
⚡ 足の付け根にしこりを発見…これって大丈夫?
そのまま放置すると、重大な病気を見逃してしまうリスクがあります。
この記事を読めば、「今すぐ病院へ行くべきか」「少し様子を見ていいのか」が自分で判断できます。👇 まず30秒だけ読んでみてください。
🚨 こんな症状、ありませんか?
- 📌 足の付け根にしこりがある
- 📌 押すと痛い・歩くと違和感がある
- 📌 どの病院に行けばいいか分からない
- 📌 悪性腫瘍かもしれないと不安
「ただのリンパ節の腫れ」から「緊急手術が必要なケース」まであります。
この記事で正しい知識を身につけて、適切なタイミングで受診しましょう。
目次
- 足の付け根(鼠径部)とはどの部位?
- 足の付け根にしこりができる主な原因
- 鼠径リンパ節の腫れ(リンパ節腫脹)
- 鼠径ヘルニア(脱腸)
- 粉瘤(アテローム)
- 脂肪腫
- 鼠径部の膿瘍・蜂窩織炎
- 軟部腫瘍・悪性リンパ腫・転移性リンパ節
- 痛みの程度と状況から原因を推測する
- こんな症状があればすぐ受診を
- 受診すべき診療科はどこ?
- 受診時に医師に伝えるべきこと
- まとめ
💡 この記事のポイント
足の付け根のしこりはリンパ節腫脹・鼠径ヘルニア・粉瘤・悪性腫瘍などが原因となり得る。痛みがなくても1か月以上持続・増大する場合は早期受診が重要で、急激な痛みや嘔吐を伴う場合は緊急受診が必要。
💡 足の付け根(鼠径部)とはどの部位?
足の付け根とは、医学的には「鼠径部(そけいぶ)」と呼ばれる部位で、太ももの付け根から股の内側にかけての領域を指します。お腹と太ももの境目にある折れ目部分と考えるとわかりやすいでしょう。
この部位には非常に重要な構造物が集まっています。鼠径靭帯という強い結合組織が走り、その下を大腿動脈・大腿静脈・大腿神経といった太い血管や神経が通過しています。また、全身から集まるリンパ管が合流する鼠径リンパ節も複数存在しており、下半身の感染や炎症に際してはここが最初に反応しやすい場所でもあります。
さらに、男性では精巣から伸びる精索(せいさく)という組織が鼠径管(そけいかん)というトンネル状の通路を通っており、この構造が鼠径ヘルニアが生じやすい解剖学的な背景にもなっています。女性にも同様の構造はありますが、解剖学的な理由から男性に比べてヘルニアは起こりにくいとされています。
鼠径部にできるしこりは、こうした多様な組織のうちどこに由来するかによって原因が大きく異なります。ひとつずつ確認していきましょう。
Q. 足の付け根にしこりができる主な原因は何ですか?
足の付け根(鼠径部)にしこりができる主な原因には、リンパ節腫脹、鼠径ヘルニア、粉瘤、脂肪腫、膿瘍・蜂窩織炎、悪性リンパ腫や転移性リンパ節腫大などがあります。中でもリンパ節腫脹・鼠径ヘルニア・粉瘤・脂肪腫の4つが日常診療で特に頻度の高い原因です。
📌 足の付け根にしこりができる主な原因
足の付け根にしこりができる原因は多岐にわたります。代表的なものを挙げると以下のとおりです。
- リンパ節腫脹(鼠径リンパ節炎、性感染症など)
- 鼠径ヘルニア(脱腸)
- 粉瘤(アテローム)
- 脂肪腫
- 鼠径部膿瘍・蜂窩織炎
- 悪性リンパ腫・転移性リンパ節腫大
- 軟部腫瘍(脂肪肉腫など)
- 大腿ヘルニア
- 血腫・動脈瘤(仮性動脈瘤など)
これらの中で特に頻度が高く、日常診療でよく見られるのはリンパ節腫脹、鼠径ヘルニア、粉瘤、脂肪腫の4つです。以下で各原因について詳しく解説します。
✨ 鼠径リンパ節の腫れ(リンパ節腫脹)
鼠径部にしこりができる原因として最も多いのが、リンパ節の腫れ(リンパ節腫脹)です。リンパ節は免疫機能を担う器官であり、感染や炎症が起きると体を守るために活性化して大きくなります。
