
ニキビが治ったはずなのに、肌に赤みだけが残ってしまう——そんな悩みを抱えている方は少なくありません。「もうすぐ消えるだろう」と思いながらも、いつまで経っても気になる赤みが残り続けると、メイクでも隠しきれず、精神的なストレスにもつながります。ニキビの赤みが消えない場合、その原因は単純な「ニキビのなごり」だけではなく、炎症後紅斑や毛細血管の拡張など、複数の要因が絡み合っていることがあります。この記事では、ニキビの赤みが消えない原因から、日常でできるセルフケア、そして皮膚科・美容クリニックで受けられる治療まで、幅広くわかりやすく解説します。
間違ったケアを続けると、赤みが半年・1年以上長引くことも。「そのうち消えるだろう」と放置するのは危険です。
- 📌 赤みが消えない本当の原因(美白ケアが逆効果な理由)
- 📌 今日からできるセルフケアの正しいやり方
- 📌 クリニックに行くべきタイミングの目安
もう3ヶ月以上このまま。メイクでも隠せないし、どうすれば消えるの?
目次
- ニキビの赤みが消えない理由とは
- 炎症後紅斑(PIE)とは何か
- 炎症後色素沈着(PIH)との違い
- 赤みが長引く原因をチェックする
- ニキビの赤みを悪化させるNG行動
- 自宅でできるセルフケアの方法
- スキンケア成分の選び方
- クリニックで受けられる治療法
- 治療を受けるタイミングの目安
- まとめ
この記事のポイント
ニキビ後の赤みの主因は炎症後紅斑(PIE)で、美白ケアより血管へのアプローチが有効。紫外線対策・保湿・摩擦回避などセルフケアを継続し、3か月以上改善しない場合はアイシークリニックへの相談が推奨される。
💡 1. ニキビの赤みが消えない理由とは
ニキビができたあと、肌の表面には赤みが残ることがよくあります。多くの人は「ニキビが治れば赤みも自然に消える」と考えていますが、実際には赤みが数週間から数か月単位で残ることも珍しくありません。その理由を理解するには、まずニキビが肌にどのようなダメージを与えるかを知る必要があります。
ニキビは、毛穴に皮脂や角質が詰まり、そこにアクネ菌(Cutibacterium acnes)が増殖することで炎症が起こる皮膚疾患です。炎症が起きると、免疫系が反応して白血球などの細胞が患部に集まり、患部の周囲では血流が増加します。この血流増加による充血状態が「赤み」として見えるのです。
通常、炎症が収まれば血流は正常に戻り、赤みも消えていきます。しかし炎症が強かった場合や、炎症が繰り返された場合、あるいはニキビを触ったり潰したりして皮膚にダメージを与えた場合は、血管が修復しきれずに拡張した状態のまま残ってしまうことがあります。これが「炎症後紅斑(PIE)」と呼ばれる状態であり、長引く赤みの主な原因となっています。
また、皮膚の回復力が低下していたり、紫外線ダメージが加わったりすることで、さらに赤みが持続しやすくなる場合もあります。単純に「ニキビのあと」と見過ごすのではなく、なぜ消えないのかをきちんと把握することが、適切なケアへの第一歩です。
