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はじめに

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が世界的に流行して以降、多くの方が「頭痛がするけれど、これはコロナなのだろうか」という不安を抱えています。頭痛は日常的によく見られる症状であると同時に、新型コロナウイルス感染症の主要な症状の一つでもあるため、判断に迷われる方は少なくありません。

本記事では、新型コロナウイルス感染症に伴う頭痛の特徴、他の頭痛との見分け方、受診すべきタイミング、そして適切な対処法について、医学的な観点から詳しく解説します。アイシークリニック東京院では、皆様の健康不安に寄り添い、適切な医療情報の提供を心がけています。

新型コロナウイルス感染症における頭痛の位置づけ

頭痛はコロナの主要症状の一つ

厚生労働省の発表によると、新型コロナウイルス感染症の主な症状として、発熱、咳、倦怠感とともに頭痛が挙げられています。実際、感染者の多くが頭痛を経験していることが、国内外の研究で明らかになっています。

頭痛は新型コロナウイルス感染症の初期症状として現れることもあれば、発熱や咳などの他の症状と同時に、あるいは後から出現することもあります。症状の現れ方には個人差があり、年齢や基礎疾患の有無によっても異なります。

統計データから見るコロナと頭痛の関連

複数の研究報告によると、新型コロナウイルス感染症患者のうち、約10〜70%が頭痛を経験していると報告されています。この数値に幅がある理由は、変異株の種類、調査時期、対象集団の違いによるものです。

特にオミクロン株以降の変異株では、上気道症状が強く出る傾向があり、頭痛を訴える患者の割合も増加傾向にあることが指摘されています。また、若年層では高齢者と比較して頭痛を訴える割合が高いという特徴も見られます。

新型コロナウイルス感染症による頭痛の特徴

痛みの性質と強さ

新型コロナウイルス感染症に伴う頭痛には、いくつかの特徴的な性質があります。多くの患者が報告するのは、以下のような痛みです。

頭全体を締め付けられるような痛み、あるいは脈打つような拍動性の痛みを感じることが多いとされています。痛みの強さは中等度から重度であることが多く、日常生活に支障をきたすレベルの痛みを経験する方も少なくありません。

一般的な風邪やインフルエンザによる頭痛と比較すると、新型コロナウイルス感染症による頭痛は持続時間が長く、数日から1週間以上続くケースもあります。また、一般的な鎮痛薬が効きにくいと感じる方もいらっしゃいます。

痛みの部位

頭痛の部位については、前頭部(額の辺り)や側頭部(こめかみの辺り)に痛みを感じる方が多い傾向にあります。しかし、後頭部や頭頂部に痛みを感じる方もおり、個人差が大きいのが実情です。

一部の患者では、頭痛と同時に目の奥の痛みを訴えることもあります。これは副鼻腔の炎症が関与している可能性があり、特に上気道症状を伴う場合に見られやすい特徴です。

随伴症状との関連

新型コロナウイルス感染症による頭痛は、単独で現れることは少なく、多くの場合、他の症状を伴います。最も頻度の高い随伴症状として以下が挙げられます。

発熱は最も一般的な随伴症状で、38度以上の高熱が出ることもあります。全身倦怠感も多くの患者が経験する症状で、「体が重い」「だるい」といった表現をされる方が多いです。

咳や喉の痛みといった上気道症状も頭痛と同時に現れやすく、特にオミクロン株以降の変異株では顕著です。また、筋肉痛や関節痛を伴うこともあり、まるでインフルエンザのような症状パターンを示すことがあります。

嗅覚・味覚障害も新型コロナウイルス感染症の特徴的な症状として知られており、頭痛と同時期に現れることがあります。ただし、変異株によってこれらの症状の出現頻度は変化しています。

他の頭痛との見分け方

一般的な風邪による頭痛との違い

一般的な風邪による頭痛は、通常、軽度から中等度で、数日以内に自然に改善することが多いです。鼻水や鼻づまりといった鼻症状が主体で、頭痛は副次的な症状として現れる傾向があります。

一方、新型コロナウイルス感染症による頭痛は、より持続的で強い傾向があり、一般的な鎮痛薬が効きにくいと感じる方もいます。また、嗅覚・味覚障害を伴う場合は、新型コロナウイルス感染症の可能性がより高くなります。

