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「喉に何かが詰まっているような感じがする」「飲み込むときに違和感がある」「喉がイガイガする」――このような喉の不快感を感じたことはありませんか。喉の違和感は、風邪のような一時的な症状から、逆流性食道炎や甲状腺疾患、さらには悪性腫瘍まで、さまざまな原因で生じる可能性があります。

多くの場合、喉の違和感は数日から1〜2週間程度で自然に改善しますが、症状が長引く場合や、他の症状を伴う場合には注意が必要です。本記事では、喉の違和感の原因として考えられる疾患や、受診の目安、自宅でできる対処法について詳しく解説します。喉の不調でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。


目次

  1. 喉の違和感とは?症状の特徴と種類
  2. 喉の違和感を引き起こす主な原因
  3. 特に注意が必要な症状と受診の目安
  4. 喉の違和感に対する検査方法
  5. 原因別の治療法
  6. 自宅でできるセルフケアと予防法
  7. よくある質問(Q&A)
  8. まとめ

1. 喉の違和感とは?症状の特徴と種類

喉の違和感とは、喉の奥に何かが詰まっているような感覚や、引っかかっているような感覚など、異物があるように感じる状態を指します。医学的には「咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)」と呼ばれ、さまざまな表現で訴えられることが特徴です。

喉の違和感の主な症状

喉の違和感は、患者さんによって感じ方が異なり、以下のような表現で訴えられることがあります。

  • 喉が詰まる感じがする
  • 何かが引っかかっている感じがする
  • 喉に異物がある感じがする
  • 飲み込みにくい感じがする
  • 喉が締め付けられる感じがする
  • 喉がイガイガする、ざらざらする
  • 喉に何かできている感じがする
  • 痰が絡んでいる感じがする

これらの症状は、実際に喉に炎症や腫瘍などの器質的な異常がある場合と、検査をしても明らかな異常が見つからない場合(機能性の異常)の両方で生じる可能性があります。

症候性咽喉頭異常感症と真性咽喉頭異常感症

喉の違和感は、原因によって大きく2つに分類されます。

症候性咽喉頭異常感症は、実際に原因となる病気や異常があって生じる場合を指します。具体的には、逆流性食道炎、咽頭炎、喉頭炎、甲状腺疾患、アレルギー、悪性腫瘍などが原因として挙げられます。

一方、真性咽喉頭異常感症は、検査では全く異常がみられないにもかかわらず、喉の違和感が続く状態です。ストレスや自律神経の乱れが関与していると考えられており、「ヒステリー球」とも呼ばれます。漢方医学では「梅核気(ばいかくき)」や「咽中炙臠(いんちゅうしゃれん)」という名称で、古くから認識されてきた症状です。


2. 喉の違和感を引き起こす主な原因

喉の違和感を引き起こす原因は多岐にわたります。ここでは、代表的な原因について詳しく解説します。

2-1. 感染症による炎症

喉の違和感を訴える方の約半数が、風邪などによる局所的な炎症が原因であるといわれています。

咽頭炎・喉頭炎・扁桃炎

ウイルスや細菌の感染によって喉に炎症が起こると、喉の痛み、違和感、腫れ、発熱などの症状が現れます。特に扁桃炎は、扁桃腺が腫れて強い痛みを伴うことが多く、食事や水分を摂取するのが困難になることもあります。

これらの感染症は、適切な治療と十分な休養によって通常1〜2週間程度で改善します。ただし、症状が重い場合や長引く場合には、抗生物質による治療が必要になることもあります。

2-2. 逆流性食道炎・胃食道逆流症(GERD)

逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流することで食道の粘膜に炎症が起こる病気です。日本消化器病学会の「胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン2021」によると、日本人の胃食道逆流症の有病率は10%を超えており、非常に一般的な疾患となっています。

参考:日本消化器病学会 胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン

逆流性食道炎の主な症状

逆流性食道炎では、以下のような症状が現れます。

  • 胸やけ
  • 呑酸(酸っぱいものが上がってくる感じ)
  • ゲップ
  • 胃もたれ
  • 喉の違和感・つかえ感
  • 長引く咳
  • 声がかすれる

