
春になると、気温が上がり始め、外出する機会も増えてきます。しかし「まだ春だから紫外線はそれほど気にしなくていいだろう」と思っていませんか。実は、紫外線量は3月ごろから急激に増加し始め、5月にはほぼ夏と同じレベルに達することもあります。にもかかわらず、春は紫外線対策を始めるタイミングが遅れがちな季節でもあります。このような油断が、後になってシミや肌荒れの原因につながることがあります。日焼け止めは種類が多く、どれを選べばよいか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。本記事では、春に向けた日焼け止めの選び方について、SPF・PA値の見方から肌質別のおすすめまで、わかりやすく解説します。
目次
- 春の紫外線について知っておきたいこと
- 日焼け止めに表示されるSPFとPAの意味
- 春に適したSPF・PA値の目安
- 日焼け止めの種類と特徴
- 肌質別の日焼け止めの選び方
- 日焼け止めの正しい使い方
- 日焼け止めを使う際の注意点
- 春の紫外線対策で押さえたいポイント
- まとめ
この記事のポイント
春の紫外線は3月から急増し5月には夏並みになるため早期対策が必要。日焼け止めはSPF・PA値を活動内容で選び、肌質に合わせたテクスチャーを選択。2〜3時間ごとの塗り直しが効果維持の鍵。
🎯 春の紫外線について知っておきたいこと
日焼け止めを選ぶ前に、まず春の紫外線の特性を理解しておくことが大切です。紫外線には大きく分けてUV-AとUV-Bの2種類があります。UV-Bは日焼けや皮膚の赤みを引き起こす作用が強く、一方のUV-Aは皮膚の深部にまで届き、シワやたるみ、シミの原因となります。春先はUV-Bの量がまだ比較的少ないものの、UV-Aはほぼ年間を通じて降り注いでいます。そのため、「日焼けしにくいから大丈夫」と思っていても、UV-Aによる肌ダメージは着実に蓄積されているのです。
環境省の調査によると、紫外線量は1月を基準とした場合、4月には約3倍、5月には約4倍にまで増加するとされています。特に5月の晴れた日の紫外線量は真夏に匹敵するほどになることもあります。また、春は冬の間に紫外線にさらされていなかった肌が、急激に増える紫外線にさらされるため、ダメージを受けやすい状態にあります。冬の間に肌のバリア機能が低下していることも多く、同じ量の紫外線でも夏より影響を受けやすい場合があります。
さらに、春特有の環境として花粉や黄砂が肌に付着することで、紫外線への感受性が高まる可能性も指摘されています。肌が外的刺激に敏感になっている春だからこそ、早めに日焼け止めによる保護を始めることが重要です。
Q. 春の紫外線はいつから強くなりますか?
春の紫外線量は3月ごろから急激に増加し始め、5月にはほぼ夏と同レベルに達することがあります。また、シワやシミの原因となるUV-Aは年間を通じて降り注いでいるため、「春はまだ大丈夫」という油断が長期的な肌ダメージの蓄積につながります。早めの対策が重要です。
📋 日焼け止めに表示されるSPFとPAの意味
日焼け止め製品には必ず「SPF」と「PA」という数値や記号が表示されています。この2つは紫外線防御効果を示す指標ですが、それぞれ異なる紫外線に対応しています。
🦠 SPF(Sun Protection Factor)とは
SPFはUV-Bに対する防御効果を示す数値です。UV-Bは肌に赤みや炎症を起こす紫外線で、日焼けの主な原因となります。SPFの数値は、日焼け止めを使用した場合と使用しない場合とで、肌が赤くなるまでの時間をどれだけ延長できるかを示しています。たとえばSPF50の場合、何も塗っていない状態と比べて、肌が赤くなるまでの時間を50倍に延ばすことができるという意味です。
ただし、これはあくまで理論値であり、実際には汗や摩擦で落ちてしまうため、使用中に定期的に塗り直す必要があります。SPFの数値が高いほど防御効果は高くなりますが、50以上の場合は「SPF50+」と表示されることが多く、実際の使用場面では極端な差が出ないとも言われています。
👴 PA(Protection Grade of UV-A)とは
