「自分はワキガかもしれない」「周囲の反応が気になる」と悩んでいる方は少なくありません。ワキガは自分では気づきにくい症状であり、他人に相談しづらいデリケートな問題です。しかし、いくつかのポイントをチェックすることで、ご自身がワキガの可能性があるかどうかをある程度判断することができます。本記事では、ワキガのセルフチェック方法を7つのポイントに分けて詳しく解説します。セルフチェックの結果から医療機関を受診すべきかどうかの目安、そしてワキガの原因や治療法についてもご紹介しますので、お悩みの方はぜひ参考にしてください。

目次
- ワキガとは?原因とメカニズム
- ワキガのセルフチェック方法7つのポイント
- セルフチェックの結果の見方
- ワキガと体臭の違い
- ワキガになりやすい人の特徴
- 医療機関を受診する目安
- ワキガの治療方法
- 日常生活でできるワキガ対策
- よくある質問
- まとめ
🧬 ワキガとは?原因とメカニズム
ワキガとは、医学的には「腋臭症(えきしゅうしょう)」と呼ばれる症状で、脇の下から特有の強いにおいが発生する状態を指します。日本人の約10〜15%がワキガ体質であるとされており、決して珍しい症状ではありません。ワキガの原因を正しく理解することで、セルフチェックの精度を高めることができます。
💧 アポクリン汗腺が原因
人間の汗腺には「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」の2種類があります。
- エクリン汗腺:全身に分布し、主に体温調節のために水分を多く含んだサラサラとした汗を分泌
- アポクリン汗腺:脇の下、耳の中、乳輪周辺、陰部など限られた部位に存在し、タンパク質や脂質、アンモニアなどを含んだ汗を分泌
ワキガの原因は、このアポクリン汗腺から分泌される汗にあります。アポクリン汗腺から出た汗そのものは無臭ですが、皮膚の表面に存在する常在菌によって分解されることで、特有のにおいが発生します。アポクリン汗腺の数や大きさ、活動の活発さには個人差があり、これがワキガ体質かどうかを決定づける要因となります。
🧬 遺伝的要因の影響
ワキガは遺伝的な要素が強く関係しています。
- 片親がワキガ体質の場合:約50%の確率で遺伝
- 両親ともにワキガ体質の場合:約75〜80%の確率で遺伝
これは、アポクリン汗腺の数や大きさが遺伝によって決まるためです。ワキガ体質は優性遺伝(顕性遺伝)の形式をとるため、片方の親からワキガの遺伝子を受け継いだ場合でも発症する可能性があります。
⚖️ ホルモンバランスとの関係
アポクリン汗腺は性ホルモンの影響を受けやすく、思春期を迎えると活動が活発になります。そのため、ワキガの症状は思春期以降に顕著になることが多いです。女性の場合は、月経周期や妊娠、更年期などホルモンバランスが変化する時期に症状が強くなることがあります。また、ストレスや緊張も自律神経を介してアポクリン汗腺の活動に影響を与えるため、精神的な要因によってにおいが強くなることもあります。
✅ ワキガのセルフチェック方法7つのポイント
ここでは、ご自身でワキガの可能性を確認できる7つのセルフチェックポイントをご紹介します。これらのチェック項目に複数当てはまる場合は、ワキガ体質の可能性が考えられます。ただし、セルフチェックはあくまで目安であり、正確な診断は医療機関で受けることをおすすめします。
👂 チェックポイント1:耳垢が湿っているか
ワキガのセルフチェックで最も信頼性が高いとされるのが、耳垢の状態を確認する方法です。耳垢には「乾燥タイプ(カサカサ)」と「湿性タイプ(ベタベタ)」の2種類があります。耳の中にもアポクリン汗腺が存在するため、耳垢が湿っている人はアポクリン汗腺が発達している可能性が高く、ワキガ体質である確率が高いとされています。
