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春になると「なんだか光がまぶしい」「外に出ると目が痛い」と感じることはありませんか?冬の間は気にならなかったのに、春になると急に日差しがつらくなる方は少なくありません。これは「光過敏症」と呼ばれる状態で、さまざまな原因が重なって起こることがあります。花粉症の季節でもある春は、目の粘膜が敏感になりやすく、光への感受性が高まりやすい時期です。また、春特有の強い紫外線や長くなった日照時間も、光過敏の症状を引き起こす要因となります。本記事では、光過敏症の基礎知識から、春に症状が出やすい理由、日常生活でできる対策まで、幅広く解説していきます。目の不快感にお悩みの方はぜひ参考にしてください。


目次

  1. 光過敏症とはどのような状態か
  2. 春に光過敏症の症状が出やすい理由
  3. 光過敏症の主な症状
  4. 光過敏症を引き起こす原因と疾患
  5. 春の花粉症と光過敏症の関係
  6. 春特有の紫外線と目への影響
  7. 光過敏症の診断と受診のタイミング
  8. 日常生活でできる光過敏症の対策
  9. サングラス・遮光レンズの選び方
  10. 医療機関での治療について
  11. まとめ

🎯 光過敏症とはどのような状態か

光過敏症(こうかびんしょう)とは、通常であれば問題なく感じられる光の量に対して、過剰に不快感や痛みを感じる状態のことを指します。英語では「Photophobia(フォトフォビア)」と呼ばれ、「光恐怖症」とも訳されますが、光を怖がるという心理的な問題ではなく、光による刺激に対して目や神経が過敏に反応する身体的な症状です。

私たちの目は、外から入ってくる光の量を瞳孔(どうこう)の開閉によって調節しています。瞳孔は明るいところでは小さくなり、暗いところでは大きくなることで、目に入る光の量を適切にコントロールしています。しかし光過敏症の状態では、この調節がうまく機能しなかったり、光の刺激によって三叉神経(さんさしんけい)などが過剰に反応したりすることで、強い不快感や痛みが生じます。

光過敏症は独立した疾患というよりも、さまざまな疾患や状態に伴って現れる症状のひとつとして捉えられています。そのため、光過敏症の背後にどのような原因があるかを探ることが、適切な対応につながります。一時的なものから慢性的なものまであり、症状の程度も個人差が大きいのが特徴です。

なお、光過敏症は「皮膚の光過敏症」と混同されることがありますが、本記事では主に目に関連する光過敏症(眼の光過敏)について解説します。皮膚の光過敏症は、光を受けた皮膚に発疹やかゆみなどが起こる別の状態です。

📋 春に光過敏症の症状が出やすい理由

春は光過敏症の症状が出やすい、または悪化しやすい季節です。その背景にはいくつかの要因が絡み合っています。

まず、日照時間の変化が挙げられます。冬の間は日照時間が短く、薄暗い環境に目が慣れています。春になって急に日照時間が長くなると、目が新しい光環境に適応しきれず、まぶしさを強く感じることがあります。この適応の遅れは一時的なものですが、もともと目が敏感な方や基礎疾患のある方では、より強い症状として現れることがあります。

次に、紫外線量の増加です。春は太陽の角度が高くなり、地表に届く紫外線の量が急増します。特に3月から5月にかけての紫外線量は夏に匹敵することもあり、この強い紫外線が目の表面を刺激して光過敏症の症状を誘発します。

また、春は花粉症の季節でもあります。花粉によってアレルギー性結膜炎が起こると、結膜(白目の表面を覆う粘膜)が炎症を起こして充血し、目が光に対して非常に敏感になります。花粉症の方は特に光過敏症の症状を感じやすい季節といえます。

さらに、春の気候変動による頭痛も関係します。春は気圧の変動が激しく、偏頭痛(へんずつう)が起こりやすい時期とされています。偏頭痛は光過敏症を引き起こす代表的な原因のひとつであるため、春に頭痛と光過敏症が同時に現れる方も少なくありません。

