
春になると日差しが強くなり、紫外線対策として日焼け止めを使い始める方も多くなります。しかし敏感肌の方にとって、日焼け止めは選び方を間違えると肌荒れやかゆみ、赤みなどのトラブルを引き起こす原因になりかねません。また春は花粉や気温の変動によって肌のバリア機能が低下しやすい季節でもあり、例年以上にスキンケアに気を遣う方が多い時期です。この記事では、敏感肌の方が春に安心して日焼け止めを使うために知っておきたい基本知識から、製品の選び方・使い方・落とし方まで丁寧に解説します。
目次
- 春に紫外線対策が必要な理由
- 敏感肌とは何か?春に肌が荒れやすい原因
- 日焼け止めの種類と成分の基本知識
- 敏感肌向け日焼け止めを選ぶポイント
- SPFとPAの数値、春はどれくらいが適切?
- 日焼け止めの正しい塗り方と量
- 日焼け止めの正しい落とし方
- 春の敏感肌ケアに組み合わせたいスキンケア習慣
- 日焼け止めでトラブルが出たときの対処法
- まとめ
この記事のポイント
春は紫外線が急増しバリア機能も低下しやすいため、敏感肌には紫外線吸収剤不使用・アルコールフリー・無香料の日焼け止めを適量で正しく使用することが重要。トラブル時はアイシークリニックへの相談も有効。
🎯 1. 春に紫外線対策が必要な理由
「春はまだそれほど日差しが強くないから、日焼け止めは夏から使えばいい」と思っている方は少なくありません。しかし実際には、春の紫外線量は私たちが想像するよりもずっと多いのです。
気象庁や環境省のデータによると、紫外線の量は1年を通じて変動しており、3月ごろから急激に増加し始めます。4月から5月にかけてはすでに夏に近い紫外線量が観測されることも珍しくありません。特に快晴の春の日中は、UVB(紫外線B波)の強さが冬の数倍に達することがあります。
また春特有の気候として、空気が澄んでいることで紫外線が遮られにくく、地表に届きやすい状態にあります。曇りの日でも晴れた日の50〜80%程度の紫外線が地表に届くといわれています。
紫外線には主にUVAとUVBの2種類があります。UVBは肌の表面を刺激して赤みや炎症(いわゆる日焼け)を引き起こし、UVAは肌の奥深くにまで届いてコラーゲンやエラスチンを傷つけ、シミやシワ、皮膚の弾力低下といった光老化の原因になります。両方の紫外線からしっかり肌を守ることが、肌の健康を長期的に維持する上でとても重要です。
さらに、紫外線ダメージは積み重なっていく性質があります。春から意識して対策を始めることが、1年を通じた肌の健康を守ることにつながります。
Q. 春から日焼け止めが必要な理由は何ですか?
春は3月ごろから紫外線量が急増し、4〜5月には夏に近いUVB強度が観測されることがあります。また空気が澄んでいるため紫外線が遮られにくく、曇りの日でも晴天時の50〜80%程度の紫外線が地表に届くため、天気に関わらず春から紫外線対策を始めることが重要です。
📋 2. 敏感肌とは何か?春に肌が荒れやすい原因
敏感肌とは、外部からの刺激に対して肌が過剰に反応しやすい状態を指します。医学的に定義された疾患名ではありませんが、化粧品や洗顔料・気温の変化・摩擦などによって赤みやかゆみ・ヒリヒリ感・乾燥などの症状が出やすい肌質として広く認識されています。
敏感肌になりやすい要因としては、皮膚のバリア機能の低下が挙げられます。皮膚の最も外側にある角質層は、外部の刺激や異物が体内に侵入するのを防ぐバリアとして機能していますが、このバリア機能が弱まると外的刺激を受けやすくなり、肌荒れが起きやすくなります。
では、なぜ春に特に肌トラブルが増えやすいのでしょうか。その背景にはいくつかの要因があります。
まず、花粉の影響があります。スギやヒノキなどの花粉が大量に飛散する春は、花粉が肌に付着して炎症反応を引き起こすことがあります。これを「花粉皮膚炎」と呼び、目の周りや頬・あごなどが赤くなったりかゆくなったりする症状が現れます。もともと花粉症がある方だけでなく、肌が敏感な方にも影響が出やすいとされています。
次に、気温と湿度の変動が挙げられます。春は日によって気温差が大きく、肌の温度調節機能や皮脂分泌のバランスが乱れやすい時期です。また、冬の乾燥で傷んだ肌がまだ回復しきっていない状態で春の環境変化にさらされると、トラブルが出やすくなります。
さらに、新生活や環境の変化によるストレスも肌に影響します。ストレスは自律神経や免疫機能に作用し、肌のバリア機能を低下させる一因になると考えられています。
このように、春は紫外線が増す一方でバリア機能が低下しやすい条件が重なる時期です。敏感肌の方にとっては、日焼け止め選びや肌ケアをより慎重に行う必要がある季節といえます。
💊 3. 日焼け止めの種類と成分の基本知識
