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顔や首に茶色や黒色の盛り上がったシミのようなものができて、気になっている方はいらっしゃいませんか。それは「脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)」かもしれません。

脂漏性角化症は、加齢や紫外線の影響によって生じる良性の皮膚腫瘍であり、一般的には「老人性イボ」「老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)」とも呼ばれています。40歳以降に増加し始め、80歳以上ではほぼ全員に見られるといわれるほど、非常にありふれた皮膚疾患です。

本記事では、脂漏性角化症の原因や症状、診断方法、そして各種治療法について詳しく解説します。八重洲・日本橋エリアで皮膚科や形成外科をお探しの方、アイシークリニック東京院での治療をご検討中の方は、ぜひ参考になさってください。


脂漏性角化症とは

脂漏性角化症は、皮膚の表皮基底細胞が異常増殖することで発生する良性腫瘍です。見た目が気になる方は多いものの、がん化することはなく、放置しても健康上の問題が生じることは基本的にありません。

しかし、脂漏性角化症は自然に消えることもありません。年齢を重ねるにつれて数が増えたり、サイズが大きくなったりする傾向があります。見た目の印象に大きく影響することから、美容的な観点で治療を希望される方が非常に多い疾患です。

なお、「イボ」という名前で呼ばれることがありますが、ウイルス性のイボ(尋常性疣贅)とは全く異なる疾患です。脂漏性角化症はウイルスが原因ではないため、人に感染することはありません。


脂漏性角化症の原因

脂漏性角化症の発生には、主に以下の要因が関係していると考えられています。

紫外線の影響

脂漏性角化症の最も大きな原因は、長年にわたって蓄積された紫外線によるダメージです。紫外線を浴びると、皮膚の表皮細胞は肌を守るためにメラニン色素を生成します。若い頃は肌のターンオーバー(新陳代謝)によってメラニンは体外へ排出されますが、加齢とともにこのサイクルが乱れ、メラニンが蓄積されていきます。

メラニンの蓄積によって最初に現れるのが「老人性色素斑(シミ)」です。さらに紫外線の影響で表皮基底細胞の遺伝子に異常が生じると、細胞が異常増殖して皮膚が盛り上がり、脂漏性角化症へと進行します。

脂漏性角化症が顔、頭部、首、手の甲など日光に当たりやすい部位に多くできるのは、この紫外線の影響によるものです。

加齢

加齢そのものも脂漏性角化症の発生に関与しています。40歳以上では約80%、60歳以上では約90%、80歳以上ではほぼ100%の方に何らかの脂漏性角化症が認められるとされています。年齢を重ねるごとに皮膚の抗酸化能力が低下することも、発症の一因と考えられています。

興味深いことに、日光にさらされない腹部や脇腹、鼠径部などにも脂漏性角化症ができることがあります。これは紫外線ではなく、加齢による表皮細胞の遺伝子異常が原因と推測されています。

遺伝的要因

家族に脂漏性角化症の方がいる場合、発症リスクが高くなる傾向があります。同じ年齢層でも脂漏性角化症の発生数には個人差があり、これは遺伝的な体質の影響を示唆しています。

遺伝的要因による脂漏性角化症は、紫外線対策だけでは完全に予防することが難しいとされていますが、定期的に皮膚をチェックして早期発見に努めることが大切です。


脂漏性角化症の症状と特徴

脂漏性角化症には、以下のような特徴があります。

外見上の特徴

脂漏性角化症は、皮膚に境界がはっきりした茶色から黒色の盛り上がったできものとして現れます。大きさは数ミリから2~3センチ程度のものが多く、まれに5センチを超えることもあります。

表面はざらざらとした感触で、カサカサしていたり、顆粒状や乳頭状の凹凸が見られたりします。「皮膚面に張り付いたような外観」と表現されることもあり、蝋(ろう)を垂らしたような質感が特徴的です。

色調は個人差が大きく、正常な皮膚色に近いものから、褐色、茶色、黒色まで様々です。黒色調のものは悪性黒色腫(メラノーマ)との鑑別が必要になることがあります。

好発部位

脂漏性角化症は、手のひらと足の裏を除く全身どこにでも発生する可能性があります。特に多いのは以下の部位です。

顔面(特にこめかみ、頬)、頭部、首、デコルテ(前胸部)、背中の上部、手の甲など、日光に当たりやすい部位に好発します。また、脇の下、脇腹、腹部、鼠径部、大腿部など、日光に当たらない部位にも発生することがあります。