このように、春という季節は光過敏症にとって複数のリスク要因が重なりやすい時期であるため、特に注意が必要です。

💊 光過敏症の主な症状

光過敏症の症状は人によって異なりますが、代表的なものとして以下のような症状が挙げられます。

まぶしさ・羞明(しゅうめい)は最も基本的な症状です。羞明とは医学用語で「光をまぶしく感じる状態」を指します。通常の室内照明や日光をまぶしく感じ、目を細めたり、目を閉じたくなったりします。蛍光灯やパソコンの画面の光でも症状が出ることがあります。

目の痛みや不快感も多く見られる症状です。光を受けると目がしみる、痛むといった感覚があります。目の奥に圧迫感を感じることもあります。

涙が多く出る(流涙)ことも症状のひとつです。光の刺激に対して防御反応として涙が過剰に分泌されます。屋外に出ると涙が止まらなくなる方も少なくありません。

頭痛との関連も重要です。光過敏症と頭痛は密接に関係していることが多く、明るい光を見た後に頭痛が悪化したり、頭痛が起きているときに光が特につらく感じられたりします。

視力の一時的な低下や見えにくさを感じることもあります。まぶしさによって視界がぼやける、コントラストがわかりにくくなるといった症状が現れることがあります。

また、吐き気を伴うこともあります。これは光の刺激が強すぎる場合や、偏頭痛に伴う光過敏症のケースで見られます。

症状が軽度の場合は「なんとなく目がつかれる」「外が明るいと目を細めてしまう」程度のことが多いですが、重度になると屋外に出ることが困難になるほどのまぶしさを感じることもあります。日常生活に支障をきたす程度の症状がある場合は、専門機関への受診を検討してください。

🏥 光過敏症を引き起こす原因と疾患

光過敏症にはさまざまな原因があります。目そのものの問題から、全身的な疾患、薬の副作用まで幅広い原因が関与します。

目の疾患としては、まずドライアイが挙げられます。ドライアイは目の表面を覆う涙の量が不足したり、涙の質が低下したりすることで、目の表面が乾燥し傷つきやすくなる状態です。目の表面に傷があると光に非常に敏感になるため、光過敏症の症状が現れやすくなります。春は花粉が原因でドライアイが悪化することも多いです。

角膜炎や角膜潰瘍も光過敏症の重要な原因です。角膜(黒目の表面を覆う透明な膜)に炎症や傷が生じると、光への感受性が大幅に高まります。コンタクトレンズの不適切な使用や細菌・ウイルス感染によって起こることがあります。

ぶどう膜炎(虹彩炎)も光過敏症を引き起こす眼疾患です。眼内の色素を含む組織(ぶどう膜)に炎症が起きると、強いまぶしさや目の痛みが生じます。

緑内障の急性発作でも激しい光過敏症が現れることがあります。眼圧が急激に上昇することで、目の痛み、頭痛、視力低下とともに強いまぶしさが出ます。

全身疾患としては、偏頭痛が最も多い原因のひとつです。偏頭痛の発作中に光過敏症が現れるのは非常によく知られており、多くの患者さんが発作中は暗い場所にいようとします。

髄膜炎も重要な原因です。細菌やウイルスによって脳を覆う髄膜に炎症が起きると、頭痛、発熱とともに強い光過敏症が現れます。髄膜炎による光過敏症は緊急を要する状態ですので、他の症状とともに現れた場合はすぐに医療機関を受診してください。

脳震盪(のうしんとう)後の後遺症としても光過敏症が見られます。頭部に衝撃を受けた後に光がまぶしくなる場合は、脳への影響が考えられます。

薬剤性の光過敏症も見落とせません。テトラサイクリン系抗生物質、利尿薬、一部の抗うつ薬など、さまざまな薬が光過敏症を副作用として引き起こすことがあります。服用している薬がある方は、副作用の確認をお勧めします。