Q. ニキビ後の赤みが消えない主な原因は何ですか?
ニキビ後の赤みが消えない主な原因は「炎症後紅斑(PIE)」です。炎症により拡張した毛細血管が修復されずに残った状態で、メラニンによる色素沈着とは異なります。美白ケアでは改善しにくく、血管へのアプローチが有効とされています。
📌 2. 炎症後紅斑(PIE)とは何か
炎症後紅斑は英語で「Post-Inflammatory Erythema」と呼ばれ、その頭文字をとって「PIE(ピー・アイ・イー)」と表記されることが多いです。ニキビの炎症が治まったあとに、毛細血管が拡張・損傷した状態のまま残ることで生じます。
PIEの特徴は、赤みや薄いピンク色のシミのような見た目です。患部を指で押すと一時的に色が薄くなる(消える)という特徴があり、これが色素沈着(茶色いシミ)との違いを見分けるポイントの一つになります。押して白くなるなら毛細血管の拡張によるものであり、PIEである可能性が高いとされています。
PIEは比較的新しい概念で、以前は「ニキビ跡の色素沈着」と一括りにされていたこともありました。しかし現在では色素沈着とは異なるメカニズムで生じることが明らかになっており、治療アプローチも異なります。
PIEは血管に由来する赤みであるため、メラニン色素を抑える美白成分では改善しにくく、血管にアプローチする治療が効果的とされています。軽度のものは時間とともに自然に薄くなることもありますが、炎症が繰り返されていたり、肌への刺激が続いていたりすると、なかなか消えないことも多いです。
PIEが生じやすい人の特徴として、乾燥肌やインナードライ肌、摩擦に弱い敏感肌の人、日焼けをしやすい人などが挙げられます。また、ニキビを繰り返しやすい体質の人も、PIEが蓄積しやすい傾向があります。
✨ 3. 炎症後色素沈着(PIH)との違い
ニキビのあとには「PIE(炎症後紅斑)」と「PIH(炎症後色素沈着)」の2種類が存在し、それぞれ原因も見た目も異なります。この違いを理解することで、適切なケアを選ぶことができます。
PIH(Post-Inflammatory Hyperpigmentation)は、炎症によって皮膚内のメラノサイト(色素細胞)が刺激を受け、メラニン色素が過剰に産生されることで生じます。見た目は茶色や黒みがかった色のシミのようなもので、肌の色が濃くなった状態です。一般的に「ニキビ跡のシミ」と言われるものはPIHを指すことが多いです。
一方、PIEは先述のとおり毛細血管の拡張が原因で、見た目は赤やピンク色です。両者の見分け方として、赤・ピンク系の変色であればPIEの可能性が高く、茶・黒系の変色であればPIHの可能性が高いです。また、押して色が薄くなればPIE、押しても変化がなければPIHの傾向があります。
ケアの方向性も異なります。PIEには血管収縮や血管修復を促すアプローチが有効で、レーザーや光治療が代表的な治療法です。PIHにはメラニン生成を抑える美白成分(ビタミンC誘導体、トラネキサム酸、ハイドロキノンなど)や、メラニンを分解・排出を促すターンオーバー改善アプローチが有効とされています。
また、同一の患部にPIEとPIHの両方が混在するケースもあります。そのため、自己判断だけでなく、皮膚科や美容クリニックで正確に診断してもらうことが、的確な治療を受けるうえで重要です。
Q. PIEとPIHはどのように見分けられますか?
PIE(炎症後紅斑)は赤・ピンク色で、患部を指で押すと一時的に色が薄くなるのが特徴です。一方、PIH(炎症後色素沈着)は茶・黒系の変色で、押しても色の変化がありません。正確な診断には皮膚科や美容クリニックへの受診が推奨されます。
🔍 4. 赤みが長引く原因をチェックする
ニキビの赤みがなかなか消えない場合、いくつかの要因が複合的に絡んでいることがほとんどです。自分の生活習慣やスキンケアを見直すヒントとして、以下の原因を確認してみましょう。
まず挙げられるのが、紫外線の影響です。紫外線はメラニン産生を促進するだけでなく、血管にもダメージを与え、皮膚の回復を妨げます。ニキビが治りかけているときでも、しっかりとした紫外線対策を怠ると、赤みが長引いたり悪化したりすることがあります。日焼け止めの使用は、ニキビ肌にとっても非常に重要なケアです。