✅ 鼠径リンパ節が腫れる主な原因
鼠径リンパ節は、足・外陰部・会陰部・臀部などの下半身からリンパを集める役割を担っています。これらの部位に感染や炎症があると、鼠径リンパ節が腫れやすくなります。
代表的な原因のひとつが、足の白癬(水虫)や爪白癬です。足の真菌感染が長引いていたり、傷ができて細菌が入り込んだりすると、それに反応してリンパ節が腫れることがあります。また、足や脚の傷・膿疱・蜂窩織炎(ほうかしきえん)なども鼠径リンパ節腫脹の原因になります。
次に注意したいのが性感染症(STI)です。梅毒、クラミジア、淋病、性器ヘルペス、軟性下疳(なんせいげかん)などは、外陰部・会陰部の感染を介して鼠径リンパ節を腫らすことが知られています。特に梅毒の第1期では、外陰部に無痛性の潰瘍が生じると同時に鼠径リンパ節が硬く腫れるため、注意が必要です。
そのほか、猫ひっかき病(バルトネラ菌感染)、鼠咬症(ねずみに噛まれた後の感染)なども、下肢に傷口があれば鼠径リンパ節が腫れることがあります。
📝 リンパ節腫脹の症状の特徴
リンパ節が炎症によって腫れている場合(急性リンパ節炎)、しこりには以下の特徴がよく見られます。
- 押すと痛みがある(圧痛)
- しこりの周囲が赤みを帯びている
- 触ると柔らかく弾力がある
- 熱感がある場合もある
- 発熱を伴うことがある
一方で、リンパ節が痛みなくじわじわ大きくなる場合は、悪性リンパ腫や転移性リンパ節腫大の可能性もあるため、炎症の原因がはっきりしないのに腫れが続く場合は要注意です。
炎症によるリンパ節腫脹は、原因となる感染が治癒すれば2〜4週間程度で自然に縮小することが多いです。ただし、1か月以上腫れが続いたり、しこりが大きくなり続けたりする場合は必ず受診しましょう。
🔍 鼠径ヘルニア(脱腸)
鼠径ヘルニアは、腹腔内の腸や脂肪組織が鼠径管という通路から飛び出してしまう状態です。俗に「脱腸」とも呼ばれます。日本では年間15〜16万件の手術が行われているとされており、外科手術の中でも特に件数の多い手術のひとつです。
🔸 鼠径ヘルニアが起こる仕組み
お腹の壁(腹壁)にはもともと鼠径管という弱い部分があり、特に男性では精巣が胎児期に腹腔内から陰嚢へ下降する際に通った通路が残っているため、構造的に弱くなっています。加齢とともに腹壁の筋肉が弱くなったり、腹圧が高まったりすることで、この弱い部分から腸が飛び出してくるのが鼠径ヘルニアです。
鼠径ヘルニアは中高年以降の男性に多い疾患ですが、若い男性や女性にも起こります。また、子どもでは先天的な鼠径管の不完全閉鎖によって生じる場合があります。
⚡ 鼠径ヘルニアの症状と特徴
鼠径ヘルニアの最大の特徴は、立っているときや腹圧がかかったとき(咳・くしゃみ・排便時など)にしこりが飛び出し、横になると引っ込む(還納できる)という点です。
- 立ったときや腹圧がかかると鼠径部が膨らむ
- 横になったり、手で押さえると引っ込む
- 鈍い痛みや違和感を感じることがある
- 初期は無症状の場合も多い
鼠径ヘルニアで最も怖い合併症は「嵌頓(かんとん)」です。飛び出した腸や脂肪が締め付けられて還納できなくなった状態であり、血流が途絶えると腸が壊死する危険性があります。嵌頓が起きると突然の強い痛み、吐き気・嘔吐、腹部の張りなどの症状が出ます。この場合は緊急手術が必要になることもあるため、症状が出たら速やかに救急受診してください。
鼠径ヘルニアは自然に治ることはなく、基本的には手術による根治が必要です。現在は腹腔鏡(ラパロスコピー)による低侵襲手術が普及しており、術後の回復も早くなっています。
