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皮膚に赤い湿疹が現れて、触ると痛みを感じる。そんな経験をしたことがある方は少なくないでしょう。「ただの湿疹だろう」と放置しがちですが、触れると痛みを伴う赤い湿疹は、帯状疱疹や蜂窩織炎(ほうかしきえん)、丹毒(たんどく)、虫刺されの二次感染など、早めの対処が必要な皮膚疾患のサインである場合があります。本記事では、赤い湿疹が触ると痛い場合に考えられる主な原因と、それぞれの症状の特徴、セルフケアの方法、そして医療機関を受診すべきタイミングについて詳しく解説します。

🚨 この記事を読まないと起こること
😰 「ただの湿疹」と思って放置した結果、帯状疱疹の治療タイミング(72時間以内)を逃し、神経痛が慢性化してしまうケースが実際に起きています。
😱 蜂窩織炎・丹毒は放置すると敗血症になる危険も。「痛い赤い湿疹」は絶対に軽く見てはいけません。
💡 この記事でわかること
  • 痛みを伴う赤い湿疹の原因を素早く見分ける方法
  • 今すぐ病院に行くべき症状のチェックリスト
  • ✅ 自宅でできるセルフケアと、やってはいけないNG行動
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目次

  1. 赤い湿疹が触ると痛い:まず確認したい基本的なポイント
  2. 帯状疱疹(ヘルペスゾスター)
  3. 蜂窩織炎(ほうかしきえん)
  4. 丹毒(たんどく)
  5. 接触性皮膚炎(かぶれ)
  6. 虫刺され・刺傷の二次感染
  7. 多形性紅斑(たけいせいこうはん)
  8. 日光皮膚炎(日焼け)による炎症
  9. 毛嚢炎(もうのうえん)・せつ・よう
  10. 症状から疾患を見分けるポイント
  11. 自宅でできるセルフケアと注意点
  12. 受診すべきタイミングと適切な診療科
  13. まとめ

この記事のポイント

赤い湿疹が触ると痛い場合、帯状疱疹・蜂窩織炎・丹毒・接触性皮膚炎などが考えられる。特に帯状疱疹は発症72時間以内の抗ウイルス薬投与が重要で、体の片側にピリピリした痛みと赤みが現れたら早急に皮膚科を受診すべきである。

💡 1. 赤い湿疹が触ると痛い:まず確認したい基本的なポイント

赤い湿疹に触ると痛みを感じる場合、その痛みの性質や湿疹の形状・分布・経過によって、考えられる疾患は大きく異なります。受診前に以下のポイントを確認しておくと、医師への説明がスムーズになります。

まず確認すべきことの一つ目は、湿疹が現れた場所です。顔・首・胸・腹・腕・脚など、体のどの部位に出ているかは診断の重要な手がかりになります。特定の場所(たとえば顔の片側だけ、腰周りだけなど)に限られているかどうかも重要です。

二つ目は、湿疹の形状と性状です。平坦な紅斑(こうはん)なのか、水ぶくれ(水疱)を伴っているのか、ブツブツとした丘疹(きゅうしん)があるのか、膿(うみ)を持ったものがあるかなどによって、疾患の種類が絞り込まれます。

三つ目は、痛みの性質です。ズキズキと脈打つような痛みなのか、ジリジリと焼けるような痛みなのか、触れたときだけ痛いのか、常に痛みがあるのかによっても、原因疾患が違ってきます。

四つ目は、発症のきっかけと経過です。いつ頃から始まったか、何か思い当たるきっかけ(植物への接触、虫刺され、強い日差し、体調不良など)があったかを確認しましょう。また、悪化しているのか、改善傾向にあるのかも重要です。

五つ目は、全身症状の有無です。発熱・倦怠感・悪寒・リンパ節の腫れなどを伴っている場合は、感染症の可能性が高くなるため、特に注意が必要です。

Q. 帯状疱疹はなぜ早期受診が重要なのですか?

帯状疱疹は発症から72時間以内に抗ウイルス薬(アシクロビルなど)を開始することが重要です。治療が遅れると症状が重症化し、治癒後も数カ月〜数年にわたって痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」のリスクが高まります。特に高齢者では後遺症が起きやすいため、体の片側にピリピリした痛みと赤みが現れたら速やかに皮膚科を受診してください。