PAはUV-Aに対する防御効果を示す指標で、日本独自の評価基準です。「PA+」「PA++」「PA+++」「PA++++」の4段階で表示されており、「+」の数が多いほどUV-Aへの防御効果が高いことを示します。UV-AはUV-Bより波長が長く、雲や窓ガラスも通り抜けやすい特性があります。シミ、シワ、たるみといった光老化(フォトエイジング)の原因となるため、日常的なケアとして非常に重要です。
多くの方はSPFの数値ばかりを気にしてPAを見落としがちですが、肌の老化を防ぐという観点では、PAの値も同様に重要な指標です。特に室内でも窓越しに紫外線を浴びることがあるため、UV-A対策は年間を通じて欠かせません。
💊 春に適したSPF・PA値の目安
では、春にはどの程度のSPF・PA値を選べばよいのでしょうか。一般的な目安として、紫外線量と日常の活動内容に合わせて選ぶことが重要です。
🔸 日常生活(通勤・買い物など)の場合
通勤や近所への外出など、日常的な活動でそれほど長時間屋外にいない場合は、SPF20〜30程度、PA++〜PA+++が適しているとされています。数値が高すぎる製品は肌への負担も大きくなる場合があり、必要以上に高いものを選ぶ必要はありません。ただし、春先でも晴れた日のお昼前後に屋外にいる時間が長い場合は、もう少し高めの値を選んでも良いでしょう。
💧 屋外でのレジャー・スポーツの場合
ハイキングやサイクリング、ピクニックなど、春のレジャーで長時間屋外にいる場合は、SPF50・PA++++といった高い防御力を持つ製品を選ぶことが推奨されます。特に山や海辺など、日差しが強い環境では紫外線量が通常よりも多くなるため、注意が必要です。また、汗をかく活動の場合は、ウォータープルーフタイプを選ぶと効果が長持ちしやすくなります。
✨ 室内での作業・デスクワークの場合
終日室内で過ごす場合でも、UV-Aは窓ガラスを通り抜けてくるため、SPF15〜20程度、PA+〜PA++の日焼け止めを使用することが望ましいとされています。室内ではそれほど高い防御力は必要ありませんが、ゼロにするよりは軽いプロテクションをかけておくことで、長期的な光老化の予防につながります。
Q. SPFとPAはどう違い、どちらが重要ですか?
SPFはUV-Bへの防御効果を示す数値で、日焼けや肌の赤みを防ぎます。PAはUV-Aへの防御効果を「+」の数で示し、シミ・シワ・たるみといった光老化を防ぎます。UV-Aは室内でも窓越しに届くため、どちらも重要です。日常使いにはSPF30・PA+++程度を目安に選ぶとよいでしょう。

🏥 日焼け止めの種類と特徴
日焼け止めは成分や剤形によってさまざまな種類があります。それぞれに特徴があり、使用シーンや肌質に合わせて選ぶことが大切です。
📌 紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の違い
日焼け止めの有効成分には、大きく「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2種類があります。紫外線吸収剤は、紫外線を化学的に吸収して熱などのエネルギーに変換することで、肌への到達を防ぐものです。使用感が軽く、白浮きしにくいという特徴がありますが、敏感肌の方には刺激を感じることがあります。一方、紫外線散乱剤は酸化チタンや酸化亜鉛などの鉱物成分が紫外線を物理的に反射・散乱させることで防御するものです。肌への刺激が少ない反面、白浮きしやすい傾向があります。近年では両方を組み合わせた製品も多く、それぞれの弱点を補い合っています。
▶️ 剤形による違い
日焼け止めの剤形にはクリーム、乳液、ジェル、スプレー、スティックなどがあります。クリームタイプは保湿力が高く、乾燥しやすい肌や冬から春にかけての乾燥した季節に適しています。ただし、べたつきを感じる方もいます。乳液タイプは塗り広げやすく、肌への密着度も高いため、使い勝手の良さで人気があります。ジェルタイプはさっぱりとした使用感で、脂性肌や汗をかきやすい季節に向いています。スプレータイプは手が届きにくい部分にも塗りやすく、塗り直しに便利ですが、均一に塗布するのが難しいという面もあります。スティックタイプは持ち運びやすく、外出先での塗り直しに便利です。