綿棒で耳の中を軽く拭い、耳垢の状態を確認してみてください。キャラメルのように柔らかくベタベタしている場合は湿性タイプに該当します。日本人の約15〜20%が湿性耳垢を持っており、この割合はワキガの有病率とほぼ一致しています。耳垢が湿っているからといって必ずワキガというわけではありませんが、有力な判断材料の一つとなります。
👕 チェックポイント2:衣類の脇部分に黄ばみができるか
白いシャツや下着の脇部分に黄色いシミができやすい方は、ワキガの可能性があります。アポクリン汗腺から分泌される汗には、リポフスチンという色素成分が含まれており、これが衣類に付着することで黄ばみの原因となります。エクリン汗腺から出る通常の汗では、このような濃い黄ばみは生じません。
黄ばみの特徴:
- 普通の汗:薄い黄ばみ、洗濯で比較的簡単に落ちる
- ワキガによる黄ばみ:濃い黄色から茶色がかった色、通常の洗濯では落ちにくい
また、制汗剤の成分と汗が反応して黄ばみができることもあるため、制汗剤を使用していない状態で確認することをおすすめします。
🪒 チェックポイント3:脇毛の量や質
脇毛の状態もワキガのセルフチェックに有効な指標です。アポクリン汗腺は毛穴に開口しているため、脇毛が多い人や太い人はアポクリン汗腺の数も多い傾向にあります。
チェックポイント:
- 女性の場合:1つの毛穴から複数の毛が生えているかどうか
- 男性の場合:脇毛が柔らかく、広範囲に生えているかどうか
また、脇毛に白い粉状の結晶が付着していることがある方は、ワキガの可能性が高いと考えられます。これはアポクリン汗腺から分泌された汗の成分が結晶化したものです。入浴後などの清潔な状態でも同様の現象が見られる場合は、特に注意が必要です。
👨👩👧👦 チェックポイント4:家族にワキガの人がいるか
先述の通り、ワキガは遺伝的な要素が強い症状です。両親、兄弟姉妹、祖父母など、近い血縁関係にワキガの人がいる場合は、ご自身もワキガ体質を受け継いでいる可能性があります。
遺伝の確率:
- 片親がワキガの場合:約50%の確率で遺伝
- 両親ともにワキガの場合:約75〜80%の確率で遺伝
家族歴がある場合は、他のチェックポイントと合わせて総合的に判断することをおすすめします。
💦 チェックポイント5:脇汗の量が多いか
脇汗の量が通常よりも多い「多汗症」の傾向がある方は、ワキガを併発していることがあります。ただし、脇汗が多いことと、ワキガであることは必ずしもイコールではありません。エクリン汗腺からの発汗が多い場合は、汗の量は多くても特有のにおいは発生しません。
チェックのポイントは、汗の質です:
- サラサラとした汗:エクリン汗腺由来(ワキガではない可能性が高い)
- ベタベタとした粘り気のある汗:アポクリン汗腺由来(ワキガの可能性あり)
また、緊張した時や興奮した時に特に脇汗が増える傾向がある方は、アポクリン汗腺が活発に働いていると考えられます。
👃 チェックポイント6:においの特徴
ワキガのにおいには特有の特徴があります。一般的に以下のようなにおいと表現されることが多いです:
- 鉛筆の芯のようなにおい
- 玉ねぎやネギのようなにおい
- スパイシーなにおい
- 酸っぱいにおい
通常の汗臭さとは異なる、独特で強いにおいが特徴です。
自分のにおいは嗅覚が慣れてしまうため、気づきにくいものです。セルフチェックを行う際は、入浴後に清潔なガーゼやティッシュを脇に数分間挟み、そのにおいを確認してみてください。また、一日着用した下着のにおいを確認する方法も有効です。鼻を近づけなくても離れた位置からにおいを感じる場合は、ワキガの可能性が高いと考えられます。
🗣️ チェックポイント7:他人から指摘されたことがあるか
家族や親しい友人、パートナーなどから体臭について指摘されたことがある場合は、ワキガの可能性を検討する必要があります。自分では気づかないにおいも、他人には明確に感じられることがあります。特に、複数の人から指摘を受けた場合や、異なる場面で指摘された場合は、客観的な判断材料として重要です。
