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「春はまだ寒いから日焼け止めはいらないかな」と思っていませんか?実は、その考え方が肌にとって大きなリスクになっています。桜が咲き始める3月から4月にかけて、紫外線量は夏に向けて急激に増加しており、無防備に過ごすことで肌にダメージが蓄積されていきます。シミやシワ、くすみ、さらには皮膚がんのリスクまで、春の紫外線対策を怠ることで起こりうる影響は想像以上に深刻です。この記事では、春に日焼け止めが必要な理由から、正しい選び方・使い方まで、医療的な観点から詳しく解説します。


目次

  1. 春の紫外線量はどのくらい?データで見る実態
  2. 春に紫外線対策が必要な理由
  3. 紫外線が肌に与えるダメージのメカニズム
  4. 春特有の紫外線リスクとは
  5. 日焼け止めの種類と成分の選び方
  6. 春に適したSPF・PAの目安
  7. 日焼け止めの正しい塗り方と塗り直しのタイミング
  8. 日焼け止めと一緒に行いたいスキンケア
  9. 紫外線対策をしなかったときに起こりうる肌トラブル
  10. クリニックで行う紫外線ダメージへのアプローチ
  11. まとめ

この記事のポイント

春の紫外線量は4〜5月に夏の約70〜80%に達するため、日焼け止めは必須。SPF・PA値を生活スタイルに合わせて選び、2〜3時間おきの塗り直しと保湿ケアの併用が、シミ・光老化・皮膚がんリスク低減に有効。

🎯 春の紫外線量はどのくらい?データで見る実態

多くの人が「紫外線は夏が最も強い」というイメージを持っていますが、実際のデータを見ると、春の紫外線量がいかに無視できない水準であるかがわかります。

気象庁や環境省のデータによると、紫外線量(UV-B)は1月を底として、2月から3月にかけて急上昇します。3月の紫外線量は1月と比べて約2倍以上になることが知られており、4月・5月になると夏の7月・8月の約70〜80%程度にまで達します。つまり、春は「夏ほどではないが、夏に近い紫外線量」がすでに降り注いでいる季節なのです。

特に注目すべきは、UV-A(紫外線A波)の特性です。UV-Aは季節による変動がUV-Bよりも比較的少なく、冬でも一定量が地表に届いています。そして春になると、UV-AもUV-Bも同時に増加し始めます。UV-Aは肌の奥深くまで届いて真皮層にダメージを与えるため、春の段階からしっかりとケアしておくことが重要です。

また、春は天候が不安定で曇りや雨の日が多いですが、曇りの日でも紫外線の約50〜80%が地表に届くというデータがあります。雨の日でさえ30%程度の紫外線が降り注いでいるとされており、「天気が悪いから大丈夫」という思い込みは危険です。

Q. 春の紫外線量は夏と比べてどのくらいですか?

気象庁や環境省のデータによると、春の紫外線量(UV-B)は1月を底に2〜3月から急上昇し、4〜5月には夏(7〜8月)の約70〜80%程度に達します。また曇りの日でも紫外線の約50〜80%が地表に届くため、天候に関わらず対策が必要です。

📋 春に紫外線対策が必要な理由

春に日焼け止めが必要な理由は、単に紫外線量が多いからというだけではありません。春ならではの環境的な条件が重なり、皮膚へのダメージリスクがさらに高まる季節でもあります。

まず、冬の間に紫外線対策をしていなかった肌が、急激に増える紫外線にさらされるという問題があります。冬の間に紫外線量が少ない時期を過ごした肌は、メラニン生成機能が低下した状態にあります。そこに春の急増した紫外線が当たると、肌が対応しきれず、通常よりもダメージを受けやすい状態になっているのです。

次に、春は花粉や黄砂、PM2.5などの外的刺激が増える時期でもあります。これらが肌にダメージを与え、バリア機能が低下しやすい状態にあるところに紫外線が加わると、ダメージが複合的になります。花粉症などでかゆみを感じて肌を掻いてしまうことも、バリア機能を損なう原因の一つです。

