
脂肪腫の手術後、「この痛みはいつまで続くの?」と不安になっていませんか?
💬 手術後の痛み・腫れ・違和感がいつ引くのか知らないまま放置すると、回復が遅れたり、危険なサインを見逃す可能性があります。
この記事を読めば、術後の回復スケジュールと、やってはいけないNG行動がすぐにわかります。
👇 こんな方にぴったりの記事です
- ✅ 脂肪腫の手術を受けたばかりで不安がある
- ✅ 術後の痛みがいつまで続くか知りたい
- ✅ 手術を検討中で術後の経過が気になる
- ✅ 傷の回復が順調かどうか確認したい
目次
- 脂肪腫とはどんな病気か
- 脂肪腫の手術はどのように行われるか
- 手術後の痛みの原因
- 手術後の痛みはいつまで続くか
- 回復過程で現れる主な症状と目安
- 回復を早めるための過ごし方
- やってはいけないこと・注意点
- こんな症状が出たら受診を
- 部位別の回復期間の違い
- 手術後の傷跡のケアについて
- まとめ
この記事のポイント
脂肪腫手術後の痛みは術後1〜3日がピークで、1〜2週間で日常生活に支障ない程度に改善し、完全回復には1〜3ヶ月かかる。回復には安静・服薬・禁酒禁煙が重要で、膿や高熱などの異常時は速やかな受診が必要。
💡 脂肪腫とはどんな病気か
脂肪腫(しぼうしゅ)は、皮膚の下にある脂肪組織が増殖してできる良性の腫瘍です。英語では「lipoma(リポーマ)」とも呼ばれ、体のあらゆる部位に発生する可能性があります。背中や肩、首、腕、太ももなどに多くみられますが、頭部や腹部、胸部に生じることもあります。
見た目は皮膚の下に柔らかいしこりとして触れることができ、触ると動くことが多いのが特徴です。大きさは数ミリ程度の小さなものから、数センチを超える大きなものまでさまざまです。悪性腫瘍(がん)ではないため、それ自体が命に関わることはほとんどありませんが、大きくなると外見が気になったり、周囲の神経や血管を圧迫して痛みや不快感をもたらすことがあります。
原因については現在も完全には解明されていませんが、遺伝的な要因や外傷、脂質代謝の異常などが関与していると考えられています。中高年の方に多くみられますが、若い方や子どもにも発生します。基本的に自然に消えることはなく、大きくなる傾向があるため、症状や見た目が気になる場合には手術による摘出が検討されます。
Q. 脂肪腫の手術後、痛みのピークはいつですか?
脂肪腫の手術後、痛みは術後1〜3日が最も強い時期です。麻酔が切れるとズキズキとした痛みや熱感、腫れを感じやすくなります。この時期は処方された鎮痛剤を適切に使用し、患部への刺激を避けて安静に過ごすことが回復の基本となります。
📌 脂肪腫の手術はどのように行われるか
脂肪腫の治療の基本は手術による摘出です。手術の方法はいくつかありますが、主に「切開摘出術」と「くり抜き法(へそ抜き法)」の2種類が用いられます。
切開摘出術は、脂肪腫の上の皮膚を切開して腫瘍全体を取り出す方法です。大きな脂肪腫や深い位置にある脂肪腫、あるいは線維成分が多くて癒着しているタイプの脂肪腫に適しています。切開する長さは脂肪腫の大きさによって異なりますが、比較的確実に摘出できるという利点があります。
くり抜き法は、脂肪腫の上の皮膚に小さな穴(数ミリ程度)を開け、そこから内容物を押し出すようにして取り出す方法です。傷が非常に小さくて済むため、術後の傷跡が目立ちにくいという大きなメリットがあります。ただし、脂肪腫の状態や大きさによっては適応できない場合もあります。
いずれの方法でも、局所麻酔を使用して日帰りで行われることが多く、入院が必要になるケースは少ないです。手術時間は脂肪腫の大きさや位置によって異なりますが、30分から1時間程度で終わることが一般的です。麻酔が効いている間は痛みを感じませんが、術後に麻酔が切れると痛みや不快感が生じてきます。