特に注目すべきは、喉の違和感や長引く咳といった「食道外症状」です。胃酸が食道を超えて喉まで逆流すると、喉の粘膜に炎症を起こし、異物感や違和感の原因となります。風邪でもないのに咳や喉の違和感が続く場合、逆流性食道炎が原因である可能性があります。

逆流性食道炎の原因

逆流性食道炎は、食道と胃の境目にある下部食道括約筋(LES)の機能が低下することで起こります。この括約筋は通常、胃酸が食道に逆流しないように弁の役割を果たしていますが、加齢、肥満、食生活の乱れなどによって機能が低下すると、胃酸の逆流が起こりやすくなります。

また、以下の要因も逆流性食道炎のリスクを高めます。

  • 過食・早食い
  • 高脂肪食の摂取
  • 就寝前の食事
  • 飲酒・喫煙
  • 肥満による腹圧の上昇
  • 姿勢の悪さ(前かがみの姿勢)
  • ストレス

2-3. 咽喉頭異常感症(ヒステリー球)

咽喉頭異常感症は、喉に何か詰まっているような感覚があるのに、検査では明確な原因が見つからない状態を指します。済生会によると、「ヒステリー球」とも呼ばれ、ストレスや不安、更年期障害などが関与していると考えられています。

参考:社会福祉法人 恩賜財団 済生会 咽喉頭異常感症

咽喉頭異常感症の特徴

この症状には以下のような特徴があります。

  • 喉に梅干しの種が詰まっているような感覚がある
  • 飲み込もうとしても飲み込めない感じがする
  • 症状は変動しやすく、何かに集中しているときは気にならないことがある
  • 食事の際には症状が軽減することが多い
  • ストレスや不安が強いときに症状が悪化する傾向がある

咽喉頭異常感症の原因

咽喉頭異常感症の原因としては、以下のようなものが考えられています。

  • 精神的ストレス・不安
  • 自律神経の乱れ
  • 更年期障害
  • うつ病・不安神経症
  • 過度の緊張

漢方医学では、この症状は「気」の巡りが悪い「気滞(きたい)」によって起こると考えられており、気を巡らせる治療が行われます。

2-4. 甲状腺疾患

甲状腺は喉仏の下にある蝶のような形をした臓器で、全身の代謝を調節する甲状腺ホルモンを分泌しています。甲状腺に異常が生じると、喉の違和感や圧迫感、飲み込みにくさを感じることがあります。

甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)

甲状腺ホルモンが過剰に分泌される状態で、以下のような症状が現れます。

  • 喉の違和感・圧迫感
  • 甲状腺の腫れ(首の腫れ)
  • 動悸・頻脈
  • 手の震え
  • 多汗・暑がり
  • 体重減少(食欲があるのに痩せる)
  • イライラ・落ち着かない
  • 眼球突出(バセドウ病の場合)

甲状腺機能低下症(橋本病など)

甲状腺ホルモンの分泌が低下する状態で、以下のような症状が現れます。

  • 喉の違和感
  • 甲状腺の腫れ
  • 疲れやすい・無気力
  • 寒がり
  • 体重増加
  • むくみ
  • 便秘
  • 肌の乾燥
  • 白髪の増加

甲状腺腫瘍

甲状腺にしこり(結節)ができる状態で、良性と悪性があります。甲状腺の腫瘍が大きくなると、喉の違和感や圧迫感、飲み込みにくさ、声のかすれなどの症状が現れることがあります。

2-5. アレルギー性疾患

花粉症やハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎があると、喉にアレルゲンが流れ込んで違和感を覚えることがあります。また、後鼻漏(鼻水が喉に流れ落ちる状態)によって、喉のイガイガ感や違和感が生じることもあります。