自覚症状

脂漏性角化症は通常、痛みやかゆみを伴いません。ただし、衣服でこすれたり、無意識に触ったりすることで炎症を起こし、かゆみや赤みが出ることがあります。また、大きくなる過程でかゆみを感じることもあります。


脂漏性角化症と間違えやすい疾患

脂漏性角化症は見た目が他の皮膚疾患と似ていることがあり、正確な鑑別診断が重要です。

老人性色素斑(シミ)

老人性色素斑は平坦なシミであり、脂漏性角化症のように盛り上がりはありません。ただし、最初は平坦なシミだったものが、長い年月をかけて盛り上がり、脂漏性角化症に進行することがあります。両者が混在して存在することも珍しくありません。

ほくろ(色素性母斑)

ほくろも茶色や黒色の皮膚病変ですが、脂漏性角化症とは触った感触が異なります。脂漏性角化症は表面がざらざらして硬くもろい感触があるのに対し、ほくろは比較的滑らかです。ダーモスコピー検査を行えば、より正確に鑑別することができます。

日光角化症(前がん病変)

日光角化症は皮膚がんの前段階とされる病変で、脂漏性角化症と見た目が似ていることがあります。日光角化症は周囲にわずかな赤みがあることが特徴ですが、肉眼だけでの鑑別は難しい場合があります。日光角化症は放置すると有棘細胞がんに進行する可能性があるため、疑われる場合は病理検査が推奨されます。

悪性黒色腫(メラノーマ)

悪性黒色腫は皮膚がんの中でも予後が不良な疾患です。黒色調の脂漏性角化症は、悪性黒色腫との鑑別が問題になることがあります。形が左右非対称、境界が不明瞭、色むらがある、大きさが6ミリ以上などの特徴がある場合は、専門医による診察を受けることが大切です。

基底細胞がん

基底細胞がんは皮膚がんの中で最も頻度が高い疾患で、顔面(特に鼻周辺)に好発します。黒色調を呈することが多く、脂漏性角化症と間違えられることがあります。ダーモスコピー検査や病理検査で鑑別を行います。


脂漏性角化症の診断方法

脂漏性角化症の診断は、主に視診とダーモスコピー検査によって行われます。

視診による診断

経験豊富な皮膚科専門医であれば、脂漏性角化症の特徴的な外観から、視診である程度の診断が可能です。皮膚面に張り付いたような外観、表面のざらつき、色調、形状などを総合的に判断します。

ダーモスコピー検査

ダーモスコピーは、皮膚の表面を10倍から100倍程度に拡大して観察できる特殊な機器です。角層での光の乱反射を抑えることで、肉眼では見えない皮膚の構造やメラニン色素の分布を詳細に観察できます。

脂漏性角化症に特徴的なダーモスコピー所見には以下のようなものがあります。

面皰様開孔(めんぽうようかいこう)は、毛穴のような小さな開口部が見られる所見です。多発性稗粒腫様嚢腫(ひりゅうしゅようのうしゅ)は、白い小さな嚢胞が複数見られる所見です。溝と隆起(脳回転様外観)は、脳の表面のようなしわ状の構造が見られる所見です。指紋様構造は、指紋のような平行線状のパターンが見られる所見です。

これらの特徴的な所見が確認されれば、高い精度で脂漏性角化症と診断することができます。

ダーモスコピー検査は保険適用で行うことができ、3割負担の場合の自己負担額は200円程度です。4か月に1回算定可能とされています。

病理組織検査

ダーモスコピーでも診断が確定できない場合や、悪性腫瘍の可能性が否定できない場合には、皮膚の一部または全部を切除して病理組織検査を行います。これにより、細胞レベルで良性か悪性かを確定することができます。


脂漏性角化症の治療法

脂漏性角化症は良性腫瘍であり、必ずしも治療が必要なわけではありません。しかし、以下のような場合には治療を検討することが推奨されます。

見た目が気になる場合、帽子や衣服に引っかかって不便な場合、かゆみや痛みがある場合、悪性腫瘍との鑑別が必要な場合などです。

脂漏性角化症の治療法には、液体窒素による凍結療法、炭酸ガスレーザー治療、Qスイッチレーザー・ピコレーザー治療、外科的切除手術があります。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

液体窒素による凍結療法(保険適用)

液体窒素を用いた凍結療法は、脂漏性角化症の治療として最も一般的に行われている方法です。マイナス196度の液体窒素を綿棒やスプレーで患部に当て、凍結と解凍を繰り返すことで異常な組織を破壊します。

凍結療法は麻酔が不要で、ほとんどの皮膚科で受けられる簡便な治療法です。保険適用のため費用も安価で、1回あたり数百円(3割負担の場合)で治療を受けることができます。