📌 2. 帯状疱疹(ヘルペスゾスター)

赤い湿疹が触ると痛い、あるいは湿疹が出る前から皮膚がヒリヒリ・チクチクするといった症状は、帯状疱疹の典型的なサインとして知られています。帯状疱疹は、子どもの頃に水ぼうそうにかかった際のウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が体内の神経節に潜伏し、免疫力の低下をきっかけに再活性化することで発症する疾患です。

帯状疱疹の典型的な症状は、体の左右どちらか一方の神経の走行に沿って、帯状に赤みや水ぶくれが現れることです。胸から背中、腹から脇腹、顔の片側(目の周り・額・頬)、腰・お尻・太ももなど、さまざまな部位に発症しますが、必ず体の中心線を超えずに片側だけに現れるのが特徴です。

痛みは「ピリピリ」「ジリジリ」「焼けるような」と表現されることが多く、皮膚を軽く触れるだけで強い痛みを感じることもあります。発疹が出る前の数日間から1週間程度は、痛みだけが先行することもあり、この段階では帯状疱疹と気づかれにくいことも珍しくありません。

帯状疱疹の治療は、発症から72時間以内に抗ウイルス薬(アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルなど)を開始することが重要とされています。早期治療が行われることで、症状の重症化や、治療後も痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」のリスクを低減できます。帯状疱疹後神経痛は高齢者で特に起こりやすく、数カ月から数年にわたって痛みが続くこともあるため、早めの受診が非常に大切です。

近年では帯状疱疹ワクチン(不活化ワクチン:シングリックス)が接種可能となっており、特に50歳以上の方や免疫力が低下している方には予防接種が推奨されています。

✨ 3. 蜂窩織炎(ほうかしきえん)

蜂窩織炎は、皮膚の深い部分(真皮から皮下脂肪組織)に細菌が侵入して起こる感染症です。主な原因菌は黄色ブドウ球菌や溶血性連鎖球菌(溶連菌)で、小さな傷・虫刺され・足白癬(水虫)などが侵入口になることが多いとされています。

症状の特徴は、皮膚が赤く腫れ上がり、触ると熱感・圧痛(押すと痛い)が強くあることです。病変部位は境界がやや不明瞭で、広がり方がなだらかなのが特徴です。足・下腿(かたい)に発症することが多いですが、顔・腕・腹部などにも起こります。

発熱・悪寒・倦怠感などの全身症状を伴うことも多く、治療せずに放置すると敗血症(細菌が血液中に入り込む重篤な状態)に発展するリスクがあります。治療には抗菌薬(抗生物質)の内服または点滴が必要で、症状が軽度であれば外来での治療が可能ですが、重症の場合は入院が必要になることもあります。

蜂窩織炎は繰り返し発症(再発)しやすい疾患でもあります。足白癬が誘因となっている場合は、蜂窩織炎の治療と並行して水虫の治療も行うことが再発予防に重要とされています。

🔍 4. 丹毒(たんどく)

丹毒は蜂窩織炎と似た皮膚感染症ですが、感染が皮膚の比較的浅い層(真皮の上層部・リンパ管)に起こるという点で異なります。原因菌は主に溶血性連鎖球菌(A群)です。

丹毒の特徴は、発赤部位の境界が明瞭(くっきりとした輪郭がある)で、皮膚が盛り上がり、触ると強い圧痛があることです。また、突然の高熱(38〜40℃程度)・悪寒・頭痛などの全身症状が先行してから皮膚症状が現れることが多いのも丹毒の特徴です。顔(頬・鼻周囲)や下腿に多く見られます。

治療は抗菌薬(ペニシリン系が第一選択)の投与が基本です。丹毒も蜂窩織炎と同様に、適切な治療を受けないと重症化するリスクがあるため、疑われる症状があれば早めに皮膚科または内科を受診することが大切です。

Q. 蜂窩織炎と丹毒の症状の違いは何ですか?

蜂窩織炎は皮膚の深層(真皮〜皮下脂肪組織)への細菌感染で、発赤の境界がやや不明瞭でなだらかに広がります。一方、丹毒は比較的浅い層への感染で、発赤の境界がくっきり明瞭で皮膚が盛り上がるのが特徴です。丹毒では高熱・悪寒などの全身症状が皮膚症状より先に現れることが多く、いずれも抗菌薬による早期治療が必要です。

