「胃の調子が悪いけど、何か食べなきゃ…」「忙しくて自炊する時間がないけど、胃に優しいものを食べたい」――そんな経験はありませんか。飲み会の翌日、風邪をひいたとき、ストレスで胃が疲れているとき、忙しい現代人にとって、胃腸の不調は身近な悩みの一つです。
実は、コンビニには胃に優しい食べ物が意外と豊富に揃っています。選び方のポイントさえ押さえれば、体調が優れないときでも手軽に胃腸をいたわる食事を摂ることができます。
本記事では、胃に優しい食べ物の特徴や、コンビニで買える具体的な商品、避けるべき食品、そして胃腸の健康を守るための生活習慣について詳しく解説します。胃もたれや胃痛でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

目次
- 胃に優しい食べ物とは?消化の仕組みから理解する
- 胃に優しい食べ物の6つの特徴
- コンビニで買える胃に優しい食べ物20選
- 避けるべき食品と飲み物
- 胃腸に優しい調理法と食べ方のコツ
- 胃もたれ・胃痛の原因と予防法
- こんなときは病院へ|受診の目安
- よくある質問(Q&A)
- まとめ
1. 胃に優しい食べ物とは?消化の仕組みから理解する
胃に優しい食べ物を選ぶためには、まず消化の仕組みを理解することが大切です。
消化とは何か
私たちが食べた物は、口から食道、胃、十二指腸、小腸、大腸を通って消化・吸収されていきます。胃では、強力な胃酸と消化酵素によって食べ物が細かく分解され、ぜん動運動(波打つような動き)によって十二指腸へと送り出されます。
通常、食後2〜3時間程度で胃の中の食べ物は消化され、次の消化管へと移動します。しかし、食べ物の種類や量、体調によっては、消化に時間がかかり、胃の中に長時間留まることがあります。これが胃もたれや胃の不快感の原因となります。
消化に良い食べ物とは
消化に良い食べ物とは、「消化に時間がかからず、胃腸に負担をかけにくい食べ物」のことです。消化に良い食べ物は胃や腸に留まる時間が短いため、胃もたれが起きにくく、胃腸が弱っているときでも食べやすいという特徴があります。
反対に、消化に時間がかかる食べ物は、胃の中に長く留まるため、多くの胃酸が分泌され、胃に負担がかかります。胃の調子が悪いときは、できるだけ消化に良い食べ物を選ぶことで、胃腸を休ませながら必要な栄養を摂取することができます。
2. 胃に優しい食べ物の6つの特徴
胃に優しい食べ物には、以下の6つの特徴があります。コンビニで食品を選ぶ際の参考にしてください。
2-1. 脂質が少ないもの
脂質(脂肪)は、炭水化物やタンパク質に比べて消化に時間がかかります。脂っこい食べ物は胃の中に長時間留まり、多くの胃酸が分泌されるため、胃もたれや胃痛の原因になります。
胃の調子が悪いときは、揚げ物、脂身の多い肉、バターやマーガリンを多く使った料理などは避け、脂質の少ない食品を選びましょう。
脂質が少ない食品の例:鶏むね肉、ささみ、白身魚、豆腐、うどん、おかゆ
2-2. やわらかいもの
硬い食べ物や噛みにくい食べ物は、消化されにくく胃腸に負担をかけます。やわらかい食べ物のほうが消化しやすいため、胃の調子が悪いときはできるだけやわらかいものを選びましょう。
固形物が食べにくい場合は、スープやポタージュなどの流動食に近いものがおすすめです。
やわらかい食品の例:豆腐、バナナ、おかゆ、茶碗蒸し、ヨーグルト、ゼリー
2-3. 加熱したもの(温かいもの)
冷たいものを摂りすぎると血流が悪くなって体温が下がり、消化機能が低下すると言われています。温かいもののほうが消化しやすいため、なるべく加熱したものを選びましょう。
特に、生野菜や冷たいサラダは食物繊維も多く消化に負担がかかるため、胃の調子が悪いときは温野菜や煮物を選ぶのがおすすめです。
ただし、熱すぎる食べ物は逆に胃を刺激してしまうので、適温に冷ましてから食べるようにしましょう。
2-4. 食物繊維が少ないもの
食物繊維は腸内環境を整える上で大切な栄養素ですが、消化されにくいという特徴があります。胃腸が弱っているときは、食物繊維の多い食品は避けたほうが無難です。