✨ 手術後の痛みの原因
手術後に痛みが生じるのは、体が自然に治癒しようとしているサインです。脂肪腫の摘出手術では、皮膚や皮下組織を切開・切除するため、周囲の組織に何らかのダメージが加わります。このダメージに対して体が反応することで、炎症や痛みが起こります。
痛みの主な原因の一つ目は、組織の損傷による炎症反応です。手術によって組織が傷つくと、体はその部位を修復しようとして炎症反応を起こします。この過程でプロスタグランジンなどの炎症性物質が放出され、痛覚神経を刺激することで痛みが生じます。術後1〜3日程度は炎症がピークに達することが多く、この時期が最も痛みを感じやすい時期です。
二つ目は、神経の刺激です。手術によって周囲の神経が引っ張られたり、損傷を受けたりすることがあります。これによって、ピリピリとした刺すような痛みや、しびれ感が生じることがあります。神経の回復には時間がかかることがあり、術後数週間から数ヶ月にわたって違和感が続く場合があります。
三つ目は、縫合や創部の緊張です。傷口を縫い合わせることで皮膚に緊張が加わり、引っ張られるような痛みや突っ張り感が生じることがあります。これは皮膚が元の状態に戻っていく過程でもあり、徐々に解消されていきます。
四つ目は、浮腫(むくみ)と血腫です。手術後は患部周辺に血液やリンパ液が滞留しやすく、腫れやむくみが生じることがあります。また、小さな出血が皮下に溜まって血腫(けっしゅ)を形成することもあります。これらが神経を圧迫することで、痛みや圧迫感が強まることがあります。
Q. 脂肪腫手術後に飲酒・喫煙を避けるべき理由は?
脂肪腫の手術後、飲酒は血管を拡張させて出血や浮腫を悪化させるリスクがあるため、術後1〜2週間は禁酒が一般的に指導されます。喫煙はニコチンが血管を収縮させ傷口への血流を低下させることで回復を遅らせ、感染リスクも高めるため、禁煙が強く推奨されます。
🔍 手術後の痛みはいつまで続くか
多くの方が最も気になるのが、「術後の痛みがいつまで続くのか」という点ではないでしょうか。個人差はありますが、一般的な回復の流れを段階ごとにご説明します。
術後1〜3日は、最も痛みや腫れが強い時期です。麻酔が完全に切れた後、ズキズキとした痛みや患部の熱感、腫れを感じることが多くなります。この時期は処方された鎮痛剤を適切に使用することで、痛みを和らげることができます。安静にして患部への刺激を避けることが大切な時期です。
術後4〜7日になると、炎症が落ち着き始め、痛みは徐々に軽減していきます。腫れも少しずつ引いてきますが、まだ傷口は完全に閉じていないため、無理な動作や患部への圧迫は避ける必要があります。縫合した糸を抜糸するのもこの時期(一般的には術後5〜7日目)であることが多いです。
術後2週間〜1ヶ月になると、ほとんどの方で日常生活に支障をきたすほどの痛みは落ち着いてきます。傷口の表面は塞がり、日常動作での痛みは大幅に軽減されます。ただし、患部を強く押したときや、身体を大きく動かしたときに違和感や軽い痛みを感じることはあります。
術後1〜3ヶ月になると、傷の内部の修復が進み、ほとんど痛みを感じなくなる方が多くなります。ただし、傷跡の部分が硬くなる「瘢痕(はんこん)」が形成されている場合、触れると違和感を覚えることがあります。この硬さは時間とともにやわらかくなっていきます。
術後3〜6ヶ月以降は、痛みはほぼ消失し、傷跡も目立ちにくくなっていきます。傷跡の成熟には個人差があり、完全に落ち着くまでに半年から1年程度かかることもあります。
以上が一般的な経過ですが、脂肪腫の大きさ、手術の方法、摘出した部位、個人の体質や年齢、基礎疾患の有無などによって、回復のスピードは大きく異なります。同じ手術を受けても、1週間でほとんど気にならなくなる方もいれば、数ヶ月間違和感が続く方もいます。
