この記事のポイント
インフルエンザB型はA型より発熱がやや低めだが軽視は禁物。消化器症状や長引く咳が特徴で、2024-2025シーズンは例年より流行が早まっている。発症48時間以内の抗ウイルス薬投与と、ワクチン接種による予防が重要。
🌟 はじめに
冬になると流行するインフルエンザ。その中でも「B型」と呼ばれるタイプがあることをご存じでしょうか。インフルエンザA型は大流行のイメージが強いですが、実はB型も毎年一定数の感染者を出しており、決して軽視できない疾患です。
本記事では、インフルエンザB型の症状を中心に、A型との違い、感染経路、診断・治療方法、そして予防策まで、アイシークリニック東京院の医療情報として詳しく解説していきます。「インフルエンザB型かもしれない」と不安を感じている方、また予防について知りたい方は、ぜひ最後までお読みください。
Q. インフルエンザB型の症状はA型とどう違うの?
インフルエンザB型の発熱はA型(39〜40度以上)より低めで、38度台が多い傾向があります。一方でB型には消化器症状(腹痛・下痢・嘔吐)が出やすく、咳が2週間以上長引く点が特徴です。ただし「B型は軽症」という認識は誤りで、重症化リスクは十分あります。
📊 【2024-2025シーズン】今シーズンのインフルエンザB型の特徴
2024-2025年シーズンのインフルエンザ流行状況は、これまでとは異なる特徴が見られています。国立感染症研究所の最新データによると、今シーズンはA型とB型の同時流行が早期から確認されており、特にB型の流行時期が例年より前倒しになっている傾向があります。
今シーズンの主な特徴:
- B型ビクトリア系統の活動が活発
- 従来の「B型は春先に流行」という傾向が変化
- 新型コロナウイルス感染症の影響で過去数年間インフルエンザの流行が抑制
- 免疫を持たない人が増加し、今シーズンは例年以上に注意が必要

🦠 インフルエンザB型とは何か
インフルエンザB型は、インフルエンザウイルスの一種であるB型ウイルスによって引き起こされる急性呼吸器感染症です。インフルエンザウイルスには大きく分けてA型、B型、C型の3つの型がありますが、このうちヒトに流行を引き起こすのは主にA型とB型です。
🔬 インフルエンザB型の特徴
B型インフルエンザウイルスは、A型と比較して変異の速度が遅いという特徴があります。これは、B型ウイルスがヒトと一部の海獣類にのみ感染し、A型のように鳥類や豚などの動物宿主を持たないことが関係しています。
現在、インフルエンザB型には以下の2つの系統が存在します:
- 「山形系統(Yamagata lineage)」
- 「ビクトリア系統(Victoria lineage)」
これらが交互に、あるいは同時に流行することがあります。どちらの系統に感染しても症状の重さに大きな違いはありませんが、一方の系統に感染して免疫を獲得しても、もう一方の系統には感染する可能性があります。
🌡️ インフルエンザB型の主な症状
インフルエンザB型に感染すると、潜伏期間を経て様々な症状が現れます。ここでは代表的な症状について詳しく見ていきましょう。
🔥 発熱
インフルエンザB型の最も典型的な症状の一つが発熱です。多くの場合、38度以上の高熱が急激に出現します。ただし、A型と比較すると、B型ではやや発熱の程度が低い傾向があり、37度台後半から38度台前半で推移することも少なくありません。
発熱は通常3日から5日程度続きますが、個人差があり、1週間近く続く場合もあります。解熱後も数日間は体調が完全に戻らないことがあるため、無理をせず十分な休養が必要です。
💪 全身症状
インフルエンザB型では、発熱とともに以下のような全身症状が現れます:
- 強い倦怠感や疲労感
- 関節痛や筋肉痛(特に腰や背中、太もも)
- 頭痛(額や後頭部を中心とした痛み)
倦怠感や疲労感は非常に強く、日常生活に支障をきたすほどの重さになることがあります。「体が鉛のように重い」「起き上がるのもつらい」といった表現がされるほどです。
