ニキビに悩んでいると、「日焼け止めを塗るとニキビが悪化しそう」「どの商品を選べばいいかわからない」と感じている方も多いのではないでしょうか。しかし、紫外線はニキビ跡の色素沈着を深刻化させたり、肌のバリア機能を低下させたりする原因にもなるため、ニキビ肌であっても日焼け止めは欠かせないスキンケアアイテムです。この記事では、ニキビ肌が日焼け止めを選ぶ際のポイントや成分の見方、正しい使い方まで詳しく解説します。自分の肌に合った日焼け止めを見つけて、紫外線からしっかり肌を守りましょう。
目次
- ニキビ肌に日焼け止めが必要な理由
- ニキビ肌が日焼け止め選びで注意すべきポイント
- ノンコメドジェニックとは?その意味と重要性
- 日焼け止めの種類(タイプ別)の特徴と向き不向き
- ニキビ肌に避けたい成分・おすすめの成分
- SPFとPAの数値はどのくらいが適切か
- ニキビ肌への日焼け止めの正しい塗り方・使い方
- クレンジング・洗顔との関係
- ニキビ跡の色素沈着と日焼け止めの関係
- 日焼け止め以外の紫外線対策も組み合わせよう
- 日焼け止めで改善しないときはクリニックへ
この記事のポイント
ニキビ肌こそ日焼け止めが必要で、ノンコメドジェニック・紫外線散乱剤主体・低刺激の製品を適切な量で使用することが、炎症悪化とニキビ跡の色素沈着防止に有効。改善しない場合はクリニックへの相談を推奨。

🎯 ニキビ肌に日焼け止めが必要な理由
ニキビに悩んでいる方の中には、「日焼け止めは肌に負担がかかるから塗らないほうがいい」と思っている方がいるかもしれません。しかし、ニキビ肌こそ日焼け止めによる紫外線対策が重要です。その理由を理解することで、日焼け止めを選ぶ際のモチベーションにもつながります。
まず、紫外線には大きく分けてUVAとUVBという2種類があります。UVBは肌の表面に作用して日焼けや炎症を引き起こし、UVAは肌の奥深くまで届いてコラーゲンの破壊や肌の老化を促進します。ニキビの炎症が生じている肌は、健康な肌よりも紫外線の刺激に対して敏感になっており、炎症が悪化しやすい状態です。
また、紫外線を浴びることで皮脂の酸化が促進されます。酸化した皮脂はニキビの原因となるアクネ菌が増殖しやすい環境をつくり、ニキビを悪化させる一因となります。さらに、紫外線によって角質が厚くなると、毛穴が詰まりやすくなることも知られています。これはニキビができるメカニズムのひとつで、コメドと呼ばれる毛穴詰まりの形成を促進してしまう可能性があります。
特に注目すべきなのが、ニキビ跡への影響です。ニキビが治った後に残る赤みや茶色い跡(色素沈着)は、紫外線を浴びることによって悪化します。メラノサイトという細胞が刺激を受けてメラニンを過剰に産生するため、色素沈着がより濃く、長引きやすくなってしまいます。せっかくニキビが改善しても、跡が残りやすくなるのは避けたいところです。