特に、ごぼうやれんこんなどの根菜類、きのこ類、海藻類、豆類、こんにゃくなどは食物繊維が多いため、胃の調子が悪いときは控えめにしましょう。
食物繊維が少ない食品の例:うどん、白米、白身魚、卵、豆腐、じゃがいも
2-5. 細かくカットされたもの
食べ物は細かいほうが消化しやすくなります。コンビニで惣菜を選ぶ際は、具材が細かく刻まれているものや、ミンチ状になっているものを選ぶと良いでしょう。
また、食べるときはよく噛んで、口の中で細かくしてから飲み込むことも大切です。
2-6. 刺激が少ないもの
辛い食べ物、酸っぱい食べ物、香辛料が多い食べ物は胃を刺激し、胃酸の分泌を促進します。胃の調子が悪いときは、薄味でシンプルな味付けのものを選びましょう。
カフェインやアルコールも胃を刺激するため、控えめにすることをおすすめします。
避けるべき刺激物:唐辛子、カレー粉、にんにく、わさび、からし、酢、炭酸飲料、コーヒー、アルコール
3. コンビニで買える胃に優しい食べ物20選
ここからは、コンビニで手軽に購入できる胃に優しい食べ物を具体的に紹介します。
主食(ごはん・麺・パン)
1. おかゆ(白がゆ・梅がゆ・玉子がゆ)
おかゆは、胃に優しい食べ物の代表格です。水分が多くやわらかいため、消化しやすく胃への負担が少ないのが特徴です。コンビニでは、レトルトパウチやカップタイプのおかゆが販売されています。
白がゆはもちろん、梅がゆや玉子がゆも胃に優しいのでおすすめです。ただし、雑穀米入りのおかゆは食物繊維が多いため、胃の調子が非常に悪いときは白米のおかゆを選びましょう。
2. 温かいうどん
うどんは消化が早い炭水化物が主成分であり、食物繊維も少ないため、胃に負担がかかりにくい食品です。コンビニでは、温めて食べるタイプのうどんや、カップうどんが販売されています。
シンプルなかけうどんや、素うどんがおすすめです。天ぷらうどんなど、揚げ物がトッピングされているものは避けましょう。また、七味唐辛子は胃への刺激になるため、胃の調子が悪いときは使用しないようにしましょう。
3. おにぎり(塩むすび・鮭・おかか・梅など)
おにぎりもほとんどが炭水化物でできており、比較的胃に優しい食べ物です。一番のおすすめはシンプルな塩むすびですが、鮭、おかか、梅干しなど、具材がシンプルなものも良いでしょう。
ただし、マヨネーズを使った具材(ツナマヨなど)や、揚げ物が入った具材は脂質が多いため避けましょう。
4. 食パン・蒸しパン
パンの中でも、食パンや蒸しパンは比較的胃に優しい食品です。バターやジャムを塗らずに、そのまま食べるのがおすすめです。
ただし、クロワッサンやデニッシュ、菓子パン、揚げパン(カレーパンなど)はバターや油が多く使われており、消化に時間がかかるため避けましょう。
おかず・惣菜
5. 豆腐(冷奴・湯豆腐)
豆腐はやわらかく、良質なタンパク質やカルシウムが豊富に含まれている優秀な食品です。脂質も少なく、胃の調子が悪いときでも食べやすいのが特徴です。
ただし、冷たいままだと胃に負担がかかってしまうので、できれば電子レンジで温めて湯豆腐のようにして食べるのがおすすめです。
6. 茶碗蒸し
茶碗蒸しは、卵を使ったやわらかい蒸し料理で、消化に良い食品です。温かく、刺激も少ないため、胃の調子が悪いときにもおすすめです。
コンビニでは、電子レンジで温めるタイプの茶碗蒸しが販売されています。
7. だし巻き卵・ゆで卵・温泉卵
卵はタンパク質やビタミンなどの栄養素が豊富で、調理法によっては消化も良い食品です。だし巻き卵、ゆで卵、温泉卵などは、胃の調子が悪いときでも食べやすいです。
卵の消化しやすさは調理法によって異なり、消化の良い順に「半熟卵→ゆで卵→生卵→目玉焼き」となります。油を使って焼いた目玉焼きは消化に時間がかかるため、避けたほうが良いでしょう。
8. サラダチキン(鶏むね肉・ささみ)
鶏むね肉やささみは、肉類の中でも脂質が少なく、高タンパク・低カロリーな食品です。コンビニで定番商品となっているサラダチキンは、胃の調子が悪いときでも比較的食べやすいおかずです。