さらに、春は日が長くなり、屋外で過ごす時間が増える季節でもあります。花見やスポーツ、アウトドアイベントなど、春の行楽は日中の屋外活動が中心になりがちで、知らないうちに長時間紫外線を浴びてしまうケースが多くあります。日差しが柔らかく感じられるため「それほど日焼けしないだろう」と思いがちですが、感覚と実際の紫外線量には大きなギャップがあることを理解しておきましょう。

加えて、春は衣替えの時期でもあり、冬に比べて肌の露出面積が増えます。首や腕、足など、これまで衣服で覆われていた部分がいきなり紫外線にさらされることになります。その結果、顔だけでなく体全体の紫外線対策が重要になってくる季節でもあるのです。

💊 紫外線が肌に与えるダメージのメカニズム

紫外線が肌にどのような影響を与えるのかを理解することで、日焼け止めの重要性がより明確になります。紫外線には主にUV-A(波長320〜400nm)とUV-B(波長280〜320nm)の2種類があり、それぞれ異なるメカニズムで肌にダメージを与えます。

UV-Bは肌の表皮層に作用し、日焼けの赤みや炎症(サンバーン)を引き起こします。UV-Bはエネルギーが強く、短時間で肌にダメージを与える力を持っています。皮膚細胞のDNAを直接傷つけることがあり、繰り返しの暴露によって皮膚がんのリスクが高まると考えられています。

UV-Aはエネルギー自体はUV-Bより弱いものの、皮膚の奥深くにある真皮層まで到達します。真皮層にはコラーゲンやエラスチンなどの弾力成分が存在しており、UV-Aによる酸化ストレスはこれらの成分を変性・分解させます。これが光老化(フォトエイジング)と呼ばれるプロセスで、シワ、たるみ、くすみ、シミなどの原因になります。UV-Aによるダメージは蓄積型であり、すぐに目に見える形では現れないため、長年にわたって対策を続けることが大切です。

紫外線が肌に当たると、防御反応としてメラニン色素が生成されます。メラニンは皮膚を紫外線から守る重要な役割を担っていますが、過剰に生成されると色素沈着(シミ)として肌に残ることがあります。また、炎症によってアラキドン酸カスケードが活性化され、プロスタグランジンなどの炎症性サイトカインが産生され、赤みや熱感の原因となります。

さらに、紫外線は肌のバリア機能を担う角質層を乱し、水分蒸散量を増加させます。その結果、肌の乾燥が進み、外部刺激に対してより敏感な状態になってしまいます。春はもともと乾燥しやすい時期でもあるため、紫外線との相乗効果で肌トラブルが起きやすくなるのです。

Q. 春に日焼け止めのSPF・PA値はどう選べばよいですか?

通勤や買い物など屋外にいる時間が短い日常使いであればSPF15〜30・PA++〜PA+++が目安です。花見やスポーツ観戦など日中に長時間屋外で過ごす場合はSPF30〜50・PA+++〜PA++++を選びましょう。数値が高いほど肌への負担も増すため、生活スタイルに合わせた選択が重要です。

🏥 春特有の紫外線リスクとは

春には、他の季節とは異なる特有の紫外線リスクが存在します。これらを理解することで、より的確な対策を取ることができます。

一つ目は、雪や地面からの反射光のリスクです。特に3月ごろは山岳地帯や北日本では残雪があることも多く、雪の反射率は約80%と非常に高く、直接日光に加えて強い反射光も受けることになります。スキーやスノーボードなどの春のウィンタースポーツを楽しむ際には、顔への紫外線ダメージが通常の何倍にもなることがあります。

二つ目は、大気の透明度の変化です。春は冬に比べて大気中の水蒸気量が増え始めますが、花粉や黄砂、PM2.5の影響で大気汚染が進む日もあります。一方で、冬の間に澄み切った大気の状態が続いていた後、春の晴天の日には紫外線が特に強くなることもあります。