関節痛や筋肉痛も特徴的な症状です。体を動かすたびに痛みが走ります。これらの痛みは、ウイルスに対する免疫反応によって産生される物質(サイトカイン)が原因と考えられています。
🫁 呼吸器症状
インフルエンザB型では、以下の呼吸器症状も重要な特徴です:
- 長引く咳(B型では特に長期化する傾向)
- のどの痛み
- 鼻水、鼻づまり
咳は比較的早期から出現し、しばしば長引きます。特にB型では、A型と比べて咳が長期化する傾向があり、熱が下がった後も2週間以上咳が続くケースも珍しくありません。乾いた咳から始まり、徐々に痰を伴う咳へと変化していくことがあります。
咳エチケットについては、こちらの記事「咳エチケットのやり方を徹底解説!正しい方法で感染症を予防しよう」で詳しく解説しています。
🤢 消化器症状
インフルエンザB型の特徴的な点の一つとして、消化器症状が比較的多く見られることが挙げられます。
主な消化器症状:
- 腹痛
- 下痢
- 吐き気
- 嘔吐
これらの症状は、特に小児で多く報告されています。発熱や呼吸器症状よりも先に現れることもあり、「お腹の風邪」と間違えられることもあります。
嘔吐や下痢の症状については、こちらの記事「ウイルス性胃腸炎は仕事にいつから復帰できる?目安と注意点を解説」も参考になります。
🌪️ その他の症状
上記以外にも、以下のような症状が現れることがあります:
- 悪寒や寒気(特に発熱の初期)
- めまいやふらつき
- 食欲不振
悪寒や寒気は、特に発熱の初期に強く感じられます。体温が急激に上昇する際に、体が震えるほどの寒気を感じることがあります。
Q. インフルエンザB型の感染経路と潜伏期間は?
インフルエンザB型の主な感染経路は飛沫感染と接触感染です。ウイルスは環境表面で数時間〜数十時間生存します。潜伏期間は平均2日(1〜4日)で、症状が現れる前日からすでに感染力があるため、自覚のない段階で周囲へ感染を広げてしまうことがあります。
⚖️ インフルエンザA型との違い
インフルエンザA型とB型は、同じインフルエンザウイルスによる感染症ですが、いくつかの違いがあります。
📅 流行時期の違い
通常の流行パターン:
- A型:冬の早い時期(12月から1月頃)にピーク
- B型:冬の終わりから春先(2月から3月頃)に流行
ただし、これは絶対的なものではなく、年によってはA型とB型が同時期に流行することもあります。2024-2025シーズンは、まさにこの例外的なパターンが見られています。
🌡️ 症状の違い
症状の比較:
- 発熱の程度:A型は39-40度以上、B型は38度台
- 全身症状:A型の方がより強烈、B型も十分につらい
- 消化器症状:B型の方が出やすい
- 咳の持続:B型の方が長引く傾向
長引く咳については、こちらの記事「インフルエンザで咳だけ残る原因と対処法|長引く咳の治し方を解説」で詳しく解説しています。
⚠️ 重症化のリスク
重要なポイントは、B型だからといって軽視してはいけないということです。「B型は軽い」という誤解がありますが、実際には重症化する例も報告されており、適切な対応が必要です。
特に注意が必要な方:
- 高齢者
- 基礎疾患のある方
- 免疫機能が低下している方
- 小児
🧬 変異の違い
ウイルスの性質の違い:
- A型:変異が速く、毎年新しい亜型が出現する可能性
- B型:変異が比較的ゆっくり、現在も2つの系統が主に流行
このため、A型は世界的な大流行(パンデミック)を引き起こすことがありますが、B型がパンデミックを引き起こすことは通常ありません。
🦠 インフルエンザB型の感染経路
インフルエンザB型がどのようにして人から人へ広がるのか、感染経路を理解することは予防にも役立ちます。
💧 飛沫感染
最も一般的な感染経路は飛沫感染です。
飛沫感染のメカニズム:
- 感染者が咳やくしゃみをする
- 口や鼻から飛び出す小さな水滴(飛沫)にウイルスが含まれる
- この飛沫を直接吸い込むことで感染
- 飛沫は通常1-2メートル程度飛散