Q. 鼠径ヘルニアのしこりにはどんな特徴がありますか?
鼠径ヘルニアのしこりは、立っているときや咳・くしゃみ・排便などで腹圧がかかると鼠径部が膨らみ、横になると引っ込む(還納できる)のが最大の特徴です。鈍い痛みや違和感を伴うこともあります。自然治癒はなく、手術による根治が必要です。突然の激痛や嘔吐を伴う場合は嵌頓の危険があり、緊急受診が必要です。
💪 粉瘤(アテローム)
粉瘤(ふんりゅう)は、皮膚の下に袋状の嚢腫が形成され、その中に角質や皮脂などが溜まってしこりになる良性の皮膚腫瘍です。医学的には「表皮嚢腫(ひょうひのうしゅ)」とも呼ばれます。
🌟 粉瘤の特徴
粉瘤は全身の皮膚に発生しますが、顔面・頭部・耳介・頸部・背中・鼠径部などに多く見られます。鼠径部は皮膚が擦れやすく、毛包に刺激が加わりやすいため、粉瘤が生じやすい部位のひとつです。
粉瘤の見た目や触り心地には以下のような特徴があります。
- 表面の皮膚に「へそ(黒点)」が見られることがある
- ゆっくりと大きくなる
- 触るとコリコリ・ブヨブヨした感触
- 感染していない状態では無痛か軽度の圧痛のみ
- 中央部に白〜黄色のドロドロした内容物が入っている
粉瘤は放置しても自然には消えません。細菌が感染すると「炎症性粉瘤」となり、急激に赤く腫れ上がって強い痛みが生じます。この状態を「化膿した粉瘤」と表現することもあります。炎症期には抗生物質の投与や切開排膿(膿を出す処置)が行われますが、根本的な治療は嚢腫壁ごと摘出する外科手術です。
粉瘤は良性腫瘍ですが、長期間放置すると炎症を繰り返したり、まれに悪性転化(癌化)する可能性も報告されているため、早めに皮膚科や形成外科・外科を受診して適切な処置を受けることをお勧めします。
🎯 脂肪腫
脂肪腫は、皮膚の下にある脂肪細胞が増殖してしこりを形成する良性腫瘍です。体のあらゆる部位に発生しますが、背中・肩・上腕・腹部・鼠径部などに多く見られます。
💬 脂肪腫の症状の特徴
脂肪腫には以下のような特徴があります。
- 触るとやわらかく、弾力がある
- 皮膚の上を動かすと一緒に動く感触がある
- 基本的に痛みはない(圧迫されると違和感が出ることも)
- ゆっくりと成長するが、数センチ以上になることもある
- 表面の皮膚は正常
脂肪腫は通常は無痛ですが、周囲の神経を圧迫したり、運動によって刺激されたりすることで痛みが出ることがあります。また、まれに「血管脂肪腫(angiolipoma)」という亜型では自発痛を伴うことがあります。
脂肪腫は基本的に良性ですが、似た外見で悪性の「脂肪肉腫(liposarcoma)」が存在します。脂肪肉腫は比較的まれですが、筋肉の深部にできることが多く、超音波検査やMRIなどの画像診断で鑑別することが重要です。小さくても急速に大きくなる場合、硬い部分がある場合は専門医への受診を怠らないようにしましょう。

💡 鼠径部の膿瘍・蜂窩織炎
鼠径部に細菌感染が起きると、皮膚や皮下組織に炎症が広がる「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」や、膿が局所にたまる「膿瘍(のうよう)」が生じることがあります。
✅ 蜂窩織炎・膿瘍の症状
蜂窩織炎は皮膚が赤く腫れ、強い痛みと熱感を伴います。境界は不明瞭で、皮膚表面が赤みを帯びてリンゴ肌のようになることもあります。発熱や倦怠感を伴う場合もあります。
膿瘍は局所に膿がたまった状態であり、触るとやわらかく波動感(プカプカした感触)があります。自然に破れて膿が排出されることもありますが、基本的には切開排膿が必要です。
鼠径部の蜂窩織炎・膿瘍の原因としては、毛嚢炎(毛包炎)の悪化、皮膚の傷からの感染、化膿した粉瘤、虫刺されの二次感染などが挙げられます。また、汗腺が繰り返し炎症を起こす「化膿性汗腺炎(かのうせいかんせんえん)」は鼠径部や腋窩(わきの下)に多く発生し、難治性の慢性炎症を起こすことがあります。