三つ目は、日照時間の延長です。冬至を過ぎて春分(3月20日前後)に向けて、日照時間は徐々に延びていきます。朝の日の出が早くなり、夕方も明るい時間が長くなることで、紫外線にさらされる時間が自然と増加します。特に午前10時から午後2時ごろが紫外線量のピーク時間帯とされていますが、春は朝の通勤・通学時間帯にもある程度の紫外線量があるため、朝からのケアが欠かせません。

四つ目は、気温による油断です。春は気温が低い日も多く、肌寒く感じることがあります。このため「暑くないから日焼けしない」という誤った認識を持ちやすいのですが、紫外線量と気温は直接連動していません。むしろ、春は夏のように暑さで外出時間を制限されることがないため、長時間屋外にいてしまうケースが多く、結果的に紫外線を多く浴びることになります。

⚠️ 日焼け止めの種類と成分の選び方

日焼け止めには大きく分けて「紫外線散乱剤」を使ったものと「紫外線吸収剤」を使ったものがあります。それぞれの特徴を理解した上で、肌の状態や使用シーンに合ったものを選ぶことが大切です。

紫外線散乱剤とは、酸化亜鉛(ジンクオキサイド)や酸化チタン(チタニウムダイオキサイド)などの無機系成分を用いた日焼け止めのことです。これらの成分は肌の上に物理的な膜を作り、紫外線を反射・散乱させることで肌を守ります。肌への刺激が比較的少なく、敏感肌の方や乳幼児にも使いやすいとされています。ただし、白浮きしやすいという特性があり、均一に塗り広げるには少し工夫が必要なこともあります。近年ではナノ化技術の進歩により、白浮きが少ないタイプも増えてきました。

紫外線吸収剤とは、オキシベンゾンやオクチノキサートなどの有機系成分を用いた日焼け止めです。これらの成分は紫外線を吸収してエネルギーを熱に変換することで、肌に届く紫外線量を減らします。テクスチャーが軽く、透明感のある仕上がりになりやすいため、使い心地が良いのが特徴です。ただし、敏感肌の方には刺激になることがあるため、パッチテストを行ってから使用することをおすすめします。

最近では、散乱剤と吸収剤を組み合わせたハイブリッドタイプの日焼け止めも多く販売されています。両方の長所を活かしたこれらの製品は、高い紫外線防御効果と使い心地の良さを両立しています。

剤形の選び方も重要です。クリームタイプは保湿力が高く、顔への使用に向いています。乳液タイプは伸びが良く、体全体に広げやすいのが特徴です。スプレータイプは塗り直しに便利ですが、均一に塗布するのが難しいため、塗り直し専用として活用するのが効果的です。スティックタイプは部分的なカバーや外出先での塗り直しに便利です。

肌質に合わせた成分選びも大切です。乾燥肌の方はヒアルロン酸やセラミドなどの保湿成分が配合されたものを、脂性肌の方はさっぱりとした使用感のウォータータイプや皮脂を吸着するパウダー配合のものを選ぶと快適に使用できます。混合肌の方は軽めのジェルタイプやエマルジョンタイプが使いやすいでしょう。

🔍 春に適したSPF・PAの目安

日焼け止めを選ぶ際に必ず確認するのが「SPF」と「PA」の値です。これらが何を意味し、春のシーンにどの程度の値が適切なのかを理解しておきましょう。

SPFはSun Protection Factorの略で、UV-Bを防ぐ効果の指標です。SPFの数値は、日焼け止めを塗った場合と塗らない場合を比較したときに、皮膚が赤くなる(最小紅斑量MED)までの時間がどれだけ延長されるかを示しています。たとえばSPF30であれば、塗らない場合の30倍の時間が経過するまで赤くなりにくいということを意味します。ただし、これはあくまでも理論値であり、汗や摩擦によって効果は低下するため、こまめな塗り直しが必要です。

PAはProtection grade of UV-Aの略で、UV-Aを防ぐ効果の指標です。「+」の数で示され、PA+からPA++++まで4段階があります。「+」の数が多いほど、UV-Aに対する防御効果が高いことを意味します。