アルビノ(先天性白皮症)や瞳孔散大薬の点眼後など、瞳孔が開いた状態でも光過敏症が起こります。眼科的な処置後に一時的にまぶしさを感じるのはこのためです。

⚠️ 春の花粉症と光過敏症の関係

春の光過敏症を考えるうえで、花粉症との関係は非常に重要です。日本では春にスギやヒノキの花粉が大量に飛散し、多くの人がアレルギー症状を経験します。花粉症の目の症状(アレルギー性結膜炎)は、光過敏症と深く関係しています。

アレルギー性結膜炎が起こると、結膜にアレルギー反応による炎症が生じます。結膜が炎症を起こして腫れたり充血したりすると、目の表面の状態が変化し、光の刺激に対して非常に敏感になります。花粉症の目の症状として「目がまぶしい」と感じる方が多いのはこのためです。

また、花粉症で目をこする行為も光過敏症を悪化させます。かゆみに耐えられずに目をこすると、角膜や結膜に細かい傷がつき、光への感受性がさらに高まります。目をこすることはアレルギー症状の悪化にもつながるため、できるだけ避けることが大切です。

さらに、花粉症に伴うドライアイも光過敏症を悪化させます。アレルギー性結膜炎によって涙の質や量が変化し、目の表面が乾燥しやすくなります。また、抗ヒスタミン薬(花粉症の治療薬)の副作用として、涙の分泌が抑制されてドライアイが悪化することもあります。

花粉症の方は春に光過敏症の症状が重なりやすいため、アレルギー性結膜炎の適切な治療と目を守るための対策を組み合わせることが重要です。花粉症の目の症状がひどい場合は、眼科への受診をお勧めします。点眼薬による治療で結膜の炎症が改善されると、光過敏症の症状も和らぐことが多いです。

花粉症対策として、外出時にはメガネやゴーグルタイプのアイウェアを使用することも有効です。花粉の侵入を防ぎながら、光の刺激からも目を守ることができます。

🔍 春特有の紫外線と目への影響

春の光過敏症を考えるうえで、紫外線の影響についても理解しておく必要があります。多くの人が「紫外線は夏に強い」というイメージを持っていますが、実は3月から5月にかけても紫外線量は相当強く、また冬の間に紫外線に慣れていない目には特に強い刺激となります。

紫外線は波長によってUV-A、UV-B、UV-Cに分類されますが、地表に届くのは主にUV-AとUV-Bです。UV-Bは角膜や水晶体に吸収され、UV-Aは網膜にまで届くとされています。長期的な紫外線曝露は白内障や黄斑変性などの原因となることがわかっており、目への紫外線対策は重要です。

春の紫外線が特に目に影響する理由のひとつとして、「雪目(ゆきめ)」に類似した現象があります。スキー場などで雪に反射した強い紫外線を受けると角膜が傷つき(紫外線性角膜炎)、強いまぶしさや痛みが生じます。春の山や海辺でも同様のことが起こりえます。

また、春は大気中の花粉や黄砂、PM2.5などの微粒子が多く飛散します。これらの微粒子が目に付着すると角膜に刺激を与え、紫外線への感受性がさらに高まることがあります。

さらに、春の柔らかそうに見える日差しも侮れません。曇りの日でも紫外線は約60〜80%が地表に届くとされており、曇っているからといって目の紫外線対策を怠ることは避けるべきです。

光過敏症の方にとって紫外線は大きな負担となります。春の外出時には後述するサングラスや遮光レンズを活用し、紫外線から目を保護することが光過敏症の症状管理において重要なポイントとなります。

📝 光過敏症の診断と受診のタイミング

光過敏症の診断は、主に眼科で行われますが、原因によっては内科や神経内科、脳神経外科など他の診療科との連携が必要になることもあります。

眼科では、まず問診で症状の内容、発症のタイミング、持続期間、伴っている症状などを確認します。その後、視力検査、眼圧測定、細隙灯顕微鏡(さいげきとうけんびきょう)検査による角膜・結膜・水晶体などの観察、眼底検査などを行い、目に疾患がないかを調べます。