⚠️ 肌質別の日焼け止めの選び方
日焼け止めを選ぶ際に重要なのが、自分の肌質に合った製品を選ぶことです。肌質に合わない製品を使用すると、ニキビや肌荒れを引き起こすこともあります。
🔹 乾燥肌の方
乾燥肌の方は、保湿成分が配合されたクリームタイプや乳液タイプの日焼け止めが向いています。ヒアルロン酸やセラミド、グリセリンなどの保湿成分が含まれているものを選ぶと、紫外線対策と同時に保湿ケアができます。また、アルコール(エタノール)が多く含まれている製品は乾燥を促進させることがあるため、成分表示を確認するようにしましょう。冬から春にかけては特に肌が乾燥しやすく、バリア機能が低下しているため、保湿力の高い製品を選ぶことが肌を守る観点からも重要です。
📍 脂性肌(オイリー肌)の方
脂性肌の方は、さっぱりとした使用感のジェルタイプや軽めの乳液タイプが向いています。オイルフリーと表示されている製品や、皮脂を吸着するパウダーが配合されたものを選ぶと、テカリを抑えながら紫外線対策ができます。また、毛穴が詰まりにくいノンコメドジェニックテスト済みの製品を選ぶと、ニキビができやすい肌の方でも安心して使用できます。春になると気温の上昇とともに皮脂分泌量も増えるため、こまめな塗り直しも意識するようにしましょう。
💫 混合肌の方
混合肌とは、額や鼻まわり(Tゾーン)はテカリやすく、頬などは乾燥するという肌質です。混合肌の方には、乳液タイプが使いやすいとされています。テカリが気になる部分にはさっぱりとした質感のものを、乾燥が気になる部分にはしっとりとしたクリームタイプを使い分けるという方法も一つの選択肢です。また、最近は混合肌に対応した製品も多く市販されているため、そういった製品を選ぶのも良いでしょう。
🦠 敏感肌の方
敏感肌の方は、紫外線吸収剤が入っていないノンケミカル(フィジカルフィルター)タイプの日焼け止めを選ぶと、肌への刺激を軽減できる場合があります。紫外線散乱剤のみを使用した製品は、化学的な刺激が少ないため、肌が弱い方に適しているとされています。また、香料・着色料・アルコール(エタノール)・防腐剤などの添加物が少ない製品を選ぶと、肌への負担を最小限にできます。「アレルギーテスト済み」「敏感肌向け」「無添加」などの表示を参考にするのも一つの方法ですが、必ずしも全員に刺激がないわけではないため、初めて使う製品は腕の内側などでパッチテストを行うことをおすすめします。
👴 ニキビ肌・アクネ肌の方
ニキビが気になる方は、毛穴を詰まらせにくいノンコメドジェニックテスト済みの製品を選ぶことが重要です。また、油分が少なくサラサラとした使用感のジェルタイプや水性タイプが適しています。ニキビ肌の方にとって、日焼け止めを塗ること自体に抵抗を感じる方もいるかもしれませんが、紫外線はニキビ後のシミを悪化させたり、炎症を長引かせたりする可能性があるため、きちんとした紫外線対策は欠かせません。
Q. 肌質別に日焼け止めの選び方を教えてください。
乾燥肌にはヒアルロン酸などの保湿成分が入ったクリームタイプ、脂性肌にはオイルフリーのジェルタイプ、敏感肌には紫外線吸収剤不使用のノンケミカルタイプが適しています。肌質に合わない製品はニキビや肌荒れの原因になることもあるため、成分表示を確認して選ぶことが大切です。
🔍 日焼け止めの正しい使い方
どれほど良い日焼け止めを選んでも、正しく使用しなければ十分な効果を発揮できません。日焼け止めの使い方にはいくつかの重要なポイントがあります。
🔸 適切な量を塗る
日焼け止めは薄く伸ばしすぎると、表示されているSPF・PA値の効果が発揮されません。顔全体への使用量の目安として、クリーム・乳液タイプは真珠1〜2粒分程度(約0.5〜1mL)が適切とされています。ただし、これはあくまで目安であり、製品によって推奨量が異なる場合があります。「重ね塗りをすれば薄くても大丈夫」と思う方もいるかもしれませんが、重ね塗りをしても基本的にSPFの値は重なりません(同じ製品を2回塗ってもSPFは2倍にはならない)ことを覚えておきましょう。
💧 外出前に塗る