💪 回復過程で現れる主な症状と目安
手術後に現れる症状の中には、正常な回復の過程として起こるものと、注意が必要なものがあります。それぞれの症状について理解しておくことで、不安を軽減し、適切に対処することができます。
腫れ(浮腫)は、手術直後から翌日にかけて最も強くなり、その後徐々に引いていくことが多いです。完全に腫れが引くまでには1〜4週間程度かかることがあります。部位によっては(特に顔や首など)、腫れが目立ちやすいことがあります。
内出血(あざ)は、手術後に皮下出血が生じることがあり、患部周辺が青紫色になることがあります。これは正常な反応であり、時間とともに黄緑色から黄色に変化して消えていきます。完全に消失するまでには1〜3週間程度かかります。
かゆみは、傷が治癒する過程で新しい組織が形成される際に生じることがあります。特に抜糸後から数週間は、傷跡周囲がかゆくなることが多いです。これは回復のサインでもありますが、掻いてしまうと傷を傷つける可能性があるため、注意が必要です。
しびれや感覚の変化は、手術によって細い皮神経が損傷を受けた場合に起こることがあります。患部やその周囲にピリピリ感、しびれ、感覚が鈍くなるなどの症状が現れることがあります。多くの場合は時間とともに改善しますが、完全に回復するまでに数ヶ月かかることもあります。
傷の硬さは、傷が治癒する過程でコラーゲンが増生され、傷の周囲や内部が硬くなることがあります。これを「硬結(こうけつ)」と呼び、触れるとしこりのように感じることがあります。瘢痕組織が成熟するにつれて徐々に柔らかくなっていきますが、体質によってはケロイド状になることもあります。

🎯 回復を早めるための過ごし方
手術後の回復を促進するためには、日常生活の中でいくつかのポイントを意識することが重要です。医師からの指示を最優先にしながら、以下のような点に気をつけて過ごしましょう。
安静を保つことが最も基本的かつ重要なことです。術後しばらくは患部に負担をかけないよう、激しい運動や重いものを持つ作業は避けましょう。特に術後1週間は無理をしないことが大切です。日常的な動作(歩く、立つ、座るなど)は問題ありませんが、患部が引っ張られるような動作には注意が必要です。
患部を冷やすことは、術後初期(特に最初の24〜48時間)の腫れや痛みを軽減するのに効果的です。氷や保冷剤をタオルなどで包んで患部に当てることで、炎症を抑えることができます。ただし、直接皮膚に当てると凍傷を起こす可能性があるため、必ずタオルなどで包んで使用してください。また、患部が濡れると感染リスクが上がるため、防水の処置が必要な場合は医師に相談しましょう。
処方された薬をきちんと服用することも重要です。鎮痛剤や抗生物質など、医師から処方された薬は指示通りに服用してください。痛みが落ち着いても抗生物質は指定された期間服用し続けることが大切です。自己判断で中断すると感染のリスクが高まります。
バランスのよい食事を摂ることは傷の回復に直結します。特にタンパク質(肉、魚、豆腐など)はコラーゲンの生成に必要であり、傷の治癒を助けます。ビタミンC(柑橘類、野菜など)もコラーゲン合成に関わっており、免疫機能の維持にも役立ちます。バランスのよい食事を心がけることで、体の自然治癒力を高めることができます。
十分な睡眠を確保することも回復に欠かせません。睡眠中に成長ホルモンが分泌され、組織の修復が促進されます。痛みで眠れない場合は、医師に相談して適切な対処法を教えてもらいましょう。
患部を清潔に保つことは感染予防の観点から非常に重要です。医師の指示に従って、適切なタイミングで傷の処置を行いましょう。自己判断で傷を強くこすったり、市販の消毒薬を多用したりすることは、かえって回復を遅らせる場合があります。