ただし、冷たいまま食べると消化に負担がかかるため、できれば電子レンジで軽く温めてから食べましょう。また、よく噛んで食べることも大切です。
9. 白身魚の煮付け・蒸し魚
白身魚(たら、かれい、鯛など)は脂質が少なく、消化に良い食品です。コンビニでは、煮魚や蒸し魚のパウチ商品が販売されています。
焼き魚よりも煮魚や蒸し魚のほうが消化しやすいため、胃の調子が悪いときは煮付けや蒸し物を選びましょう。
10. おでん(大根・はんぺん・卵など)
冬季を中心にコンビニで販売されているおでんは、長時間しっかり煮込まれているため、中までやわらかく消化が良いのが特徴です。
ただし、具材によって消化しやすさが異なります。大根、はんぺん、卵、焼き豆腐などは消化しやすいですが、こんにゃく、ごぼう巻き、ちくわぶなどは消化しにくいため注意が必要です。油で揚げた具材(がんもどきなど)も避けましょう。
11. 野菜の煮物(かぼちゃ・にんじんなど)
かぼちゃ、にんじん、大根、かぶなどの野菜は、やわらかく煮ることで消化しやすくなります。コンビニでは、かぼちゃの煮物やにんじんの煮物などが惣菜コーナーで販売されています。
野菜は生で食べるよりも、茹でたり煮込んだりして火を通したほうが胃腸に優しく食べられます。
スープ・汁物
12. 野菜スープ・ポタージュ
温かくて、細かい野菜がやわらかく煮てあるスープは、消化の良い食べ物の代表です。水分、ミネラル、塩分が補給できるので、胃腸が弱っているときや、下痢で脱水症状が心配なときにも効果的です。
ポタージュは野菜を裏ごしやミキサーにかけて滑らかにしているため、さらに消化しやすくなっています。
ただし、具材には注意が必要です。ごぼう、きのこ、海藻、こんにゃく、豆類、コーンなど食物繊維が多いもの、ベーコンやソーセージなど脂質の多いものは避けましょう。
13. 味噌汁・お吸い物
味噌汁やお吸い物も、温かく消化しやすい食品です。コンビニでは、インスタント味噌汁やカップタイプの味噌汁が販売されています。
具材は、豆腐、わかめ、ねぎなどシンプルなものを選びましょう。貝類や脂の多い具材は避けたほうが無難です。
14. 雑炊・リゾット
雑炊やリゾットは、ご飯が水分を含んでやわらかくなっているため、消化しやすい食品です。コンビニでは、レトルトパウチやカップタイプの商品が販売されています。
シンプルな卵雑炊や梅雑炊がおすすめです。チーズリゾットなど脂質が多いものは避けましょう。
デザート・フルーツ
15. バナナ
バナナはやわらかく消化しやすい果物です。エネルギー補給にもなるため、食欲がないときにもおすすめです。
ただし、冷蔵庫で冷やしたバナナは体を冷やすため、常温で保存されているものを選びましょう。
16. りんご・りんごジュース
りんごに含まれるペクチンには、胃の粘膜を保護する働きがあるとされています。すりおろしりんごは特に消化しやすいですが、コンビニで購入する場合は、カットフルーツやりんごジュース(100%果汁)を選ぶと良いでしょう。
りんごジュースは水分補給にもなるため、胃腸が弱っているときにおすすめです。
17. ヨーグルト(無糖・低糖)
ヨーグルトに含まれる乳酸菌は、腸内環境を整える働きがあります。また、牛乳やヨーグルトなどの乳製品には、胃酸を中和して刺激をやわらげる働きもあります。
砂糖が多く入っているヨーグルトは胃に負担がかかる場合があるため、無糖または低糖のプレーンヨーグルトを選びましょう。
18. ゼリー(果汁100%系・りんごゼリーなど)
ゼリーはやわらかく、水分も多いため、消化しやすいデザートです。特に果汁100%のゼリーや、りんごゼリーがおすすめです。
ゼリー飲料(栄養補給用)も、食欲がないときのエネルギー補給に役立ちます。
19. プリン
プリンも卵と牛乳から作られた消化しやすいデザートです。少量であれば、胃の調子が悪いときでも食べられることが多いです。
ただし、食べすぎると糖分や脂質の摂りすぎになるため、適量を心がけましょう。
飲み物
20. 経口補水液・スポーツドリンク