インフルエンザによる頭痛との違い

インフルエンザによる頭痛は、突然の高熱とともに現れることが特徴的です。全身の筋肉痛や関節痛が強く、「関節が痛くて動けない」といった症状を伴うことが多いです。

新型コロナウイルス感染症でも似たような症状が現れることがありますが、インフルエンザと比較すると症状の出現がやや緩やかで、発熱も段階的に上昇することが多いとされています。ただし、症状だけで両者を完全に区別することは困難であり、確定診断には検査が必要です。

片頭痛や緊張型頭痛との違い

片頭痛は、通常、頭の片側に拍動性の痛みが現れ、光や音に対して過敏になることが特徴です。吐き気や嘔吐を伴うこともあり、前兆として視覚症状(キラキラした光が見えるなど)が現れることもあります。

緊張型頭痛は、頭全体を締め付けられるような痛みが特徴で、ストレスや姿勢の悪さが原因となることが多いです。これらの一次性頭痛は、発熱や倦怠感といった全身症状を伴わないことが、新型コロナウイルス感染症による頭痛との大きな違いです。

ただし、新型コロナウイルス感染症のストレスや生活リズムの変化により、元々持っていた片頭痛や緊張型頭痛が悪化することもあるため、注意が必要です。

副鼻腔炎による頭痛との違い

副鼻腔炎(蓄膿症)による頭痛は、顔面の圧迫感や痛みを伴い、前かがみになると痛みが増強するという特徴があります。黄色や緑色の鼻水が出ることも多く、鼻づまりが強いです。

新型コロナウイルス感染症でも副鼻腔炎を合併することがありますが、その場合は発熱や全身倦怠感といった全身症状を伴うことが多いです。また、新型コロナウイルス感染症では、嗅覚・味覚障害が前面に出ることがあります。

新型コロナウイルス感染症が疑われる場合のチェックポイント

症状のセルフチェック

頭痛に加えて以下の症状がある場合は、新型コロナウイルス感染症の可能性を考慮する必要があります。

まず、発熱の有無を確認しましょう。37.5度以上の発熱が続く場合は特に注意が必要です。ただし、高齢者や免疫力が低下している方では、発熱が目立たない場合もあります。

全身倦怠感の程度も重要な指標です。普段通りの生活ができないほどの強い倦怠感がある場合は、単なる疲労ではなく感染症の可能性があります。

呼吸器症状として、咳、喉の痛み、鼻水、鼻づまりなどがないか確認します。特に咳が長引く場合や、息苦しさを感じる場合は早めの受診が必要です。

嗅覚・味覚障害は新型コロナウイルス感染症の特徴的な症状です。食べ物の味がわからない、匂いを感じないといった症状がある場合は、強く感染を疑う必要があります。

疫学的情報の確認

症状だけでなく、以下のような疫学的情報も重要な判断材料となります。

過去2週間以内に新型コロナウイルス感染症の患者と接触した可能性はないか、家族や職場、学校などで感染者が出ていないか確認しましょう。

人混みや換気の悪い場所に行った履歴、マスクを着用していない状態での会話など、感染リスクの高い行動がなかったか振り返ることも大切です。

地域の流行状況も参考になります。厚生労働省の新型コロナウイルス感染症情報で、現在の流行状況を確認することができます。

医療機関を受診すべきタイミング

早急な受診が必要な症状

以下の症状がある場合は、速やかに医療機関を受診する必要があります。

呼吸困難や息切れを感じる場合は、肺炎などの重症化のサインである可能性があります。安静時でも息苦しさを感じる、軽い動作で息が切れるといった症状には特に注意が必要です。

胸の痛みや胸部の圧迫感も重要な警告サインです。心臓や肺の問題を示している可能性があるため、放置せずに受診しましょう。

意識がもうろうとする、反応が鈍くなる、ひどい頭痛で動けないといった症状がある場合は、脳や中枢神経系の問題が生じている可能性があり、緊急の対応が必要です。

唇や顔が青白くなっている場合は、酸素が十分に体内に取り込めていない可能性があります。これも重症化のサインとして認識すべき症状です。

通常の受診を考慮すべき症状

以下のような症状がある場合は、緊急ではないものの、適切なタイミングでの受診を検討しましょう。

38度以上の発熱が2日以上続く場合、頭痛が市販の鎮痛薬を服用しても改善しない場合、全身倦怠感が強く日常生活に支障がある場合などは、医療機関での診察を受けることをお勧めします。

嗅覚・味覚障害が出現した場合も、新型コロナウイルス感染症の可能性が高いため、検査を受けることが望ましいです。

高齢者、基礎疾患のある方、妊娠中の方は、軽症でも早めに医療機関に相談することが重要です。これらの方は重症化リスクが高いため、慎重な対応が必要となります。

受診前の準備と注意点

医療機関を受診する際は、事前に電話で連絡することが重要です。多くの医療機関では、新型コロナウイルス感染症が疑われる患者に対して、通常の診療とは別の動線や時間帯を設けています。