春の日常生活においては、どの程度の値を選べば良いのでしょうか。状況に応じた目安を以下に示します。

通勤・通学や買い物など、屋外にいる時間が短い日常的な用途であれば、SPF15〜30、PA++〜PA+++程度で十分に対応できます。肌への負担も比較的少なく、保湿効果のある製品も多いため、毎日使いやすいのが特徴です。

お花見やスポーツ観戦など、日中を屋外で過ごすことが多い日には、SPF30〜50、PA+++〜PA++++を目安に選びましょう。長時間の外出では汗や皮脂で日焼け止めの効果が低下するため、2〜3時間おきの塗り直しも重要です。

スキーやマラソン、ゴルフなどのスポーツや、海・山などでのアウトドア活動では、SPF50+、PA++++の高い防御力を持つ製品を選ぶことをおすすめします。汗や水に強いウォータープルーフタイプを選ぶと、より効果的に紫外線から肌を守ることができます。

一方で、SPFやPAの値が高ければ高いほど良いというわけではありません。数値が高い製品は一般的に含まれる紫外線吸収剤の濃度も高くなるため、肌への負担が増す場合があります。自分の生活スタイルや肌の状態に合った適切な値のものを選ぶことが大切です。

Q. 日焼け止めの正しい塗り方と塗り直し頻度は?

顔全体への塗布量はクリームタイプでパール粒2〜3個分が目安です。使用量が少ないと防御効果が大幅に低下します。また汗や摩擦で効果が落ちるため、2〜3時間おきの塗り直しが推奨されます。外出の15〜30分前に塗布しておくと、紫外線吸収剤が肌になじみ、より効果的に働きます。

📝 日焼け止めの正しい塗り方と塗り直しのタイミング

日焼け止めは使用量と塗り方によって、その効果が大きく変わります。正しい方法で塗布することで、表示通りの防御効果を発揮させることができます。

まず、使用量についてです。多くの研究では、日焼け止めは2mg/cm²の量が効果の基準とされています。顔全体(額、両頰、鼻、顎の5か所)にパール粒2〜3個分程度(クリームタイプの場合)が目安です。実際には多くの人がこれより少ない量しか塗布していないため、塗布量が不十分な状態で使用しているケースが少なくありません。使用量が推奨量の半分だと、防御効果はSPFの平方根程度まで低下するとも言われています(たとえばSPF50を半分量で塗ると、実質的な効果はSPF7程度になると言われることもあります)。

塗り方のポイントは、まず顔全体に均一に広げることです。額、鼻、両頰、顎など、日光が当たりやすい部位に少量ずつ置いてから、指の腹を使って優しくなじませます。目の周りや小鼻のわきなど、塗り漏れが起きやすい部位にも注意しましょう。また、首や耳、デコルテなど、顔以外の露出部位にも忘れずに塗布することが大切です。

下地・ファンデーション・日焼け止めを重ねる際には、スキンケアが肌になじんでから日焼け止めを塗り、その後メイクアップをするという順番が一般的です。日焼け止め入りの下地やファンデーションを使用する場合でも、別途日焼け止めを塗布する方がより高い防御効果が期待できます。

塗り直しのタイミングですが、日焼け止めは一度塗れば一日中効果が続くわけではありません。汗をかいたり、タオルで拭いたり、触れたりすることで効果が低下します。一般的には2〜3時間おきに塗り直すことが推奨されています。メイクをしている場合は、スプレータイプの日焼け止めや、日焼け止め効果のあるパウダーを使用すると、メイクを崩さずに塗り直しが可能です。

日焼け止めを塗るタイミングは、外出の15〜30分前が理想的です。これは特に紫外線吸収剤を使用した製品において、肌になじんで効果を発揮するまでに少し時間がかかるためです。朝の洗顔・スキンケアの後、外出前に余裕を持って塗布する習慣をつけましょう。