一方で、1回の治療で完治することは少なく、通常は1~2週間おきに数回の処置が必要です。小さなもの(3ミリ程度)であれば3回程度の通院で治療可能ですが、大きなものは治療回数が増える傾向があります。

凍結療法の副作用として、治療時と治療後に痛みを伴うことがあります。また、水ぶくれや血豆ができることがありますが、時間とともにかさぶたになって剥がれ落ちます。治療後に炎症後色素沈着が生じることがあり、半年から2年程度残ることもあります。顔面の治療では、この色素沈着が美容上の問題となることがあります。

炭酸ガスレーザー治療(自由診療)

炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)は、波長10,600ナノメートルの赤外線レーザーです。皮膚の水分に吸収されて熱エネルギーに変換され、脂漏性角化症の組織を蒸散させて除去します。

炭酸ガスレーザー治療の最大のメリットは、1回の治療で除去が完了することです。局所麻酔を行ってからレーザーを照射するため、治療中の痛みはほとんどありません。患部を削る深さの調節が可能で、周囲の健康な組織へのダメージを最小限に抑えながら、きめ細かい治療ができます。

液体窒素による凍結療法と比較して、炎症後色素沈着が起こりにくく、起こった場合も軽く済む傾向があります。そのため、顔面など目立つ部位の治療には炭酸ガスレーザーが適しています。

治療後は1~2週間程度、軟膏を塗布してテープや絆創膏で保護する必要があります。その後、赤みが数か月続くことがありますが、徐々に周囲の皮膚になじんでいきます。色素沈着予防のため、治療後は紫外線対策を徹底することが重要です。

炭酸ガスレーザー治療は自由診療となり、費用は医療機関によって異なります。1個あたり3,000円~10,000円程度が相場で、個数や大きさによって料金が設定されていることが多いです。複数の脂漏性角化症を一度に治療できる「取り放題プラン」を設けている医療機関もあります。

Qスイッチレーザー・ピコレーザー治療(自由診療)

Qスイッチレーザーやピコレーザーは、メラニン色素に選択的に吸収される波長のレーザーを短時間で照射し、色素を破壊する治療法です。

Qスイッチレーザーは10億分の1秒(ナノ秒)単位で、ピコレーザーは1兆分の1秒(ピコ秒)単位でレーザーを照射します。ピコレーザーはQスイッチレーザーよりも照射時間が短いため、周囲の組織への熱ダメージが少なく、痛みや炎症後色素沈着のリスクを軽減できるとされています。

これらのレーザーは、平坦なシミや軽度の脂漏性角化症には効果的ですが、厚みのある脂漏性角化症では1回で完全に除去できないことがあります。表皮基底細胞が残存すると、数か月から数年後に再発する可能性があります。

そのため、盛り上がりの強い脂漏性角化症に対しては、まず炭酸ガスレーザーで表面を削り、残った色素に対してQスイッチレーザーやピコレーザーを照射する併用療法が行われることもあります。この方法により、再発率を低下させながら、きれいな仕上がりを目指すことができます。

外科的切除手術(保険適用)

外科的切除は、メスを用いて脂漏性角化症を直接切り取る方法です。局所麻酔を行った後、病変部を周囲の正常組織ごと切除し、縫合します。

外科的切除の最大のメリットは、切除した組織を病理検査に提出できることです。脂漏性角化症と悪性腫瘍の鑑別が難しい場合や、悪性が疑われる場合には、外科的切除によって確定診断を行います。

また、他の治療法では対処が難しい大きな脂漏性角化症にも対応可能です。再発リスクも他の治療法に比べて低いとされています。

デメリットとしては、切除部位の縫合が必要なため線状の傷跡が残ることがあります。1~2週間後に抜糸が必要で、傷跡を目立たなくするためにその後数か月間テープを貼ることが推奨される場合もあります。

外科的切除は保険適用となり、日帰りの局所麻酔手術で行うことができます。


治療法の選択について

脂漏性角化症の治療法を選択する際には、以下の点を考慮することが大切です。

部位については、顔など目立つ部位には、炎症後色素沈着が起こりにくい炭酸ガスレーザーが適しています。体幹や四肢など目立たない部位であれば、保険適用で費用を抑えられる凍結療法も選択肢になります。