日焼け止めを正しく選ぶためには、まずその種類と含まれる成分について理解しておくことが大切です。日焼け止めは大きく分けて「紫外線散乱剤」を使ったものと「紫外線吸収剤」を使ったものの2種類があり、これらを混合したタイプも存在します。
紫外線散乱剤は、酸化亜鉛(亜鉛華)や酸化チタンといった鉱物由来の成分が代表的です。これらの成分は肌の表面で紫外線を物理的に反射・散乱させることで紫外線が肌に届くのを防ぎます。化学反応を利用しないため肌への刺激が比較的少なく、敏感肌の方でも使いやすいとされています。ただし、白浮きしやすかったり、テクスチャーが重くなりやすかったりするデメリットもあります。近年はナノ粒子化などの技術により白浮きしにくいタイプも増えています。
一方、紫外線吸収剤は、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(オクチノキサート)やオキシベンゾン・ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(DHHB)などの有機合成成分です。これらは紫外線のエネルギーを吸収し、熱などの無害なエネルギーに変換することで肌を守ります。透明で伸びがよく、使用感が軽い製品が多いのが特徴ですが、特にオキシベンゾン(ベンゾフェノン-3)は、接触アレルギーを起こしやすい成分として知られており、敏感肌の方は注意が必要です。
また、日焼け止めには防腐剤・香料・着色料などの添加物も含まれることがあります。これらもアレルギーや肌荒れの原因になることがあるため、成分表示を確認する習慣をつけることが大切です。
敏感肌の方に一般的に推奨されるのは、紫外線散乱剤を主成分とした「ノンケミカル(紫外線吸収剤不使用)」と表記された製品です。ただし、肌質や反応は個人差が大きいため、使用前にパッチテストを行うことが重要です。
Q. 敏感肌向け日焼け止めを選ぶ際のポイントは?
敏感肌の方は「紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)」「アルコールフリー」「無香料・無着色」の3点を基本に製品を選ぶことが推奨されます。セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が配合されているとバリア機能のサポートにもなります。使用前には必ずパッチテストを行いましょう。
🏥 4. 敏感肌向け日焼け止めを選ぶポイント
敏感肌の方が日焼け止めを選ぶ際には、以下のポイントを意識すると肌トラブルを防ぎやすくなります。
まず、「紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)」の製品を選ぶことが基本です。前述の通り、紫外線散乱剤のみを使用した製品は肌への刺激が少なく、敏感肌の方でも使いやすい傾向があります。パッケージや成分表示に「ノンケミカル」「紫外線吸収剤フリー」などの記載がある製品を探してみましょう。
次に、「アルコール(エタノール)フリー」の製品を選ぶことも重要です。アルコールは製品のテクスチャーを軽くしたり揮発性を高めたりするために使用されますが、刺激になりやすく、乾燥や赤みを引き起こすことがあります。敏感肌の方はアルコール不使用の製品を選ぶとより安心です。
また、「無香料・無着色」の製品を選ぶことも肌トラブルを避けるために有効です。香料や着色料は皮膚への刺激になりやすい成分として知られており、アレルギーの原因になることもあります。
「低刺激処方」「アレルギーテスト済み」「パッチテスト済み」などの表記も参考になります。これらのテストは医薬部外品の場合は必須ではないため、すべての製品に記載されているわけではありませんが、メーカーが独自に試験を行っている場合は安心感の目安になります。ただし、これらのテスト表記があっても、すべての人に刺激が出ないことを保証するものではありません。
保湿成分が配合されている製品も、乾燥しやすい敏感肌の方には適しています。ヒアルロン酸・セラミド・グリセリンなどの保湿成分が入った製品は、紫外線防御と同時に肌のバリア機能をサポートしてくれます。
テクスチャーの選び方も大切です。乳液タイプ・クリームタイプ・ジェルタイプなどさまざまな形状がありますが、刺激という観点からは、ジェルタイプはアルコールが含まれていることが多いため注意が必要です。乳液タイプやクリームタイプのほうが敏感肌には向いていることが多いですが、個人の肌質によっても異なります。
新しい製品を使う前には、必ず腕の内側などでパッチテストを行いましょう。少量を塗布して24〜48時間様子を見て、赤みやかゆみ・腫れなどの反応が出なければ顔への使用に移るのが安全です。
⚠️ 5. SPFとPAの数値、春はどれくらいが適切?