このように、ニキビ肌にとって日焼け止めは「肌を守るための必須アイテム」と言えます。大切なのは、塗る・塗らないではなく、肌に合った日焼け止めを正しく選ぶことです。
Q. ニキビ肌に日焼け止めが必要な理由は何ですか?
ニキビ肌こそ日焼け止めが必要です。紫外線はニキビの炎症を悪化させるだけでなく、皮脂の酸化を促進してアクネ菌が増えやすい環境をつくります。また、UVAが角質を厚くして毛穴詰まりを引き起こし、ニキビ跡の色素沈着を濃くする原因にもなります。
📋 ニキビ肌が日焼け止め選びで注意すべきポイント
ニキビ肌が日焼け止めを選ぶ際に特に重要なのは、毛穴を詰まらせず、肌への刺激が少ないものを選ぶという点です。以下のポイントを意識して選ぶことで、日焼け止めによる肌トラブルを防ぎながら紫外線対策ができます。
一つ目のポイントは、「ノンコメドジェニックテスト済み」の製品を選ぶことです。コメドとは毛穴が詰まった状態のことで、ニキビの初期段階です。ノンコメドジェニックとは毛穴を詰まらせにくい処方のことを指しており、このテストをパスした製品は比較的ニキビ肌にも使いやすいとされています。
二つ目は、オイルフリーまたは低油分の製品を選ぶことです。余分な油分は毛穴を詰まらせる原因になることがあります。特に皮脂の分泌が多い方は、オイルフリーの処方のものを選ぶと良いでしょう。
三つ目は、アルコール(エタノール)や香料などの刺激成分が少ないものを選ぶことです。敏感になっているニキビ肌にとって、アルコールや香料は炎症を悪化させるリスクがあります。成分表示を確認して、刺激になりやすい成分が含まれていないかチェックしましょう。
四つ目は、テクスチャーを肌状態に合わせて選ぶことです。乳液タイプやジェルタイプ、スプレータイプなど、さまざまな形状がありますが、肌質によって向き不向きがあります。脂性肌の方はさらりとしたジェルタイプやミルクタイプが、乾燥しやすいニキビ肌にはある程度の保湿成分が含まれたものが向いています。
五つ目は、洗顔料で落とせるものを選ぶことです。クレンジングが必要な製品は落とす際の摩擦が増えてしまい、ニキビ肌には負担になることがあります。石けんや洗顔料で落とせるウォータープルーフではないタイプのものであれば、洗顔時の肌への負担を減らすことができます。
💊 ノンコメドジェニックとは?その意味と重要性
ニキビ肌向けの日焼け止めを探すと、「ノンコメドジェニックテスト済み」という表記をよく目にします。ここでは、この言葉の意味と、なぜニキビ肌にとって重要なのかを詳しく解説します。
コメドとは、毛穴に皮脂や角質が詰まった状態のことです。白ニキビや黒ニキビと呼ばれるものがこれにあたり、ニキビが形成される初期段階とも言えます。コメドが形成されると、その中でアクネ菌が増殖して炎症が起こり、赤ニキビや黄ニキビへと進行することがあります。
ノンコメドジェニック(non-comedogenic)とは、「コメドを形成しにくい」という意味です。スキンケア製品や化粧品の中には、毛穴を詰まらせやすい成分を含んでいるものがあります。ノンコメドジェニックの製品はそうした成分を避けた処方になっているため、コメドが形成されるリスクが低くなります。
ただし、注意が必要な点もあります。「ノンコメドジェニックテスト済み」という表記は、特定の試験方法でコメド形成のリスクが低いと確認されていることを示しますが、すべての人にコメドができないことを保証するものではありません。肌質や使用する量、環境によっても反応は異なります。また、日本においてはノンコメドジェニックテストの実施方法や基準が統一されているわけではないため、製品によってテストの厳密さが異なることも覚えておきましょう。
それでも、ノンコメドジェニックという基準は、ニキビ肌が日焼け止めを選ぶ際の重要な目安の一つです。特に過去に日焼け止めでニキビが悪化したことがある方や、毛穴詰まりを起こしやすい方には特に意識してほしいポイントです。