大きさと数については、小さなものが少数であれば凍結療法でも対応可能です。大きなものや多発しているものには、1回で効率よく除去できるレーザー治療が向いています。

費用については、できるだけ費用を抑えたい場合は保険適用の凍結療法や外科的切除を選択します。仕上がりの美しさを重視する場合は、自由診療のレーザー治療を検討します。

通院回数については、何度も通院する時間がない方には、1回で完了するレーザー治療が便利です。

診断の確実性については、悪性腫瘍の可能性が否定できない場合は、病理検査ができる外科的切除が推奨されます。

実際の治療法選択は、患者さんの希望や病変の状態を踏まえて、担当医と相談の上で決定することが大切です。


レーザー・トレラ徴候に注意

脂漏性角化症が数か月という短期間に全身に多数出現し、かゆみを伴う場合は、「レーザー・トレラ徴候(Leser-Trélat sign)」と呼ばれる特殊な状態である可能性があります。

レーザー・トレラ徴候は、内臓悪性腫瘍の存在を示唆する皮膚症状(デルマドローム)のひとつとして知られています。原因となる悪性腫瘍としては、胃がん、大腸がん、肝臓がん、膵臓がんなどの消化器系のがんが多いとされていますが、乳がん、肺がん、リンパ系の悪性腫瘍でも報告されています。

発生機序としては、悪性腫瘍が産生する成長因子(上皮細胞成長因子など)が皮膚に作用し、脂漏性角化症の急速な発生を誘発すると考えられています。

通常の脂漏性角化症と異なり、短期間で急激に増加・拡大するのが特徴です。このような症状がみられた場合は、内臓悪性腫瘍の精査が必要となりますので、速やかに医療機関を受診してください。


脂漏性角化症の予防法

脂漏性角化症を完全に予防することは難しいですが、発症リスクを軽減するためにできることがあります。

紫外線対策の徹底

紫外線対策は、脂漏性角化症の予防において最も重要です。日焼け止め(SPF30以上)を定期的に使用することで、発症リスクを40~50%低減できることが報告されています。

日焼け止めは外出時だけでなく、室内にいる時も塗ることが推奨されています。紫外線は窓ガラスを通過するため、室内でも皮膚にダメージを与える可能性があるからです。室内では低刺激タイプのSPF値が低めの製品を使用すると、肌への負担を軽減できます。

日焼け止めの持続効果は2~3時間程度とされていますので、屋外で長時間活動する場合はこまめに塗り直すことが大切です。

帽子、日傘、UVカット機能のある衣服やサングラスの使用も効果的です。特に顔、首、手の甲など、脂漏性角化症ができやすい部位は意識的に保護しましょう。

紫外線対策の効果はすぐには現れません。若い頃から継続することで、10年後、20年後に違いが出てきます。長期的な視点で予防に取り組むことが大切です。

生活習慣の改善

皮膚の健康を維持するためには、バランスの良い食事、適度な運動、十分な睡眠といった基本的な生活習慣を整えることも重要です。

特に抗酸化作用を持つビタミンA、C、Eは皮膚の健康維持に重要な栄養素です。ビタミンAはレバー、卵、緑黄色野菜に、ビタミンCは柑橘類やブロッコリーに、ビタミンEはアーモンドやひまわり油に多く含まれています。これらをバランスよく摂取することで、皮膚の老化を遅らせる効果が期待できます。

皮膚の保湿

皮膚のバリア機能を保つことで、紫外線の影響を軽減できます。保湿を心がけ、肌を乾燥させないようにしましょう。また、肌をこすったり引っ掻いたりする物理的な刺激も、脂漏性角化症の発生や悪化の原因となることがあるため、優しくケアすることが大切です。


治療後のケアと注意点

脂漏性角化症の治療後は、適切なケアを行うことで、より良い仕上がりを得ることができます。

紫外線対策の徹底

治療後の皮膚は非常にデリケートな状態であり、紫外線を浴びると炎症後色素沈着が生じやすくなります。治療部位は特に念入りに紫外線対策を行い、日焼け止めクリーム、帽子、日傘などで保護しましょう。

炎症後色素沈着は通常、数か月から半年程度で徐々に薄くなっていきますが、紫外線を浴びると長引くことがあります。

患部を触らない

治療後の患部を無理に触ったり、かさぶたを剥がしたりしないようにしましょう。自然に剥がれるのを待つことで、きれいに治癒します。

医師の指示に従う

軟膏の塗布、テープ保護、洗顔・入浴時の注意など、医師から指示されたケアを守りましょう。不明な点があれば、遠慮なく担当医に相談してください。

経過観察

治療後に出血や痛みが増す場合、感染の兆候がある場合、予想外の症状がある場合は、我慢せずに医療機関を受診しましょう。

また、脂漏性角化症は加齢とともに新たにできることがあります。治療した部位以外に新たな病変が出現することも珍しくありません。気になるできものを見つけた場合は、早めに診察を受けることをお勧めします。


脂漏性角化症に市販薬は効果がある?