日焼け止めは外出の15〜30分前に塗ることが一般的に推奨されています。特に紫外線吸収剤タイプの場合、成分が肌に馴染んで効果を発揮するまでに少し時間がかかると言われているためです。一方、紫外線散乱剤タイプは塗ってすぐに効果が出るとされていますが、スキンケアの流れとして外出前にゆとりをもって塗布する習慣をつけることが理想的です。
✨ こまめな塗り直し
日焼け止めは一度塗れば一日中効果が続くわけではありません。汗や皮脂、摩擦などによって徐々に落ちてしまうため、2〜3時間ごとに塗り直すことが推奨されています。特に春のレジャーシーズンには、運動や水を使う活動で日焼け止めが落ちやすくなります。タオルで顔を拭いた後や汗をかいた後は、特にこまめな塗り直しを意識しましょう。外出中の塗り直しにはスプレータイプやスティックタイプが使いやすいですが、スプレータイプは顔への直接噴射を避け、手に取ってから塗布するなど注意が必要です。
📌 スキンケアとの順番
日焼け止めはスキンケアの最後のステップとして使用するのが基本です。洗顔後に化粧水や乳液、美容液などでスキンケアを行い、最後に日焼け止めを塗ります。日焼け止めの上にメイクをする場合は、日焼け止めが十分に肌になじんだことを確認してから行いましょう。なお、UV効果のある化粧下地やファンデーションと日焼け止めを重ねて使用する場合、それぞれのSPFが単純に加算されるわけではない点も覚えておきましょう。
▶️ 洗い落とし方
日焼け止めは夜にしっかりと洗い落とすことが大切です。製品によって洗い方が異なり、通常の洗顔料で落とせるものとクレンジングが必要なものがあります。製品の説明書きを確認してから適切な方法で落とすようにしましょう。汗や皮脂に強いウォータープルーフタイプは特にしっかりとしたクレンジングが必要な場合が多いです。洗い残しがあると毛穴の詰まりやニキビの原因になることがありますが、逆に過度なクレンジングは肌のバリア機能を損なうため、適切な方法と製品を選ぶことが重要です。
📝 日焼け止めを使う際の注意点
日焼け止めを正しく使うためには、いくつかの注意点も押さえておく必要があります。
🔹 使用期限に注意する

日焼け止めにも使用期限があります。未開封の製品は一般的に製造から2〜3年程度が目安とされていますが、開封後は半年〜1年以内に使い切ることが推奨されています。昨年の春に購入した日焼け止めをそのまま使い続けることは、成分が変質している可能性があるため注意が必要です。使用前に色やにおい、テクスチャーに変化がないか確認する習慣をつけましょう。変質した製品は十分な効果が得られないだけでなく、肌トラブルの原因になることもあります。
📍 初めて使う製品はパッチテストを行う
新しい日焼け止めを使い始める際は、腕の内側など皮膚の薄い部分に少量塗布し、24〜48時間様子を見るパッチテストを行うことをおすすめします。特に敏感肌の方や過去に化粧品でアレルギー反応を経験したことがある方は、必ず実施するようにしましょう。赤み、かゆみ、腫れなどの反応が現れた場合はその製品の使用を中止し、皮膚科を受診することをおすすめします。
💫 子供や赤ちゃんへの使用
子供や赤ちゃんの肌は大人と比べてデリケートであるため、使用する日焼け止めにも注意が必要です。子供向けに設計された製品を選ぶか、紫外線吸収剤不使用のノンケミカルタイプを選ぶことが一般的に推奨されています。また、生後6ヶ月以下の赤ちゃんへの日焼け止め使用については、医師に相談することが望ましいとされています。小さな子供の肌に使用する場合は、アルコールや香料、防腐剤などの刺激になりやすい成分が少ない製品を選ぶようにしましょう。
🦠 ビタミンD生成への影響
日焼け止めを使用することで、紫外線によるビタミンD生成が妨げられるのではないかという疑問を持つ方もいるかもしれません。ビタミンDは骨の健康や免疫機能に関わる重要な栄養素で、皮膚が紫外線を浴びることで体内で合成されます。ただし、日常的な日焼け止めの使用が実際のビタミンD不足に直接つながるかどうかについては、研究者の間でも議論があります。日本の日常生活において、散歩や買い物などで自然と紫外線を浴びる機会が確保されているケースも多く、必要以上に心配する必要はないとも言われています。ビタミンDの摂取については、食事やサプリメントでも補うことが可能ですので、気になる方は医師や管理栄養士に相談してみましょう。