日焼け止めを選ぶ際に目にする「SPF」と「PA」という表示について、その意味と春の使用における適切な数値についても理解しておきましょう。
SPF(Sun Protection Factor)は、主にUVBに対する防御効果を示す指標です。数値が高いほどUVBを防ぐ効果が高く、SPF50は何も塗らない状態の50倍の時間、UVBによる赤みを防ぐことができるとされています。ただし、SPF値が高くなるほど防御効果が高まる一方で、使用される成分量も増えるため、肌への負担も大きくなる傾向があります。
PA(Protection Grade of UVA)は、UVAに対する防御効果を示す日本独自の指標です。「+」の数が多いほど防御効果が高く、PA+からPA++++までの4段階で表示されます。
敏感肌の方がよく悩むのが「SPFとPAをどれくらいの数値にすべきか」という点です。数値が高い製品ほど肌への負担が大きくなる可能性があるため、必要以上に高い数値の製品を選ぶのは避けたほうがよいでしょう。
春の日常生活(通勤・買い物・屋外での短時間の活動)であれば、SPF30〜SPF40、PA++〜PA+++程度の製品で十分な防御効果が得られます。ゴルフやスポーツ・海水浴など長時間屋外で活動する場面ではSPF50以上・PA++++のものを選ぶのも一つの選択肢ですが、敏感肌の方は長時間使用する場合でも、なるべく肌に負担の少ない処方の製品を選ぶことが重要です。
なお、SPFが高い製品がより長時間の防御を意味するわけではなく、2〜3時間ごとに塗り直すことが効果を維持する上で大切です。汗をかいたり摩擦があったりすると日焼け止めの効果は落ちやすくなるため、定期的な塗り直しを習慣にしましょう。
また、子どもや赤ちゃんの場合は特に肌が繊細なため、低刺激処方で設計されたベビー・キッズ向けの日焼け止めを使用することが推奨されます。
Q. 日焼け止めの正しい塗布量と頻度は?
顔全体に塗る場合、乳液タイプは1円玉大(約1ml)、クリームタイプは米粒2粒分程度が必要量の目安です。量が不足するとSPF・PA表示通りの防御効果は得られません。また汗や摩擦で効果が低下するため、2〜3時間ごとにこまめな塗り直しを習慣にすることが大切です。
🔍 6. 日焼け止めの正しい塗り方と量
日焼け止めの効果を十分に引き出すには、正しい量を正しい方法で塗ることが欠かせません。多くの方が日焼け止めを塗る量が少なすぎる傾向があり、これが「ちゃんと塗っているのに日焼けした」という事態を招いています。
日焼け止めのSPFやPA値はあくまでも規定の量を塗った場合に測定された数値です。必要量より少ない量しか塗らないと、表示された防御効果は得られません。顔全体に塗る場合、一般的に乳液タイプであれば1円玉大(約1ml)、クリームタイプであれば米粒2粒分程度が目安とされています。
塗る手順も大切です。まずスキンケア(化粧水・乳液・保湿クリームなど)を済ませてから日焼け止めを塗ります。スキンケアが肌に馴染んだ後(2〜3分待つと理想的)に日焼け止めを適量取り、額・両頬・鼻・あごの5か所に置いてから、顔全体にやさしく伸ばしていきます。