Q. ノンコメドジェニックテスト済みとはどういう意味ですか?
ノンコメドジェニックとは「毛穴を詰まらせにくい処方」であることを示します。コメドはニキビの初期段階にあたる毛穴詰まりで、テスト済み製品はそのリスクが低いとされています。ただし全ての人に毛穴詰まりが起きないことを保証するものではなく、あくまで製品選びの目安の一つです。
🏥 日焼け止めの種類(タイプ別)の特徴と向き不向き

日焼け止めにはさまざまなタイプがあり、それぞれ使用感や成分の特徴が異なります。ニキビ肌の方は自分の肌質や生活スタイルに合ったタイプを選ぶことが大切です。
ジェルタイプは、水分を多く含んでおりさらりとした使用感が特徴です。べたつきが少なく、皮脂が多い脂性肌の方に向いています。油分が少ない製品が多く、毛穴詰まりが起きにくいものも多いです。ただし、保湿力はやや低い傾向があるため、乾燥しやすい肌の方は保湿ケアを別途しっかり行う必要があります。
乳液(ミルク)タイプは、適度な保湿力があり、伸びがよく肌になじみやすいのが特徴です。乾燥肌から普通肌の方に向いており、塗布後の肌感が比較的軽いものが多いです。ただし、脂性肌の方がたっぷり使うとべたつきを感じる場合があります。
クリームタイプは、高い保湿力を持ち、乾燥が気になる季節や乾燥肌の方に向いています。ただし、テクスチャーが重く油分も多い傾向があるため、皮脂が多い方や脂性肌の方には毛穴詰まりを起こしやすいことがあります。ニキビ肌の方は成分を確認した上で使用を検討しましょう。
スプレータイプは、手を使わずに手軽に塗れる点が魅力で、外出先での塗り直しに便利です。ただし、紫外線防御効果を十分に発揮させるためには、スプレー後に軽く手や指で伸ばしてムラなく塗布することが重要です。また、顔への使用時には目や口への吸入に注意が必要です。
スティックタイプは、ピンポイントで塗れるため、塗り直しに便利です。密着感が高い反面、油分が多いものもあるため、ニキビ肌の方は成分の確認が必要です。
パウダータイプは、日焼け止め効果のあるパウダーファンデーションや日焼け止めパウダーのことで、油分が少なくさらりとした仕上がりが特徴です。メイクの上からでも塗り直せるのが利点ですが、単独使用では防御効果が不十分になることもあるため、他のタイプと組み合わせることを推奨します。
⚠️ ニキビ肌に避けたい成分・おすすめの成分
日焼け止めの成分を理解することで、ニキビ肌に合った製品をより的確に選ぶことができます。ここでは、ニキビ肌が避けたい成分とおすすめの成分について解説します。
まず、日焼け止めの紫外線防御成分には大きく分けて「紫外線散乱剤」と「紫外線吸収剤」の2種類があります。
紫外線散乱剤は、酸化亜鉛(亜鉛華)や酸化チタンが代表的な成分です。紫外線を反射・散乱させることで肌を守る仕組みで、化学反応を起こさないため肌への刺激が比較的少ないとされています。敏感肌やニキビ肌の方にも使いやすい成分です。ただし、テクスチャーが白っぽくなりやすく、使い心地がやや重く感じることもあります。近年では微粒子化されたものも多く、使用感が改善されています。
紫外線吸収剤は、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(オクチノキサート)、オキシベンゾン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルなどが代表的な成分です。紫外線を吸収して熱などのエネルギーに変換することで肌を守る仕組みです。テクスチャーが軽くなりやすいというメリットがある反面、敏感肌やニキビ肌で刺激を感じやすい方には注意が必要です。「ノンケミカル」と表記された製品は紫外線吸収剤を含まない処方のことです。
避けたい成分としては、エタノール(アルコール)があります。防腐・防菌目的や使用感の向上のために配合されることがありますが、皮膚の乾燥や刺激を引き起こすことがあります。ニキビの炎症を悪化させる可能性もあるため、肌が敏感な時期は避けるのが無難です。
香料も刺激になりやすい成分のひとつです。ニキビ肌や敏感肌の方には無香料の製品を選ぶことをおすすめします。