蜂窩織炎や膿瘍は放置すると重症化して敗血症(はいけつしょう)につながる危険性もあるため、赤み・腫れ・痛みが急速に悪化する場合はすみやかに受診してください。
Q. 足の付け根のしこりで緊急受診が必要な症状は何ですか?
足の付け根のしこりで緊急受診が必要なのは、①しこりが急に硬くなり激しい痛みが生じた場合(鼠径ヘルニア嵌頓の疑い)、②腹痛・吐き気・嘔吐を伴う場合、③しこり周囲が急速に赤く腫れて高熱が出た場合、④足全体が赤く熱く腫れてきた場合(蜂窩織炎の急速な進行)の4つです。
📌 軟部腫瘍・悪性リンパ腫・転移性リンパ節
頻度は低いですが、見逃してはならない重要な原因として、悪性疾患があります。
📝 悪性リンパ腫
悪性リンパ腫は、リンパ系の細胞が悪性化する血液のがんです。鼠径部にリンパ節の腫れとして現れることがあります。悪性リンパ腫によるリンパ節腫脹の特徴は以下のとおりです。
- 痛みがない(または軽度)
- ゴムのような硬さがある
- 数週間〜数か月かけてゆっくり大きくなる
- 複数のリンパ節が連なって触れることがある
- 発熱・夜間の発汗・体重減少(B症状と呼ばれる)を伴うことがある
🔸 転移性リンパ節腫大
外陰がん・子宮頸がん・膀胱がん・前立腺がん・肛門がん・悪性黒色腫(足の皮膚のメラノーマ)など、骨盤内や下肢にある悪性腫瘍が進行すると、鼠径リンパ節へ転移してしこりを作ることがあります。
転移性リンパ節は、炎症性のリンパ節と異なり硬く、癒着して動きにくいことが特徴です。痛みは初期にはないことが多いですが、大きくなると鈍い痛みが出ることもあります。
⚡ 軟部悪性腫瘍(脂肪肉腫など)
深部の筋肉や結合組織に発生する軟部腫瘍の中には悪性のものもあります。脂肪肉腫、横紋筋肉腫などが代表例です。これらは外見上は良性の脂肪腫と紛らわしいことがあり、急速に大きくなる・硬さが不均一・深部に固定されているなどの特徴があります。画像検査(超音波・MRI)が診断に重要です。
悪性疾患は早期発見・早期治療が予後を大きく左右します。「しばらく様子を見ていたら大きくなった」という場合は、迷わず専門科を受診するようにしましょう。
✨ 痛みの程度と状況から原因を推測する
しこりが「痛い」かどうか、また痛みがどのような状況で生じるかは、原因を絞り込むうえで重要な手がかりになります。以下に状況別の傾向をまとめました。
🌟 押したときだけ痛い(圧痛がある)
押すと痛いが、安静時は気にならないという場合は、リンパ節炎、炎症性粉瘤、膿瘍の初期などが考えられます。リンパ節炎では特に、感染の原因(足の傷、水虫など)が心当たりにある場合は可能性が高まります。
💬 立ったとき・腹圧がかかったときに痛い・膨らむ
立位や咳・くしゃみ・排便時にしこりが大きくなり、違和感や鈍い痛みが出る場合は、鼠径ヘルニアの可能性が高いです。横になると引っ込む場合はさらに疑いが強まります。
✅ 安静時にも強い痛みがある・急速に悪化した
突然の強い痛み・赤み・発熱を伴う場合は、急性リンパ節炎、蜂窩織炎、膿瘍、または鼠径ヘルニアの嵌頓(かんとん)が疑われます。いずれも早急な対応が必要な状態です。
📝 痛みはない・またはほとんどない
痛みがなく、しこりがゆっくり大きくなる場合は、脂肪腫、粉瘤(感染前)、悪性リンパ腫、転移性リンパ節などが考えられます。痛みがないからといって安心できるわけではなく、「痛みのないしこり」こそ悪性疾患を見逃しやすいため、注意が必要です。
🔸 歩行時・運動時に痛む
歩いたり走ったりするときに鼠径部に痛みや違和感が生じる場合は、鼠径ヘルニアのほかに、鼠径靭帯周囲の炎症(鼠径部痛症候群)、股関節の問題、リンパ節の腫れが周囲を圧迫している状態なども考えられます。
🔍 こんな症状があればすぐ受診を
以下のような症状がある場合は、自己判断せずに速やかに医療機関を受診してください。特に緊急性が高い症状を先に示します。
⚡ 緊急受診が必要なサイン
- 突然、鼠径部のしこりが硬く大きくなり、激しい痛みが生じた(嵌頓の可能性)
- 腹痛・吐き気・嘔吐を伴う(腸閉塞・壊死の危険性)
- しこりの周囲が急速に赤く腫れ、高熱が出た
- 足全体が赤く熱く腫れてきた(蜂窩織炎の急速な進行)
🌟 早めの受診が必要なサイン
- しこりが1か月以上消えない、または大きくなってきた
- 痛みがないのに、しこりが目に見えて成長している
- 複数の場所にリンパ節の腫れがある
- 発熱・夜汗・原因不明の体重減少がある
- しこりが硬く、皮膚や周囲の組織に固定されている
- 性器や外陰部に潰瘍・水疱・発疹があり、鼠径リンパ節が腫れている
- 過去に悪性腫瘍の治療歴がある
「様子を見ていればそのうち消えるだろう」と放置してしまいがちですが、特に1か月以上しこりが持続する場合や、痛みがないのに大きくなっている場合は、必ず専門医の診察を受けることが大切です。
