に相談して昼間の塗り直しに対応してもらえるか確認するのも一つの方法です。
🔸 日焼け止めを塗るタイミング
日焼け止めは外出の15〜30分前に塗っておくことが理想とされています。これは、成分が肌に定着して効果を発揮するまでに少し時間がかかるためです。スキンケアをしている場合は、保湿剤の後、衣服を着る前に塗るのが基本です。
📝 日焼け止め以外の紫外線対策
子供の紫外線対策は日焼け止めだけに頼らず、複数の方法を組み合わせることが最も効果的です。日焼け止めと併用できる紫外線対策を以下に紹介します。
💧 UVカット衣類の活用
衣類は物理的に紫外線を遮断するため、非常に効果的な対策です。最近では、UPF(紫外線防御指数)が表示されたUVカット衣類が市販されており、UPF30以上のものであれば紫外線の大部分をカットできます。長袖・長ズボンは短袖・ショーツよりも防御面積が広く、より多くの肌を守ることができます。素材は薄手でも紫外線カット加工がされているものがあり、夏でも快適に着用できます。
✨ 帽子の着用
顔・頭・首の後ろを守るために、つばの広い帽子が有効です。理想的なつばの幅は7〜8cm以上とされており、前方だけでなく横や後方もカバーできるタイプが望ましいです。通気性の良い素材を選ぶと、子供が嫌がらずにかぶってくれやすくなります。
📌 サングラスの使用
紫外線は目にもダメージを与えます。特に子供の目は水晶体が透明度が高く、紫外線をより多く通してしまうため、長時間の屋外活動ではUVカット付きのサングラスを使用することも検討してください。子供用に設計されたサングラスは顔のサイズに合ったものを選ぶことが重要です。
▶️ 時間帯の調整・日陰の活用
紫外線の強度は時間帯によって大きく異なります。一般的に午前10時〜午後2時は紫外線が最も強い時間帯とされています。この時間帯の長時間の屋外活動はできるだけ避け、日陰を積極的に活用しましょう。公園での遊びも木陰や屋根のある場所を選ぶだけで、紫外線への暴露をかなり減らすことができます。
🔹 日傘の活用
日傘は顔や肩周りの紫外線を大幅に遮断できる手軽な方法です。子供と一緒に外出する際に保護者が日傘をさすだけでも、子供への紫外線を軽減できます。大きめサイズの日傘は、子供もカバーできて便利です。
Q. 日焼け止め以外に子供にできる紫外線対策はありますか?
日焼け止めと組み合わせることで効果が高まる対策として、UPF30以上のUVカット衣類・つばの広い帽子・UVカット付きサングラスの着用が有効です。また、紫外線が最も強い午前10時〜午後2時の屋外活動を避け、木陰や屋根のある場所を積極的に活用することも、子供の肌を守るうえで重要です。
💡 日焼け止めによる肌トラブルとその対処法
子供の肌に日焼け止めを使う際、肌トラブルが起こることがあります。主なトラブルとその対処法について解説します。
📍 かぶれ・赤み・かゆみ

日焼け止めの成分によってアレルギー反応や接触皮膚炎が起こることがあります。塗った後に肌が赤くなったり、かゆみが出たりした場合は、すぐに洗い流してください。症状が続く場合や広がる場合は、皮膚科を受診しましょう。特定の成分に反応しているケースも多いため、受診の際には使用した製品を持参して成分を確認してもらうと、次回の製品選びに役立ちます。
💫 目に入ってしまった場合
日焼け止めが子供の目に入ると、強い刺激を感じることがあります。目に入ってしまった場合は、清潔な水またはぬるま湯で十分に洗い流してください。それでも痛みや充血が続く場合は、眼科を受診してください。スプレータイプは特に目や口に入りやすいため、使用する際は十分に注意が必要です。
🦠 日焼け止めの落とし忘れによる毛穴詰まり
日焼け止めをしっかり落とさずに放置すると、毛穴が詰まって肌荒れの原因になることがあります。日焼け止めを塗った日は、子供の肌に優しい洗浄料でしっかりと洗い落とすことが重要です。ウォータープルーフタイプは特に落ちにくいため、専用のクレンジングを使用するか、よく泡立てた石鹸などを使って丁寧に洗い流しましょう。ただし、強くこすり洗いすると肌を傷つけるため、優しく洗うことを心がけてください。
👴 乾燥・バリア機能低下
日焼け止めの中には、乾燥肌の子供には刺激になる成分が含まれているものもあります。日焼け止めを塗った後や洗い流した後は、保湿ケアをしっかり行いましょう。子供の肌は乾燥しやすいため、低刺激の保湿剤でしっかりとうるおいを補給することが大切です。
✨ よくある疑問Q&A
🔸 Q. 曇りの日でも子供に日焼け止めを塗る必要がある?
