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唇荒れないリップの選び方と正しいケア方法を徹底解説

リップクリームを塗っても唇が荒れてしまう、塗るたびにかゆくなるなどのトラブルを抱えていませんか?唇は顔の中でも特に皮膚が薄く、外部の刺激を受けやすい部位です。リップ選びを間違えると、保湿しているつもりがかえって唇荒れを悪化させてしまうこともあります。この記事では、唇が荒れない理由を医療的な観点から整理しながら、唇に優しいリップの選び方や正しいケア方法について詳しく解説します。慢性的な唇荒れに悩んでいる方や、何を使っても改善しないとお感じの方にもぜひ読んでいただきたい内容です。


目次

  1. 唇の構造と荒れやすい理由
  2. 唇荒れの主な原因
  3. 唇荒れないリップの成分とは
  4. 唇荒れを引き起こしやすい成分
  5. 唇荒れないリップの選び方のポイント
  6. リップの正しい使い方と塗り方
  7. 日常生活で気をつけたい唇ケアの習慣
  8. 医療機関に相談すべき唇荒れのサイン
  9. まとめ

この記事のポイント

唇は角質層が薄く皮脂腺がないため荒れやすく、ワセリン等のシンプルな無香料・無着色リップが推奨される。香料・メントール等は刺激となりうるため避け、2〜3週間改善しない場合は皮膚科への受診が必要。

🎯 唇の構造と荒れやすい理由

唇が荒れやすいのは、その構造そのものに理由があります。私たちの体の皮膚は、角質層が外部の刺激から内部を守る役割を担っていますが、唇の皮膚(口唇粘膜)はその角質層がとても薄く作られています。一般的な顔の皮膚の角質層が15〜20層あるのに対し、唇の角質層はわずか3〜5層程度しかありません。

また、唇には毛穴がないため、皮脂腺も存在しません。皮脂腺は皮脂を分泌することで肌の表面を自然に潤す役割を果たしていますが、唇にはその機能がないため、自力で水分を保持する力が非常に弱いのです。汗腺も少なく、体の中からの保湿機能も限られています。

さらに、唇は食事や会話など日常的な動作によって常に動かされており、物理的な摩擦や刺激を受け続けています。食べ物や飲み物が直接触れる部位でもあるため、温度変化や酸・塩分といった化学的な刺激にもさらされます。こうした構造的な特性と生活環境の組み合わせが、唇を荒れやすくしている根本的な要因です。

Q. 唇が荒れやすい構造的な理由は何ですか?

唇の角質層は顔の皮膚(15〜20層)と比べてわずか3〜5層しかなく、皮脂腺も汗腺も存在しないため、自力で水分を保持する力が非常に弱い部位です。さらに食事・会話による摩擦や、温度変化・酸・塩分などの化学的刺激にも常にさらされるため、荒れやすい構造となっています。

📋 唇荒れの主な原因

唇が荒れる原因はさまざまです。原因を正確に把握することが、適切なケア方法を選ぶための第一歩になります。

🦠 乾燥

乾燥は唇荒れの最も一般的な原因です。空気が乾燥する秋冬はもちろん、夏でもエアコンの効いた室内では湿度が下がり、唇の水分が蒸発しやすくなります。唇の乾燥が進むと表面の角質が剥がれ、皮むけや亀裂が生じます。

👴 リップを舐める癖

唇が乾燥すると無意識に舌で舐めてしまうことがありますが、これは唇荒れを悪化させる習慣です。唾液には消化酵素が含まれており、これが唇の薄い皮膚を刺激します。舐めることで一時的に潤ったように感じますが、唾液が蒸発するときに唇の水分も一緒に奪われてしまうため、かえって乾燥が進みます。

🔸 皮をむく癖

唇の皮がめくれてきたとき、指で剥いてしまう方も少なくありません。しかし、まだ皮膚として機能している部分まで無理やり剥がすと、傷がつき炎症が起こります。繰り返すうちに唇の表面が傷つきやすい状態になり、慢性的な荒れにつながります。

💧 リップ製品への接触アレルギー

リップクリームや口紅に含まれる特定の成分がアレルギー反応を引き起こし、唇が腫れたり赤くなったり、かゆみを伴う荒れが生じることがあります。香料や着色料、防腐剤、特定の保湿成分などが原因になる場合があります。これを「接触性口唇炎」と呼びます。