次に、肌への摩擦や刺激です。洗顔時のゴシゴシ洗いや、タオルで強く拭く行為、ファンデーションをスポンジで強くこすりつけるメイク習慣などは、繊細な状態にある皮膚の毛細血管にさらなるダメージを与えます。これが赤みの回復を遅らせる原因になります。
また、ニキビを無意識に触ったり潰したりすることも大きな要因です。潰す行為は炎症を広げ、傷を深くし、毛細血管への損傷を大きくします。潰したあとに赤みが特に濃く、長く残るのはそのためです。
肌の乾燥も見逃せません。皮膚が乾燥していると、肌のバリア機能が低下し、外部刺激に対して過敏になります。バリア機能が弱まると炎症も起きやすく、赤みの回復も遅れます。「ニキビがあるからこそ保湿をしっかりする」という意識が、意外にも赤みのケアに重要です。
さらに、ニキビ自体がまだ活動中である場合も赤みが続く原因となります。一見ニキビが治ったように見えても、毛穴の奥に炎症が残っていたり、新しいニキビが同じ場所に繰り返し発生していたりすることがあります。このような場合は根本的なニキビ治療が必要です。
加えて、ストレスや睡眠不足などの生活習慣の乱れも、皮膚の回復力を下げる要因になります。肌は睡眠中に修復・再生が行われるため、十分な睡眠は赤みの改善にも欠かせません。
💪 5. ニキビの赤みを悪化させるNG行動
ニキビの赤みを早く消したいという気持ちから、かえって悪化させてしまう行動は意外と多いものです。代表的なNG行動をしっかり把握して、避けるようにしましょう。
一番避けるべき行動は、ニキビを手で潰すことです。潰すことで一時的には小さくなったように感じるかもしれませんが、実際には炎症が皮膚の深部に広がり、毛細血管へのダメージが増えます。その結果、赤みが強くなり、より長く残ることになります。さらに、手に付着した雑菌が毛穴に入り込み、化膿したり、ニキビ跡が残りやすくなったりする原因にもなります。
次に、アルコール成分が高濃度に入った化粧水や刺激の強い収れん化粧水の使用も控えるべきです。「さっぱりする」「清潔感がある」という感覚から好んで使われることがありますが、皮膚のバリア機能を損ない、血管の回復を妨げることがあります。
また、ビタミンC誘導体などの有効成分を使いたいあまり、複数の美容液を重ね塗りしすぎることも注意が必要です。成分同士の相互作用や過剰な浸透で肌荒れを起こすことがあります。炎症がある状態ではシンプルなスキンケアが基本です。
日焼け止めを塗らずに外出することも、赤みを悪化させる典型的なNG行動です。紫外線は血管にも直接ダメージを与えるため、PIEの改善を遅らせます。曇りの日や室内にいる時間が長い日でも、窓越しの紫外線(UVA)は肌に届くため、年間を通じた紫外線対策が必要です。
熱いお風呂やサウナ、激しい運動後のほてりも一時的に赤みを強調させます。血行が促進されること自体は悪いことではありませんが、既に拡張している血管にとっては負担になることもあります。ニキビの赤みが強い時期は、刺激を最小限にすることを心がけましょう。
Q. ニキビの赤みを悪化させる日常のNG行動は何ですか?
ニキビを手で潰す行為は炎症を深部に広げ、赤みを長引かせる最大のNG行動です。ほかにも洗顔時のゴシゴシ洗い、高濃度アルコール入り化粧水の使用、日焼け止めを塗らずに外出することなども赤みを悪化させる原因となるため、避けることが重要です。

🎯 6. 自宅でできるセルフケアの方法
ニキビの赤みに対して、自宅でできるセルフケアを正しく続けることは、回復を早めるうえで非常に重要です。クリニックでの治療と並行して、あるいは治療を受ける前段階として取り組める方法を紹介します。
まず基本中の基本として、丁寧な洗顔を心がけましょう。洗顔は肌を清潔に保つための大切なステップですが、やりすぎは逆効果です。泡立てた洗顔フォームを使い、こすらず泡で包み込むように優しく洗うことがポイントです。洗顔後はタオルで押さえるようにして水分を吸収させ、こすらないようにしましょう。
保湿ケアも欠かせません。ニキビ肌は皮脂が多いと思われがちですが、実は乾燥している部分も多く、適切な保湿が皮膚のバリア機能を高めます。バリア機能が高まると、炎症が起きにくくなり、血管の修復もスムーズになります。セラミドやヒアルロン酸、ナイアシンアミドなどの成分が配合された保湿剤を、刺激なくたっぷり使うのが効果的です。