Q. 痛みのない足の付け根のしこりも受診すべきですか?
痛みがなくても受診が必要な場合があります。悪性リンパ腫や転移性リンパ節腫大は、痛みがないまま徐々に大きくなるのが特徴であるため、「痛みがない=安心」とは言えません。アイシークリニックでは、1か月以上しこりが消えない場合や少しずつ大きくなる場合は、早期に相談いただくことを推奨しています。
💪 受診すべき診療科はどこ?

足の付け根のしこりは、どの診療科に行けばよいか迷うことが多いです。症状に応じた適切な受診先を以下に示します。
💬 まずはかかりつけ医・内科・外科
何科を受診すべきか迷ったときは、まずかかりつけ医に相談するか、内科または外科を受診するのが一般的です。問診と触診(しこりを実際に触れて確認する診察)を行ったうえで、必要に応じて専門科に紹介してもらえます。
✅ 外科・消化器外科
鼠径ヘルニアが疑われる場合は外科(消化器外科)への受診が適しています。鼠径ヘルニアの診断・手術は主に外科が担当します。腹腔鏡手術に対応しているクリニックや病院が多くなっています。
📝 皮膚科・形成外科
粉瘤や脂肪腫が疑われる場合は皮膚科または形成外科を受診するとよいでしょう。粉瘤の外科的摘出、炎症性粉瘤の切開排膿などを行っています。
🔸 泌尿器科・婦人科
性感染症に関連したリンパ節腫脹が疑われる場合は、症状や性別に応じて泌尿器科や婦人科への受診も選択肢になります。性器に症状がある場合は特に重要です。
⚡ 血液内科・腫瘍内科
悪性リンパ腫や転移性リンパ節腫大が疑われる場合、あるいは複数部位のリンパ節腫大・全身症状がある場合は、血液内科や腫瘍内科が専門的な診断・治療を担当します。他科から紹介されるケースが多いですが、気になる場合は直接受診することも可能です。
🌟 救急外来
鼠径ヘルニアの嵌頓が疑われる場合(急激な痛み・吐き気・嘔吐)や、急速に広がる感染症(蜂窩織炎・膿瘍)の場合は、夜間・休日であっても救急外来を受診してください。
🎯 受診時に医師に伝えるべきこと
スムーズな診察・正確な診断のために、以下の情報を事前に整理してから受診すると役立ちます。
💬 しこりについて
- いつ頃から気づいたか
- 最初はどのくらいの大きさだったか、現在と比べて大きくなったか
- 痛みはあるか(安静時・押したとき・歩いたとき)
- 硬さや触り心地(やわらかい・硬い・コリコリなど)
- 立ったときと横になったときで変化があるか
- 皮膚の変化(赤み・熱感・へそ状の黒点など)があるか
✅ 全身症状・生活歴
- 発熱・倦怠感・体重減少・夜間の発汗があるか
- 足や外陰部に傷・潰瘍・発疹・水疱があるか
- 足の水虫(白癬)や爪の変形があるか
- 最近の性行為や性感染症のリスクがあるか
- 過去にがんの既往があるか
- 重いものを持つ仕事や激しい運動をするか
恥ずかしいと感じる情報もあるかもしれませんが、正確な診断のためにできるだけ正直に伝えることが大切です。医師には守秘義務があり、診察室で伝えた情報は厳密に管理されます。
📝 診察でおこなわれる検査
受診した際には、問診・視診・触診のほか、必要に応じて以下の検査が行われることがあります。
- 超音波検査(エコー):しこりの内部構造・血流・深さなどを確認できる、痛みのない検査です。外来で即日実施できることが多く、鼠径部のしこり診断で非常に有用です。
- 血液検査:炎症の程度(CRP・白血球数)、腫瘍マーカー、感染症(梅毒・HIV・クラミジアなど)の検査が行われます。
- CT・MRI検査:しこりの深さや範囲、周囲組織との関係、リンパ節の状態を詳しく調べます。悪性腫瘍が疑われる場合は特に重要です。