✨ 栄養不足

ビタミンB2(リボフラビン)やビタミンB6の不足は、口唇炎や口角炎の原因になることが知られています。これらのビタミンは皮膚や粘膜の健康を維持するために必要なものです。食生活が乱れているときに唇が荒れやすくなると感じる方は、栄養不足が関係している可能性があります。

📌 紫外線

紫外線は肌だけでなく、唇にもダメージを与えます。唇は皮脂膜による自然な紫外線防御がないため、直接紫外線にさらされると角質が傷つき、乾燥や荒れが悪化します。特に屋外での活動が多い方や日焼けしやすい体質の方は、唇への紫外線ケアも重要です。

▶️ 疾患が原因のケース

唇の荒れが慢性的に続いている場合、アトピー性皮膚炎や乾癬、口唇ヘルペス(単純ヘルペスウイルスによる感染)、カンジダ症などの皮膚疾患や感染症が隠れていることもあります。セルフケアで改善しない場合は医療機関での診察が必要です。

💊 唇荒れないリップの成分とは

唇を荒れさせないリップを選ぶためには、どのような成分が含まれているかを確認することが重要です。唇の保湿・保護に効果的な成分について知っておきましょう。

🔹 ワセリン

ワセリンは石油を精製して作られた保湿剤で、肌の表面に薄い膜を作り、水分の蒸発を防ぐ「エモリエント効果」を持ちます。化学的に非常に安定しており、肌への刺激が少なく、アレルギーを起こしにくいことから、皮膚科でも推奨されることが多い成分です。精製度の高いものほど不純物が少なく、敏感肌や荒れた唇にも安心して使えます。

📍 スクワラン

スクワランはもともと人の皮脂にも含まれている成分で、肌なじみが良く刺激が少ないのが特徴です。酸化しにくく安定性が高いため、長期間使用しても品質が変わりにくい保湿成分です。乾燥した唇に柔軟性を与え、なめらかな使用感が得られます。

💫 ホホバオイル

ホホバオイルはホホバという植物の種子から抽出されるオイルで、化学的にはワックス(ろう)の一種です。人の皮脂に近い性質を持ち、保湿効果が高く、肌への刺激が少ないため敏感肌の方にも向いています。酸化に強く、抗菌性もあるとされています。

🦠 シアバター

シアバターはアフリカ産のシアの木の種子から得られる植物性油脂で、豊富な脂肪酸を含み、保湿効果と肌を柔らかくする効果に優れています。ビタミンEも含まれており、抗酸化作用も期待できます。唇のひび割れや乾燥が気になる方に特に向いている成分です。

👴 ヒアルロン酸

ヒアルロン酸は皮膚や関節などに自然に存在する成分で、水分を引き寄せてとどめる「ヒュメクタント(湿潤剤)」として機能します。唇に水分を補給し、みずみずしい状態を保つ効果があります。ただし、保湿した水分が外に逃げないよう、同時に油分系成分を組み合わせることで効果が高まります。

🔸 セラミド

セラミドは皮膚のバリア機能を担う脂質成分で、角質細胞と細胞の間を埋めるように存在しています。唇の薄いバリア機能を補い、外部刺激から守る働きがあります。敏感な唇や、繰り返し荒れてしまう唇のケアに向いている成分です。

💧 酸化亜鉛

酸化亜鉛は紫外線を散乱させるUVカット成分で、リップにSPF機能を持たせる際によく使われます。唇を紫外線ダメージから守りながら保湿するリップを探している方にとって、重要な成分のひとつです。

Q. 唇荒れを引き起こしやすいリップの成分は何ですか?

香料(fragrance・parfum)や着色料(タール系色素)は接触性アレルギーの原因になりやすい成分です。また、メントール・ハッカ・カンフルなど清涼感を与える成分はバリア機能が低下した唇の炎症を悪化させることがあります。エタノールは乾燥を促進するため、荒れた唇への使用は避けることが推奨されます。