紫外線対策は毎日欠かさず行いましょう。ノンコメドジェニック(毛穴を詰まらせない処方)の日焼け止めを選ぶと、ニキビ肌でも使いやすいです。SPF30以上、PA+++以上のものを選び、外出前に顔全体にムラなく塗布することが大切です。紫外線を防ぐことで、PIEの悪化を抑制し、皮膚の回復を助けます。
食生活の見直しも肌の状態に影響します。糖質や脂質の過剰摂取はニキビを悪化させると言われており、それに伴い赤みも長引きやすくなります。一方で、ビタミンCを多く含む野菜や果物、抗酸化作用のある食品、良質なたんぱく質などを積極的に摂ることは、皮膚の修復を助けます。
十分な睡眠を確保することも非常に重要です。成長ホルモンは睡眠中に分泌され、皮膚の修復・再生を促します。特に22時〜2時の時間帯は成長ホルモンの分泌が活発と言われており、この時間帯に質の良い睡眠を取ることが理想とされています。睡眠不足が続くと、皮膚の回復が遅れ、赤みが長期化しやすくなります。
💡 7. スキンケア成分の選び方
ニキビの赤みに対してセルフケアを行う際、どのような成分が配合された製品を選ぶべきかは非常に重要なポイントです。ここでは、PIEや炎症後の赤みに対して有効とされている成分と、避けたほうがよい成分について解説します。
まず、積極的に取り入れたい成分として挙げられるのがナイアシンアミドです。ビタミンB3の一種であるナイアシンアミドは、皮膚の炎症を抑え、毛細血管の赤みを軽減する効果があるとされています。また、メラニン産生を抑える作用もあるため、PIEとPIHの両方にある程度アプローチできる成分として注目されています。比較的刺激が少なく、敏感肌の方でも取り入れやすいのが特徴です。
ビタミンC誘導体(アスコルビン酸誘導体)も、コラーゲン生成を促し、皮膚の修復を助ける成分として知られています。ただし、高濃度のビタミンCは刺激を感じる場合があるため、炎症がある時期は低刺激タイプや安定性の高い誘導体を選ぶことが勧められます。
トラネキサム酸は、もともと止血剤や肝斑治療薬として使われてきた成分です。炎症を引き起こすプラスミンの働きを抑え、メラニン生成も抑制するため、PIHには特に有効とされています。PIEへの直接的な効果はPIHほど強くないとされますが、抗炎症作用があるため赤みのケアに役立てることができます。
セラミドはバリア機能を高める成分として非常に重要です。赤みのケアに直接的にアプローチするわけではありませんが、皮膚を健全な状態に保つことで、炎症が起きにくい肌環境を作ります。敏感になっている肌を守る基盤として欠かせない成分です。
一方で、避けたほうがよい成分・状態としては、高濃度のアルコール(エタノール)、刺激の強いフレグランス(合成香料)、高濃度のレチノール(使い始めのいわゆる「A反応」が出ている状態では使用を控える)、AHA(グリコール酸など)の高濃度製品などが挙げられます。これらは皮膚を薄くしたり、乾燥を引き起こしたりして赤みを悪化させる可能性があります。
製品を選ぶ際は「ノンコメドジェニックテスト済み」「低刺激性」「無香料・無着色」などの表記を参考にすると、ニキビ肌や炎症後の肌に合いやすいものを選びやすくなります。
Q. ニキビの赤みにクリニックで受けられる治療は何ですか?
アイシークリニックでは、拡張した毛細血管を選択的に収縮させるVビームレーザー(パルス色素レーザー)や、赤みと色素沈着を同時に改善できるIPL(光治療)を提供しています。セルフケアで3か月以上改善が見られない場合は、早めの受診が推奨されます。
📌 8. クリニックで受けられる治療法
セルフケアで改善しない場合や、より早く確実に赤みを消したい場合には、皮膚科や美容クリニックでの治療を検討することが有効です。現在は様々な治療法があり、症状や肌質に応じて選択できます。
まず、ニキビの赤みに対してよく用いられるのがレーザー治療です。特に「Vビームレーザー(パルス色素レーザー)」は、血管に吸収されやすい波長(595nm)の光を使用し、拡張した毛細血管を選択的に収縮・閉塞させることができます。PIEに対する効果が高く、赤みや毛細血管の拡張を改善するための治療として広く行われています。ダウンタイムは比較的短く、処置後に赤みや内出血が出ることがありますが、数日〜1週間程度で落ち着くことが多いです。
