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汗疱では水ぶくれを潰す・かきむしる・自己判断で水虫薬を使うなどのNG行動が症状を悪化させる。正しいケアは保湿・手袋着用・汗の管理で、症状が長引く場合は皮膚科を受診しステロイド外用薬などで適切に治療することが重要。

🩺 汗疱でやってはいけないこと|症状を悪化させる行動と正しいケア方法を専門医が解説

手のひらや足の裏に突然現れる小さな水ぶくれ。強いかゆみを伴い、日常生活にも支障をきたすこれらの症状は、「汗疱(かんぽう)」と呼ばれる皮膚疾患の可能性があります。汗疱は決して珍しい病気ではなく、多くの方が一度は経験する身近な皮膚トラブルです。しかし、適切な対処法を知らずに誤ったケアを続けてしまうと、症状が長引いたり悪化したりすることも少なくありません。

本記事では、汗疱でやってはいけないNG行動を中心に、症状を早く改善させるための正しいケア方法や治療について詳しく解説します。水ぶくれができたときの適切な対処法を知り、つらい症状から一日でも早く解放されましょう。

🩺 汗疱でやってはいけないこと|症状を悪化させる行動と正しいケア方法を専門医が解説

📚 目次

  1. 汗疱とは?症状と特徴を理解する
  2. 汗疱の原因として考えられること
  3. 汗疱でやってはいけないこと7選
  4. やってしまいがちなNG行動とその理由
  5. 汗疱と間違えやすい皮膚疾患
  6. 汗疱の正しいケア方法と日常生活での注意点
  7. 汗疱の治療法について
  8. 皮膚科を受診すべきタイミング
  9. 汗疱に関するよくある質問
  10. まとめ

Q. 汗疱の水ぶくれを自分で潰してもいいですか?

汗疱の水ぶくれを自分で潰すことは絶対に避けてください。針や爪で潰すと、液体が周囲に広がり炎症が拡大するほか、不衛生な場合は細菌感染や化膿を引き起こす危険があります。水ぶくれは通常2〜3週間で自然に吸収されるため、そのまま経過を見守ることが正しい対処法です。

🔍 1. 汗疱とは?症状と特徴を理解する

💧 汗疱の基本的な症状

汗疱(かんぽう)とは、手のひらや足の裏、指の側面などに小さな水ぶくれが多数現れる皮膚疾患です。医学的には「異汗性湿疹(いかんせいしっしん)」とも呼ばれ、英語では「dyshidrotic eczema」や「pompholyx」という名称で知られています。

汗疱の典型的な症状には、以下のようなものがあります。

  • 手のひらや足の裏、指の側面に直径1〜2mm程度の透明な小さな水ぶくれが突然現れる
  • 水ぶくれは複数個が散らばって出現することもあれば、一度に多数現れることもある
  • 水ぶくれ同士がくっついて、大豆大程度の大きな水ぶくれになることもある
  • 水ぶくれができた部分には軽いかゆみを伴うことが多い
  • 時には強いかゆみに悩まされることもある
  • 通常、水ぶくれは2〜3週間程度で自然に吸収され、その後薄皮がはがれ落ちて治癒に向かう

🔬 汗疱と異汗性湿疹の違い

厳密には、汗疱と異汗性湿疹には以下のような区別があります。

汗疱は、単純に小さな水ぶくれができている状態を指します。水ぶくれのみで炎症や湿疹を伴わない比較的軽度な状態です。

一方、異汗性湿疹は、汗疱に炎症や湿疹の症状が加わった状態を指します。水ぶくれが破れて赤みやただれを伴い、強いかゆみや痛みを生じる、より重症化した状態です。

ただし、実際の臨床現場ではこれらの用語は同じ疾患群を指すものとして使われることが多く、同一の疾患として理解しても問題ありません。

👤 汗疱の発症しやすい人の特徴

汗疱は以下のような特徴を持つ方に発症しやすいとされています。

  • 季節性:春から夏にかけて症状が出やすく、秋になると軽快することが多い
  • 年齢層:20〜40歳の成人に多く見られる
  • 性別:女性に男性の約2倍多く発症する
  • 再発性:一度治っても再発することが多い
  • 発症しやすい人:小児から思春期くらいまでの子ども、手足に汗をかきやすい方、手を頻繁に洗う方、パソコン作業などで指先が乾燥しやすい方