胃腸が弱っているときは、水分補給も大切です。特に下痢や嘔吐がある場合は、脱水症状を防ぐために経口補水液やスポーツドリンクを活用しましょう。
ただし、スポーツドリンクは糖分が多いため、飲みすぎには注意が必要です。
4. 避けるべき食品と飲み物
胃の調子が悪いときは、以下のような食品・飲み物は避けるようにしましょう。
避けるべき食品
揚げ物・脂っこい食べ物
唐揚げ、とんかつ、天ぷら、フライドポテトなどの揚げ物は、脂質が多く消化に時間がかかるため、胃に大きな負担がかかります。胃の調子が悪いときは避けましょう。
また、脂身の多い肉(バラ肉、ロースなど)、ベーコン、ソーセージなども脂質が多いため控えめにしましょう。
食物繊維が多い食品
ごぼう、れんこん、たけのこ、きのこ類、海藻類、こんにゃく、豆類(大豆以外)、コーンなどは食物繊維が多く、消化に時間がかかります。胃腸が弱っているときは避けたほうが良いでしょう。
刺激の強い食品
唐辛子、カレー粉、わさび、からし、にんにく、しょうがなどの香辛料は、胃を刺激して胃酸の分泌を促進します。辛い料理や味の濃い料理は避け、薄味でシンプルな味付けのものを選びましょう。
また、酢や柑橘類など酸味の強いものも、胃を刺激する場合があります。
生もの・冷たい食べ物
生野菜、刺身、生卵など、加熱していない食べ物は消化に負担がかかります。また、冷たい食べ物は胃腸の働きを低下させるため、できるだけ温かいものを選びましょう。
アイスクリームやかき氷なども、胃の調子が悪いときは避けたほうが良いでしょう。
硬い食べ物・噛みにくい食べ物
煎餅、ナッツ類、硬いパン、硬い肉などは、消化しにくく胃に負担がかかります。やわらかい食べ物を選びましょう。
避けるべき飲み物
アルコール
アルコールは胃粘膜を刺激し、胃酸の分泌を促進します。また、食道の運動機能を低下させ、逆流性食道炎を引き起こす原因にもなります。胃の調子が悪いときは禁酒しましょう。
コーヒー・紅茶・緑茶(カフェイン)
カフェインは胃酸の分泌を促進するため、胃の調子が悪いときは控えめにしましょう。コーヒーだけでなく、紅茶や緑茶にもカフェインが含まれています。
どうしても飲みたい場合は、薄めにするか、カフェインレスのものを選びましょう。
炭酸飲料
炭酸飲料は胃を膨張させ、げっぷや胃もたれの原因になることがあります。また、炭酸の刺激が胃に負担をかける場合もあります。
柑橘系のジュース
オレンジジュースやグレープフルーツジュースなど、柑橘系のジュースは酸味が強く、胃を刺激する場合があります。りんごジュースのほうが胃に優しいでしょう。
5. 胃腸に優しい調理法と食べ方のコツ
コンビニで胃に優しい食品を選ぶだけでなく、食べ方にも気をつけることで、さらに胃腸への負担を減らすことができます。
胃腸に優しい調理法
調理法によって、同じ食材でも消化しやすさが変わります。胃腸に優しい調理法は、以下の順番です。
胃腸に優しい順:茹でる・煮る・蒸す > 焼く > 揚げる
茹でる・煮る・蒸すといった調理法は、食材がやわらかくなり、余分な脂肪も落ちるため、消化しやすくなります。
反対に、揚げる調理法は油を多く使うため、消化に時間がかかり、胃に負担がかかります。胃の調子が悪いときは、揚げ物は避けましょう。
食べ方のコツ
よく噛んでゆっくり食べる
一口30回を目安によく噛んで食べることで、唾液中の消化酵素が働き、胃の負担を減らすことができます。また、よく噛むことで満腹感も得られやすくなり、食べすぎを防ぐ効果もあります。
早食いは胃もたれの大きな原因です。忙しいときでも、できるだけゆっくり食事を楽しむ習慣をつけましょう。
腹八分目を心がける
食べすぎは胃もたれの最大の原因です。満腹になるまで食べず、腹八分目を心がけましょう。少しずつ何度かに分けて食事を摂るのも良い方法です。
食事の時間を規則正しくする
食事の時間が不規則になると、胃酸の分泌リズムが乱れ、胃もたれや胃痛の原因になります。できるだけ食事の時間を一定にするよう心がけましょう。
就寝前の食事を避ける