💪 5. 接触性皮膚炎(かぶれ)

接触性皮膚炎は、特定の物質が皮膚に触れることで起こる炎症反応です。大きく二つに分類されます。一つは刺激性接触性皮膚炎で、酸・アルカリ・有機溶剤・洗剤などの強い刺激物質に触れることで起こります。もう一つはアレルギー性接触性皮膚炎で、金属(ニッケル・コバルト・クロムなど)・植物(うるし・ギンコウ・プリムラなど)・香料・防腐剤・ゴム製品などに対するアレルギー反応として起こります。

症状は、接触した部位に一致した範囲に赤み・むくみ(浮腫)・水ぶくれ・かさぶたなどが現れます。かゆみが主体となることが多いですが、炎症が強い場合はヒリヒリした痛みや触ると痛いという症状が出ることもあります。原因物質との接触後、数時間から数日で症状が現れます

治療には、まず原因物質の特定と接触の回避が最優先です。症状に応じてステロイド外用薬やかゆみ止め(抗ヒスタミン薬)が処方されます。アレルギー性接触性皮膚炎では、パッチテストにより原因アレルゲンを特定することが再発予防に有用です。

🎯 6. 虫刺され・刺傷の二次感染

虫刺されや植物のトゲ・棘などによる刺傷が細菌に感染すると、赤く腫れて触ると痛みが出ることがあります。これは二次感染(二次細菌感染)と呼ばれる状態です。

虫刺されによる皮膚反応は、刺された直後のかゆみや赤みが一般的ですが、かきむしることで皮膚バリアが壊れ、そこから細菌が侵入することで感染が起こります。感染が起きた場合、患部がより広範囲に赤く腫れ、触ると強い痛みがあり、中心部に膿を持つこともあります。発熱を伴う場合もあります。

特にハチ刺されの場合は、アナフィラキシーショック(重篤なアレルギー反応)の危険性があります。刺された後に全身のじんましん・呼吸困難・血圧低下・意識障害などの症状が現れた場合は、直ちに救急対応が必要です。

また、マダニに刺された場合は、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)・ライム病・日本紅斑熱などのダニ媒介感染症のリスクがあるため注意が必要です。野山での活動後に赤い湿疹と痛みが現れた場合はマダニへの咬傷(こうしょう)の可能性も念頭に置いて受診してください。

💡 7. 多形性紅斑(たけいせいこうはん)

多形性紅斑は、皮膚に多様な形態の赤い発疹(紅斑・丘疹・水疱など)が現れる疾患で、原因はさまざまです。単純ヘルペスウイルスや肺炎マイコプラズマなどの感染症、薬剤(薬疹)、自己免疫疾患などが引き金になることが知られています。

特徴的な皮膚病変は「ターゲット疹(標的疹)」と呼ばれる同心円状の病変で、中心部が暗赤色〜水疱となり、その外側に淡い赤みの輪が広がる形状をしています。手の甲・足の甲・前腕・下腿などに多く見られますが、体幹や顔にも出ることがあります。

皮膚の痛みやかゆみを伴うことがあり、症状が重篤な場合はスティーブンス・ジョンソン症候群(粘膜まで病変が及ぶ重症型)に移行することもあります口腔内・眼・性器の粘膜に症状が及んでいる場合は緊急性が高いため、速やかな受診が必要です。

Q. 赤い湿疹に市販のステロイド薬を使っても大丈夫ですか?

原因によっては逆効果になる場合があります。接触性皮膚炎や虫刺されによる炎症にはステロイド外用薬は有効ですが、帯状疱疹・蜂窩織炎・毛嚢炎など細菌やウイルスによる感染が疑われる場合に使用すると、感染を悪化させるリスクがあります。赤い湿疹の原因が不明な場合はステロイドをむやみに使用せず、まず皮膚科で診断を受けることが大切です。