👋 接触感染
接触感染も重要な感染経路です。
接触感染の流れ:
- 感染者が咳やくしゃみをした後、手で口や鼻を覆う
- その手でドアノブ、手すり、スイッチなどに触れる
- ウイルスがその場所に付着
- 他の人がその場所を触る
- その手で口や鼻、目などの粘膜に触れることで感染
インフルエンザウイルスは環境表面で数時間から数十時間生存可能とされており、接触感染のリスクは無視できません。
🌬️ エアロゾル感染
近年の研究で、より小さな粒子(エアロゾル)による感染の可能性も指摘されています。エアロゾルは飛沫よりも小さく軽いため、空気中に長時間漂い、より遠くまで到達する可能性があります。
⏰ 潜伏期間と感染可能期間
重要な時期:
- 潜伏期間:1-4日程度(平均2日)
- 感染可能期間:症状出現の前日頃から既に感染力あり
- 感染力のピーク:発症後2-3日
- 感染力の低下:発症後5-7日程度でほぼなくなる
重要なのは、症状が出る前日頃から既に他人にウイルスを感染させる能力があるという点です。つまり、自分がインフルエンザにかかっていることに気づく前から、周囲の人に感染させてしまう可能性があるのです。
🔬 インフルエンザB型の診断
インフルエンザB型を適切に診断することは、治療方針の決定や感染拡大防止のために重要です。
👨⚕️ 臨床診断
医師はまず、患者さんの症状と経過を詳しく聞き取ります。
診断のポイント:
- 急激な発熱
- 全身倦怠感
- 関節痛・筋肉痛
- 呼吸器症状
- 周囲でのインフルエンザ流行状況
🧪 迅速抗原検査
現在、最も広く使われている検査方法が迅速抗原検査です。
検査の特徴:
- 鼻やのどから綿棒で検体を採取
- 専用の検査キットを使用
- 15分程度で結果判定
- A型とB型を区別して判定可能
ただし、迅速抗原検査にも限界があります:
- 発症直後の偽陰性:発熱から12時間以内では陽性と判定されないことがある
- 検査の感度:60-80%程度(陰性でもインフルエンザを完全には否定できない)
🔬 その他の検査方法
より精密な検査方法:
- ウイルス分離培養:確実性は高いが結果まで数日~1週間
- 遺伝子検査(PCR法):非常に高い精度、特殊な機器が必要
- 血清抗体検査:過去の感染歴調査用、発症時の診断には不適
Q. インフルエンザB型の治療薬と使用タイミングは?
インフルエンザB型にはタミフル(内服)・リレンザ・イナビル(吸入)・ゾフルーザ(1回服用)などの抗インフルエンザ薬が有効です。いずれも発症後48時間以内に使用を開始することが重要で、症状期間を1〜1.5日程度短縮できます。高齢者や基礎疾患のある方には特に早期投与が推奨されます。
💊 インフルエンザB型の治療
インフルエンザB型と診断された場合の治療について詳しく見ていきましょう。
💉 抗インフルエンザ薬
インフルエンザB型に対しては、抗インフルエンザ薬が有効です。これらの薬は、ウイルスの増殖を抑えることで、症状の期間を短縮し、重症化を防ぐ効果があります。
主な抗インフルエンザ薬:
- オセルタミビル(タミフル):内服薬、1日2回5日間
- ザナミビル(リレンザ):吸入薬
- ラニナミビル(イナビル):吸入薬
- ペラミビル(ラピアクタ):点滴薬、重症例用
- バロキサビル マルボキシル(ゾフルーザ):1回内服で治療完了
ゾフルーザの効果については、こちらの記事「ゾフルーザの効果が出るまでの時間は?特徴や服用時の注意点を解説」で詳しく解説しています。
重要なポイント:
- 発症後48時間以内に使用開始することが重要
- 早期使用で症状期間を1-1.5日程度短縮可能
- すべての患者に必須ではない
抗インフルエンザ薬の使用が特に推奨される方:
- 65歳以上の高齢者
- 慢性呼吸器疾患や心疾患などの基礎疾患がある方
- 糖尿病や腎機能障害がある方
- 免疫機能が低下している方
- 妊婦
- 重症化リスクが高い小児
🩺 対症療法
症状を和らげるための対症療法も重要です。
主な対症療法:
- 解熱鎮痛薬:アセトアミノフェンが第一選択
- 咳止めや去痰薬:咳が強い場合に処方
- 水分補給:経口補水液、スポーツドリンクなど
- 栄養補給:消化の良いおかゆ、うどん、果物など
- 十分な休養と睡眠
経口補水液の作り方については、こちらの記事「経口補水液の作り方|自宅で簡単にできるレシピと正しい飲み方を解説」で詳しく解説しています。
風邪の回復に効果的な食べ物については、こちらの記事「風邪を早く治す食べ物とは?症状別おすすめ食材と回復を早める食事法」も参考になります。
🏠 自宅療養の注意点
インフルエンザB型と診断された場合、多くのケースで自宅療養となります。
自宅療養のポイント:
- 安静を保ち、無理をしない
- こまめな水分補給
- 室温20-23度、湿度50-60%を保つ
- 他の家族への感染防止(別室、マスク着用)
- こまめな手洗い
すぐに医療機関を受診すべき症状:
- 呼吸困難や息切れが強い
- 胸の痛みがある
- 意識がもうろうとする
- けいれんを起こす
- 水分が摂れず脱水症状が進行
- 症状が一旦改善した後に再び悪化する(二峰性発熱)
⚠️ インフルエンザB型の合併症
多くの場合、インフルエンザB型は適切な対応により1週間程度で回復しますが、時に合併症を引き起こすことがあります。
🫁 肺炎
最も頻度の高い合併症の一つが肺炎です。
肺炎の種類:
- ウイルス性肺炎:インフルエンザウイルス自体による
- 細菌性肺炎:二次的な細菌感染による
注意すべき症状:
- 呼吸困難
- 持続する高熱
- 胸の痛み
🦴 その他の合併症
その他の注意すべき合併症:
- 気管支炎:咳や痰が長引く
- 中耳炎・副鼻腔炎:特に小児で多い
- インフルエンザ脳症:意識障害、けいれん、異常行動
- 心筋炎・心膜炎:胸の痛み、動悸、息切れ
- 筋炎:強い筋肉痛、筋力低下
インフルエンザ脳症は早期の対応が重要です。意識がおかしい、けいれんを起こした、訳のわからないことを言うなどの症状が見られたら、直ちに医療機関を受診してください。
🛡️ インフルエンザB型の予防
インフルエンザB型を予防するための効果的な対策について解説します。
💉 ワクチン接種
最も効果的な予防方法は、インフルエンザワクチンの接種です。
日本のワクチンの特徴:
- A型2株とB型2株を含む4価ワクチン
- 山形系統とビクトリア系統の両方に対応
- 発症予防と重症化予防の両方の効果
ワクチン接種のタイミング:
- 接種時期:10月頃から開始
- 推奨完了時期:12月中旬まで
- 効果発現:接種後2週間程度
- 効果持続:約5か月間
- 小児:13歳未満は2回接種推奨
🧼 手洗い・手指消毒
接触感染を防ぐために、こまめな手洗いが重要です。
効果的な手洗いのポイント:
- 外出後、食事の前、トイレの後は必ず手洗い
- 石けんを使って指の間や爪の周り、手首まで洗う
- 流水で15-30秒程度かけて洗う
- 手洗いができない場合はアルコール系手指消毒剤を使用
😷 マスクの着用
飛沫感染を防ぐために、マスクの着用が有効です。
マスク着用のポイント:
- 人混みや公共交通機関利用時
- 体調が優れないとき
- 鼻と口を確実に覆う
- 隙間ができないように装着
- マスクを触った後は手洗い
🏠 環境対策
室内環境を整えることも重要な予防策です。
環境対策のポイント:
- 湿度管理:50-60%に保つ
- 定期的な換気:1時間に1回程度
- 適切な室温:20-23度程度
💪 体調管理
免疫力を維持することも予防につながります。
体調管理のポイント:
- 十分な睡眠
- バランスの取れた食事
- 適度な運動
- ストレス管理
👥 人混みを避ける
流行期には、できるだけ人混みへの外出を控えることも有効です。
特に注意が必要な方:
- 高齢者
- 基礎疾患のある方
- 小さなお子さん
家族がインフルエンザに感染した場合の対策については、こちらの記事「家族がインフルエンザに感染!うつらない方法と家庭内での予防対策を医師が解説」で詳しく解説しています。