💡 日焼け止めと一緒に行いたいスキンケア

春の紫外線対策は日焼け止めを塗るだけで完結するわけではありません。日焼け止めと組み合わせてスキンケアを行うことで、紫外線ダメージからより効果的に肌を守り、健康的な肌を保つことができます。

まず重要なのが、保湿ケアです。春は花粉や乾燥した空気の影響で、肌のバリア機能が低下しやすい時期です。バリア機能が低下した肌は紫外線ダメージを受けやすくなるため、洗顔後は化粧水・乳液・クリームなどで丁寧に保湿することが大切です。セラミドやヒアルロン酸、アミノ酸系の保湿成分を含む製品を活用すると、バリア機能の維持に役立ちます。

次に、抗酸化ケアも有効です。紫外線を浴びると肌内で活性酸素が生成され、細胞にダメージを与えます。ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化成分を含む美容液やクリームを使用することで、紫外線による酸化ストレスを軽減する効果が期待できます。特に、ビタミンCはメラニン生成を抑制する作用もあるため、シミ予防の観点からも有効です。

日焼けしてしまった後のケアも重要です。日焼けによって炎症が起きた肌には、まず冷たいタオルや保冷剤(直接肌に当てず、タオルに包んで)などで冷却することが有効です。その後、しっかりと保湿ケアを行いましょう。日焼け後の肌は水分を失いやすいため、アロエベラエキスやパンテノール(プロビタミンB5)などの鎮静・保湿成分を含むケア製品が役立ちます。

UVケアにはファッション面での対策も加えると効果的です。帽子(つばの広いもの)、UVカット機能付きの衣類、サングラスなどを活用することで、日焼け止めとの相乗効果でより高い紫外線防御が期待できます。日傘も非常に効果的なアイテムで、紫外線量を大幅にカットすることができます。

食事面からのアプローチも補助的に有効です。トマトに含まれるリコペン、緑黄色野菜に含まれるベータカロテン、ナッツ類に含まれるビタミンEなど、抗酸化作用を持つ食品を積極的に摂ることで、内側から肌の抵抗力をサポートすることができます。ただし、食事だけで紫外線ダメージを完全に防ぐことはできないため、あくまでも外用ケアとの補完として考えましょう。

Q. クリニックで受けられる紫外線ダメージの治療は何がありますか?

アイシークリニックでは、シミにはピコレーザーやQスイッチレーザー、広範囲のくすみや色ムラにはフォトフェイシャル(IPL治療)、シワ・たるみにはハイフやラジオ波などの機器治療をご提案しています。ホームケアで改善が難しい紫外線ダメージにお悩みの方は、まずカウンセリングにてご相談ください。

✨ 紫外線対策をしなかったときに起こりうる肌トラブル

春の紫外線対策を怠った場合、どのような肌トラブルが起こりうるのでしょうか。短期的なものから長期的なものまで、その影響について詳しく説明します。

短期的に現れる影響として、まず日焼け(サンバーン)があります。UV-Bによる炎症反応で、肌が赤くなり、ひどい場合は水ぶくれ(水疱)や痛み、発熱などを伴うこともあります。春は夏ほど日差しが強く感じられないため、気づかないうちに長時間紫外線を浴びてしまい、帰宅後に赤みや痛みが出てきたというケースがよくあります。

色素沈着(シミ・そばかすの悪化)も、春の紫外線によって引き起こされる代表的な肌トラブルです。冬の間に薄くなっていたシミが、春の紫外線で再び濃くなるケースも少なくありません。また、ニキビ跡や傷跡などの炎症後色素沈着も、紫外線によって悪化することが知られています。

肌荒れや乾燥の悪化も起こりやすい春の肌トラブルです。紫外線によってバリア機能が低下した肌は、水分が失われやすく、外部刺激にも敏感になります。花粉や黄砂の影響と重なることで、かゆみや赤み、ニキビなどが発生しやすくなります。