🧬 2. 汗疱の原因として考えられること

❓ 汗疱の原因は完全には解明されていない

汗疱の原因は完全には解明されていませんが、複数の要因が複合的に関与していると考えられています。以前は汗の排出異常が主な原因とされていましたが、現在では発汗との関連性は薄いとする見解もあり、専門家の間でも意見が分かれています。

🔬 発症に関与すると考えられる要因

汗疱の発症に関与すると考えられている主な要因は以下のとおりです。

  • 汗との関連:汗腺で作られた汗が角層の中に詰まって溜まることで水ぶくれが生じる
  • 金属アレルギー:ニッケル、クロム、コバルトなどの金属に対するアレルギー反応
  • アトピー素因:アトピー性皮膚炎の既往がある方や、アトピー体質の方に発症しやすい
  • ストレス:皮膚症状の悪化要因として作用
  • その他:喫煙、経口避妊薬、免疫グロブリン大量療法などの薬剤使用、皮膚のバリア機能の低下
高桑康太 医師・当院治療責任者

汗疱は多因子性の疾患で、単一の原因で説明できないことが多いです。患者さん一人ひとりの生活環境や体質を考慮した総合的なアプローチが重要です。特に金属アレルギーが関与している場合は、パッチテストによる正確な診断と適切な除去指導が症状改善の鍵となります。


Q. 汗疱に市販の水虫薬を使っても大丈夫ですか?

汗疱に自己判断で水虫薬を使用することは危険です。水虫は白癬菌というカビが原因の感染症ですが、汗疱は感染症ではなく原因がまったく異なります。特に足の裏に症状がある場合、見た目が似ていても水虫薬を使うと症状が悪化する可能性があるため、必ず皮膚科を受診して正確な診断を受けてください。

❌ 3. 汗疱でやってはいけないこと7選

汗疱の症状を悪化させないために、以下の行動は絶対に避けてください。

🚫 やってはいけないこと1:水ぶくれを自分で潰す

汗疱でやってはいけないことの筆頭は、水ぶくれを自分で潰すことです。かゆみがあると水ぶくれを潰したくなる気持ちはわかりますが、これは絶対に避けなければなりません。

水ぶくれを針や爪で潰すと、以下のリスクがあります:

  • 水ぶくれの中の液体が周囲に広がり、炎症を拡大させる
  • 針が不衛生だと細菌感染を起こす
  • 傷口から細菌が侵入し、化膿や重症な皮膚感染症に発展する

水ぶくれは2〜3週間程度で自然に吸収されて治癒に向かいますので、決して自分で潰さず、そのままの状態で経過を見守ることが大切です。

🚫 やってはいけないこと2:かゆくてもかきむしる

汗疱は強いかゆみを伴うことがありますが、かゆくてもかきむしることは絶対に避けてください

皮膚をかきむしると以下の問題が生じます:

  • 水ぶくれが破れてジュクジュクした状態になり、異汗性湿疹に進行
  • かいた部分が傷になって赤い炎症性の湿疹になる
  • さらに強いかゆみを伴うようになり、悪循環に陥る
  • かきむしった傷口から細菌が侵入し、二次感染を起こすリスクが高まる

かゆみが我慢できないほど強い場合は、冷やしたタオルを当てて一時的にかゆみを和らげたり、早めに皮膚科を受診してかゆみを抑える薬を処方してもらったりしましょう。

🚫 やってはいけないこと3:剥がれかけた皮膚を無理にむしる

汗疱が治癒過程に入ると、古い皮膚がうろこのように剥がれ落ちる「鱗屑(りんせつ)」が見られます。このとき、剥がれかけた皮膚を無理に引っ張ったりむしったりすることは避けてください。

無理に皮膚をむしると、まだ治癒していない部分まで傷つけてしまい、新たな炎症を引き起こす原因になります。皮膚は自然に剥がれ落ちるのを待ち、むしりたくなっても我慢することが大切です。