受診時には必ずマスクを着用し、公共交通機関の利用は可能な限り避けましょう。自家用車やタクシーを利用する場合も、窓を開けて換気を心がけることが大切です。

症状の経過、いつから症状が始まったか、どのような症状があるか、接触者の有無などをメモしておくと、診察がスムーズに進みます。

検査について

PCR検査と抗原検査の違い

新型コロナウイルス感染症の診断には、主にPCR検査と抗原検査が用いられます。それぞれに特徴があり、状況に応じて使い分けられています。

PCR検査は、ウイルスの遺伝子を検出する方法で、高い精度を持つことが特徴です。感染初期の少量のウイルスでも検出できる可能性がありますが、結果が出るまでに数時間から1日程度かかります。

抗原検査は、ウイルスのタンパク質を検出する方法で、15〜30分程度で結果が出ることが利点です。ただし、PCR検査と比較すると感度がやや低く、特に無症状者や感染初期では陽性を見逃す可能性があります。

検査のタイミング

検査のタイミングは、結果の正確性に影響します。一般的に、症状が出てから2〜9日目が最も検出されやすいとされています。

感染の可能性がある出来事(濃厚接触など)から日が浅い場合、1回の陰性結果だけで感染を完全に否定することはできません。必要に応じて、数日後に再検査を行うこともあります。

自宅での検査キットについて

現在、薬局やインターネットで購入できる抗原検査キットも普及しています。これらは自宅で手軽に検査できる利点がありますが、いくつかの注意点があります。

検査キットを使用する際は、必ず添付の説明書を読み、正しい手順で検査を行うことが重要です。鼻腔ぬぐい液を正しく採取できていない場合、偽陰性(実際は陽性なのに陰性と出ること)の原因となります。

陽性が出た場合は、速やかに医療機関に相談しましょう。陰性が出た場合でも、症状が続く場合や悪化する場合は、医療機関での検査を受けることをお勧めします。

頭痛への対処法と自宅療養のポイント

一般的な頭痛への対処法

新型コロナウイルス感染症による頭痛に対しては、以下のような対処法が有効です。

市販の解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンやイブプロフェンなど)を、用法・用量を守って服用することで、痛みを和らげることができます。かつてイブプロフェンの使用について懸念が示されたこともありましたが、現在では新型コロナウイルス感染症患者にも安全に使用できるとされています。

十分な休息と睡眠を取ることも重要です。体を休めることで、免疫機能が正常に働き、回復を促進します。

水分補給も忘れずに行いましょう。発熱により体内の水分が失われやすくなっているため、意識的に水分を摂取することが大切です。スポーツドリンクや経口補水液なども適しています。

自宅療養時の環境整備

頭痛がある際は、静かで暗い環境で休むことが望ましいです。強い光や騒音は頭痛を悪化させる可能性があるため、カーテンを閉めて部屋を暗くし、静かな環境を作りましょう。

室温は快適な温度に保ち、適度な湿度(50〜60%程度)を維持することも大切です。乾燥は喉や鼻の粘膜を傷つけ、症状を悪化させる可能性があります。

ただし、新型コロナウイルス感染症の場合、定期的な換気も重要です。1〜2時間に1回、5〜10分程度窓を開けて空気を入れ替えましょう。

食事と栄養

体調が悪いときは食欲が落ちることも多いですが、栄養を取ることは回復のために重要です。無理に食べる必要はありませんが、食べられるものを少しずつ摂取しましょう。

消化に良い食べ物、例えばおかゆ、うどん、スープなどがお勧めです。ビタミンやミネラルを含む果物や野菜も、免疫機能のサポートに役立ちます。

食欲がない場合でも、水分補給だけは必ず行いましょう。発熱や発汗により体内の水分が失われているため、脱水を防ぐことが重要です。

症状の記録

自宅療養中は、症状の経過を記録しておくことをお勧めします。体温、頭痛の程度、その他の症状の有無などを日記形式で記録しておくと、症状の変化に気づきやすく、医療機関に相談する際にも役立ちます。

特に悪化の兆候(息苦しさの出現、意識の混濁など)には注意を払い、異変を感じたらすぐに医療機関に連絡しましょう。

新型コロナウイルス感染症後の頭痛(Long COVID)