鉱物油(ミネラルオイル)は、コメドジェニックな(毛穴を詰まらせやすい)油分として知られており、ニキビ肌には避けたい成分のひとつです。ただし、近年の精製度の高い鉱物油はコメド形成性が低いという意見もあり、すべての鉱物油が問題というわけではありません。不安な場合は、鉱物油不使用の製品を選ぶと安心です。
一方でおすすめの成分としては、ナイアシンアミド(ニコチンアミド)が挙げられます。抗炎症作用があり、ニキビの炎症を抑える効果が期待できる成分です。また、色素沈着を防ぐ効果もあるため、ニキビ跡が気になる方にもメリットがあります。グリセリンやヒアルロン酸など保湿成分も、肌のバリア機能を保つために重要です。アラントインやパンテノールも、肌の修復を助ける成分として知られています。
🔍 SPFとPAの数値はどのくらいが適切か
日焼け止めを選ぶ際に必ず目にする「SPF」と「PA」の数値。これらの意味を正しく理解し、シーンに合った適切な数値を選ぶことが大切です。
SPF(Sun Protection Factor)はUVBを防ぐ効果を示す指標です。数値が高いほどUVBを防ぐ効果が高いことを示します。日常生活(通勤・通学・散歩など)ではSPF20〜30程度で十分とされており、スポーツやレジャー、海・プールなどで長時間屋外にいる場合はSPF50以上が推奨されることがあります。
PA(Protection Grade of UVA)はUVAを防ぐ効果を示す日本独自の指標です。「+」の数で効果の高さを示しており、PA+(効果あり)、PA++(かなり効果あり)、PA+++(非常に効果あり)、PA++++(極めて高い効果あり)の4段階があります。日常生活では PA++〜PA+++程度が目安で、長時間の屋外活動ではPA++++を選ぶと良いでしょう。
ニキビ肌にとって重要なのは、SPFとPAが高ければいいというわけではないことです。一般的にSPFやPAの数値が高くなると、紫外線防御成分の配合量が増えるため、肌への負担も増える傾向があります。日常使いにはSPF30〜50・PA++〜PA+++程度を目安に、必要以上に高い数値のものを毎日使い続けることは避け、用途に応じて使い分けることをおすすめします。
また、数値が高い製品でも、塗る量が少なかったり、汗や皮脂で落ちてしまったりすると十分な効果が発揮されません。適切な量を塗り、2〜3時間おきに塗り直すことが大切です。
Q. ニキビ肌への日焼け止めの正しい塗り方を教えてください。
洗顔・保湿後にパール粒2個分程度の量を顔全体に塗布します。こすらずスタンプを押すように優しく塗り広げることが重要です。屋外では2〜3時間おきに塗り直し、汗をかいた後はタオルで押さえてから重ね塗りします。量が少ないと防御効果が大幅に低下するため、十分な量の使用が大切です。
📝 ニキビ肌への日焼け止めの正しい塗り方・使い方

どんなに良い日焼け止めを選んでも、塗り方が間違っていると十分な効果が得られないだけでなく、ニキビを悪化させてしまうこともあります。ニキビ肌が日焼け止めを使う際の正しい手順と注意点を解説します。
まず、基本的なスキンケアをしっかり行ってから日焼け止めを塗ることが大切です。洗顔後に化粧水や保湿剤で肌を整えてから塗布します。乾燥した肌に直接塗ると摩擦が生じやすく、肌への刺激になることがあります。
塗る量は、一般的に顔全体に対してパール粒2個分程度が目安とされています。少なすぎると紫外線防御効果が大幅に低下してしまいます(適正量の1/4量では表示の防御効果の約1/16しか発揮されないという研究もあります)。十分な量を使うことが重要です。
塗る際は、指の腹を使って優しく顔全体に伸ばします。こすったり強く押し込んだりするとニキビへの刺激になるため、スタンピング(スタンプを押すように)してから軽くなじませるように塗布するのがおすすめです。特にTゾーン(おでこ・鼻・あご)や頬など、ニキビができやすい部位は優しく塗布するよう意識しましょう。
塗り直しのタイミングは、屋外で過ごす場合は2〜3時間ごとを目安にします。汗をかいた後や水に濡れた後は、タオルで優しく押さえてから塗り直します。塗り直しの際もこすらず、できるだけ肌への摩擦を少なくすることがポイントです。