Q. 脂肪腫手術後に感染が疑われる症状は何ですか?
脂肪腫の手術後、以下の症状は感染や合併症のサインとして早期受診が必要です。術後3日以上経っても赤みや腫れが拡大する、傷口から黄緑色や白っぽい膿が出る、38度以上の発熱が2日以上続く、一度落ち着いた痛みが急激に悪化するといった場合は放置せず医療機関を受診してください。
💡 やってはいけないこと・注意点
手術後の回復期間中には、やってしまいがちですが実は回復を妨げる行動があります。以下の点に注意して過ごしましょう。
飲酒は血管を拡張させて出血しやすくしたり、浮腫を悪化させたりするため、術後しばらくは控えるべきです。また、アルコールは処方薬の効果にも影響することがあります。一般的には術後1〜2週間は禁酒するよう指導されることが多いです。
喫煙は傷の治癒を大きく妨げます。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させ、傷口への血流を減少させます。血流が減ると酸素や栄養素が傷口に届きにくくなり、回復が遅れます。また、免疫機能を低下させることで感染リスクも高まります。術後の回復のためにも、禁煙を強くおすすめします。
患部を強く押したり揉んだりすることは、縫合が取れてしまう可能性や、傷口が開いてしまうリスクがあります。また、硬結(傷の硬さ)が気になって自分でマッサージする方もいますが、術後早期の不適切なマッサージは炎症を悪化させることがあります。マッサージが必要かどうかは医師に確認してから行いましょう。
長時間の入浴や患部を濡らすことは、傷口が完全に閉じるまでは避ける必要があります。浴槽への入浴は術後1〜2週間は控え、シャワーのみにするよう指導されることが多いです。患部が濡れる場合は防水のテープや包帯で保護し、医師の指示に従って管理してください。
紫外線を患部に当てることは、傷跡の色素沈着を悪化させる可能性があります。傷跡は紫外線の影響を受けやすいため、外出時は衣類で覆うか、傷跡用のシリコンテープなどを使用して保護することをおすすめします。
医師への報告なしに市販薬を追加で服用することは避けましょう。特に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、場合によって出血リスクを高めることがあります。追加で薬が必要な場合は、必ず医師か薬剤師に相談してください。
📌 こんな症状が出たら受診を
手術後の経過が順調であれば、時間とともに痛みや不快感は改善していきますが、以下のような症状が現れた場合は、早めに受診することをおすすめします。これらは感染や合併症のサインである可能性があります。
傷口の発赤・腫れの悪化は感染のサインかもしれません。術後1〜2日は炎症により赤みや腫れがありますが、時間の経過とともに改善するはずです。3日以上経っても赤みが広がる、腫れが増している、患部が熱を持っているといった場合は注意が必要です。
傷口からの膿の排出は、感染が起きているサインの一つです。少量の透明または薄黄色の滲出液が出ることは術後に起こり得ますが、ドロッとした白や黄緑色の膿が出る場合は感染が疑われます。すぐに受診してください。
発熱が続く場合、特に38度以上の発熱が2日以上続く場合は感染の可能性があります。術後に微熱が出ることはありますが、高熱が続く場合は放置せずに医療機関を受診しましょう。
激しい痛みの突然の悪化も注意が必要なサインです。術後の痛みは徐々に軽減していくのが一般的ですが、一度落ち着いていた痛みが急激に強くなった場合や、我慢できないほどの痛みが続く場合は受診が必要です。
傷口の開口(縫合の離開)が生じた場合も受診が必要です。傷口が開いたり、縫合糸が取れたりした場合は早急に対処が必要です。清潔なガーゼで傷を覆い、速やかに受診してください。
しこりの再発を感じる場合も、脂肪腫が再発することはまれですが、術後に同じ部位でしこりを感じたら、再発なのか正常な傷の硬結なのかを確認するために受診することをおすすめします。