次に、IPL(Intense Pulsed Light)と呼ばれる光治療があります。フォトフェイシャルとも呼ばれ、複数の波長の光を照射することで、赤みや色素沈着を同時にアプローチできます。レーザーに比べると1回あたりの効果はマイルドですが、肌全体のトーンを均一にする効果もあり、ニキビ跡全体の改善に向いています。肌への負担が比較的少なく、定期的なケアとして取り入れやすい治療法です。
ケミカルピーリングは、グリコール酸やサリチル酸などの酸性成分を肌に塗布し、古い角質を溶かして取り除く治療法です。肌のターンオーバーを促進することで、色素沈着やくすみを改善し、新しい健康な肌細胞の生成を助けます。PIHに対しては有効ですが、PIEに対する直接的な効果は限定的です。ただし、ニキビ自体の改善にも役立つため、ニキビと赤みを同時にケアしたい方に向いています。
フラクショナルレーザー(フラクセル、CO2レーザーフラクショナルなど)は、皮膚に微細な穴を開けることで皮膚の修復・再生を促す治療法です。ニキビ跡のデコボコや瘢痕が目立つ場合に適していますが、炎症後紅斑(PIE)に対してはVビームやIPLのほうが適していることが多いです。
外用薬による治療として、保険適用のものでは過酸化ベンゾイル(BPO)、アダパレン(ディフェリン)、抗菌薬(クリンダマイシンなど)があります。これらはニキビ自体の治療に効果があり、ニキビを早期に解決することで赤みの長期化を防ぐことにつながります。また、保険適用外となりますが、ハイドロキノンクリームはPIHの改善に効果的な外用薬として広く使われています。
内服薬としては、抗菌薬(ミノサイクリンなど)や漢方薬のほか、近年ではイソトレチノイン(ビタミンA誘導体)が難治性ニキビに対して有効とされています。イソトレチノインは皮脂腺の縮小や角化異常の改善に強い効果を持ちますが、副作用や妊娠への影響なども考慮が必要なため、医師の管理のもとで使用される薬剤です。
✨ 9. 治療を受けるタイミングの目安

ニキビの赤みに対して、「いつクリニックに相談すべきか」という判断に迷う方も多いです。一般的には、赤みが3か月以上改善しない場合や、セルフケアを続けても変化が見られない場合には、クリニックへの相談を検討する目安となります。
軽度のPIEであれば、適切なセルフケア(紫外線対策・保湿・刺激回避)を継続することで、3〜6か月程度で自然に薄くなることもあります。しかし、炎症が強かったケースや、ニキビが繰り返し同じ場所に発生している場合、また広範囲に赤みが広がっている場合は、自然回復に時間がかかることが多く、治療を早期に開始したほうが最終的な回復が早くなることがあります。
また、赤みだけでなく、皮膚が盛り上がっているケロイドや、凹凸のある瘢痕(クレーター状の跡)が見られる場合は、早めに専門医に相談することが勧められます。これらは時間が経つほど治療が難しくなるケースがあるためです。
重要なのは、ニキビ自体が活動中である場合は、まずニキビの治療を優先させることです。炎症が続いている状態でレーザーや光治療を受けても効果が出にくく、かえって刺激になることがあります。活動中のニキビが落ち着いた後に、残った赤みに対してアプローチするのが基本的な流れです。
クリニックでは、肌の状態を診察したうえで最適な治療プランを提案してもらえます。「赤みがどのくらいの期間続いているか」「以前にどのようなケアをしてきたか」「ニキビが今も活動しているかどうか」などを整理して相談に臨むと、スムーズに診断・治療の流れに進めます。
費用面については、ニキビの治療(ディフェリン、抗菌薬など)は保険適用となる場合が多いですが、美容的な観点からのレーザー治療や光治療は自由診療(保険適用外)となることが一般的です。複数のクリニックで費用やカウンセリング内容を比較したうえで判断することも一つの方法です。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、ニキビが落ち着いた後も赤みが残ってしまうというご相談を多くいただきますが、その多くは色素沈着ではなく炎症後紅斑(PIE)によるものであり、適切なアプローチをとることで確実に改善が期待できます。最近の傾向として、セルフケアを長期間続けても改善が見られないまま来院される方が少なくないため、3か月以上赤みが続いている場合はお早めにご相談いただくことをお勧めします。肌の状態を丁寧に診察したうえで、お一人おひとりに合った治療プランをご提案しますので、一人で悩まずにぜひお気軽にお声がけください。」