アレルギーが原因の場合、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状を伴うことが多いのが特徴です。季節性アレルギー(花粉症)の場合は特定の季節に症状が出現し、通年性アレルギー(ハウスダスト、ダニなど)の場合は年間を通して症状が続きます。

2-6. 咽頭がん・喉頭がん・食道がん

発生頻度は低いものの、喉の違和感が咽頭がん、喉頭がん、食道がんなどの悪性腫瘍の初期症状として現れることがあります。これらのがんは早期発見が重要であり、症状が長引く場合には医療機関を受診することが大切です。

咽頭がんの特徴

国立がん研究センターによると、咽頭がんは発生部位によって上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がんに分けられます。初期のうちは自覚症状が現れないことがありますが、以下のような症状が見られることがあります。

参考:国立がん研究センター がん情報サービス 中咽頭がん

  • 喉の違和感・異物感
  • 飲み込むときの違和感や痛み
  • 声の変化
  • 耳の痛み
  • 首のしこり(リンパ節転移)
  • 鼻血、血が混じった鼻水(上咽頭がんの場合)

喉頭がんの特徴

喉頭がんは声帯がある喉頭に発生するがんで、声門がん、声門上部がん、声門下部がんに分けられます。最も多いのは声門がんで、早期の症状として声がれ(嗄声)が現れるのが特徴です。

  • 声がれ(嗄声)
  • 喉の違和感・異物感
  • 飲み込むときの痛み
  • 息苦しさ
  • 血痰

食道がんの特徴

食道がんの初期症状として、喉の違和感やつかえ感、飲み込みにくさが現れることがあります。進行すると、食べ物が通りにくくなる、胸や背中の痛み、体重減少などの症状が出現します。

これらのがんは、喫煙と飲酒が主な危険因子とされています。特に多量の飲酒と喫煙の習慣がある方は、定期的な検診を受けることが推奨されます。

2-7. その他の原因

上記以外にも、以下のような原因で喉の違和感が生じることがあります。

  • 口腔乾燥症(ドライマウス)
  • 声の酷使による声帯ポリープ
  • 頸椎の異常
  • 貧血
  • 糖尿病による神経障害
  • 薬の副作用

3. 特に注意が必要な症状と受診の目安

喉の違和感の多くは一時的なもので、自然に改善することが多いですが、以下のような症状がある場合には早めに医療機関を受診することをお勧めします。

すぐに受診すべき症状

以下の症状がある場合には、できるだけ早く医療機関を受診してください。

  • 呼吸困難・息苦しさがある
  • 強い痛みがある
  • 高熱(38℃以上)が続く
  • 喉の腫れが急激に進行している
  • 食事や水分が全く摂れない
  • 血痰や吐血がある
  • 首に急速に大きくなるしこりがある

早めに受診すべき症状

以下の症状がある場合には、早めに医療機関を受診することをお勧めします。

  • 喉の違和感が2週間以上続いている
  • 声がれ(嗄声)が2週間以上続いている
  • 飲み込みにくさが続いている
  • 耳の痛みを伴う
  • 原因不明の体重減少がある
  • 首にしこりがある
  • 胸やけや呑酸の症状を伴う
  • 疲れやすさ、動悸、体重変化などの全身症状がある

何科を受診すべきか

喉の違和感がある場合、まずは耳鼻咽喉科または内科を受診することをお勧めします。症状や検査結果によっては、以下の専門科に紹介されることがあります。

  • 消化器内科(逆流性食道炎が疑われる場合)
  • 内分泌内科(甲状腺疾患が疑われる場合)
  • 心療内科・精神科(心因性の異常感が疑われる場合)
  • 頭頸部外科・腫瘍内科(悪性腫瘍が疑われる場合)

4. 喉の違和感に対する検査方法

医療機関を受診すると、まず問診で症状の詳しい状況(いつから、どのような感じか、他の症状はあるかなど)や既往歴、生活習慣などについて尋ねられます。その後、必要に応じて以下のような検査が行われます。

4-1. 視診・触診

医師が口腔内や咽頭を直接観察したり、首の周りを触って甲状腺やリンパ節の腫れがないかを確認します。

4-2. 喉頭内視鏡検査(ファイバースコープ)