ただし、においの感じ方には個人差があり、ワキガではなくても体臭が気になる人もいます。また、逆に自分のにおいを過度に気にする「自己臭恐怖症」という心理的な問題もあります。他人からの指摘がない場合でも、他のチェックポイントに多く当てはまる場合は、専門医に相談することをおすすめします。
📊 セルフチェックの結果の見方
上記の7つのチェックポイントで、いくつ当てはまったかによって、ワキガの可能性を判断することができます。ここでは、チェック結果の目安をご紹介します。
🟢 0〜1項目に該当する場合
ワキガの可能性は低いと考えられます。通常の体臭対策で十分対応できるでしょう。ただし、気になる症状がある場合は、一度専門医に相談されることをおすすめします。日常的な清潔習慣を心がけ、必要に応じて市販の制汗剤などを使用すれば、においの問題は解決できる可能性が高いです。
🟡 2〜3項目に該当する場合
軽度のワキガ、または予備軍の可能性があります。現時点では日常生活に大きな支障はないかもしれませんが、季節や体調によってにおいが強くなることがあります。生活習慣の改善や市販の制汗剤で対応しながら、症状が気になる場合は医療機関への相談を検討してください。早期に対策を始めることで、症状の悪化を防ぐことができます。
🟠 4〜5項目に該当する場合
中程度のワキガの可能性があります。日常生活において、においが気になる場面が増えているのではないでしょうか。市販の制汗剤だけでは十分な効果が得られないことも多いため、医療機関での診察を受けることをおすすめします。適切な治療を受けることで、症状を大幅に改善できる可能性があります。
🔴 6〜7項目に該当する場合
ワキガの可能性が高いと考えられます。においによる精神的なストレスや対人関係への影響が生じている方も少なくないでしょう。できるだけ早めに専門医を受診し、適切な診断と治療を受けることをおすすめします。現在はさまざまな治療法があり、症状の程度に応じた効果的な対策が可能です。
🆚 ワキガと体臭の違い
ワキガと一般的な体臭は、原因も対処法も異なります。正しく区別することで、適切な対策を取ることができます。
💧 一般的な体臭の原因
一般的な体臭(汗臭さ)は、主にエクリン汗腺から分泌される汗が原因です。エクリン汗腺からの汗は99%が水分で、残りの1%に塩分やミネラルなどが含まれています。この汗自体はほぼ無臭ですが、皮膚表面の雑菌によって分解されることで、酸っぱいようなにおいが発生します。
対処法:
- 清潔を保つ
- 汗をこまめに拭く
- 通気性の良い衣類を着用
- 市販の制汗剤やデオドラント製品を使用
🧬 ワキガ臭の特徴
ワキガのにおいは、アポクリン汗腺から分泌される汗が原因であり、一般的な体臭とは性質が異なります。アポクリン汗腺からの汗にはタンパク質、脂質、アンモニアなどが含まれており、これらが皮膚の常在菌(特にコリネバクテリウム属の細菌)によって分解されることで、独特の強いにおいが生じます。
ワキガの特徴:
- 入浴直後の清潔な状態でも、活動を始めるとすぐに発生することがある
- 通常の制汗剤では十分な効果が得られないことが多い
- 専門的な治療が必要となるケースがある
👴 加齢臭との違い
加齢臭は、40代以降に増加する「ノネナール」という物質が原因で発生するにおいです。ノネナールは皮脂腺から分泌される脂肪酸が酸化・分解されることで生じ、「古い油のようなにおい」「ろうそくのようなにおい」などと表現されます。
違いのポイント:
- 加齢臭:主に頭部、首の後ろ、背中などから発生、誰にでも起こりうる生理現象、遺伝的な要素は関係しない
- ワキガ:主に脇の下が発生源、遺伝的な体質によるもの、発症する人としない人がはっきりと分かれる
👤 ワキガになりやすい人の特徴
ワキガは体質によるものですが、いくつかの特徴を持つ方は発症しやすい傾向にあります。ここでは、ワキガになりやすい人の特徴についてご説明します。
🧬 家族にワキガの人がいる
最も重要な要因は遺伝です。ワキガ体質は優性遺伝するため、両親のどちらかがワキガの場合は子どもに遺伝する可能性が高くなります。家族歴がある方は、思春期以降にワキガの症状が現れる可能性について認識しておくことが大切です。