敏感肌の方は特に、こすりつけるように塗るのは避けましょう。摩擦は肌への刺激になり、炎症や色素沈着の原因になることがあります。指の腹を使って、押さえるようにやさしく密着させるイメージで塗ることが大切です。
また、塗り残しが出やすい部位にも注意が必要です。目の周りや小鼻の脇・耳の際・生え際・首の後ろなどは日焼け止めが塗られないことが多く、日焼けやシミが発生しやすい場所です。これらの部位も忘れずにケアするよう意識しましょう。
メイクをする場合は、日焼け止めの上に化粧下地や化粧品を重ねて使います。日焼け止め効果のある化粧下地やファンデーションと日焼け止めを重ねることで、より高い防御効果が期待できますが、一方で重ね塗りは肌への負担になることもあるため、敏感肌の方は成分の相性に気をつけながら選ぶことが重要です。
外出先での塗り直しは、メイクをしている場合でも重要です。ミスト状の日焼け止めやパウダー状の日焼け止めを活用すると、メイクの上からでも比較的簡単に塗り直しができます。ただし、これらの製品のみでは量が十分でないこともあるため、昼休みなどにメイクを直すタイミングで改めてしっかり塗り直すことが理想です。
📝 7. 日焼け止めの正しい落とし方
日焼け止めを塗ることと同じくらい大切なのが、正しく落とすことです。日焼け止めが肌に残ったまま就寝すると、毛穴詰まりや肌荒れの原因になります。特に敏感肌の方は、洗浄の刺激そのものも肌トラブルにつながりやすいため、「しっかり落とす」と「肌に優しい洗い方をする」の両立が求められます。
まず、使用している日焼け止めが「石けんで落とせるタイプ」なのか、「クレンジングが必要なタイプ」なのかを確認することが重要です。製品のパッケージに記載されているので必ず確認しましょう。
石けんで落とせるタイプ(主に紫外線散乱剤のみを使用した製品)であれば、洗顔料だけで十分に落とすことができます。クレンジングを使うと洗浄力が強すぎて必要な皮脂まで落としてしまい、肌のバリア機能を低下させる原因になることがあるため、石けんで落とせるタイプの製品を選ぶことは敏感肌の方にとって大きなメリットになります。
クレンジングが必要な製品を使用する場合は、肌への負担が少ないクレンジングミルクやクレンジングバームなどを選ぶとよいでしょう。クレンジングオイルは洗浄力が高い一方で界面活性剤の量も多く、敏感肌には刺激になることがあります。
洗う際は、ぬるま湯(32〜36℃程度)を使うことが推奨されます。熱いお湯は皮脂を必要以上に落としてしまい、バリア機能を傷つける原因になります。また冷たすぎる水では洗顔料が十分に泡立たず、汚れを落とす効果が弱くなります。
洗顔はしっかりと泡立てた泡で行い、手のひらで包み込むようにやさしく洗います。ゴシゴシとこすり洗いするのは絶対に避けましょう。洗顔後は清潔なタオルで水分を優しく押さえるようにして拭き取り、すぐに保湿ケアを行います。
また、クレンジングと洗顔の二度洗い(ダブル洗顔)が必要かどうかも製品によって異なります。ダブル洗顔は肌への刺激が重なるため、必要でない場合は避けることが肌負担の軽減につながります。