Long COVIDとしての頭痛

新型コロナウイルス感染症から回復した後も、頭痛が続くことがあります。これは「Long COVID(ロングコビド)」や「新型コロナウイルス感染症後遺症」と呼ばれる状態の一つです。

厚生労働省の情報によると、感染後の症状として、倦怠感、息切れ、記憶障害、集中力低下などとともに、頭痛が報告されています。

頭痛の性質は人によって異なりますが、慢性的な頭痛、間欠的な頭痛、片頭痛様の頭痛などさまざまなパターンがあります。これらの症状は数週間から数ヶ月、時には半年以上続くこともあります。

Long COVIDによる頭痛の特徴

Long COVIDによる頭痛は、従来の頭痛とは異なる特徴を持つことがあります。

新規発症の頭痛、つまり以前は頭痛がなかった方が新型コロナウイルス感染症後に頭痛を経験するようになるケースが見られます。また、元々頭痛持ちだった方が、感染後に頭痛の頻度や強度が増すこともあります。

頭痛と同時に、集中力の低下や記憶障害(いわゆる「ブレインフォグ」)を経験する方も多く、日常生活や仕事に影響を与えることがあります。

Long COVIDへの対応

Long COVIDによる頭痛に対しては、以下のようなアプローチが考えられます。

まず、医療機関で適切な診断を受けることが重要です。他の疾患が隠れていないか、必要に応じて検査を受けましょう。

頭痛日記をつけることで、頭痛の誘因やパターンを把握することができます。ストレス、睡眠不足、特定の食べ物などが誘因となっている可能性もあります。

薬物療法としては、一般的な鎮痛薬に加えて、片頭痛の予防薬などが効果を示すことがあります。医師と相談しながら、適切な治療を受けましょう。

生活習慣の見直しも重要です。規則正しい睡眠、適度な運動、バランスの取れた食事、ストレス管理などが、症状の改善に寄与する可能性があります。

リハビリテーションとサポート

Long COVIDに対するリハビリテーションプログラムを提供する医療機関も増えてきています。理学療法、作業療法、心理的サポートなどを組み合わせた包括的なアプローチが有効とされています。

また、同じような症状に悩む方々との情報交換も、精神的な支えとなることがあります。自治体や患者会などが提供するサポートグループの活用も検討してみましょう。

予防策と日常生活での注意点

基本的な感染予防策

新型コロナウイルス感染症を予防することが、それに伴う頭痛を防ぐ最も確実な方法です。基本的な感染予防策を継続して実践しましょう。

手洗いは最も基本的かつ重要な予防策です。外出から帰ったとき、食事の前、トイレの後などは、石鹸と流水で20秒以上かけて丁寧に手を洗いましょう。

マスクの着用は、特に人が密集する場所や換気が不十分な室内で有効です。正しい方法で着用し、鼻と口をしっかりと覆うようにしましょう。

三密(密閉、密集、密接)を避けることも引き続き重要です。換気の良い環境を選び、人との距離を適切に保つことを心がけましょう。

ワクチン接種

厚生労働省が推奨するワクチン接種は、重症化を防ぐ効果が確認されています。ワクチンによって感染そのものを完全に防げるわけではありませんが、感染した場合の症状を軽減する効果が期待できます。

ワクチン接種後にも感染する可能性(ブレイクスルー感染)はありますが、未接種者と比較して重症化リスクは低く、入院や死亡のリスクも大幅に減少することが報告されています。

免疫力を高める生活習慣

日常生活の中で免疫力を高めることも、感染症予防の観点から重要です。

十分な睡眠を確保しましょう。睡眠不足は免疫機能を低下させることが知られています。成人であれば7〜8時間程度の睡眠を目標にしましょう。

バランスの取れた食事を心がけることも大切です。ビタミンやミネラル、タンパク質などをバランスよく摂取することで、免疫機能をサポートできます。

適度な運動も免疫力の維持に役立ちます。激しすぎる運動は逆効果となることもあるため、ウォーキングや軽いジョギングなど、適度な有酸素運動がお勧めです。

ストレス管理も重要な要素です。慢性的なストレスは免疫機能を低下させるため、リラックスする時間を持つことや、趣味を楽しむことなど、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。

早期発見のための自己観察

日頃から自分の体調の変化に注意を払うことも、早期発見・早期対応につながります。

毎朝、体温を測る習慣をつけることで、発熱に早く気づくことができます。また、倦怠感や頭痛などの症状にも敏感になることで、異変を早期に察知できます。

流行状況に応じて、より慎重な行動を取ることも検討しましょう。地域で感染が拡大している時期は、不要不急の外出を控えるなどの対応も一つの選択肢です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 頭痛だけでもコロナの可能性はありますか?