Q. 脂肪腫手術後の傷跡をきれいに治すケア方法は?
脂肪腫の手術後、傷跡をきれいに治すためには抜糸後からシリコンジェルシートやテープを使用することが有効です。また、傷跡は紫外線による色素沈着が起きやすいため、術後6ヶ月〜1年間は衣類やUVケアテープで保護することが重要です。保湿ケアや傷跡マッサージの開始時期・方法は必ず担当医に確認してから行ってください。
✨ 部位別の回復期間の違い
脂肪腫の発生部位によって、術後の回復の経過やかかる期間が異なることがあります。それぞれの部位の特徴を理解しておくと、術後の経過を把握しやすくなります。
背中や肩の脂肪腫は、比較的大きくなりやすい部位です。背中は皮膚が厚く、筋肉層の上に脂肪腫ができることが多いため、手術の切開が深くなることがあります。また、背中の動作は日常生活でも多く用いられるため、傷口に力がかかりやすく、術後の安静が難しい部位でもあります。回復には2〜4週間程度かかることが多く、デスクワーク程度であれば比較的早めに復帰できますが、重いものを持つ作業は数週間控えることが勧められます。
首や頭部の脂肪腫は、血流が豊富な部位であるため腫れや内出血が目立ちやすい傾向があります。ただし、血流が豊富であることは回復が速いというメリットにもつながります。首の場合は頭の動きによって傷口が引っ張られやすいため、無理な動きは避けましょう。頭部の場合は毛髪内に切開をすることが多く、傷跡が目立ちにくいことが多いです。
腕や脚の脂肪腫は、皮下組織に比較的浅い位置にできることが多く、手術後の回復は早い傾向があります。ただし、関節の近くにある場合は関節の動きによって傷口に負担がかかるため、固定したり動きを制限したりすることが必要な場合があります。術後1〜2週間で日常生活には支障がなくなることが多いです。
腹部の脂肪腫は、体幹の動きに伴って傷口に負担がかかりやすい部位です。特に腹筋を使う動作(起き上がる、くしゃみをするなど)で痛みを感じることがあります。術後2〜3週間はこうした動作に注意が必要です。また、腸の動きが傷の回復に関係することもあり、便秘などにも注意が必要です。
顔の脂肪腫は、見た目への影響が気になる部位です。顔は血流が豊富なため回復は比較的早い一方、腫れや内出血が目立ちやすいという特徴があります。表情の動きによって傷口が引っ張られることもあり、術後の安静が大切です。手術翌日から腫れがピークに達することが多く、1〜2週間程度で目立ちにくくなるケースが多いです。
🔍 手術後の傷跡のケアについて

脂肪腫の手術後、痛みとともに気になるのが傷跡の残り方ではないでしょうか。傷跡のケアを適切に行うことで、目立ちにくくすることができます。
シリコンジェルシートやテープを使用することは、傷跡ケアとして広く用いられている方法です。傷口が完全に閉じた後(抜糸後)から使用できます。シリコン素材が傷跡に適度な圧力と保湿を与えることで、肥厚性瘢痕(傷跡が盛り上がる状態)やケロイドの形成を予防・改善する効果が期待できます。
傷跡の保湿も重要なケアです。傷跡周囲の皮膚が乾燥すると、かゆみや硬化が起こりやすくなります。医師から許可が出たら、適切な保湿剤を使用して傷跡周囲を保湿しましょう。ただし、傷口が完全に閉じる前に保湿剤を直接塗ることは感染リスクを高める可能性があるため、医師の指示を確認してから行ってください。
紫外線からの保護は前述の通り、傷跡の色素沈着を防ぐために重要です。傷跡は通常の皮膚よりも紫外線の影響を受けやすく、色素沈着が起きると茶色く目立つことがあります。衣類やUVケアテープなどで傷跡を保護することを心がけましょう。特に術後6ヶ月〜1年間は紫外線対策を徹底することが傷跡をきれいに治すためのポイントです。
傷跡マッサージは、傷跡が完全に閉じ、感染の心配がなくなった時期から医師の指示のもとで行うことができます。傷跡周囲を優しくマッサージすることで、コラーゲンの過剰な蓄積を防ぎ、傷跡を柔らかく目立ちにくくする効果が期待できます。ただし、時期や方法は医師に確認してから行ってください。
傷跡が気になる場合の治療として、専門的な観点から見て傷跡が目立つ場合には、レーザー治療や注射療法(ステロイド注射など)、再縫合といった治療法もあります。これらは傷跡の状態や個人の体質に合わせて選択されるため、担当医に相談してみることをおすすめします。