📌 8. 日光皮膚炎(日焼け)による炎症

日光皮膚炎は、紫外線による皮膚の炎症反応です。強い日差しを長時間浴びることで、紫外線(特にUVB)がDNAやタンパク質にダメージを与え、炎症反応が起こります。露出した部位の皮膚が赤くなり、触れるとヒリヒリとした痛みを感じるのが特徴です。重症の場合は水ぶくれができることもあります。

日焼けによる痛みは、紫外線を浴びてから数時間後にピークを迎え、2〜3日程度で徐々に改善することが多いです。対処としては、まず皮膚を冷却(冷水や保冷剤などで患部を冷やす)し、保湿を行うことが基本です。痛みが強い場合はステロイド外用薬が処方されることもあります。

日光に対して異常に強い反応が出る「日光過敏症」や、日光を浴びた後に特定の薬剤・食品・化粧品などとの相互作用で強い炎症が起こる「光接触皮膚炎」・「光アレルギー性皮膚炎」なども存在します。通常の日焼けでは説明がつかない強い症状や広範囲な炎症がある場合は、受診して原因を調べることをお勧めします。

✨ 9. 毛嚢炎(もうのうえん)・せつ・よう

毛嚢炎は、毛穴(毛嚢)に細菌が感染することで起こる炎症です。主な原因菌は黄色ブドウ球菌で、毛穴の周囲が赤く腫れ、小さな膿(うみ)を持ったブツブツとした発疹が現れます。触ると痛みや圧痛があります。顔・首・胸・背中・太もも・お尻など毛が生えている部位であればどこにでも発症します。

毛嚢炎が悪化して一つの毛嚢とその周囲の組織に深く感染が及ぶと「せつ(癤)」と呼ばれる状態になります。せつはしこりのように硬く、赤みと腫れが強くなり、ズキズキとした拍動性の痛みを感じることが多いです。さらに複数のせつが融合して広い範囲に感染が広がったものを「よう(癰)」と呼びます。

軽度の毛嚢炎は清潔を保つことで自然に改善することもありますが、悪化した場合や繰り返す場合は抗菌薬の外用薬や内服薬が必要です。せつやようで膿が溜まっている場合は、切開して排膿する処置が行われることもあります。糖尿病の患者さんは皮膚感染症を繰り返しやすく、重症化リスクも高いため、繰り返す毛嚢炎は血糖値のチェックも重要です。

🔍 10. 症状から疾患を見分けるポイント

赤い湿疹が触ると痛い場合、どの疾患が疑われるかを症状から絞り込むことで、受診の緊急度を判断しやすくなります。以下に主な鑑別のポイントをまとめます。

体の片側だけに、帯状に水ぶくれを伴う赤みが出ていて、ピリピリ・ジリジリした痛みがある場合は、帯状疱疹が最も疑われます。この場合は72時間以内に皮膚科を受診することが非常に重要です。

皮膚が広範囲に赤く腫れ、触ると熱感と強い圧痛があり、発熱を伴う場合は蜂窩織炎や丹毒が疑われます。特に高熱・強い倦怠感を伴う場合は速やかに受診してください。

特定のものに接触した後、接触した部位に一致して赤みやかゆみが出た場合は接触性皮膚炎が考えられます。刺激物や新しいアクセサリー・洗剤などに心当たりがないか振り返ってみましょう。

毛穴に一致した赤い小さなブツブツで、触ると痛みがある場合は毛嚢炎が疑われます。一つのしこりになって強い拍動性の痛みがある場合はせつに移行している可能性があります。

日焼けした部位と一致したヒリヒリ感と赤みがある場合は日光皮膚炎が考えられます。ただし、日差しを浴びていないのに赤みと痛みがある場合は別の原因を考える必要があります

虫刺されや傷の跡が赤く腫れ、周囲に赤みが広がってきた場合は二次感染が疑われます。赤みが急速に広がる・発熱がある・リンパ節が腫れるといった場合は早めに受診しましょう。

Q. 救急受診が必要な皮膚症状はどんな場合ですか?

以下の場合は緊急性が高く、速やかな救急受診または119番通報が必要です。①ハチ刺され後に呼吸困難・全身のじんましん・血圧低下などアナフィラキシーの症状が現れた場合②皮膚の赤みや腫れが数時間単位で急速に広がる場合(壊死性筋膜炎の疑い)③口・目などの粘膜にも症状が及んでいる場合(スティーブンス・ジョンソン症候群の疑い)です。