就寝前に食事を摂ると、胃の中に食べ物が残ったまま横になることになり、消化に時間がかかります。また、胃酸が逆流しやすくなり、逆流性食道炎の原因にもなります。
就寝の2〜3時間前までには食事を済ませるようにしましょう。
食後すぐに横にならない
食後すぐに横になると、胃酸が逆流しやすくなります。食後30分〜1時間程度は、椅子に座ったり、軽く散歩したりして過ごしましょう。
6. 胃もたれ・胃痛の原因と予防法
胃もたれや胃痛は、食生活だけでなく、さまざまな要因で起こります。原因を理解し、適切に予防することが大切です。
胃もたれ・胃痛の主な原因
暴飲暴食
食べすぎ、飲みすぎは胃もたれの最も一般的な原因です。特に、脂っこい食事や刺激の強い食事を大量に摂ると、胃に大きな負担がかかります。
ストレス
過度なストレスは自律神経のバランスを乱し、胃酸の分泌を促進します。ストレスによって胃を守る胃粘液の分泌が減少すると、胃粘膜が傷つきやすくなり、胃痛や胃もたれの原因になります。
加齢
加齢とともに、胃のぜん動運動や消化機能が低下します。若いころと同じ量・内容の食事でも、胃もたれを感じやすくなることがあります。
不規則な生活
睡眠不足、不規則な食事時間、運動不足などの生活習慣の乱れは、胃腸の機能低下につながります。
病気
胃もたれや胃痛が続く場合、以下のような病気が隠れている可能性があります。
- 機能性ディスペプシア(検査で異常がないのに胃の不快症状が続く状態)
- 慢性胃炎
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
- 逆流性食道炎
- ピロリ菌感染
- 胃がん
胃もたれ・胃痛の予防法
食生活の改善
- 暴飲暴食を避け、腹八分目を心がける
- よく噛んでゆっくり食べる
- 脂っこい食事、刺激の強い食事を控える
- 食事の時間を規則正しくする
- 就寝前2〜3時間は食事を避ける
- アルコール、カフェイン、炭酸飲料を控える
生活習慣の改善
- 十分な睡眠をとる
- 適度な運動を習慣にする(週2日程度、30分以上のウォーキングなど)
- 禁煙する
- ストレスを上手に発散する
ピロリ菌検査
ピロリ菌は、慢性胃炎や胃潰瘍、胃がんの原因となる細菌です。日本人の60代以上では感染率が高いとされています。
胃もたれや胃痛が続く場合は、ピロリ菌検査を受けることをおすすめします。ピロリ菌に感染している場合は、除菌治療によって症状の改善や胃がんの予防が期待できます。
7. こんなときは病院へ|受診の目安
胃もたれや胃痛は、市販薬や生活習慣の改善で軽快することが多いですが、以下のような場合は医療機関を受診することをおすすめします。
すぐに受診すべき症状
- 激しい腹痛がある
- 吐血や下血(黒い便)がある
- 急激な体重減少がある
- 高熱がある
- 嘔吐が続いて水分が摂れない
早めに受診すべき症状
- 胃もたれや胃痛が2週間以上続いている
- 市販薬を服用しても症状が改善しない
- 食欲不振が続いている
- 胸やけや呑酸(酸っぱいものが上がってくる感じ)がある
- 貧血の症状がある
- 原因不明の体重減少がある
受診すべき診療科
胃腸の不調がある場合は、内科または消化器内科を受診しましょう。必要に応じて、胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)や腹部超音波検査などが行われます。

8. よくある質問(Q&A)
コンビニ弁当は、揚げ物が入っていることが多く、全体的に脂質が多い傾向があります。胃の調子が悪いときは、弁当よりも単品を組み合わせて食べたほうが胃に優しいです。
もし弁当を選ぶ場合は、揚げ物の少ないものを選び、揚げ物の衣をはずして食べるなどの工夫をしましょう。親子丼や鶏そぼろ丼は、弁当の中では比較的消化に良いメニューです。
カップラーメンは、麺に油が使われていること、味付けが濃いこと、香辛料が含まれていることなどから、胃に優しい食べ物とは言えません。
麺類を食べたい場合は、カップラーメンよりもうどんを選びましょう。
Q3. コンビニのサラダは胃に良いですか?