🧑🎓 思春期以降の若い世代
アポクリン汗腺は性ホルモンの影響を受けて活発化するため、思春期(10代前半〜後半)を迎えると症状が顕著になります。第二次性徴の時期に合わせてワキガの症状が現れ始めることが多いです。ただし、20代〜30代で症状が強くなることもあり、発症時期には個人差があります。
👩 女性特有の要因
女性は男性に比べてアポクリン汗腺の数が多い傾向にありますが、女性ホルモンの影響でにおいが抑えられていることが多いです。しかし、以下の時期には症状が強くなることがあります:
- 月経前や月経中
- 妊娠中
- 出産後
- 更年期
また、ストレスや睡眠不足などでホルモンバランスが乱れると、症状が悪化することがあります。
🥩 肉類中心の食生活
動物性タンパク質や脂肪分を多く含む食事を続けていると、アポクリン汗腺から分泌される汗の成分が変化し、においが強くなることがあります。以下の食品を多く摂取している方は、においが強くなりやすい傾向にあります:
- 肉類
- 乳製品
- 揚げ物
ただし、食生活の改善だけでワキガが治るわけではありません。
😰 ストレスを感じやすい
精神的なストレスや緊張は、アポクリン汗腺の活動を活発にします。ストレスを感じやすい方や緊張しやすい方は、においが強くなりやすい傾向にあります。また、「自分のにおいが気になる」というストレス自体が、さらに発汗を促進する悪循環を引き起こすこともあります。
🏥 医療機関を受診する目安
セルフチェックの結果、ワキガの可能性が高い場合や、日常生活に支障をきたしている場合は、医療機関への受診を検討しましょう。ここでは、受診を考えるべきタイミングについてご説明します。
⚠️ 受診を検討すべき状況
以下のような状況に当てはまる場合は、専門医への相談をおすすめします:
- セルフチェックで4項目以上に該当する場合
- 市販の制汗剤では効果が実感できない場合
- においが原因で日常生活や対人関係に支障が出ている場合
- 精神的なストレスを強く感じている場合
- 自分ではワキガかどうか判断がつかない場合
においの悩みを一人で抱え込まず、医療の専門家に相談することが解決への第一歩となります。
🏥 受診できる診療科
ワキガの診療は、以下の診療科で受けることができます:
- 形成外科:保険適用の手術が受けられることが多い
- 皮膚科:ボトックス注射などの治療が行われる
- 美容外科:保険適用外の最新治療を含めた幅広い選択肢
アイシークリニック東京院では、ワキガの症状や患者様のご希望に合わせた適切な治療法をご提案しています。まずはお気軽にご相談ください。
🔍 診察の流れ
医療機関での診察では、以下のような流れで進められます:
- 問診:症状の程度や家族歴、これまでの対策などについて確認
- 視診・触診:脇の下の状態を確認
- においの確認:必要に応じてガーゼテストなどを実施
- 治療法の説明:診断結果に応じた治療法の説明
診察時に恥ずかしさを感じる方もいらっしゃいますが、医師は多くの患者様を診てきた専門家です。正確な診断のために、気になる症状や悩みを率直にお伝えください。
💊 ワキガの治療方法
ワキガの治療法は、症状の程度や患者様のご希望によってさまざまな選択肢があります。ここでは、代表的な治療法についてご紹介します。
🧴 外用薬による治療
軽度のワキガの場合、塩化アルミニウム溶液などの外用薬で症状を軽減できることがあります。塩化アルミニウムには汗腺の開口部を塞ぐ作用があり、発汗を抑制することでにおいの発生を防ぎます。医療機関で処方される外用薬は、市販の制汗剤よりも濃度が高く、効果が期待できます。
注意点:
- 根本的な治療ではなく、継続的に使用する必要がある
- 肌が敏感な方はかぶれや炎症を起こすことがある
💉 ボトックス注射
ボトックス(ボツリヌストキシン)を脇の下に注射することで、汗腺の活動を抑制し、発汗とにおいを軽減する治療法です。