鼻から細い内視鏡を挿入し、喉頭(声帯)や下咽頭の状態を直接観察する検査です。炎症、ポリープ、腫瘍などの有無を確認できます。

4-3. 上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)

口または鼻から内視鏡を挿入し、食道、胃、十二指腸の状態を観察する検査です。逆流性食道炎や食道がん、胃がんなどの診断に有用です。最近では、胃カメラ検査の際に咽頭の観察にも力を入れている施設が増えており、咽頭がんの早期発見につながっています。

4-4. 血液検査

甲状腺ホルモン、甲状腺抗体、炎症マーカー(CRP)、貧血の有無などを調べます。甲状腺疾患や全身性の疾患を疑う場合に行われます。

4-5. 超音波(エコー)検査

甲状腺やリンパ節の状態を調べる検査です。甲状腺の腫れや結節、リンパ節の腫大などを確認できます。

4-6. CT・MRI検査

より詳細な画像診断が必要な場合に行われます。腫瘍の有無や広がり、リンパ節転移の評価などに用いられます。

4-7. 食道pH検査

食道内の酸性度を24時間にわたって測定する検査です。胃酸の逆流の程度を客観的に評価できますが、検査の負担が大きいため、必要な場合にのみ行われます。


5. 原因別の治療法

喉の違和感の治療は、原因となっている疾患によって異なります。ここでは、代表的な疾患の治療法について解説します。

5-1. 感染症(咽頭炎・喉頭炎・扁桃炎)の治療

ウイルス性の場合は、対症療法(解熱鎮痛薬、うがい薬など)を行い、安静にして回復を待ちます。通常1週間程度で改善します。

細菌性の場合は、抗生物質による治療が行われます。処方された薬は、症状が改善しても自己判断で中断せず、指示された期間しっかり服用することが大切です。

5-2. 逆流性食道炎の治療

逆流性食道炎の治療は、生活習慣の改善と薬物療法が中心となります。

薬物療法

胃酸の分泌を抑える薬(酸分泌抑制薬)が第一選択となります。主に使用される薬には以下のようなものがあります。

  • プロトンポンプ阻害薬(PPI):タケプロン、パリエット、ネキシウム、オメプラールなど
  • カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB):タケキャブなど
  • H2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)

2015年に日本で世界に先駆けて発売されたP-CAB(ボノプラザン)は、従来のPPIと比較して酸抑制力が高く、効果発現が早いことが特徴です。

生活習慣の改善

薬物療法と併せて、以下のような生活習慣の改善が重要です。

  • 過食・早食いを避ける
  • 高脂肪食、甘いもの、刺激物の摂取を控える
  • 就寝前3時間は食事を避ける
  • 飲酒・喫煙を控える
  • 肥満がある場合は減量する
  • 食後すぐに横にならない
  • 就寝時は上半身を少し高くする
  • ベルトや締め付ける服装を避ける

5-3. 咽喉頭異常感症の治療

咽喉頭異常感症の治療では、まず器質的な疾患がないことを確認した上で、以下のような治療が行われます。

漢方薬による治療

咽喉頭異常感症に対しては、漢方薬がよく用いられます。最も代表的なのは半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)です。ツムラの漢方ビューによると、半夏厚朴湯は「気」を巡らせる「理気剤」の一つで、うつ症状を改善させたり、不安を和らげたりする働きがあるとされています。

参考:ツムラ 漢方ビュー のどのつかえ感(咽喉頭異常感症)

その他、茯苓飲合半夏厚朴湯、柴朴湯なども使用されることがあります。

心理療法・カウンセリング

ストレスや不安が強く関与している場合には、心理療法やカウンセリングが有効なことがあります。

抗不安薬・抗うつ薬

症状が強い場合や、うつ病・不安神経症を伴う場合には、抗不安薬や抗うつ薬が処方されることがあります。

5-4. 甲状腺疾患の治療

甲状腺疾患の治療は、疾患の種類によって異なります。

甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)