Q. 2024-2025シーズンのインフルエンザB型の流行特徴は?
2024-2025シーズンは例年「春先に流行」していたB型が12月から増加しており、A型との同時流行が早期から確認されています。コロナ禍でインフルエンザ流行が数年間抑制された影響で免疫を持たない人が増加しており、例年以上の注意が必要です。ワクチンは現在流行中のビクトリア系統にも対応しています。
🏫 学校・職場での対応
インフルエンザB型に感染した場合の出席・出勤停止期間について解説します。
🎒 学校保健安全法による出席停止期間
学校保健安全法では、インフルエンザ(A型・B型を問わず)に感染した児童・生徒の出席停止期間が定められています。
出席停止期間の規定:
「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては3日)を経過するまで」
計算例:
- 月曜日に発症(発熱)
- 発症後5日が経過:土曜日
- 金曜日に解熱した場合、解熱後2日経過:日曜日
- 結果:月曜日から登校可能
ただし、これはあくまで最低限の期間であり、症状が続いている場合は無理に登校せず、十分に回復してから登校することが大切です。
💼 職場での対応
社会人の場合、法律による明確な規定はありませんが、感染拡大防止の観点から、学校保健安全法の基準に準じた対応が推奨されます。
多くの企業での対応:
- 発症後5日間、かつ解熱後2日間は出勤を控える
- 十分に回復してから職場復帰
- 無理な出勤は職場での感染拡大の原因となる

❓ よくある質問
A型と比較してB型は軽症だという誤解がありますが、これは正確ではありません。確かに統計的にはB型の方が発熱の程度がやや低い傾向がありますが、個人差が大きく、B型でも高熱が出て重症化することがあります。特に高齢者や基礎疾患のある方では、B型でも注意が必要です。
B型には山形系統とビクトリア系統の2つの系統があり、一方の系統に感染しても、もう一方の系統には感染する可能性があります。また、同じシーズン内でもA型に感染する可能性もあります。
今シーズンは例年と異なり、B型の流行時期が前倒しになっており、12月からB型患者が増加しています。また、A型とB型の同時流行が早期から確認されているため、より注意深い観察が必要です。過去数年間のコロナ禍でインフルエンザ流行が抑制されていたため、免疫を持たない人が増加している点も特徴です。
2024-2025シーズンのインフルエンザワクチンは、WHO推奨株に基づいて作製されており、今シーズン流行しているB型ビクトリア系統にも対応しています。ただし、ワクチンの効果は100%ではないため、接種後も基本的な感染対策を継続することが重要です。
❓ Q5. 熱が下がったらもう人にうつさないですか?
いいえ、解熱後もしばらくはウイルスを排出し続けています。学校保健安全法で「解熱後2日(幼児は3日)」の出席停止期間が定められているのはこのためです。熱が下がっても、すぐに人混みに出かけたり、学校や職場に行くことは避けましょう。
❓ Q6. インフルエンザの検査はいつ受けるべきですか?
発症直後(発熱から12時間以内)は、ウイルス量がまだ少なく、検査で陽性と出ないことがあります。一般的には、発症後12時間から24時間経過してから検査を受けると、より正確な結果が得られます。ただし、症状が強い場合や重症化リスクのある方は、早めに医療機関を受診しましょう。
❓ Q7. 抗インフルエンザ薬は必ず必要ですか?