長期的な影響として最も深刻なのが、光老化(フォトエイジング)です。シワ、たるみ、毛穴の目立ち、くすみ、肌のゴワつきなど、老化に伴う肌の変化が本来よりも早く、かつ深刻に現れます。皮膚科学の研究では、肌の老化の約80%は紫外線による光老化が原因であるとも言われており、年齢を重ねてからの肌の状態を左右する大きな要因になります。

最も重篤な影響が皮膚がんのリスク上昇です。特にUV-Bは皮膚細胞のDNAに直接損傷を与え、紫外線暴露が累積することで皮膚がん(基底細胞がん、扁平上皮がん、悪性黒色腫など)の発症リスクが高まるとされています。日本では欧米に比べて皮膚がんの発症率は低いものの、近年増加傾向にあるため、若い頃からの紫外線対策が長期的な健康維持につながります。

また、目への影響も見落とせません。紫外線は白内障や翼状片(白目に白い膜が張る疾患)のリスクを高めることが知られており、UV対応のサングラスを着用することも大切な紫外線対策の一つです。

📌 クリニックで行う紫外線ダメージへのアプローチ

日焼け止めなどのホームケアだけでは対処しきれない紫外線ダメージに対して、クリニックではさまざまな医療的アプローチが可能です。すでに肌にダメージが蓄積されている方や、より積極的なエイジングケアを希望される方は、専門家への相談も選択肢の一つとして考えてみましょう。

シミ・色素沈着への対応としては、レーザー治療が代表的です。Qスイッチレーザーやピコレーザーは、メラニン色素に選択的に働きかけてシミを除去する治療法で、老人性色素斑(いわゆるシミ)や雀卵斑(そばかす)に対して効果が期待できます。レーザー治療後は肌が紫外線の影響を受けやすくなるため、術後の紫外線対策が特に重要になります。

肌の広範囲に及ぶくすみや色ムラには、フォトフェイシャル(IPL治療)が選択肢として挙げられます。特定の波長域の光を照射することで、シミや毛細血管拡張、くすみなどを同時にアプローチできる治療法です。1回の治療でも効果を感じる方が多く、複数回継続することでより高い改善効果が期待できます。

光老化によるシワやたるみへのアプローチとしては、ハイフ(HIFU)やラジオ波(RF)などの機器を用いた引き締め治療があります。これらは皮膚の深部に熱エネルギーを与えることで、コラーゲンの再生を促進し、肌のハリを改善する効果が期待できます。

ケミカルピーリングは、グリコール酸やサリチル酸などの酸を用いて古い角質を取り除き、肌のターンオーバーを促進する治療です。くすみや毛穴の目立ちの改善のほか、肌全体のトーンアップ効果も期待できます。定期的なピーリングによって、紫外線ダメージの蓄積を軽減する効果もあります。ただし、ピーリング後は肌が紫外線に敏感になるため、治療前後の紫外線対策は欠かせません。

トレチノインやハイドロキノンなどの医薬品を用いた外用療法も、シミや光老化へのアプローチとして有効です。トレチノインはビタミンAの誘導体で、肌のターンオーバーを促進し、コラーゲン産生を刺激する作用があります。ハイドロキノンはメラニン生成を抑制するホワイトニング成分で、色素沈着の改善に用いられます。これらは医師の処方・管理のもとで使用するものです。

クリニックでの治療を検討する際は、自分の肌の悩みや目標を整理した上で、医師との丁寧なカウンセリングを経て最適な治療法を選択することが重要です。アイシークリニック東京院では、肌の状態を丁寧に診察した上で、一人ひとりに合った紫外線ダメージへのケアプランをご提案しています。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「最近の傾向として、「春はまだ日焼け止めは必要ないと思っていた」とおっしゃる患者様が多く、春に無防備に過ごした後からシミやくすみが悪化してご来院されるケースを多く拝見します。春の紫外線量は4〜5月には夏の約7〜8割に達しており、気温の低さや曇り空による油断が蓄積型のダメージを招くことを、ぜひ早めに知っておいていただきたいと思います。当院では日焼け止めによる日常的な予防ケアを最も基本かつ重要な対策としてお伝えしており、すでにダメージが気になる方には一人ひとりの肌状態に合わせた治療プランをご提案していますので、気軽にご相談ください。」

🎯 よくある質問

春は紫外線が弱いので日焼け止めは不要ですか?