  • 抗甲状腺薬による薬物療法
  • 放射性ヨウ素治療
  • 手術療法

甲状腺機能低下症(橋本病など)

  • 甲状腺ホルモン製剤の内服

甲状腺腫瘍

  • 良性の場合:経過観察、または手術
  • 悪性の場合:手術、放射性ヨウ素治療、外照射放射線治療など

5-5. 悪性腫瘍(がん)の治療

咽頭がん、喉頭がん、食道がんなどの悪性腫瘍が見つかった場合、がんの進行度(ステージ)や患者さんの状態に応じて、手術、放射線治療、化学療法(抗がん剤治療)、またはこれらの組み合わせによる治療が行われます。

早期に発見された場合は、内視鏡的切除など、体への負担が少ない治療が可能なこともあります。咽頭や喉頭は発声や嚥下(飲み込み)に関わる重要な部位であるため、「がんを治すこと」と「機能を残すこと」のバランスを考慮して治療方針が決定されます。


6. 自宅でできるセルフケアと予防法

喉の違和感が軽い場合や、原因が一時的なものである場合は、セルフケアで症状が和らぐことがあります。ただし、症状が長引いたり悪化したりする場合は、医療機関を受診するようにしましょう。

6-1. 十分な休息と睡眠をとる

身体の免疫力を高め、自然治癒力を引き出すためには、十分な休息と質の良い睡眠が必要です。特に感染症が疑われる場合や、疲労が蓄積していると感じる場合は、無理をせずゆっくりと身体を休ませましょう。

睡眠不足は自律神経の乱れにもつながり、喉の違和感を悪化させる可能性があります。

6-2. 室内の湿度を適切に保つ

喉の粘膜が乾燥すると、バリア機能が低下し、炎症や違和感が生じやすくなります。加湿器を使用したり、濡れタオルを干したりして、室内の湿度を適切(50〜60%程度)に保つように心がけましょう。

ただし、湿度が60%を超えると、カビやダニが発生しやすくなり、アレルギー反応によって喉の症状が悪化する場合があるので注意が必要です。

6-3. こまめな水分補給

喉を潤すために、こまめに水分を補給しましょう。特に常温の水や温かい飲み物がお勧めです。カフェインやアルコールは利尿作用があるため、水分補給には適しません。

6-4. うがいを習慣にする

うがいは、喉の粘膜を潤し、異物や細菌を洗い流す効果があります。水やうがい薬を使って、こまめにうがいをしましょう。

6-5. 喉に刺激を与えない

以下のような喉への刺激を避けることで、症状の悪化を防ぐことができます。

  • 辛い食べ物、酸っぱい食べ物
  • 熱すぎる・冷たすぎる飲食物
  • アルコール
  • タバコ(受動喫煙も含む)
  • 大声を出すこと
  • 乾燥した空気

6-6. ストレス管理

ストレスは咽喉頭異常感症の大きな原因の一つです。適度な運動、趣味の時間、リラクゼーションなどを取り入れて、ストレスをため込まないようにしましょう。

悩みがある場合は、家族や友人、専門家に相談することも大切です。

6-7. 喉に良い食べ物

喉の粘膜を潤し、刺激の少ない食べ物がお勧めです。

  • 温かいスープ
  • おかゆ、うどん
  • 豆腐
  • はちみつ(1歳未満の乳児には与えないでください)
  • 生姜湯
  • カモミールティー

6-8. 逆流性食道炎の予防

逆流性食道炎による喉の違和感を予防するために、以下の点に気をつけましょう。

  • 食べ過ぎない(腹八分目を心がける)
  • よく噛んでゆっくり食べる
  • 脂っこい食事、甘いもの、刺激物を控える
  • 就寝前3時間は食事を避ける
  • 食後すぐに横にならない
  • 就寝時は枕を高くする、または上半身を少し起こす
  • ベルトや締め付ける服装を避ける
  • 適正体重を維持する
  • 禁煙する

7. よくある質問(Q&A)

Q1. 喉の違和感は自然に治りますか?