💪 11. 自宅でできるセルフケアと注意点

赤い湿疹が触ると痛い場合、医療機関への受診が基本ですが、症状が軽度で受診前にとれる対処としては以下のものが一般的です。

患部を清潔に保つことは、感染の拡大や悪化を防ぐ基本です。石けんで優しく洗い、タオルでやさしく押さえるように水分を拭き取ります。患部をかいたり、強くこすったりすることは避けてください。

冷やすことは、炎症による熱感や痛みを一時的に緩和する効果があります。清潔なタオルに包んだ保冷剤や氷水で冷やしたタオルを患部にあてましょう。ただし、直接氷をあてると凍傷になる可能性があるため注意が必要です。日光皮膚炎の場合は、まず流水で冷やしてから保湿ケアを行うことが勧められています。

市販のステロイド外用薬は、かぶれや虫刺されによる炎症に対して効果的ですが、感染が疑われる場合(蜂窩織炎・毛嚢炎・帯状疱疹など)にステロイドを使用すると、感染を悪化させる可能性があります。原因が不明な場合は、むやみにステロイドを使用せず、医師の診断を仰ぐことが大切です。

水ぶくれが生じている場合、自分で針などで刺して潰すことは禁物です。水ぶくれは皮膚の損傷部位を守るバリアとして機能しており、潰すことで感染のリスクが高まります。自然に破れた場合は、清潔を保ち、適切な処置を受けてください。

接触性皮膚炎が疑われる場合は、原因と思われるものへの接触をすぐに中止し、流水で患部をよく洗い流すことが最初の対処となります。

なお、セルフケアはあくまでも応急処置的な対処です。赤い湿疹に触ると強い痛みがある、急速に悪化している、発熱などの全身症状がある、数日経っても改善しないといった場合は、速やかに医療機関を受診することが必要です。

🎯 12. 受診すべきタイミングと適切な診療科

赤い湿疹が触ると痛い場合、以下の状況が一つでも当てはまる場合はできるだけ早く医療機関を受診することを強くお勧めします。

まず、38度以上の発熱・強い悪寒・倦怠感を伴う場合です。発熱を伴う皮膚の赤みと痛みは、蜂窩織炎・丹毒・帯状疱疹などの感染症の可能性が高く、早期治療が重要です。

次に、皮膚の赤みや腫れが急速に広がっている場合です。数時間単位で病変が広がる場合は、壊死性筋膜炎(えしせいきんまくえん)などの重篤な感染症の可能性もあり、緊急対応が必要なことがあります。壊死性筋膜炎は痛みが非常に強く、皮膚の表面の症状に比べて深部の組織破壊が進んでいることが特徴です。

また、皮膚症状と同時に口・目・鼻などの粘膜に症状がある場合も要注意です。スティーブンス・ジョンソン症候群の可能性があります。

さらに、ハチ刺されの後に全身のじんましん・呼吸困難・顔面の腫れなどが現れた場合は、アナフィラキシーショックの可能性があるため、119番通報または救急受診が必要です。

糖尿病・ステロイド薬・免疫抑制剤を使用中の方・悪性腫瘍の治療中の方などは免疫力が低下していることが多く、皮膚感染症が重症化しやすいため、軽度の症状であっても早めの受診が勧められます

上記に当てはまらない場合でも、1週間程度セルフケアを続けても改善しない、または悪化傾向がある場合は受診の目安です。

受診する診療科としては、皮膚科が基本です。皮膚の専門医が視診や検査(皮膚培養・血液検査・パッチテストなど)を行い、適切な診断と治療を行います。発熱や全身症状が強い場合は、内科または救急外来を受診することも選択肢になります。