🏥 唇荒れを引き起こしやすい成分

リップに配合されている成分の中には、種類や濃度によっては唇荒れの原因になり得るものもあります。特に敏感な唇を持つ方は、以下の成分に注意が必要です。

✨ 香料・フレグランス

リップに甘い香りや花の香りをつけるために使われる香料は、接触性皮膚炎の原因になりやすい成分のひとつです。「fragrance」や「parfum」と表示されているものには複数の化学物質が含まれており、特定成分にアレルギーがある方は反応してしまうことがあります。敏感肌の方は無香料タイプを選ぶことが基本です。

📌 着色料(タール系色素など)

口紅などのカラーリップに使われる着色料の中には、アレルギー反応を引き起こすものがあります。特にタール系色素は一部の人に接触性アレルギーを引き起こすことが報告されています。唇が荒れやすい方は、色付きリップよりも無色の保湿リップを優先することを検討してください。

▶️ メントール・ハッカ・カンフル

清涼感を与えるために配合されるメントール、ハッカ、カンフルなどの成分は、使用直後はひんやりとした爽快感がありますが、これらは皮膚への刺激性があります。バリア機能が低下している荒れた唇には特に刺激が強く、炎症を悪化させることがあります。唇荒れが気になる時期には避けた方が安心です。

🔹 エタノール(アルコール)

揮発性のエタノールは保湿製品に使われることがありますが、乾燥を促進する性質があるため、唇に使うには注意が必要です。特に荒れている唇に刺激を与え、乾燥を悪化させる可能性があります。

📍 特定の植物エキス

「天然成分だから安全」というわけではなく、植物エキスの中にも接触性アレルギーの原因になりやすいものがあります。例えばプロポリスやティーツリーオイルなどは、有効成分として知られる一方で、アレルギー反応を起こす人もいます。過去に特定の植物エキスで反応したことがある方は成分表を確認するようにしましょう。

⚠️ 唇荒れないリップの選び方のポイント

成分の知識を踏まえた上で、唇が荒れないリップを選ぶための具体的なポイントをまとめます。

💫 シンプルな処方のものを選ぶ

配合されている成分の種類が少ないほど、アレルギーや刺激の原因となる成分が含まれるリスクが低くなります。多機能をうたったリップよりも、保湿に特化したシンプルな処方のものを選ぶことが、敏感な唇を持つ方にとって基本的な考え方です。ワセリン単体や、ワセリン+スクワランなど成分数が少ないリップから試してみるとよいでしょう。

🦠 無香料・無着色のものを選ぶ

香料や着色料はリップ製品の中でも接触性アレルギーを引き起こしやすい成分です。唇荒れが続いている方や、過去にリップで刺激を感じたことがある方は、まず無香料・無着色のリップを選ぶことを優先してください。商品パッケージに「無香料」と記載されているものでも、においを打ち消すための「消臭香料」が入っている場合もあるため、成分表示を確認する習慣をつけましょう。

👴 医薬品・医薬部外品かどうかを確認する

リップ製品には化粧品、医薬部外品、医薬品の3種類があります。化粧品は保湿・保護を目的としたものが中心ですが、医薬部外品には肌荒れ予防・改善を目的とした有効成分が配合されており、ひどい唇荒れには医薬部外品を選ぶのも有効です。ただし、有効成分の種類によっては刺激になる場合もあるため、成分確認は必要です。

🔸 SPF機能のあるリップを活用する

屋外での活動が多い方や、唇が日焼けしやすいと感じる方には、SPF(紫外線防止指数)機能がついたリップも検討する価値があります。紫外線による唇のダメージを防ぐことで、乾燥や荒れを予防する効果が期待できます。ただし、紫外線吸収剤はアレルギーの原因になりやすいものもあるため、紫外線散乱剤(酸化亜鉛、酸化チタン)を使用したタイプの方が敏感な唇には優しい場合があります。

💧 パッチテストを実施する

新しいリップを試す前に、腕の内側や耳の後ろなど皮膚の薄い部分に少量塗布して、24〜48時間様子を見るパッチテストを行うことを習慣にするとよいでしょう。かゆみや赤み、腫れが出た場合はその製品を使用するのを避けてください。