Q. 日焼け止めでトラブルが出た際の対処法は?
日焼け止め使用後にかゆみや赤みが出た場合は、まず使用を中止し製品を丁寧に洗い流して肌を冷やします。軽度であれば保湿ケアで様子を見ても構いませんが、腫れや水疱など症状が強い場合は皮膚科を受診してください。アイシークリニックではパッチテストによる原因成分の特定と専門的なアドバイスも行っています。
💡 8. 春の敏感肌ケアに組み合わせたいスキンケア習慣
日焼け止めを正しく使うことと同時に、春の敏感肌を守るためのスキンケア習慣を整えることも大切です。日焼け止めの効果を最大限に活かすためにも、肌のバリア機能を高めておくことが重要です。
保湿は敏感肌ケアの基本中の基本です。肌のバリア機能はセラミドや天然保湿因子(NMF)などによって維持されており、これらが不足すると外部刺激に対して脆弱になります。洗顔後はできるだけ早く(3分以内が理想)保湿ケアを行うことで、水分の蒸発を防ぎます。化粧水でしっかり水分を補い、乳液やクリームで蓋をするのが基本的な流れです。セラミド配合の保湿剤は、バリア機能を補強する点でも特に有効とされています。
花粉対策も春の敏感肌ケアには欠かせません。外出から帰宅した後は、衣類についた花粉を払い落としてから部屋に入る、手洗い・うがい・洗顔を行うなどの基本的な対策を徹底しましょう。花粉が肌に付着した状態が続くと炎症反応が持続し、肌荒れが悪化することがあります。
スキンケア製品の見直しも春には必要です。冬に使っていた濃厚なクリームが春の肌には合わなくなることがあります。春は気温が上がり皮脂分泌が増え始めるため、保湿しながらも肌に必要以上の油分を与えすぎない軽めのテクスチャーの製品に切り替えることで、毛穴詰まりや肌荒れを防ぎやすくなります。
洗顔のやりすぎにも注意が必要です。毎日必要以上に肌を洗いすぎると、肌に必要な皮脂まで洗い流してしまいバリア機能が低下します。洗顔は朝夜各1回を目安とし、摩擦を最小限に抑えた丁寧な洗顔を心がけましょう。
食事や睡眠といった生活習慣も肌のコンディションに大きく影響します。ビタミンCやビタミンE・亜鉛・オメガ3脂肪酸などは肌の健康維持に関わる栄養素です。バランスの取れた食事と十分な睡眠(7〜8時間が理想)は、肌の回復力や免疫力を高め、敏感肌の症状を和らげる助けになります。
また、紫外線対策として日焼け止めだけでなく、帽子や日傘・サングラス・長袖などの物理的な遮光アイテムも積極的に活用しましょう。これらは肌への刺激なしに紫外線を防げるため、敏感肌の方には特に取り入れやすい対策です。
✨ 9. 日焼け止めでトラブルが出たときの対処法

日焼け止めを使用してかゆみ・赤み・湿疹・ヒリヒリ感などのトラブルが起きた場合には、まず使用を中止することが基本です。
症状が軽度(少しのかゆみや赤みで、悪化していない)の場合は、製品を丁寧に洗い流し、冷水や保冷剤などで肌を冷やすことで炎症を和らげることができます。その後、刺激の少ない保湿剤でケアしながら様子を見ましょう。
症状が強い場合(強いかゆみ・腫れ・水疱・広範囲の赤みなど)は、皮膚科を受診することを強く推奨します。接触皮膚炎(かぶれ)やアレルギー反応が疑われる場合は、適切な治療が必要です。受診の際には、使用した日焼け止めの成分表示や製品を持参すると、原因成分の特定に役立ちます。
皮膚科ではパッチテスト(貼付試験)を行うことで、どの成分がアレルギーや刺激反応を引き起こしているかを調べることができます。原因成分がわかれば、その成分を含まない製品を選ぶことで、以後のトラブルを防ぐことができます。
なお、市販のステロイド外用薬を自己判断で使用することは、症状によっては逆効果になることもあるため、医師の指示のもとで使用することが安全です。
一度トラブルになった製品は、たとえ症状が治まった後でも同じ製品の再使用は避けることが賢明です。同じ成分に再び触れると、より強い反応が出ることがあります。
また、日焼け止め以外のスキンケア製品との組み合わせが原因でトラブルが起きるケースもあります。新しい製品を複数同時に使い始めると、どれが原因かを特定するのが難しくなります。新しいアイテムを試す際は1つずつ取り入れ、問題がないことを確認しながら使い続けるようにしましょう。