頭痛のみが症状として現れることもありますが、多くの場合、発熱や倦怠感、咳などの他の症状を伴います。しかし、感染初期には頭痛だけが現れることもあるため、心配な場合は医療機関に相談しましょう。特に、濃厚接触者である場合や、地域で流行している場合は、検査を受けることをお勧めします。

Q2. 市販の頭痛薬を飲んでも大丈夫ですか?

市販の解熱鎮痛薬(アセトアミノフェンやイブプロフェンなど)は、用法・用量を守れば服用しても問題ありません。ただし、症状を一時的に抑えているだけであり、根本的な治療にはなりません。症状が改善しない場合や悪化する場合は、必ず医療機関を受診してください。

Q3. 頭痛はどのくらい続きますか?

個人差がありますが、多くの場合、発症から1週間程度で改善します。ただし、Long COVIDとして数週間から数ヶ月続くこともあります。長期間頭痛が続く場合は、医療機関で相談することをお勧めします。

Q4. 家族が陽性になりました。頭痛があるのですが、すぐに検査すべきですか?

濃厚接触者として、症状がある場合は速やかに検査を受けることが推奨されます。ただし、接触直後では検査で検出されないこともあるため、医療機関や保健所の指示に従ってください。自宅での隔離も重要です。

Q5. ワクチンを接種していれば頭痛は出ませんか?

ワクチン接種は重症化を防ぐ効果がありますが、感染自体を完全に防ぐものではありません。ワクチン接種後でも感染し、頭痛などの症状が出る可能性はあります。ただし、未接種者と比較すると、症状が軽度である傾向があります。

Q6. 子どもの頭痛の場合、どう対応すべきですか?

子どもは症状を正確に訴えることが難しい場合があります。機嫌が悪い、食欲がない、元気がないなどの様子が見られたら注意が必要です。発熱を伴う場合や、嘔吐がある場合は、早めに小児科を受診しましょう。また、子どもは脱水になりやすいため、水分補給にも注意を払ってください。

Q7. 妊娠中ですが、頭痛がある場合どうすればよいですか?

妊娠中は重症化リスクが高いとされているため、早めに医療機関に相談することをお勧めします。また、使用できる薬が限られるため、自己判断で市販薬を服用せず、必ず医師に相談してください。かかりつけの産婦人科に連絡し、指示を仰ぎましょう。

Q8. 頭痛が治った後、運動を再開してもよいですか?

症状が完全に消失してから、徐々に運動を再開することが推奨されています。急激に激しい運動を始めると、症状が再燃したり、体調を崩したりする可能性があります。軽い運動から始めて、体調を見ながら徐々に強度を上げていきましょう。心配な場合は、医師に相談することをお勧めします。

まとめ

新型コロナウイルス感染症に伴う頭痛について、以下の重要なポイントをまとめます。

頭痛は新型コロナウイルス感染症の主要症状の一つであり、多くの感染者が経験しています。中等度から重度の痛みが特徴で、持続時間が長い傾向があります。

頭痛に加えて、発熱、倦怠感、咳、嗅覚・味覚障害などの症状がある場合は、新型コロナウイルス感染症の可能性が高まります。これらの症状がある場合は、医療機関に相談し、必要に応じて検査を受けましょう。

呼吸困難や胸の痛みなど、重症化のサインがある場合は、速やかに医療機関を受診する必要があります。高齢者や基礎疾患のある方は、軽症でも早めの相談が重要です。

自宅療養時は、市販の解熱鎮痛薬の使用、十分な休息、水分補給などの対処法が有効です。症状の経過を記録し、悪化の兆候に注意を払いましょう。

感染から回復した後も頭痛が続く場合は、Long COVIDの可能性があります。長期間症状が続く場合は、医療機関で相談し、適切なサポートを受けましょう。

基本的な感染予防策の継続、ワクチン接種、免疫力を高める生活習慣などが、予防には重要です。日頃から体調の変化に注意を払い、異変を感じたら早めに対応しましょう。

正しい知識を持ち、適切に対処することで、新型コロナウイルス感染症に伴う頭痛の影響を最小限に抑えることができます。不安や心配がある場合は、一人で悩まず、医療機関に相談することをお勧めします。

参考文献

本記事の作成にあたり、以下の信頼できる情報源を参考にしました。

最新の情報は変化する可能性があるため、常に公的機関の発表や医療機関の指示に従うようにしてください。

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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