特徴:
- 施術時間:約10〜15分と短い
- ダウンタイム:ほとんどなし
- 効果の持続期間:4〜6ヶ月程度
- 保険適用:一定の条件を満たす場合に適用
ボトックス注射は、手術に抵抗がある方や、まずは手軽な治療から始めたい方に適しています。重度のワキガの場合は効果が十分でないこともありますが、中等度までの症状には有効な選択肢です。
✂️ 剪除法(保険適用手術)
剪除法は、ワキガ治療において最も確実性の高い方法とされており、保険適用で受けられる手術です。脇の下を数センチ切開し、医師が直接アポクリン汗腺を目視で確認しながら除去します。熟練した医師が行えば、アポクリン汗腺の約80〜90%を除去することが可能で、高い治療効果が期待できます。
特徴:
- 高い治療効果が期待できる
- 再発率が低い
- 一度の手術で長期的な効果
- 保険適用
ただし、手術後は1週間程度の安静が必要で、傷跡が残る可能性もあります。
📡 ミラドライ
ミラドライは、マイクロ波を使用して汗腺を破壊する治療法です。皮膚を切開せずに治療できるため、傷跡が残らず、ダウンタイムも比較的短いのが特徴です。マイクロ波はアポクリン汗腺とエクリン汗腺の両方に作用するため、ワキガだけでなく多汗症にも効果があります。
特徴:
- 施術時間:約1時間程度
- 効果:半永久的に持続
- 傷跡:残らない
- 費用:保険適用外のため高額
🔥 ビューホット
ビューホットは、高周波(RF)を使用して汗腺を破壊する治療法です。極細の針を皮膚に刺し、針先から高周波を照射することでアポクリン汗腺を熱変性させます。皮膚表面は冷却しながら治療を行うため、やけどのリスクが低く、傷跡もほとんど残りません。
特徴:
- 施術時間:約30分〜1時間程度
- ダウンタイム:短い
- 効果:1回の施術で実感できることが多い
- 費用:保険適用外
🏠 日常生活でできるワキガ対策
医療機関での治療と並行して、日常生活での対策も重要です。以下のポイントを心がけることで、においを軽減することができます。
🚿 清潔を保つ
毎日の入浴で脇の下を丁寧に洗い、清潔を保つことが基本です。抗菌作用のあるボディソープを使用すると、においの原因となる細菌の繁殖を抑えることができます。また、汗をかいたらこまめに拭き取ることも大切です。外出時は汗拭きシートを携帯し、トイレなどでこまめにケアすることをおすすめします。
🪒 脇毛の処理
脇毛があると、汗や細菌が付着しやすくなり、においが強くなる原因となります。脇毛を処理することで、においの発生を軽減できる場合があります。
処理方法:
- カミソリでの自己処理
- 医療脱毛で永久的に脇毛をなくす
医療脱毛を受けると、毛穴が引き締まり、アポクリン汗腺の活動も若干抑えられる効果が期待できます。
🥗 食生活の改善
肉類や乳製品、揚げ物など動物性脂肪の多い食事は、アポクリン汗腺から分泌される汗の成分を変化させ、においを強くすることがあります。
おすすめの食事:
- 野菜中心のバランスの良い食事
- 果物
- 海藻類
- 植物性食品
控えた方がよい食品:
- にんにく、ニラ、玉ねぎなどの香りの強い食品
- アルコール
- 香辛料(摂りすぎ注意)
👕 衣類の選び方
通気性の良い天然素材(綿、麻など)の衣類を選ぶことで、汗の蒸発を促し、においの発生を抑えることができます。
衣類選びのポイント:
- おすすめ:綿、麻などの天然素材
- 避けた方がよい:ポリエステルなどの化学繊維(通気性が悪く、においがこもりやすい)
- 活用アイテム:脇パッド、抗菌防臭加工された下着
😌 ストレス管理
ストレスや緊張はアポクリン汗腺の活動を活発にし、においを強くする原因となります。
ストレス発散方法:
- 十分な睡眠
- 適度な運動
- 趣味の時間を持つ
- リラクゼーション
また、「においが気になる」という不安自体がストレスとなり、発汗を促進する悪循環に陥ることもあります。必要以上ににおいを気にしすぎないことも、対策の一つです。