✨ テクスチャーも確認する

リップはスティックタイプ、チューブタイプ、ポットタイプ、ジェルタイプなどさまざまなテクスチャーがあります。テクスチャーによって保湿の持続力や使用感が異なります。唇が特に乾燥しやすい方には、油分が多くしっとりしたテクスチャーの方が保湿膜を長く保てることが多いです。さらさらしたジェルタイプは保湿感が得られにくい場合もあります。

Q. 唇荒れを防ぐリップの正しい塗り方は?

リップは乾燥を感じてからではなく予防的に塗ることが重要です。就寝前のケアは唇の修復を促し、翌朝の乾燥防止に有効です。塗る際は薄く均一に伸ばし、乾燥しやすい口角まで丁寧に塗布します。食後は古いリップを清潔なティッシュで軽くふき取ってから塗り直すと、保湿成分がより効果的に働きます。

🔍 リップの正しい使い方と塗り方

唇荒れを防ぐためには、リップ選びと同様に正しい使い方も重要です。せっかく良い成分のリップを使っていても、使い方を誤ると効果が半減してしまいます。

📌 塗るタイミングを意識する

リップは唇が乾燥したと感じてから塗るのではなく、予防的に塗ることが大切です。特に就寝前は唇の修復が進みやすい時間帯でもあるため、夜のケアとしてしっかりリップを塗ってから寝ることで翌朝の乾燥を防ぐ効果が期待できます。食事の前後、外出前なども塗り直しのタイミングとして意識しましょう。

▶️ 塗りすぎに注意する

リップは薄く均一に塗ることが基本です。厚塗りしても保湿効果が劇的に上がるわけではなく、かえってリップが唇の表面から流れ落ちやすくなります。薄く塗った方が唇への密着度が高まり、保湿成分がより効果的に働きます。

🔹 唇の端(口角)まで丁寧に塗る

口角は特に乾燥しやすく、ひび割れが起きやすい部分です。リップを塗る際は唇の中心だけでなく、口角部分まできちんと塗り広げることを意識してください。口角炎(口角の炎症)の予防にもなります。

📍 古いリップの上に重ね塗りしない

長時間経過したリップが残った状態でそのまま重ね塗りをするよりも、一度柔らかいティッシュや清潔なガーゼなどで古いリップを軽くふき取ってから塗り直す方が、新鮮な成分が唇に浸透しやすくなります。特に食後は食べ物の残りとリップが混ざっている状態なので、軽くふき取ってから塗り直す習慣をつけましょう。

💫 リップを塗る前のケア

唇に角質が厚くなっている場合、リップを塗っても保湿成分が角質に阻まれて浸透しにくくなることがあります。このような場合は、ぬるめのお湯で濡らした清潔なガーゼやコットンで唇を軽く包んで蒸らし、やさしくくるくると撫でるように角質を柔らかくしてから保湿リップを塗ると、より効果的です。ただし、強くこすることは禁物です。肌に優しいスクラブを使う場合も、週に1〜2回程度にとどめましょう。

📝 日常生活で気をつけたい唇ケアの習慣

リップ選びとケアの方法に加え、日常生活の中で気をつけたい習慣についても確認しておきましょう。唇の健康は生活習慣と深く関わっています。

🦠 十分な水分補給を心がける

体全体の水分量が不足していると、唇の乾燥にも影響します。1日を通じてこまめに水分を補給することが、唇を内側から潤す基本的な取り組みです。特に冬場や運動後、エアコンの効いた環境では積極的に水分を摂るようにしましょう。

👴 室内の湿度を適切に保つ

空気が乾燥する季節は加湿器を活用し、室内の湿度を40〜60%程度に保つことが理想的です。湿度が低い環境に長時間いると、唇からの水分蒸発が加速します。就寝中も乾燥しやすいため、寝室に加湿器を置くことも唇ケアの観点から有効です。

🔸 唇を舐める・皮をむく習慣をやめる

唇が乾燥すると反射的に舌で舐めてしまいますが、前述の通り唾液は唇荒れを悪化させます。この習慣をやめるためには、こまめにリップを塗って唇に潤いを与え、「乾燥してきた」と感じるタイミングを減らすことが有効です。また、皮がめくれてきたときも無理に引っ張らず、清潔なはさみで余分な部分だけ切るか、そのまま保湿して自然に落ちるのを待ちましょう。