Q. 日焼け止めの塗り直しはどのくらい必要ですか?
日焼け止めは汗・皮脂・摩擦によって徐々に落ちるため、2〜3時間ごとの塗り直しが推奨されています。一度塗れば一日中効果が持続するわけではありません。外出中の塗り直しにはスプレータイプやスティックタイプが便利です。特にタオルで顔を拭いた後や運動後はこまめな塗り直しを意識しましょう。
💡 春の紫外線対策で押さえたいポイント
日焼け止めの使用は紫外線対策の基本ですが、春は日焼け止め以外にも意識したいポイントがあります。
👴 日焼け止めだけに頼らない総合的な紫外線対策
日焼け止めは紫外線対策の重要なツールですが、それだけで完全に紫外線をシャットアウトできるわけではありません。日焼け止めと組み合わせて、帽子や日傘、UVカット機能のある衣服なども活用することで、より効果的な紫外線対策ができます。春はファッションとして帽子をかぶる機会も増える季節でもあるため、こういったアイテムを積極的に取り入れていくことをおすすめします。また、紫外線が特に強い時間帯である10時から14時の間は、できるだけ直射日光を避けるよう心がけることも大切です。
🔸 保湿ケアとの組み合わせ
冬から春にかけての移行期は、肌のバリア機能が不安定になりやすい時期です。紫外線対策とあわせて、しっかりとした保湿ケアを行うことで肌のバリア機能を高め、紫外線ダメージを受けにくい肌を作ることにもつながります。洗顔後の化粧水や乳液でのスキンケアを丁寧に行い、肌を整えた上で日焼け止めを使用する習慣をつけましょう。乾燥した肌は刺激に敏感になりやすく、日焼け止めによる肌荒れが起きやすくなることもあるため、保湿は欠かせないステップです。
💧 春に適した日焼け止め選びのチェックリスト
春に向けて日焼け止めを選ぶ際には、以下のポイントを確認することをおすすめします。まず、自分の活動内容に合ったSPF・PA値が設定されているかを確認しましょう。次に、肌質に合ったテクスチャーと成分かどうかを見極めることが大切です。また、春は花粉による肌荒れが起きやすい季節でもあるため、低刺激で肌に優しい成分の製品を選ぶことも一つの選択肢です。さらに、開封後の使用期限が残っているか、製品の保管状態は適切かも確認するようにしましょう。
✨ アフターケアも忘れずに
日焼け止めを使っていても、わずかながら紫外線ダメージは蓄積されます。帰宅後は日焼け止めをしっかり洗い落とし、保湿ケアを丁寧に行うことが大切です。もし肌が赤くなったり、ヒリヒリ感があったりする場合は、冷たい水や氷などで穏やかに冷やして炎症を和らげましょう。重篤な日焼けの場合は医療機関の受診をおすすめします。また、ビタミンCやビタミンEを含む食品を摂取することで、体の内側からの紫外線対策を補完するアプローチも注目されています。
📌 メイクアップアイテムとの組み合わせ
日常的にメイクをする方の場合、UV効果のある化粧下地やファンデーションと日焼け止めをどう組み合わせるかは気になるポイントかもしれません。基本的には、日焼け止めをスキンケアの最終ステップとして塗り、その上にUV効果のある化粧下地やファンデーションを重ねることで、より高い防御効果が期待できます。ただし、前述のようにSPFは単純に加算されるわけではありません。また、日中の塗り直しについては、メイクの上からスプレータイプやパウダータイプの日焼け止めを使用する方法が手軽です。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、春になっても「まだ日焼け止めは早い」と感じて受診される方が多く、気づいたときにはシミや光老化のダメージが蓄積しているケースが少なくありません。UV-Aは曇りの日や室内でも窓越しに届くため、日常使いにはSPF30・PA+++程度の製品を肌質に合わせて選び、こまめな塗り直しを習慣づけることが長期的な肌の健康を守る上で非常に大切です。肌質や製品選びにお悩みの際は、お気軽にご相談ください。」