A. はい、必要です。曇りの日でも、紫外線は雲を透過して地表に届きます。曇りの日の紫外線量は快晴時の約60〜80%程度とされており、日焼けや肌へのダメージは起こります。また、薄曇りや白い雲は紫外線をほとんど遮断しません。屋外に出る日は天気に関わらず日焼け止めを塗ることを習慣にしましょう。
💧 Q. 日焼け止めを毎日使っていると肌に悪いのでは?
A. 子供の肌に適した製品を正しく使い、しっかりと洗い落とすことができれば、日常的な使用によって肌に悪影響が生じる可能性は低いとされています。むしろ、紫外線によるダメージの方が長期的には肌に大きな影響をもたらします。ただし、肌トラブルが出た場合は使用を中断し、皮膚科に相談してください。
✨ Q. アトピー性皮膚炎のある子供に日焼け止めを使ってもいい?
A. アトピー性皮膚炎のある子供は肌のバリア機能が低下しているため、成分に対して反応しやすい場合があります。使用する場合は、紫外線吸収剤不使用・無香料・低刺激の製品を選び、必ずパッチテストを行ってから使用してください。また、かかりつけの皮膚科医に相談してから使用を開始するのが最も安心です。
📌 Q. 日焼け止めを使うとビタミンDが不足するのでは?
A. 日焼け止めを使用することでビタミンDの合成量がわずかに減るという研究はありますが、日常生活の中で顔や手など全身が完全に遮光される状況は少なく、実際の使用条件下でビタミンD欠乏が深刻になるというエビデンスは現時点では限られています。日本人の食事でもビタミンDは摂取可能であり、バランスの良い食事を心がけることも大切です。ビタミンDへの不安がある場合は、小児科医や皮膚科医に相談してください。
▶️ Q. 大人用の日焼け止めを子供に使ってもいい?
A. 大人用日焼け止めには、香料や紫外線吸収剤など子供の肌に刺激になる成分が含まれている場合があります。緊急時にやむを得ない場合を除き、できるだけ子供用・ベビー用の低刺激製品を使用することをおすすめします。
🔹 Q. 子供が日焼け止めを嫌がる場合はどうすればいい?