💧 食生活を整える

ビタミンB群(特にビタミンB2、B6)を含む食品を意識的に摂ることが、唇の粘膜の健康維持につながります。ビタミンB2はレバー、卵、乳製品、納豆などに多く含まれ、ビタミンB6はまぐろ、さんま、鶏肉、バナナなどに豊富です。またビタミンCも皮膚の再生に関わるため、野菜や果物からしっかり摂取することが勧められます。偏食が続いている場合はサプリメントの活用も一つの手です。

✨ マスクによる蒸れや摩擦に気をつける

マスクの着用が日常化したことで、唇への影響も注目されるようになりました。マスク内部は口からの蒸気で湿度が高くなり、そのあとマスクを外したときに急激に乾燥が起こります。この繰り返しが唇荒れの原因になることがあります。また、マスクの素材によっては布の摩擦が唇に直接当たることもあります。マスクを使用する際は、こまめにリップを塗り直すことを意識しましょう。

📌 日焼け止め対策をする

顔に日焼け止めを塗る際、唇は見落とされがちです。SPF機能のあるリップを使用するか、日焼け止めを唇周辺に丁寧に塗ることで、紫外線による唇ダメージを防ぎましょう。特に春から夏にかけての日差しが強い時期や、雪山でのウィンタースポーツ時(雪の反射で紫外線量が増加)は唇のUVケアを意識することが大切です。

▶️ 鼻呼吸を意識する

口呼吸をしていると、呼気が唇の表面を通過するたびに乾燥が促進されます。鼻が詰まっているなどの理由で口呼吸になってしまっている場合は、耳鼻科などで相談することも検討してください。口呼吸の習慣を見直すだけで、唇の乾燥が改善するケースもあります。

Q. 唇荒れでセルフケアをやめて受診すべき症状は?

2〜3週間セルフケアを続けても改善しない場合や、唇・口周りに水ぶくれと痛みが現れた場合は口唇ヘルペスが疑われるため皮膚科への受診が必要です。また唇が著しく腫れる・白く変色するケースや、口角炎が繰り返す場合はカンジダ感染症の可能性もあり、アイシークリニック東京院でも専門的なご相談をお受けしています。

💡 医療機関に相談すべき唇荒れのサイン

セルフケアで改善が見られない唇荒れや、以下のような症状がある場合は、皮膚科や口腔外科などの医療機関を受診することをお勧めします。

🔹 長期間治らない荒れ・ただれ

2〜3週間以上セルフケアを続けても改善しない場合や、悪化している場合は、何らかの疾患が原因になっている可能性があります。医師の診察を受けることで、適切な診断と治療を受けることができます。

📍 水ぶくれや痛みを伴う場合

唇や口の周りに水ぶくれが複数できて、ピリピリした痛みや違和感がある場合は、口唇ヘルペス(単純ヘルペスウイルス感染症)の可能性があります。ヘルペスは抗ウイルス薬による治療が有効であり、セルフケアだけでは対応できません。早めに皮膚科を受診してください。

💫 唇が著しく腫れる・白くなる

唇が突然大きく腫れる場合はアレルギー反応の可能性があり、急性の場合はアナフィラキシーのリスクもあるため、速やかに医療機関を受診してください。また、唇の一部が白く変色したり、表面が硬くなったりする場合は、白板症などの口腔粘膜疾患が疑われることがあります。これらは専門的な診断が必要な状態です。

🦠 口角の荒れが繰り返す場合

口角炎が繰り返し起こる場合は、カンジダ菌(真菌)の感染や免疫機能の低下が背景にある可能性があります。抗真菌薬などでの治療が必要なこともあるため、自己判断でのケアだけでなく医師への相談も選択肢に入れてください。

👴 アレルギー検査を受ける

特定のリップ製品を使うたびに荒れる場合、接触性アレルギーが疑われます。皮膚科でパッチテスト(貼付試験)を受けることで、どの成分がアレルギーの原因になっているかを特定できます。原因成分が分かれば、それを避けた製品選びが格段に楽になります。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、リップクリームを繰り返し使用しているにもかかわらず唇荒れが改善しないとご相談される患者様が多く、その背景に香料や特定の保湿成分への接触性アレルギーが関係しているケースが少なくありません。唇は角質層が非常に薄く皮脂腺も存在しないため、刺激への耐性が低く、善意で行っているケアがかえって炎症を長引かせてしまうこともありますので、まずはワセリンベースのシンプルな処方のリップに切り替えてみることをお勧めします。セルフケアを2〜3週間続けても改善が見られない場合や、水ぶくれ・腫れを伴う場合は、口唇ヘルペスや接触性口唇炎など医療的な対応が必要な状態も考えられますので、どうぞお気軽にご相談ください。(※新宿院一般皮膚科のみの対応となります。)」

✨ よくある質問

リップクリームを塗っても唇が荒れるのはなぜですか?