生野菜は食物繊維が多く、冷たいため、胃の調子が悪いときは消化に負担がかかります。野菜を摂りたい場合は、生野菜のサラダよりも、温野菜や煮物、スープなど、加熱された野菜料理を選びましょう。
Q4. ヨーグルトは冷たくても大丈夫ですか?
ヨーグルトは比較的消化しやすい食品ですが、冷たいまま大量に食べると胃に負担がかかる場合があります。少量ずつ食べるか、常温に戻してから食べると良いでしょう。
Q5. 胃もたれのときにお茶を飲んでも良いですか?
緑茶や紅茶に含まれるカフェインは胃酸の分泌を促進するため、胃の調子が悪いときは控えめにしたほうが良いでしょう。また、お茶に含まれるタンニンには、吐き気を催す作用があります。
胃がムカムカしているときは、お茶よりも白湯(さゆ)や常温の水を飲むことをおすすめします。
Q6. 二日酔いのときに食べると良いものは?
二日酔いで胃が荒れているときは、胃に優しい食べ物(おかゆ、うどん、豆腐、バナナなど)を選びましょう。また、水分補給も大切です。経口補水液やスポーツドリンクで水分と電解質を補給しましょう。
「迎え酒」は逆効果で、さらに胃を傷めてしまうため、絶対に避けてください。
Q7. 妊娠中のつわりで胃が辛いときは?
つわりで胃の調子が悪いときも、消化の良い食べ物を少量ずつ摂ることが大切です。コンビニで購入できるおかゆ、うどん、バナナ、ゼリーなどがおすすめです。
水分補給もしっかり行い、脱水症状を防ぎましょう。つわりの症状がひどい場合は、産婦人科に相談してください。
9. まとめ
胃の調子が悪いときは、消化に良い食べ物を選ぶことが大切です。コンビニでも、選び方のポイントさえ押さえれば、胃腸をいたわる食事を摂ることができます。
胃に優しい食べ物を選ぶポイントは、「脂っこくない」「やわらかい」「温かい」「シンプルな味付け」の4つです。おかゆ、うどん、豆腐、茶碗蒸し、野菜スープ、バナナ、ヨーグルトなどがおすすめです。
反対に、揚げ物、脂っこい食べ物、刺激の強い食べ物、冷たい食べ物、食物繊維の多い食べ物は避けましょう。
また、食事の内容だけでなく、食べ方も重要です。よく噛んでゆっくり食べる、腹八分目を心がける、食事の時間を規則正しくする、就寝前の食事を避けるなどを意識しましょう。
胃もたれや胃痛が2週間以上続く場合や、症状が強い場合は、単なる食べすぎではなく、病気が隠れている可能性があります。「たかが胃もたれ」と放置せず、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
日々の食生活と生活習慣を見直し、胃腸の健康を守りましょう。
参考文献
- 日本消化器病学会 患者さんとご家族のための機能性ディスペプシアガイド2023
- 国立がん研究センター 消化管術後の食事について
- 全国健康保険協会 食事を正して胃腸の調子を整える!
- 厚生労働省 こころもメンテしよう
監修者医師
高桑 康太 医師
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務