ニキビの上に直接塗ることを避けたほうがいいと思う方もいるかもしれませんが、炎症のある部位にも適切に日焼け止めを塗ることが重要です。ただし、特に刺激を感じる場合はニキビの部位だけ少量にするか、皮膚科医や美容クリニックに相談してみましょう。
外出前の15〜30分前に塗ることも意識しましょう。特に紫外線散乱剤は塗布直後から効果を発揮しますが、紫外線吸収剤は皮膚に馴染むまでにある程度の時間が必要とされています。外出直前ではなく、余裕をもって塗布することをおすすめします。
💡 クレンジング・洗顔との関係
日焼け止めをしっかり落とすことも、ニキビ肌のケアにおいて非常に重要です。日焼け止めの落とし方によっては、肌への負担が増えてニキビを悪化させてしまうことがあります。
まず、使用した日焼け止めの落とし方の指示を確認しましょう。製品によって「石けんで落とせる」「クレンジングが必要」など、推奨される落とし方が異なります。特にウォータープルーフタイプの日焼け止めはクレンジングが必要な場合がほとんどです。
ニキビ肌の方には、石けんや洗顔料で落とせるタイプの日焼け止めを選ぶことをおすすめします。クレンジングは落とす力が強い分、肌への負担も大きくなりやすいです。また、クレンジングの際に強くこすると、ニキビへの物理的刺激となって悪化させてしまいます。
クレンジングが必要な場合は、オイルクレンジングよりもミルクやジェルタイプのマイルドなクレンジングを選ぶことが多いです。オイルクレンジングは洗浄力が高い分、肌の必要な皮脂まで落としすぎてしまうリスクがあります。ただし、製品によって特性は異なりますので、成分を確認した上で選んでください。
洗顔は、泡立てた洗顔フォームを使って優しく洗うことが基本です。ゴシゴシこすると、ニキビの炎症が悪化したり、バリア機能が低下したりすることがあります。洗い流しも丁寧に行い、すすぎ残しがないようにしましょう。すすぎは体温程度のぬるめのお湯を使うことをおすすめします。熱いお湯は肌に必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥の原因になります。
洗顔後はすぐに化粧水で保湿することも大切です。洗顔後に長時間保湿をしないと、肌が乾燥し、その結果として皮脂分泌が増えてニキビが悪化することがあります。日焼け止めを落とした後のケアも忘れずに行いましょう。
✨ ニキビ跡の色素沈着と日焼け止めの関係
ニキビ跡の色素沈着に悩む方にとって、日焼け止めは非常に重要なケアアイテムです。なぜ日焼け止めが色素沈着対策に必要なのか、そのメカニズムから詳しく解説します。
ニキビが炎症を起こすと、その周囲の細胞がダメージを受け、皮膚の色素を産生するメラノサイトが刺激されます。この結果、メラニン色素が過剰に産生され、ニキビが治った後も茶色い色素沈着として残ることがあります。これが「炎症後色素沈着(PIH: Post-Inflammatory Hyperpigmentation)」と呼ばれる状態です。
この色素沈着に紫外線が加わると、メラノサイトがさらに活性化してメラニンの産生が増加し、色素沈着がより濃くなり、消えるまでにさらに時間がかかってしまいます。したがって、ニキビ跡がある部位を紫外線から守ることが、色素沈着を薄くするために非常に大切です。
日焼け止めによる紫外線対策は、炎症後色素沈着の予防と悪化防止において最も基本的かつ重要なケアです。ニキビ跡が気になる方は特に、外出時には欠かさず日焼け止めを塗るようにしましょう。
また、室内にいても紫外線の影響を受けることを忘れてはいけません。UVAは窓ガラスを透過するため、室内でもUVA対策が必要です。特に窓の近くで長時間過ごす場合は、日焼け止めを塗ることをおすすめします。
色素沈着を改善するためには、日焼け止めによる紫外線対策とあわせて、ビタミンC誘導体やトラネキサム酸、ナイアシンアミドなどの美白成分を含むスキンケア製品を取り入れることも有効です。これらの成分はメラニンの産生を抑制したり、すでに産生されたメラニンを淡色化したりする効果が期待できます。