インターネットや薬局では、「イボに効く」とされる市販薬(塗り薬・飲み薬)が販売されていますが、これらは脂漏性角化症の除去には効果がありません。

市販のイボ取り剤(サリチル酸製剤など)は、手足の角質が厚い部分にできるタコや魚の目、ウイルス性イボを想定した製品であり、脂漏性角化症の治療には適していません。また、漢方薬のヨクイニン(ハトムギエキス)もウイルス性イボには効果があるとされていますが、脂漏性角化症には効果がありません。

自己判断で市販薬を使用すると、正しい診断や治療の開始が遅れる原因となります。気になるできものがある場合は、皮膚科を受診して正確な診断を受けることが大切です。


脂漏性角化症に関するよくある質問

脂漏性角化症は自然に治りますか?

脂漏性角化症は自然に消えることはなく、放置すると少しずつ大きくなったり、数が増えたりする傾向があります。治療を希望される場合は、医療機関で適切な処置を受けることをお勧めします。

脂漏性角化症はがんになりますか?

脂漏性角化症そのものが悪性化してがんになることはありません。しかし、脂漏性角化症と見た目が似ている悪性腫瘍(悪性黒色腫、基底細胞がん、日光角化症など)があるため、正確な診断を受けることが重要です。

脂漏性角化症の治療に保険は使えますか?

液体窒素による凍結療法と外科的切除手術は保険適用となります。一方、炭酸ガスレーザー治療やQスイッチレーザー・ピコレーザー治療は自由診療(保険適用外)となります。

治療後に再発することはありますか?

治療法や病変の状態によっては、同じ部位に再発することがあります。特に、治療が浅かった場合や、表皮基底細胞が残存した場合に再発リスクが高くなります。また、紫外線の影響で別の部位に新たな脂漏性角化症ができることもあります。

脂漏性角化症は若い人にもできますか?

脂漏性角化症は主に40歳以降に増加しますが、遺伝的要因や紫外線の影響により、20代から発症する方もいます。若い頃から紫外線対策を行うことで、将来の発症リスクを軽減できます。


八重洲・日本橋エリアでの脂漏性角化症治療

八重洲・日本橋エリアは、東京駅に隣接するビジネス街であり、多くの皮膚科・形成外科クリニックがあります。東京駅八重洲口からは徒歩数分でアクセスできる医療機関が多く、お仕事帰りや買い物のついでに受診しやすい立地です。

また、日本橋駅(東京メトロ銀座線・東西線・都営浅草線)からもアクセスが良好で、都内各所からの来院に便利なエリアといえます。

脂漏性角化症の治療をお考えの方は、まずは専門医の診察を受けて、ご自身の症状に合った治療法を相談されることをお勧めします。


アイシークリニック東京院のご案内

アイシークリニック東京院では、脂漏性角化症をはじめとする皮膚のできものの診療を行っております。皮膚科専門医・形成外科専門医による的確な診断と、患者様のご希望に沿った治療法のご提案を心がけております。

八重洲・日本橋エリアで脂漏性角化症の治療をお考えの方、顔や体のできものが気になる方は、お気軽にご相談ください。


まとめ

脂漏性角化症は、加齢や紫外線の影響によって生じる良性の皮膚腫瘍です。がん化することはなく、健康上の問題を引き起こすことは基本的にありませんが、自然に消えることもないため、見た目が気になる方は治療を検討されることをお勧めします。

治療法には、保険適用の液体窒素による凍結療法や外科的切除、自由診療の炭酸ガスレーザーやQスイッチレーザー・ピコレーザー治療があります。それぞれにメリット・デメリットがありますので、担当医とよく相談の上、ご自身に合った方法を選択してください。

脂漏性角化症と似た外観を呈する悪性腫瘍もありますので、気になるできものがある場合は自己判断せず、皮膚科専門医の診察を受けることが大切です。また、短期間に脂漏性角化症が急増した場合(レーザー・トレラ徴候)は、内臓悪性腫瘍の可能性があるため、速やかに医療機関を受診してください。

予防としては、若い頃からの紫外線対策が最も重要です。日焼け止め、帽子、日傘、UVカット衣類などを活用し、日々の紫外線対策を習慣化しましょう。


参考文献


※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断や治療を行うものではありません。症状がある方は、医療機関を受診し、専門医の診察を受けてください。

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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