A. 子供が日焼け止めを嫌がる理由として、べたつき感・白浮き・香りなどが挙げられることが多いです。テクスチャーが軽いローションタイプや、べたつきが少ない製品に変えるだけで受け入れてもらいやすくなることがあります。また、日焼け止めを塗ることを遊びの一つとして楽しんでもらう工夫や、子供が好きなキャラクターがデザインされた製品を選ぶことも効果的です。スプレータイプは素早く塗れるため、じっとしていることが難しい子供に向いている場合もあります。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、お子様の紫外線対策についてご相談いただく保護者の方が非常に多く、「どの日焼け止めを選べばよいかわからない」というお声を日々お聞きしています。幼少期からの適切な紫外線ケアは将来の肌の健康に直結するため、お子様の年齢や肌質・活動シーンに合わせた製品選びと、日焼け止めに加えた帽子や衣類などの複合的な対策を組み合わせることを診療の場でも積極的にお伝えしています。アトピー性皮膚炎など肌に心配のあるお子様は特に、自己判断せずにお気軽にご相談いただければ、お子様一人ひとりの肌状態に合ったアドバイスをさせていただきます。」
📌 よくある質問
生後6か月未満の赤ちゃんには基本的に日焼け止めの使用は推奨されていません。この時期は日陰・帽子・衣類などによる物理的な遮光を優先してください。生後6か月以降からは、紫外線吸収剤不使用のベビー用低刺激製品を選び、初回はパッチテストを行ってから使用することをおすすめします。
活動内容によって異なります。日常のお散歩や登下校などの短時間外出はSPF15〜30・PA++程度で十分です。プールや海水浴・運動会など長時間屋外で活動する場合はSPF30〜50・PA+++〜PA++++が推奨されます。数値が高いほど肌への負担も増えるため、目的に合った必要最小限の製品を選びましょう。
使用は可能ですが、アトピー性皮膚炎のある子供は肌のバリア機能が低下しているため、成分に反応しやすい場合があります。紫外線吸収剤不使用・無香料・低刺激の製品を選び、必ずパッチテストを行ってから使用してください。安全のため、当院などかかりつけの皮膚科医に相談してから使用を開始することが最も安心です。
汗・摩擦・皮脂によって効果が低下するため、一般的に2〜3時間ごとの塗り直しが推奨されています。水遊びや運動後は必ず塗り直してください。ウォータープルーフタイプでも水から上がったタイミングでの塗り直しが必要です。保育園・幼稚園・学校に通うお子様は、先生に昼間の塗り直し対応を事前に相談しておくと安心です。
大人用日焼け止めには、香料や紫外線吸収剤など子供の肌に刺激になりやすい成分が含まれている場合があります。子供用・ベビー用製品は肌への配慮を重視した成分設計がされていることが多く、低刺激・無香料・紫外線吸収剤不使用のものも多くあります。緊急時を除き、できるだけ子供専用の製品を使用することをおすすめします。
🎯 まとめ
子供の肌は大人よりも薄くデリケートで、紫外線の影響を受けやすい状態にあります。幼少期から適切な日焼け止めを使用し、紫外線対策を習慣化することは、将来的な肌の健康を守るうえで非常に重要です。
日焼け止めを選ぶ際は、子供の年齢・活動内容・肌の状態に合ったものを選ぶことが基本です。紫外線吸収剤不使用・低刺激の製品を選び、初めて使う製品はパッチテストを行ってから使用することをおすすめします。また、SPFとPAの数値は活動シーンに合わせて使い分け、定期的な塗り直しを忘れないことが大切です。
日焼け止めだけに頼らず、UVカット衣類・帽子・日陰の活用など複数の対策を組み合わせることで、より効果的に子供の肌を紫外線から守ることができます。肌トラブルが起きた場合や、アトピー性皮膚炎など肌に持病がある場合は、自己判断せずに皮膚科医に相談することをおすすめします。
日焼け止めを正しく使う習慣は、子供のうちから身につけることで将来にわたって大切な資産となります。毎日のケアの中に無理なく取り入れながら、子供の肌を紫外線から守っていきましょう。何か気になる症状や不安なことがあれば、アイシークリニック東京院へお気軽にご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 子供の肌の特性・紫外線によるダメージ・皮膚がんリスク・日焼け止めの選び方や使用推奨に関する皮膚科学的根拠の参照
- WHO(世界保健機関) – UVA・UVBの種類と健康への影響・幼少期からの紫外線蓄積リスク・国際的な紫外線対策推奨基準の参照
- CDC(米国疾病予防管理センター) – 子供への日焼け止め使用推奨年齢(生後6か月未満への非推奨)・SPF値の目安・帽子や衣類などの複合的紫外線対策に関する根拠の参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務