そのような思い込みは危険です。4〜5月の紫外線量はすでに夏の約70〜80%程度に達しており、気温が低くても紫外線量とは無関係です。また、曇りの日でも紫外線の約50〜80%が地表に届くため、春でも日焼け止めによるケアは毎日欠かせません。

春の日常使いにはどのくらいのSPF・PA値が適切ですか?

通勤・買い物など屋外にいる時間が短い日常使いであれば、SPF15〜30・PA++〜PA+++程度が目安です。一方、花見やスポーツなど日中に長時間屋外で過ごす場合はSPF30〜50・PA+++〜PA++++を選びましょう。自分の生活スタイルに合った値を選ぶことが大切です。

日焼け止めはどのくらいの量を塗ればよいですか?

顔全体への塗布量は、クリームタイプでパール粒2〜3個分が目安です。使用量が少ないと防御効果が大幅に下がるため注意が必要です。また、日焼け止めは一度塗れば一日中効果が続くわけではなく、汗や摩擦で効果が低下するため、2〜3時間おきの塗り直しも重要です。

紫外線対策を怠ると、将来どのような影響がありますか?

短期的には日焼けによる赤みや色素沈着(シミ)の悪化、肌荒れなどが起こります。長期的には、シワ・たるみ・くすみといった光老化が進む可能性があります。肌の老化の約80%は紫外線による光老化が原因とも言われており、繰り返しの紫外線暴露は皮膚がんのリスク上昇にもつながるとされています。

すでにシミやくすみが気になる場合、クリニックではどんな治療が受けられますか?

アイシークリニックでは、シミにはピコレーザーやQスイッチレーザーによるレーザー治療、広範囲のくすみや色ムラにはフォトフェイシャル(IPL治療)、シワ・たるみにはハイフやラジオ波などの機器治療など、肌の状態に合わせた治療プランをご提案しています。まずはカウンセリングにてお気軽にご相談ください。

📋 まとめ

春も日焼け止めは必要です。「寒いから大丈夫」「曇りだから問題ない」という思い込みが、紫外線ダメージを招く最大の原因となっています。3月から紫外線量は急増し始め、4〜5月にはすでに夏の7〜8割程度にまで達しています。春の油断がシミ・シワ・たるみの原因になり、長期的には皮膚がんのリスクにまで影響することを、ぜひ意識しておきましょう。

春に行う紫外線対策のポイントをまとめると、まず自分の生活スタイルに合ったSPF・PAの日焼け止めを選ぶこと、規定量をしっかり塗布して2〜3時間おきに塗り直すこと、保湿ケアや抗酸化ケアと組み合わせて肌のバリア機能を整えること、そして帽子や日傘などのファッションアイテムも活用することが大切です。

日焼け止めは一度始めたら終わりではなく、毎日継続することに意味があります。季節に関わらず、年間を通じた紫外線対策の習慣化が、健やかで若々しい肌を守るための最も効果的な方法です。今日から、春の紫外線対策を日常のルーティンに取り入れてみてください。

すでに紫外線ダメージが気になる方や、ホームケアだけでは改善が難しいシミやくすみにお悩みの方は、ぜひアイシークリニック東京院へご相談ください。肌の状態を丁寧に診察した上で、一人ひとりに合った最適なケアプランをご提案いたします。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 紫外線が肌に与えるダメージのメカニズム(UV-A・UV-Bの作用、光老化、皮膚がんリスク)および日焼け止めの正しい使用方法に関する医学的根拠として参照
  • 厚生労働省 – 紫外線による健康影響(皮膚がん・白内障リスク)および紫外線対策の必要性に関する公的ガイドラインとして参照
  • WHO(世界保健機関) – 紫外線と皮膚がんの関連性、SPF・PA指標の国際的な基準、および紫外線対策の推奨事項に関する国際的根拠として参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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