🔍 よくある質問
軽度の炎症後紅斑(PIE)であれば、適切なセルフケアを続けることで3〜6か月程度で自然に薄くなることがあります。ただし、炎症が強かった場合やニキビが繰り返し発生している場合は、回復に時間がかかることが多く、3か月以上改善が見られない場合はクリニックへの相談をお勧めします。
色と押したときの反応で見分けられます。赤・ピンク色の変色で、患部を指で押すと一時的に色が薄くなる場合はPIEの可能性が高いです。一方、茶・黒系の変色で押しても色が変わらない場合はPIHの可能性が高いです。ただし正確な診断は皮膚科やクリニックで受けることをお勧めします。
ナイアシンアミド、ビタミンC誘導体、セラミドなどが有効とされています。特にナイアシンアミドは炎症を抑え、毛細血管の赤みを軽減する効果が期待でき、敏感肌にも比較的使いやすい成分です。一方、高濃度のアルコールや合成香料が入った製品は赤みを悪化させる可能性があるため避けましょう。
アイシークリニックでは、拡張した毛細血管に直接アプローチするVビームレーザー(パルス色素レーザー)や、赤みと色素沈着を同時に改善できるIPL(光治療)などを提供しています。症状や肌質に応じて最適な治療プランをご提案しますので、まずはお気軽にご相談ください。
主に以下の点に注意しましょう。①ニキビを手で潰さない、②洗顔やタオルで肌を強くこすらない、③毎日日焼け止めを塗って紫外線を防ぐ、④保湿をしっかり行いバリア機能を維持する、⑤十分な睡眠をとる。これらのNG行動を避け、基本的なスキンケアを丁寧に続けることが赤みの改善につながります。
💪 まとめ
ニキビの赤みが消えない原因は、単なる「ニキビのなごり」ではなく、炎症後に毛細血管が拡張したままになる「炎症後紅斑(PIE)」であることが多いです。PIEはメラニン色素によるシミ(PIH)とは異なるメカニズムで生じるため、美白ケアだけでは十分に改善しないケースもあります。
赤みを長引かせる原因として、紫外線・摩擦・ニキビを潰す行為・乾燥・睡眠不足などが挙げられます。これらを見直しながら、丁寧な洗顔・保湿・日焼け止めの使用という基本的なスキンケアを継続することが、セルフケアの基本となります。
スキンケア成分としては、ナイアシンアミドやビタミンC誘導体、セラミドなどが有効とされており、刺激の少ない製品選びが重要です。一方で、アルコールや強い酸性成分、フレグランスなどが含まれる刺激の強い製品は避けることが推奨されます。
セルフケアで改善しない場合は、Vビームレーザーや光治療(IPL)、ケミカルピーリングといったクリニックでの治療を検討することも選択肢の一つです。治療を受ける際はニキビ自体が落ち着いていることが前提となり、赤みが3か月以上改善しない場合が目安の一つとなります。
ニキビの赤みは放置すると長期化しやすいですが、正しい知識と適切なケアを継続することで改善が期待できます。自己判断だけでなく、早めに専門家に相談することで、肌の状態に合ったアプローチを見つけることができます。悩んでいる方は、ぜひアイシークリニック東京院にご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – ニキビ(尋常性痤瘡)の病態・診断・治療に関する学会公式情報。アクネ菌(Cutibacterium acnes)による炎症メカニズム、炎症後紅斑(PIE)・炎症後色素沈着(PIH)の分類、外用薬(アダパレン・過酸化ベンゾイルなど)および内服薬の標準的治療指針の参照に使用
- PubMed – 炎症後紅斑(PIE)の病態・血管拡張メカニズム・レーザー治療(Vビーム・IPLなど)の有効性に関する国際的な査読済み臨床研究論文群。PIEとPIHの鑑別診断およびナイアシンアミド・ビタミンC誘導体・トラネキサム酸などスキンケア成分の有効性に関するエビデンスの参照に使用
- 厚生労働省 – 医薬品・外用薬(ハイドロキノン・イソトレチノインなど)の承認・安全性情報、および保険診療と自由診療の区分に関する公式情報。記事内で言及している治療薬の適応・副作用・妊娠への影響に関する注意事項の根拠として参照に使用
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務