🧴 制汗剤・デオドラント製品の活用
市販の制汗剤やデオドラント製品も、においの軽減に役立ちます。
製品の種類と効果:
- 制汗剤:汗の分泌を抑える効果
- デオドラント製品:消臭・殺菌効果
タイプ別の特徴:
- ロールオン・スティックタイプ:直接肌に塗布できるため、効果が持続しやすい
- スプレータイプ:手軽だが効果の持続時間は短め
使用のタイミングは、清潔な状態(入浴後や汗を拭いた後)が最も効果的です。汗をかいた状態で使用しても十分な効果が得られないため、注意が必要です。

❓ よくある質問
残念ながら、ワキガは体質によるものであるため、自然に治ることはありません。アポクリン汗腺の数や活動性は遺伝的に決まっており、生活習慣の改善だけでは根本的な解決にはなりません。ただし、加齢とともにアポクリン汗腺の活動が低下し、症状が軽くなることはあります。また、適切な治療を受けることで、症状を大幅に改善することは可能です。
においの問題はデリケートなため、親しい人でも正直に答えづらいものです。客観的な判断を得たい場合は、医療機関を受診することをおすすめします。医師は専門的な立場から正確な診断を行うことができます。また、本記事のセルフチェック項目を確認し、複数当てはまる場合はワキガの可能性を検討してみてください。
ワキガの症状は、アポクリン汗腺が活発になる思春期(一般的に10歳〜15歳頃)から現れ始めることが多いです。特に第二次性徴が始まる時期に症状が顕著になります。お子様のワキガが気になる場合は、早めに専門医に相談することで、適切な対処法についてアドバイスを受けることができます。治療のタイミングについても医師と相談して決めることをおすすめします。
ワキガの治療は、一定の条件を満たす場合に保険が適用されます。保険適用となる治療法としては、剪除法(皮弁法)による手術が代表的です。ボトックス注射も、重度の原発性腋窩多汗症と診断された場合は保険適用となることがあります。一方、ミラドライやビューホットなどの最新治療は保険適用外となります。詳しくは医療機関でご確認ください。
耳垢が乾燥タイプの場合、ワキガの可能性は低いとされていますが、完全に否定することはできません。耳垢の状態はワキガ体質を判断する有力な指標の一つですが、他のチェックポイントにも当てはまる場合は、ワキガの可能性があります。気になる症状がある場合は、医療機関で正確な診断を受けることをおすすめします。
📝 まとめ
ワキガのセルフチェックは、耳垢の状態、衣類の黄ばみ、脇毛の状態、家族歴、脇汗の量、においの特徴、他人からの指摘の7つのポイントで確認することができます。複数の項目に当てはまる場合は、ワキガの可能性が高いと考えられます。
ワキガは体質によるものであり、決して恥ずかしいことではありません。しかし、においが原因で日常生活に支障をきたしたり、精神的なストレスを感じたりしている場合は、専門医への相談をおすすめします。現在はボトックス注射や手術、ミラドライなど、さまざまな治療法があり、症状の程度やご希望に合わせた治療を選択することができます。
日常生活においては、以下の対策を心がけることで症状の軽減につながります:
- 清潔を保つこと
- 食生活に気をつけること
- ストレスを溜めないこと
- 適切な衣類を選ぶこと
- 制汗剤・デオドラント製品を活用すること
一人で悩まず、まずはセルフチェックを行い、必要に応じて医療機関を受診してください。アイシークリニック東京院では、ワキガにお悩みの方のご相談を承っております。お気軽にお問い合わせください。
参考文献
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
ワキガのセルフチェックで重要なのは、単一の項目だけで判断せず、複数のポイントを総合的に評価することです。特に耳垢の状態は医学的根拠が高く、湿性耳垢の約80%の方にワキガ体質が認められます。ただし、においの感じ方には個人差があるため、客観的な判断が重要です。