Q. ニキビ跡の色素沈着と日焼け止めはどう関係しますか?
ニキビの炎症後に生じる茶色い色素沈着(炎症後色素沈着)は、紫外線を浴びるとメラノサイトがさらに活性化し、より濃くなって消えにくくなります。日焼け止めで紫外線をブロックすることが色素沈着の悪化防止に最も基本的なケアです。室内でもUVAは窓を透過するため、室内使用も推奨されます。
📌 日焼け止め以外の紫外線対策も組み合わせよう
ニキビ肌の紫外線対策は、日焼け止めだけに頼らず、さまざまな方法を組み合わせることがより効果的です。特にニキビ肌の方は日焼け止めの塗り直しが頻繁にできない場面もあるため、他の紫外線対策も活用しましょう。
帽子の着用は、顔への直接的な紫外線を大幅にカットできる有効な手段です。つばの広い帽子は顔や首、耳などを効果的にカバーできます。素材や形状によって紫外線防御効果は異なりますが、日常的に取り入れやすい方法のひとつです。
日傘も有効な紫外線対策です。UVカット加工がされた日傘は、傘の下にいる間は紫外線を大幅に減らすことができます。ただし、地面や周囲の建物からの反射光(照り返し)は防げないため、日傘だけでは完全な紫外線対策にはなりません。日焼け止めと組み合わせて使用することが重要です。
UVカット素材の衣類や手袋も、肌を物理的に紫外線から守る手段として有効です。特に腕や首などは日焼け止めを塗り忘れやすい部位でもあるため、衣類での対策は合理的です。
紫外線が特に強い時間帯を避けることも大切です。一般的に、紫外線が最も強くなるのは10時〜14時頃とされています。この時間帯の外出をできるだけ避けるか、外出する場合は日焼け止めや帽子・日傘などの対策を徹底しましょう。
さらに、肌の内側からのケアも忘れずに。ビタミンCやビタミンE、ポリフェノールなどの抗酸化物質を豊富に含む食事を心がけることで、紫外線による酸化ダメージから肌を守る働きを助けることができます。バランスのとれた食事と十分な睡眠は、肌全体の健康にとっても重要です。
🎯 日焼け止めで改善しないときはクリニックへ

日焼け止めを正しく選んで使用していても、ニキビや色素沈着がなかなか改善しない場合や、日焼け止めを塗ると肌荒れが起きてしまう場合は、皮膚科や美容クリニックへの相談をおすすめします。
ニキビは肌質や生活習慣、ホルモンバランスなど、さまざまな要因が絡み合って生じることが多く、市販のスキンケアだけでは対処が難しいケースも少なくありません。クリニックでは、肌の状態を正確に診断した上で、一人ひとりに合った治療法を提案することができます。
ニキビの治療としては、抗生物質の内服や外用薬、レチノイン酸(トレチノイン)などのビタミンA誘導体の外用、ケミカルピーリング(サリチル酸ピーリングやグリコール酸ピーリングなど)、光・レーザー治療などがあります。ニキビ跡(色素沈着や凸凹)にはレーザー治療やフォトフェイシャル、ケミカルピーリングなどが有効とされています。
また、日焼け止めが肌に合わない場合も、クリニックで処方された製品や皮膚科医が推奨する製品を使用することで、肌トラブルを起こさずに紫外線対策ができる場合があります。特に敏感肌やアレルギー体質の方は、専門家に相談した上で製品を選ぶことが安全です。
アイシークリニック東京院では、ニキビや肌荒れに関するご相談を受け付けております。肌の状態を丁寧に診察し、それぞれの方に適したケアや治療法をご提案しています。日焼け止めの選び方についてもお気軽にご相談ください。

👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、ニキビ肌の患者様から「日焼け止めを塗るとニキビが悪化しそうで怖い」というご相談を多くいただきますが、紫外線による炎症の悪化やニキビ跡の色素沈着リスクを考えると、むしろ日焼け止めはニキビ肌に欠かせないケアと言えます。最近の傾向として、ノンコメドジェニックテスト済みの紫外線散乱剤主体の製品を選んでいただくだけで、肌トラブルなく紫外線対策を続けられる方が多く見受けられます。セルフケアでお悩みの場合は、肌の状態に合った製品選びや治療法についてお気軽にご相談いただければ、一人ひとりに寄り添ったご提案をさせていただきます。」