原因によって異なります。一時的な乾燥や軽い炎症、軽度の風邪などによるものであれば、十分な休息や水分補給、加湿などのセルフケアで自然に改善することが多いです。
しかし、症状が長引く場合(2週間以上)や、他の症状(強い痛み、発熱、呼吸困難、声がれなど)を伴う場合は、背景に何らかの病気が隠れている可能性があるため、医療機関の受診を検討してください。

Q2. 喉の違和感はどのくらいで治りますか?

風邪などの感染症が原因の場合は、通常1〜2週間程度で改善します。逆流性食道炎の場合は、適切な治療を受ければ数週間〜数ヶ月で症状が改善することが多いです。

咽喉頭異常感症(ストレス性)の場合は、治るまでの期間に個人差があります。早ければ数日ほどで改善することもありますが、長ければ数ヶ月かかることもあります。

Q3. 喉の違和感がストレスで起こることはありますか?

はい、あります。ストレスや自律神経の乱れが関係して喉に異物感を感じる「咽喉頭異常感症」がみられることがあります。ただし、同じような症状は他の疾患(逆流性食道炎、甲状腺疾患、慢性炎症など)でも起こります。検査で明らかな異常がない場合も、症状が続く場合は専門医に相談しましょう。

Q4. 喉の違和感があるときはどのような食事が良いですか?

喉の粘膜を潤し、刺激の少ない食べ物がお勧めです。温かいスープ、おかゆ、うどん、豆腐、はちみつ、生姜湯などが良いでしょう。逆に、辛い食べ物、酸っぱい食べ物、熱すぎる・冷たすぎる飲食物、アルコールなどは避けた方が良いです。

Q5. 市販薬で喉の違和感は治せますか?

軽度の炎症や乾燥による喉の違和感であれば、市販のトローチ、うがい薬、のど飴などで症状が和らぐことがあります。また、ドラッグストアで半夏厚朴湯などの漢方薬も購入できます。

ただし、市販薬で症状が改善しない場合や、症状が長引く場合、他の症状を伴う場合には、自己判断で市販薬を使い続けるのではなく、医療機関を受診することをお勧めします。

Q6. 喉の違和感とインフルエンザは関係がありますか?

インフルエンザでも喉の痛みがみられることはありますが、「異物が張り付いているような感覚」が長引く場合は、他の疾患(逆流性食道炎や心因性の異常感など)の可能性が高いため、注意が必要です。

Q7. 喉にポリープができた場合の症状は?

声のかすれや出しづらさ、喉の異物感などがあり、特に声をよく使う方に多くみられます。症状がある場合は耳鼻咽喉科での診察をお勧めします。


8. まとめ

喉の違和感は、風邪などの一時的な炎症から、逆流性食道炎、甲状腺疾患、心因性の異常、さらには悪性腫瘍まで、さまざまな原因で生じる可能性があります。

多くの場合は深刻な病気ではありませんが、症状が2週間以上続く場合、声がれ、飲み込みにくさ、首のしこり、体重減少などの症状を伴う場合には、早めに医療機関を受診することが大切です。

特に、喫煙や多量の飲酒の習慣がある方は、咽頭がんや喉頭がん、食道がんのリスクが高いため、定期的な検診を受けることをお勧めします。

日常生活では、十分な休息と睡眠、適切な湿度管理、こまめな水分補給、ストレス管理などを心がけることで、喉の違和感を予防・改善することができます。

喉の違和感でお悩みの方は、一人で悩まずに、早めに医療機関に相談してください。原因を正確に特定し、適切な治療を受けることで、症状の改善が期待できます。


参考文献

  1. 日本消化器病学会 胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン
  2. 社会福祉法人 恩賜財団 済生会 咽喉頭異常感症
  3. 国立がん研究センター がん情報サービス 中咽頭がん
  4. ツムラ 漢方ビュー のどのつかえ感(咽喉頭異常感症)

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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