🚫 やってはいけないこと4:自己判断で水虫薬を使用する

汗疱と水虫(足白癬)は症状がよく似ているため、自己判断で市販の水虫薬を使用してしまう方がいます。しかし、これは非常に危険な行為です。

  • 汗疱と水虫は原因がまったく異なる
  • 水虫は白癬菌というカビの一種が原因で発症する感染症
  • 汗疱は感染症ではない
  • 汗疱なのに市販の水虫薬を使用すると、症状が悪化する可能性がある

特に足の裏に症状がある場合は、自己判断で薬を使用せず、必ず皮膚科を受診して正確な診断を受けてください。

🚫 やってはいけないこと5:長時間の水仕事を素手で行う

炎症を起こしている状態で長時間の水仕事を素手で行うことは避けてください。

水に長時間触れると皮膚がふやけてバリア機能が低下し、症状が悪化しやすくなります。また、洗剤や石鹸などの刺激物に触れることで、さらに皮膚への刺激が加わってしまいます。

家事などで水仕事が避けられない場合は、綿の手袋の上からゴム手袋を着用して、直接水や洗剤に触れないようにしましょう。

🚫 やってはいけないこと6:高温多湿な環境に長時間いる

汗疱は汗をかきやすい環境で悪化する傾向があるため、高温多湿な環境に長時間いることは避けてください。

気温や湿度が高い環境では発汗量が増え、汗が皮膚の中に詰まりやすくなります。室内では除湿や換気を行い、できるだけ快適な温度・湿度を保つようにしましょう。

🚫 やってはいけないこと7:症状があるのに放置する

汗疱の症状があるにもかかわらず、何の対処もせずに放置することは避けてください。

  • 軽度の汗疱であれば2〜3週間で自然に治癒することが多い
  • 症状が悪化すると異汗性湿疹に進行し、治療に時間がかかる
  • 慢性化すると皮膚が厚く硬くなり、さらに治りにくくなる

⚠️ 4. やってしまいがちなNG行動とその理由

ここでは、汗疱の症状があるときにやってしまいがちなNG行動と、なぜそれが良くないのかを詳しく解説します。

🧼 強い洗剤や石鹸で何度も手を洗う

汗疱があると手を清潔に保とうとして、強い洗剤や石鹸で何度も手を洗ってしまいがちです。しかし、これは逆効果になることがあります。

  • 頻繁な手洗いや強い洗浄剤の使用は、皮膚の油分を奪う
  • バリア機能を低下させてしまう
  • 外部からの刺激に対する感受性が高まり、症状が悪化しやすくなる

手を洗う際は刺激の少ない石鹸を使用し、洗いすぎないように注意しましょう。また、手を洗った後は必ず清潔なタオルでしっかりと水分を拭き取り、保湿剤を塗布することが大切です。

🧴 アルコール消毒を頻繁に行う

感染症予防のためにアルコール消毒を頻繁に行う方も多いですが、汗疱の症状がある場合は注意が必要です。

  • アルコールには皮膚を乾燥させる作用がある
  • 頻繁な使用は皮膚のバリア機能を損なう
  • 傷ついた皮膚にアルコールが触れると、強い刺激や痛みを感じることもある

🧤 日中にステロイド外用薬を塗って手袋をする

ステロイド外用薬を塗布した後に手袋をはめると、薬の浸透が良くなると考える方がいますが、日中にこれを行うことはあまりお勧めできません。

  • 日中は手を使う機会が多く、手袋の中が蒸れやすくなる
  • 蒸れた環境は汗疱を悪化させる要因になる
  • 手袋内の湿度が高いと細菌が繁殖しやすくなる

ステロイド外用薬は1日1回、寝る前につけるのが効果的です。

🥜 金属を多く含む食品を大量に摂取する

金属アレルギーが汗疱の原因に関与している場合、ニッケルやクロム、コバルトなどの金属を多く含む食品を大量に摂取すると症状が悪化することがあります。

これらの金属を多く含む食品:

  • チョコレート、ココア
  • 豆類、ナッツ類
  • 香辛料
  • 貝類、レバー
  • 胚芽、玄米、そば

ただし、これらの食品を医師の指導なく極端に制限することは栄養バランスを崩す原因になります。

🌿 民間療法や科学的根拠のない治療法を試す

なかなか治らない汗疱に対して、民間療法や科学的根拠のない治療法を試してしまう方がいます。しかし、効果が証明されていない方法は症状を悪化させるリスクがあります。


🔍 5. 汗疱と間違えやすい皮膚疾患

汗疱はほかの皮膚疾患と症状が似ていることがあり、自己診断は困難です。ここでは、汗疱と間違えやすい疾患について解説します。

🦶 水虫(足白癬)

汗疱と最も間違えやすいのが水虫(足白癬)です。特に足の裏にできた場合は、見た目だけでは区別がつきにくいことがあります。

両者の主な違い:

項目 汗疱 水虫
発症パターン 左右対称に症状が出やすい 片側性のことが多い
季節性 季節性がある(春〜夏に多い) 年中症状が見られる
感染性 他人にうつらない 他人にうつる可能性がある

確実な診断のためには、皮膚科で顕微鏡検査を受けて白癬菌の有無を確認することが必要です。

💧 掌蹠膿疱症

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)は、手のひらや足の裏に小さな水ぶくれや黄色い膿疱ができる疾患です。

汗疱との違い:

  • 数年にわたって症状が繰り返し出てくることが特徴的
  • 背景に歯周病や虫歯、慢性扁桃炎などの基礎疾患の併発が見られる場合がある
  • 症状もより強いことが多い

✋ 手湿疹

手湿疹は、洗剤や金属などのアレルゲンや、乾燥や摩擦などの物理的な要因によって手に湿疹ができる疾患です。

汗疱との違い:

  • 汗疱:主に汗腺の機能障害が関係
  • 手湿疹:外的な刺激やアレルギー反応が主な原因
  • 汗疱:主に水疱を形成
  • 手湿疹:紅斑や鱗屑(かさぶたのような状態)が多い

🤲 接触皮膚炎(かぶれ)

特定の物質に接触することで起こる接触皮膚炎も、汗疱と似た症状を示すことがあります。

金属アレルギーによる接触皮膚炎の場合、アクセサリーや調理器具、歯科金属などに接触した後に症状が出現することがあります。接触皮膚炎が疑われる場合は、パッチテストで原因物質を特定することが重要です。


Q. 汗疱のケアで日常生活で気をつけることは?

汗疱の日常ケアでは、汗をこまめに拭き取ること、手洗い後に保湿剤(ヘパリン類似物質やワセリンなど)を塗ること、水仕事の際は綿手袋の上からゴム手袋を着用することが重要です。また高温多湿の環境を避け、通気性の良い靴や靴下を選ぶことで症状の悪化や再発を防ぐことができます。

✅ 6. 汗疱の正しいケア方法と日常生活での注意点

汗疱の症状を改善し、再発を防ぐためには、日常生活での適切なケアが重要です。

💧 汗をこまめに拭き取る

汗は汗疱を悪化させる要因の一つです。汗をかいたらこまめにタオルやガーゼで拭き取るようにしましょう。

  • ハンカチやタオルを常に携帯
  • 手のひらや足の裏の汗をこまめに拭く
  • 汗をかいたまま放置すると、皮膚がふやけてバリア機能が低下

🚿 手洗い・入浴後は水分をしっかり拭き取る

手洗いや入浴の後は、清潔なタオルでしっかりと水分を拭き取ってください。皮膚が濡れた状態のまま放置すると、蒸れの原因になります。

  • 特に指の間は水分が残りやすいため、丁寧に拭き取る
  • 水分を拭き取った後は、保湿剤を塗布して皮膚を保護

🧴 保湿をしっかり行う

保湿は汗疱のケアにおいて非常に重要です。保湿剤を使用して皮膚の乾燥を防ぎ、バリア機能を維持しましょう。

使用される保湿剤:

  • ヘパリン類似物質配合のローションやクリーム
  • 尿素クリーム
  • ワセリン

手を洗うたびに保湿剤を塗り直すことが理想的です。慣れるまで大変ですが、保湿の習慣を続けることで症状の改善が期待できます。

🧤 水仕事をする際は手袋を着用する

洗い物などの水仕事をする際には、手袋を着用して手を保護しましょう。

  • ゴム手袋だけを使用すると中が蒸れてしまう
  • 綿の手袋を中に着用してからゴム手袋をはめる
  • 直接水や洗剤に触れることを防ぎつつ、蒸れも軽減できる

🌡️ 室内の温度・湿度を適切に管理する

高温多湿の環境は汗疱を悪化させる要因になります。室内では除湿や換気を行い、快適な温度・湿度を保つようにしましょう。

  • エアコンや除湿機を活用して湿度をコントロール
  • 発汗を抑えることで症状の悪化を防ぐ

👟 通気性の良い靴や靴下を選ぶ

足の裏に症状がある場合は、通気性の良い靴や靴下を選ぶことが大切です。

  • 蒸れやすい靴は汗が溜まりやすく、症状を悪化させる
  • 吸湿性の高い靴下を選ぶ
  • 定期的に靴を脱いで換気する

😌 ストレスを溜めない生活を心がける

ストレスや自律神経のバランスの崩れは発汗を増やし、症状を悪化させる要因になります。

  • リラックスできる時間を作る
  • 十分な睡眠をとることで自律神経を整える
  • どんなときに汗がひどくなるのか日記をつけて確認

💊 7. 汗疱の治療法について

汗疱の治療は、症状の程度に応じて段階的に行われます

🧴 外用療法(塗り薬)

汗疱の治療の基本は外用療法です。症状に応じて、以下のような塗り薬が使用されます。

ステロイド外用薬:

  • 炎症を抑えるために使用される基本的な治療薬
  • 手のひらや足の裏は皮膚が厚いため、比較的強めのステロイド外用薬が使用される
  • ベリーストロングクラスやストロングクラスのステロイドが処方される
  • 1日1回、寝る前に塗布するのが効果的

保湿剤:

  • 皮膚のバリア機能を維持し、乾燥を防ぐために使用
  • ヘパリン類似物質、ワセリン、尿素クリームなどが症状に応じて選択

亜鉛華軟膏:

  • 水ぶくれがジュクジュクしている場合に使用
  • 水分を吸収し、皮膚を乾燥させる効果

💊 内服療法(飲み薬)

外用療法だけでは改善が見られない場合や、かゆみが強い場合は、内服薬が併用されることがあります。

  • 抗ヒスタミン薬:かゆみを抑えるために使用(アレグラ、ザイザル、タリオンなど)
  • 抗アレルギー薬:過剰に働く免疫反応を落ち着かせ、アレルギー反応による炎症を抑制

💡 光線療法(紫外線治療)

ステロイド外用薬で症状が改善しない場合は、光線療法が検討されることがあります。

  • エキシマライトなどを使用した紫外線治療
  • 肌の炎症を調節し抑える効果
  • 異汗性湿疹などの湿疹・皮膚炎を改善
  • 週1〜2回通院して治療を行う

🔗 金属アレルギーへの対応

金属アレルギーが汗疱の原因に関与している場合は、原因となる金属との接触を避けることが重要です。

避けるべきもの:

  • アクセサリーや調理器具、歯科金属など接触する金属製品
  • ニッケルやコバルトを多く含む食品(チョコレート、ナッツ、豆類、貝類など)

ただし、食事制限は医師の指導のもとで行うことが重要です。自己判断での極端な食事制限は栄養バランスを崩す原因になります。


Q. 汗疱はどんな治療法がありますか?

汗疱の治療は症状の程度に応じて行われます。基本はステロイド外用薬で、手のひらや足の裏は皮膚が厚いためベリーストロングクラスが用いられ、就寝前に1日1回塗布するのが効果的です。かゆみが強い場合は抗ヒスタミン薬を併用することもあります。外用薬で改善しない場合は光線療法(エキシマライトなど)が検討されます。