📋 よくある質問
はい、ニキビ肌こそ日焼け止めが必要です。紫外線はニキビの炎症を悪化させるだけでなく、皮脂の酸化を促進してアクネ菌が増えやすい環境をつくります。また、ニキビ跡の色素沈着を濃くする原因にもなります。塗る・塗らないではなく、肌に合った製品を正しく選ぶことが大切です。
「毛穴を詰まらせにくい処方」であることを示す表記です。コメドはニキビの初期段階にあたる毛穴詰まりのことで、ノンコメドジェニックテスト済みの製品はそのリスクが低いとされています。ただし、すべての人に毛穴詰まりが起きないことを保証するものではなく、あくまで選ぶ際の目安のひとつです。
紫外線散乱剤(酸化亜鉛・酸化チタン)を主体とした、いわゆる「ノンケミカル」タイプが肌への刺激が少なくおすすめです。また、アルコール(エタノール)や香料が少ないものを選びましょう。ナイアシンアミドなど抗炎症・美白効果が期待できる成分が配合されていると、ニキビ跡ケアにも役立ちます。
日常の通勤・通学などではSPF30〜50・PA++〜PA+++程度が目安です。海やスポーツなど長時間屋外にいる場合はSPF50以上・PA++++を選ぶとよいでしょう。数値が高いほど肌への負担も増える傾向があるため、用途に合わせて使い分けることが大切です。
市販のスキンケアだけでは対処が難しいケースも多くあります。アイシークリニックでは、肌の状態を丁寧に診察した上で、外用薬やケミカルピーリング、レーザー治療など一人ひとりに適した治療法をご提案しています。日焼け止めの選び方についてもお気軽にご相談ください。

💊 まとめ
ニキビ肌だからこそ、日焼け止めは欠かせないスキンケアアイテムです。紫外線はニキビの炎症悪化、毛穴詰まりの促進、そしてニキビ跡の色素沈着を深刻化させるリスクがあります。正しい日焼け止めを選び、適切に使用することで、これらのリスクを軽減しながら紫外線からしっかりと肌を守ることができます。
日焼け止めを選ぶ際は、ノンコメドジェニックテスト済み・オイルフリー・低刺激といったポイントを意識し、紫外線散乱剤主体でアルコールや香料が少ない製品を選ぶことがおすすめです。テクスチャーも自分の肌質に合ったものを選び、洗顔料で落とせるタイプにすると日々のケアの負担が減ります。
また、日焼け止めは十分な量を塗り、2〜3時間おきに塗り直すことが重要です。帽子や日傘などの物理的な紫外線対策と組み合わせることで、より効果的に紫外線をブロックできます。SPFとPAの数値は用途に合わせて選び、必要以上に高い数値を毎日使い続けることは肌への負担にもなります。
ニキビや色素沈着がなかなか改善しない場合や、どの日焼け止めが合っているかわからない場合は、専門のクリニックに相談することをおすすめします。自分の肌の状態に合ったケアを継続することが、健やかな肌を保つ最善の方法です。
📚 関連記事
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – ニキビ(尋常性痤瘡)の診療ガイドラインにおける病態メカニズム(コメド形成・炎症・色素沈着)や治療方針に関する根拠として参照
- 厚生労働省 – 日焼け止め製品(サンスクリーン剤)のSPF・PAの定義・表示基準および化粧品成分の安全性に関する規制情報として参照
- PubMed – 炎症後色素沈着(PIH)に対する紫外線の影響・ノンコメドジェニック製品の有効性・ナイアシンアミドの抗炎症作用等に関する国際的な査読済み研究論文として参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務