アイシークリニック東京院では、皮膚のトラブルや肌のお悩みに対して専門的な診察と治療を行っています。市販のケアで改善しない場合や、肌のトラブルが繰り返す場合は、一度専門の医療機関への相談も検討してみてください。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、春になると敏感肌の患者様から日焼け止めによる肌トラブルのご相談が増える傾向にあり、花粉の影響でバリア機能が低下した状態に紫外線ダメージが重なるこの時期のケアの難しさを日々実感しています。記事にもある通り、紫外線吸収剤不使用の製品を選ぶことや正しい量・方法で塗ることは非常に大切ですが、それでもトラブルが繰り返す場合はパッチテストで原因成分を特定できることもあるため、自己判断だけで対処しようとせず、お気軽にご相談いただければと思います。患者様お一人おひとりの肌質やライフスタイルに合わせたアドバイスをさせていただきますので、春の紫外線対策に不安を感じていらっしゃる方はぜひ一度ご来院ください。」
📌 よくある質問
はい、必要です。春は3月ごろから紫外線量が急激に増加し、4〜5月にはすでに夏に近い紫外線量が観測されることもあります。また曇りの日でも晴れた日の50〜80%程度の紫外線が地表に届くため、天気に関わらず日焼け止めを使う習慣をつけることが大切です。
「紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)」「アルコールフリー」「無香料・無着色」の製品を基本として選びましょう。また「アレルギーテスト済み」「パッチテスト済み」の表記も参考になります。セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分が配合されているとバリア機能のサポートにもなります。
通勤や買い物など春の日常生活であれば、SPF30〜40・PA++〜PA+++程度で十分な防御効果が得られます。数値が高いほど肌への負担も増す傾向があるため、敏感肌の方は必要以上に高い数値の製品を選ぶよりも、肌に合った成分で毎日継続して使えることを優先しましょう。
顔全体に塗る場合、乳液タイプは1円玉大(約1ml)、クリームタイプは米粒2粒分程度が目安です。量が少ないと表示通りの防御効果が得られません。また2〜3時間ごとに塗り直すことが効果維持の鍵で、汗をかいたり摩擦があった場合はこまめな塗り直しを心がけましょう。
まず使用を中止し、製品を丁寧に洗い流して肌を冷やしましょう。軽度であれば保湿ケアで様子を見ても構いませんが、強いかゆみ・腫れ・水疱などが出た場合は皮膚科を受診してください。アイシークリニックでもパッチテストによる原因成分の特定や、肌質に合わせた専門的なアドバイスを行っています。
🎯 まとめ
春は紫外線が急激に増す時期である一方、花粉や気温変動などによって肌のバリア機能が低下しやすい季節でもあります。敏感肌の方にとって、この時期の日焼け止め選びは特に慎重に行う必要があります。
日焼け止めを選ぶ際には、紫外線吸収剤不使用(ノンケミカル)でアルコール・香料・着色料が含まれない製品を基本として、自分の生活シーンに合ったSPF・PA値のものを選ぶことが大切です。必要以上に高い数値を求めるよりも、自分の肌に合った成分で毎日継続して使えることを優先しましょう。
正しい量を適切な方法で塗ること、こまめに塗り直すこと、そして肌に優しい方法でしっかり落とすことが日焼け止めの効果を最大限に引き出す鍵です。また、日焼け止めだけに頼るのではなく、帽子や日傘などの物理的な対策と組み合わせることで、より効果的に紫外線から肌を守ることができます。
春の敏感肌ケアでは、保湿を中心としたスキンケア習慣を整え、花粉対策も並行して行うことが重要です。肌のバリア機能が高い状態を保つことで、日焼け止めを含むスキンケア製品のトラブルも起きにくくなります。
日焼け止めによる肌トラブルが繰り返す場合や、肌荒れが改善しない場合は、皮膚科専門医への相談をためらわずに行いましょう。自分の肌の特性をよく知り、季節に合った適切なケアを続けることが、長期的な肌の健康を守る最善の方法です。春の紫外線から敏感肌をしっかりと守り、肌トラブルのない毎日を過ごしてください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 敏感肌・接触皮膚炎・花粉皮膚炎に関する診療ガイドラインおよび皮膚バリア機能の基礎知識、紫外線吸収剤によるアレルギー反応の医学的根拠
- 厚生労働省 – 化粧品(日焼け止めを含む)の成分規制・SPF/PA表示基準・医薬部外品としての承認基準に関する行政情報
- PubMed – 紫外線散乱剤・吸収剤の肌刺激性比較、敏感肌における日焼け止め成分のパッチテスト結果、セラミドによる皮膚バリア機能補強に関する査読済み学術論文
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務