若く健康な成人で、症状が比較的軽い場合は、必ずしも抗インフルエンザ薬が必要というわけではありません。対症療法と十分な休養で回復することも多いです。ただし、高齢者や基礎疾患のある方、重症化リスクの高い方では、抗インフルエンザ薬の使用が推奨されます。
❓ Q8. インフルエンザワクチンはいつ打つのがいいですか?
インフルエンザは通常12月から3月頃に流行するため、流行前の10月から11月頃に接種することが推奨されています。ワクチンの効果が現れるまでに2週間程度かかるため、遅くとも12月中旬までには接種を済ませましょう。
❓ Q9. 家族がインフルエンザB型にかかった場合、どうすればいいですか?
感染者とできるだけ別の部屋で過ごすようにし、看病する人を限定します。看病する際はマスクを着用し、看病後は必ず手を洗いましょう。部屋の換気を定期的に行い、感染者が使用した食器やタオルは別に洗います。
❓ Q10. インフルエンザB型の咳はどのくらい続きますか?
個人差がありますが、B型では咳が長引く傾向があり、熱が下がった後も2週間から3週間程度咳が続くことがあります。咳が長期間続く場合や、咳がひどくなる場合は、肺炎などの合併症の可能性もあるため、医療機関を受診しましょう。
📝 まとめ
インフルエンザB型は、毎年冬から春にかけて流行する感染症です。A型と比較して軽症だという誤解がありますが、決して軽視できない疾患であり、適切な対応が必要です。
主な症状は以下の通りです:
- 38度前後の発熱
- 全身倦怠感
- 関節痛・筋肉痛
- 咳、のどの痛み
- 消化器症状(B型の特徴)
- 長引く咳(B型の特徴)
2024-2025シーズンは、B型の流行時期が例年より早まっており、12月から患者数が増加しています。また、過去数年間のコロナ禍でインフルエンザ流行が抑制されていたため、免疫を持たない人が増加しており、今シーズンは特に注意が必要です。
診断・治療・予防のポイント:
- 診断:迅速抗原検査が広く使用、短時間で結果判定
- 治療:抗インフルエンザ薬は発症後48時間以内の使用が効果的
- 予防:ワクチン接種が最も効果的、基本的な感染対策も重要
インフルエンザB型と診断されたら:
- 十分な休養と水分補給
- 発症後5日間、かつ解熱後2日間は自宅療養
- 重篤な症状が見られた場合は即座に医療機関受診
高齢者や基礎疾患のある方、小児などは重症化のリスクがあるため、特に注意が必要です。呼吸困難や意識障害などの重篤な症状が見られた場合は、すぐに医療機関を受診してください。
インフルエンザB型に関して不安や疑問がある場合は、お気軽にアイシークリニック東京院にご相談ください。適切な診断と治療により、早期の回復をサポートいたします。
📚 参考文献
- 厚生労働省「インフルエンザ(総合ページ)」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/index.html - 国立感染症研究所「インフルエンザとは」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/a/flu.html - 厚生労働省「インフルエンザQ&A」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou01/qa.html - 日本感染症学会「インフルエンザ診療ガイド」
http://www.kansensho.or.jp/guidelines/ - 国立感染症研究所「インフルエンザ流行レベルマップ」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-map.html - 厚生労働省「インフルエンザワクチンについて」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/infulenza_vaccine.html - 国立感染症研究所「2024-2025シーズンインフルエンザ流行状況」
https://www.niid.go.jp/niid/ja/flu-map.html - WHO「Recommended composition of influenza virus vaccines for use in the 2024-2025 northern hemisphere influenza season」
https://www.who.int/publications/m/item/recommended-composition-of-influenza-virus-vaccines-for-use-in-the-2024-2025-northern-hemisphere-influenza-season
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
今シーズンは例年と異なり、12月からB型インフルエンザの患者さんが増加しています。当院でも、「熱はそれほど高くないが、咳が長引く」「お腹の症状も一緒に出ている」といった相談が多く寄せられています。特に、コロナ禍で数年間インフルエンザの流行が少なかったため、免疫を持たない方が多く、今年は例年以上に注意深い観察と早期の対応が重要だと感じています。