✨ よくある質問
春でも紫外線対策は必要です。紫外線量は3月ごろから急増し、5月にはほぼ夏と同レベルに達することがあります。また、シワやシミの原因となるUV-Aは年間を通じて降り注いでいます。冬の間にバリア機能が低下した肌は紫外線ダメージを受けやすいため、早めの対策を始めることが重要です。
SPFはUV-Bへの防御効果を示す数値で、日焼けや肌の赤みを防ぎます。PAはUV-Aへの防御効果を「+」の数で示し、シミ・シワ・たるみといった光老化を防ぎます。どちらも重要ですが、UV-Aは室内でも窓越しに届くため、PAの値も見落とさないようにしましょう。当院でも日常使いにはSPF30・PA+++程度を推奨しています。
通勤や買い物など日常的な外出であれば、SPF20〜30・PA++〜PA+++程度が目安です。屋外でのレジャーや長時間の活動にはSPF50・PA++++の高防御タイプが適しています。室内中心の場合でも、UV-A対策としてSPF15〜20・PA+〜PA++程度の軽いプロテクションをかけることが長期的な肌の健康につながります。
敏感肌の方には、紫外線吸収剤不使用のノンケミカル(紫外線散乱剤)タイプがおすすめです。化学的な刺激が少なく、肌への負担を軽減できます。また、香料・着色料・アルコール・防腐剤などの添加物が少ない製品を選ぶとより安心です。初めて使う製品は必ず腕の内側などでパッチテストを行い、肌に異常が出ないか確認してから使用しましょう。
汗・皮脂・摩擦などで日焼け止めは徐々に落ちるため、2〜3時間ごとの塗り直しが推奨されています。特に春のレジャーや運動時は、タオルで顔を拭いた後などにこまめに塗り直すことが大切です。外出中の塗り直しにはスプレータイプやスティックタイプが便利ですが、一日中効果が持続するわけではない点を意識しておきましょう。
📌 まとめ
春は気候が穏やかになり、外出の機会が増える一方で、紫外線量も急激に増加する季節です。特に3月から5月にかけては、紫外線を油断しやすい時期でもあるため、早めに日焼け止めによる対策を始めることが重要です。日焼け止めを選ぶ際には、SPF・PA値を活動内容に応じて選び、自分の肌質に合ったテクスチャーや成分を確認することが大切です。
乾燥肌の方には保湿成分配合のクリームタイプ、脂性肌の方にはさっぱりとしたジェルタイプ、敏感肌の方には紫外線吸収剤不使用のノンケミカルタイプといった基準で選ぶと、肌に合った製品を見つけやすくなります。また、日焼け止めは適切な量を塗り、2〜3時間ごとに塗り直すことで、本来の効果を発揮させることができます。
日焼け止めの使用は、シミやシワ、たるみといった肌の老化を予防するための最も効果的なスキンケアの一つとして、皮膚科学的にも広く認められています。春のスタートとともに、日焼け止めを毎日のスキンケアルーティンに取り入れることで、健やかで美しい肌を長期的に維持することにつながるでしょう。肌に関する悩みや日焼け止めの選び方に不安がある場合は、皮膚科や美容クリニックなどの専門医に相談することもおすすめします。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 紫外線とUV-A・UV-Bの皮膚への影響、光老化(フォトエイジング)のメカニズム、日焼け止めのSPF・PA値の意味と選び方に関する医学的根拠
- 厚生労働省 – 紫外線による健康障害(皮膚がん・シミ・しわ等)のリスクおよびビタミンD生成と日焼け止め使用との関連に関する公式見解
- WHO(世界保健機関) – 紫外線(UV-A・UV-B)の国際的な健康リスク評価、SPF基準の国際的な位置づけ、および小児・敏感肌への紫外線対策に関するガイダンス
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務