🏥 8. 皮膚科を受診すべきタイミング

以下のような場合は、早めに皮膚科を受診することをお勧めします。

  • かゆみが強くて我慢できない場合
    強いかゆみはかきむしりの原因になり、症状を悪化させます
  • 症状が2〜3週間以上改善しない場合
    通常、軽度の汗疱は2〜3週間程度で自然に治癒します
  • 市販薬を5〜6日使用しても改善が見られない場合
    自己判断で使用を続けず、皮膚科を受診してください
  • 水ぶくれが破れて炎症を起こしている場合
    異汗性湿疹に進行している可能性があり、適切な治療が必要
  • 症状が何度も再発を繰り返す場合
    原因の特定や根本的な治療が必要になることがあります
  • 症状が水虫か汗疱か自分では判断できない場合
    必ず皮膚科で顕微鏡検査を受けてください

🏥 8. 皮膚科を受診すべきタイミング

❓ 9. 汗疱に関するよくある質問

Q1:汗疱は人にうつりますか?

A:汗疱は感染症ではないため、他人にうつることはありません。水虫(足白癬)と混同されがちですが、汗疱は免疫反応による皮膚疾患であり、他の人への感染リスクはありません。家族や職場の同僚と接触しても問題ありませんのでご安心ください。

Q2:汗疱は完治しますか?

A:汗疱は適切な治療により症状を改善することができます。ただし、体質的な要因が関与するため、完全に再発を防ぐことは難しい場合があります。日常生活での注意点を守ることで、再発のリスクを大幅に減らすことが可能です。

❓ Q3:汗疱と水虫はどうやって見分けるのですか?

A:見た目だけでの判断は困難です。以下の点で区別することがありますが、確実な診断には皮膚科での顕微鏡検査が必要です。

汗疱の場合:

  • 手足両方に症状が出やすく左右対称
  • 季節性がある(春〜夏に多い)
  • 透明な水ぶくれができる

水虫の場合:

  • 足のみに症状が出やすく片側性が多い
  • 年中症状がある
  • 顕微鏡検査で菌糸が確認できる

❓ Q4:ステロイド外用薬は長期間使用しても安全ですか?

A:適切な指導のもとで使用すれば、長期使用も可能です。ただし、連続使用は避け、症状に応じた間欠的使用が推奨されます。ステロイドの塗り薬を長期間使い続けることで皮膚が薄くなることがありますので、定期的な医師の診察を受けて使用法を調整することが重要です。

❓ Q5:汗疱に効果的な市販薬はありますか?

A:軽度の汗疱であれば市販薬で治ることもありますが、必ずしも効果的とは限りません。炎症がひどい場合はステロイド配合の市販薬が選択肢になりますが、市販薬の中には水ぶくれや皮膚の炎症を悪化させる成分が含まれているものもあります。

市販薬を使用しても症状が改善しない場合や、症状が強い場合は、皮膚科で処方される薬が必要になります。自己判断での長期使用は避け、改善が見られない場合は早めに受診してください。

❓ Q6:妊娠中や授乳中でも治療は可能ですか?

A:妊娠中や授乳中でも安全に使用できる治療法があります。保湿剤や弱いステロイド外用薬は一般的に安全とされています。必ず医師に妊娠・授乳の状況を伝えて相談してください。


📝 10. まとめ

汗疱は手のひらや足の裏に小さな水ぶくれができる皮膚疾患で、多くの方が経験する可能性のある身近な疾患です。症状を悪化させないためには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。

汗疱でやってはいけないことの要点:

  • 水ぶくれを自分で潰さない
  • かゆくてもかきむしらない
  • 剥がれかけた皮膚を無理にむしらない
  • 自己判断で水虫薬を使用しない
  • 長時間の水仕事を素手で行わない
  • 高温多湿な環境に長時間いない
  • 症状があるのに放置しない

日常生活で大切なこと:

  • 汗をこまめに拭き取る
  • 手洗い後は水分をしっかり拭き取って保湿する
  • 水仕事の際は手袋を着用する
  • 通気性の良い靴や靴下を選ぶ
  • ストレスを溜めない生活を心がける

症状が強い場合や長引く場合は、自己判断での治療は避け、早めに皮膚科を受診して適切な治療を受けてください。汗疱は適切な治療と日常生活でのケアにより、症状をコントロールすることが十分可能です。


📚 参考文献

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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