- 生検(バイオプシー):しこりの一部を採取して病理検査を行い、良性・悪性の確定診断をします。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、足の付け根のしこりを主訴に来院される患者様の中で、リンパ節腫脹や粉瘤など比較的日常的な原因によるものが多い一方、鼠径ヘルニアや悪性疾患が背景にあるケースも少なくないため、「しばらく様子を見よう」と放置されてからご来院されるケースが気になっています。特に痛みがないからといって安心せず、しこりが1か月以上続く場合や少しずつ大きくなる場合は、早めにご相談いただくことで、より早期に適切な治療へつなげることができます。鼠径部は解剖学的に複雑な部位であるため、超音波検査などを用いてしっかりと原因を見極めたうえで、患者様お一人おひとりに合った対応をご提案してまいります。」
💡 よくある質問
迷った場合は、まずかかりつけ医・内科・外科への受診をお勧めします。鼠径ヘルニアが疑われる場合は外科、粉瘤・脂肪腫なら皮膚科・形成外科、性感染症関連なら泌尿器科・婦人科が適切です。悪性リンパ腫が疑われる場合は血液内科・腫瘍内科が専門となります。
痛みがないからといって安心はできません。悪性リンパ腫や転移性リンパ節腫大は、痛みがないまま徐々に大きくなることが特徴です。1か月以上しこりが消えない、または少しずつ大きくなる場合は、早めに医療機関を受診することを強くお勧めします。
鼠径ヘルニア(脱腸)の典型的な症状です。腹腔内の腸や脂肪組織が鼠径管から飛び出す状態で、腹圧がかかると膨らみ、横になると引っ込む特徴があります。自然に治ることはなく、基本的に手術による根治が必要です。突然の激しい痛みや嘔吐を伴う場合は嵌頓の危険があり、すぐに救急受診してください。
以下の症状がある場合はすぐに救急受診してください。①しこりが急に硬くなり激しい痛みが生じた場合(嵌頓の疑い)、②腹痛・吐き気・嘔吐を伴う場合、③しこり周囲が急速に赤く腫れて高熱が出た場合、④足全体が赤く熱く腫れてきた場合(蜂窩織炎の急速な進行)。
問診・視診・触診に加え、必要に応じて各種検査が行われます。超音波検査(エコー)はしこりの内部構造を痛みなく確認でき、外来で即日実施可能です。ほかにも炎症や感染症を調べる血液検査、深さや範囲を確認するCT・MRI検査、良性・悪性を確定する生検などが症状に応じて実施されます。
📌 まとめ
足の付け根(鼠径部)にしこりができて痛みがある場合、その原因はリンパ節腫脹・鼠径ヘルニア・粉瘤・脂肪腫・膿瘍・悪性腫瘍などさまざまです。しこりの痛みの有無、大きさの変化、皮膚の変化、全身症状などを観察することで、ある程度原因を推測できますが、確実な診断のためには医師による診察と検査が不可欠です。
特に注意が必要なのは以下の場合です。急激な痛み・嘔吐を伴う場合(鼠径ヘルニア嵌頓の可能性)は救急受診が必要です。また、1か月以上しこりが消えない・痛みがないのに大きくなる・複数のリンパ節が腫れている・全身症状(発熱・体重減少・夜汗)がある、といった場合は早めに受診することを強くお勧めします。
「たかがしこり」と軽く考えがちですが、鼠径部のしこりは重要な疾患のサインである場合もあります。気になる症状があれば、アイシークリニック東京院をはじめとした医療機関にお気軽にご相談ください。早期発見・早期治療が症状の悪化を防ぐための最善の方法です。日常生活の中で気になるしこりに気づいたときは、ぜひ専門医に一度診てもらう習慣を持つようにしましょう。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 粉瘤(表皮嚢腫)や蜂窩織炎、リンパ節腫脹に関する診療ガイドラインおよび皮膚疾患の診断・治療指針
- 国立感染症研究所 – 梅毒・クラミジア・性器ヘルペスなど鼠径リンパ節腫脹の原因となる性感染症(STI)に関する疫学情報および感染症解説
- 厚生労働省 – 性感染症・悪性リンパ腫を含む疾患の診療に関する行政指針および国民向け健康情報・受診勧奨に関する公式資料
東京駅・日本橋で粉瘤の治療をご検討の方へ
アイシークリニック東京院では、保険適用の粉瘤日帰り手術に対応しています(診察当日の手術も可能・平日土日祝19時まで診療)。
→ 粉瘤(アテローム)の治療・手術のご案内(東京駅・日本橋)
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務