傷跡が目立つかどうかは、体質、手術を行った部位、手術の方法、術後のケアの状況など、さまざまな要因によって異なります。傷跡の残り方について不安がある方は、手術前に担当医に相談しておくとよいでしょう。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、脂肪腫の手術後に「いつまで痛みが続くのか」とご不安を抱えて来院される患者様が多くいらっしゃいますが、多くの場合は術後1〜2週間で日常生活に支障のない状態に回復されています。痛みの感じ方や回復のスピードには個人差がありますので、気になる症状があれば遠慮なくご相談いただくことが、安心して回復いただくうえで何より大切だと考えています。術後のアフターケアも含めて丁寧にサポートしてまいりますので、どうぞお気軽にご来院ください。」
💪 よくある質問
一般的に術後1〜3日が痛みのピークで、その後は徐々に軽減していきます。日常生活に支障をきたすほどの痛みは術後1〜2週間でほぼ落ち着き、完全に違和感がなくなるまでには1〜3ヶ月程度かかることが多いです。ただし、脂肪腫の大きさや部位、個人の体質によって回復のスピードは異なります。
術後の飲酒と喫煙はどちらも避けることが推奨されます。飲酒は出血しやすくなったり浮腫を悪化させたりするリスクがあり、一般的に術後1〜2週間は禁酒が指導されます。喫煙はニコチンが血管を収縮させて傷口への血流を妨げ、回復を遅らせるうえに感染リスクも高めるため、禁煙を強くおすすめします。
以下の症状が現れた場合は早めの受診をおすすめします。①3日以上経っても赤みや腫れが拡大している、②黄緑色や白っぽい膿が傷口から出ている、③38度以上の発熱が2日以上続く、④一度落ち着いた痛みが急激に悪化する、などが感染や合併症のサインとして挙げられます。
傷跡ケアとして、抜糸後からシリコンジェルシートやテープを使用することが有効です。また、傷跡への紫外線は色素沈着の原因になるため、衣類やUVケアテープで術後6ヶ月〜1年間は保護しましょう。保湿ケアや傷跡マッサージも効果的ですが、開始時期や方法については必ず担当医に確認してから行ってください。
手術の方法や部位にもよりますが、デスクワーク程度であれば術後数日〜1週間程度で復帰できるケースが多いです。一方、重いものを持つ作業や激しい運動は、術後2〜4週間程度控えることが推奨されます。アイシークリニックでは患者様の状態に合わせて術後の過ごし方を個別にご案内していますので、お気軽にご相談ください。
🎯 まとめ
脂肪腫の手術後の痛みは、多くの場合、術後1〜3日がピークで、その後は徐々に軽減していきます。日常生活で気になる程度の痛みは術後1〜2週間でほぼ落ち着き、完全に違和感がなくなるまでには1〜3ヶ月程度かかることが一般的です。ただし、脂肪腫の大きさや発生部位、手術の方法、個人の体質によって回復のスピードは異なります。
術後の回復をスムーズに進めるためには、医師の指示に従って安静を保つこと、処方された薬を適切に使用すること、バランスのよい食事と十分な睡眠を確保すること、患部を清潔に保つことが重要です。飲酒や喫煙、患部への刺激は回復を妨げるため避けましょう。
傷口の発赤や腫れの悪化、膿の排出、高熱、激しい痛みの悪化などが見られた場合は、感染や合併症の可能性があるため、早めに医療機関を受診してください。
脂肪腫の手術を検討されている方や、術後の経過に不安を感じている方は、アイシークリニック東京院にお気軽にご相談ください。患者様一人ひとりの状態に合わせた丁寧な診察と、術後のアフターケアを提供しています。
📚 関連記事
- ほくろ除去は痛い?治療中・治療後の痛みの実態と対処法を解説
- ケロイドの治療法を徹底解説|原因・症状・最新の治療アプローチまで
- 炭酸ガスレーザーとは?効果・治療の流れ・注意点を詳しく解説
- 色素沈着を治す方法とは?原因から治療・予防まで徹底解説
- 眼瞼下垂の手術後の経過とは?回復期間や注意点を詳しく解説
📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 脂肪腫の定義・診断・治療方針に関する皮膚科学的な根拠情報(良性腫瘍の分類、手術適応など)
- 日本形成外科学会 – 脂肪腫の手術方法(切開摘出術・くり抜き法)、術後の創傷管理、瘢痕ケアに関する形成外科的な根拠情報
- PubMed – 脂肪腫手術後の疼痛管理・回復期間・創傷治癒プロセスに関する国際的な医学文献・エビデンス
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務