皮膚科を受診する際には、いつから症状があるか・どのように変化しているか・思い当たるきっかけや接触したものはないか・現在服用している薬はあるか・アレルギーの既往はあるかなどを事前にまとめておくと、スムーズに診察を受けることができます。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、赤い湿疹と痛みを主訴にご来院される患者様の中で、帯状疱疹を「ただの虫刺され」と思って受診が遅れてしまうケースが少なくありません。帯状疱疹は発症から72時間以内の抗ウイルス薬開始が非常に重要で、治療が遅れると帯状疱疹後神経痛として長期間痛みが続くリスクが高まりますので、体の片側にピリピリ・ジリジリした痛みと赤みを感じたら、まず皮膚科にご相談いただくことをお勧めします。また、蜂窩織炎や丹毒は発熱を伴う場合に急速に重症化することがあるため、「少し様子を見よう」と自己判断せず、気になる症状があればお気軽に受診してください。」

💡 よくある質問

赤い湿疹が触ると痛い場合、まず何を確認すればいいですか?

湿疹が出ている場所、形状(水ぶくれ・膿の有無など)、痛みの性質(ズキズキ・ジリジリなど)、発症のきっかけ、発熱などの全身症状の有無を確認しましょう。これらの情報を事前に整理しておくと、受診時に医師へスムーズに説明でき、正確な診断につながります。

帯状疱疹かもしれないと思ったら、いつまでに受診すべきですか?

できる限り早く、発症から72時間以内に皮膚科を受診することが非常に重要です。帯状疱疹は早期に抗ウイルス薬を開始することで症状の重症化を防ぎ、治療後も痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」のリスクを低減できます。体の片側にピリピリ・ジリジリした痛みと赤みを感じたら、迷わず受診してください。

蜂窩織炎と丹毒はどう見分けるのですか?

主な違いは発赤部位の境界にあります。蜂窩織炎は境界がやや不明瞭でなだらかに広がるのに対し、丹毒は境界がくっきりと明瞭で皮膚が盛り上がるのが特徴です。また丹毒は高熱・悪寒などの全身症状が皮膚症状より先に現れることが多いです。いずれも自己判断せず、早めに受診することが大切です。

赤い湿疹に市販のステロイド薬を塗っても大丈夫ですか?

原因によっては逆効果になる場合があります。蜂窩織炎・毛嚢炎・帯状疱疹など感染が疑われる場合にステロイドを使用すると、感染を悪化させるリスクがあります。かぶれや虫刺されによる炎症には有効ですが、原因が不明な場合はむやみに使用せず、まず医師の診断を受けることをお勧めします。

救急受診が必要な皮膚症状はどのような場合ですか?

以下の場合は緊急性が高いため、速やかに救急受診または119番通報が必要です。①ハチ刺されの後に呼吸困難・全身のじんましん・血圧低下などアナフィラキシーの症状が現れた場合、②皮膚の赤みや腫れが数時間単位で急速に広がる場合、③口・目などの粘膜にも症状が及んでいる場合です。少しでも異常を感じたら自己判断せず受診してください。

📌 まとめ

赤い湿疹が触ると痛い場合、その背景には帯状疱疹・蜂窩織炎・丹毒・接触性皮膚炎・虫刺されの二次感染・毛嚢炎・日光皮膚炎など、さまざまな疾患が考えられます。それぞれの疾患によって原因・症状の特徴・治療法が異なるため、自己判断でのケアには限界があります。

特に帯状疱疹は、発症から72時間以内の抗ウイルス薬投与が治療効果に大きく影響するため、体の片側にピリピリした痛みと赤みが現れた場合は速やかに受診することが重要です。また、蜂窩織炎・丹毒などの皮膚感染症は発熱・急速な悪化がある場合に緊急性が高くなります。

アイシークリニック東京院では、皮膚に関するさまざまな悩みやトラブルに対して、丁寧な診察と適切な治療を提供しています。「この赤い湿疹と痛みはいったい何だろう」と不安を感じている方は、ぜひお気軽にご相談ください。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 帯状疱疹・蜂窩織炎・丹毒・接触性皮膚炎・毛嚢炎などの皮膚疾患に関する診断・治療ガイドラインの参照
  • 国立感染症研究所 – 帯状疱疹(水痘・帯状疱疹ウイルス)の感染症としての特徴・疫学・予防(ワクチン情報を含む)に関する情報の参照
  • 厚生労働省 – 皮膚感染症(蜂窩織炎・丹毒・マダニ媒介感染症・アナフィラキシー対応を含む)に関する公衆衛生・感染症対策情報の参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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