リップに含まれる香料・着色料・メントールなどの成分が、接触性アレルギーや刺激反応を引き起こしている可能性があります。唇は角質層が薄く皮脂腺もないため、刺激への耐性が低い部位です。まずワセリンベースの無香料・無着色のシンプルなリップに切り替えてみることをお勧めします。

唇荒れに効果的なリップの成分は何ですか?

ワセリン・スクワラン・シアバター・セラミド・ヒアルロン酸が代表的な成分です。特にワセリンは刺激が少なくアレルギーを起こしにくいため、皮膚科でも推奨されています。成分の種類が少ないシンプルな処方のリップを選ぶことが、敏感な唇を持つ方の基本的な選び方です。

唇を舐める癖は本当に唇荒れの原因になりますか?

はい、唇を舐める行為は荒れを悪化させます。唾液に含まれる消化酵素が唇の薄い皮膚を刺激し、さらに唾液が蒸発する際に唇本来の水分も奪ってしまいます。乾燥を感じたらすぐリップを塗る習慣をつけることで、舐める機会を減らすことが効果的です。

セルフケアを続けても唇荒れが治らない場合はどうすればよいですか?

2〜3週間セルフケアを続けても改善しない場合は、接触性口唇炎・口唇ヘルペス・カンジダ症など医療的な対応が必要な状態も考えられます。症状が長引く場合は医療機関へお気軽にご相談ください。

唇の紫外線対策は必要ですか?

必要です。唇には皮脂膜による自然な紫外線防御がないため、紫外線ダメージを受けやすい部位です。SPF機能のあるリップの使用をお勧めします。ただし紫外線吸収剤はアレルギーの原因になる場合もあるため、敏感な唇の方は酸化亜鉛・酸化チタンを使用した紫外線散乱剤タイプを選ぶとより安心です。

📌 まとめ

唇は皮脂腺がなく角質層が薄い構造上、乾燥や刺激に非常に弱い部位です。唇荒れを防ぐためには、まず原因を正確に理解し、それに合ったリップを選ぶことが大切です。

唇荒れないリップを選ぶ際は、ワセリンやスクワラン、シアバター、セラミドなど保湿・保護効果が高く刺激の少ない成分が配合されたものを選び、香料・着色料・メントール・アルコールなど刺激になりやすい成分を避けることが基本です。シンプルな処方の無香料・無着色リップを選ぶことが、敏感な唇を持つ方の入門として適しています。

また、リップを正しく使うこと(就寝前のケア、口角まで丁寧に塗る、塗り直しの習慣など)や、唇を舐める・皮をむく癖をやめること、水分補給・食事バランス・室内湿度の管理といった生活習慣も唇の健康を守る上で欠かせません。

セルフケアを続けても唇荒れが改善しない場合、水ぶくれや腫れなどの症状がある場合は、皮膚科などの医療機関を受診することをためらわないでください。正しい診断と治療が、慢性的な唇荒れを解決する近道になることがあります。日々のケアと医療的なサポートを組み合わせながら、健やかで潤いのある唇を目指しましょう。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 接触性皮膚炎・口唇炎の診断基準や治療方針、パッチテストによるアレルゲン特定など、唇荒れの医学的背景に関する根拠情報として参照
  • 厚生労働省 – 化粧品成分の安全性基準・医薬部外品と化粧品の区分に関する規制情報、および口唇ヘルペス・カンジダ症などの感染症対応指針の根拠として参照
  • 国立感染症研究所 – 口唇ヘルペス(単純ヘルペスウイルス感染症)の感染経路・症状・治療に関する医学的情報の根拠として参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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