以下のような症状や状況では、速やかに医療機関を受診することをお勧めします。

突然の強いまぶしさが現れた場合、特に目の痛みや充血、視力の低下を伴う場合は早急な受診が必要です。急性緑内障発作や角膜炎など、緊急の対処が必要な疾患が隠れている可能性があります。

頭痛・発熱・首のこわばりを伴う光過敏症は、髄膜炎の可能性があります。これは命に関わる疾患であるため、すぐに救急医療機関を受診してください。

頭部への外傷後に光過敏症が出現した場合も、脳への影響が考えられるため早めに受診が必要です。

日常生活に支障をきたすほどの光過敏症が続いている場合も、受診の目安となります。光がまぶしくて外出できない、仕事や学業に影響が出ているといった状態は、適切な治療が必要です。

一方、花粉の季節になると毎年目がまぶしくなる、という程度であれば、まずはかかりつけの眼科や内科に相談してみましょう。アレルギー性結膜炎の治療を受けることで、光過敏症の症状も改善されることが多いです。

自己判断で「たいしたことない」と思っていても、背後に重大な疾患が潜んでいることがあります。気になる症状がある場合は、専門医への相談をためらわないことが大切です。

💡 日常生活でできる光過敏症の対策

光過敏症の症状を和らげるために、日常生活の中でできる対策がいくつかあります。原因の治療が根本的な解決策ですが、対症療法的な対策も症状管理において重要です。

まず、外出時のアイウェア(サングラス・遮光レンズ)の活用が基本的な対策です。紫外線カット機能を持つサングラスを着用することで、目に入る光の量を大幅に減らすことができます。詳しくは次のセクションで解説します。

屋内での光環境の調整も重要です。蛍光灯よりも白熱灯や電球色のLEDなど、比較的暖かみのある光のほうが目への刺激が少ない場合があります。また、画面の輝度(明るさ)を下げる、ブルーライトカットフィルターやブルーライトカットメガネを使用するといった対策も有効です。パソコンやスマートフォンを使用する際には、画面の明るさを周囲の環境に合わせて調整しましょう。

目の休憩を定期的にとることも大切です。長時間の画面作業や読書は目を疲れさせ、光過敏症の症状を悪化させることがあります。「20-20-20ルール」として知られる方法(20分作業したら20秒間、20フィート(約6メートル)先を見る)が目の疲れ軽減に役立つとされています。

目を冷やすことで炎症や不快感が和らぐこともあります。ただし、アレルギー性結膜炎が原因の場合は、清潔な冷やしタオルなどを使用してください。

睡眠を十分にとることも目の健康に重要です。睡眠不足は目の疲れや乾燥を悪化させ、光過敏症の症状を強める可能性があります。

水分補給も忘れずに行いましょう。体全体の水分が不足すると涙の分泌も減少し、ドライアイが悪化します。特に春は花粉症の薬(抗ヒスタミン薬)の副作用で口や目が乾燥しやすいため、意識的に水分をとることが大切です。

花粉の飛散が多い日は外出を控えるか、マスクとメガネを着用して花粉の侵入を防ぎましょう。帰宅後は洗顔や洗眼(洗眼液を使用する場合は眼科医に相談の上で)を行い、目についた花粉を落とすことも効果的です。

また、目を強くこすることは避けてください。目のかゆみがある場合でも、こすることで角膜に傷がつき症状が悪化します。かゆみが強い場合は抗アレルギー点眼薬などで対処しましょう。

✨ サングラス・遮光レンズの選び方

光過敏症の方にとって、適切なアイウェアの選択は症状管理において非常に重要です。しかし、サングラスやレンズにはさまざまな種類があり、どれを選べばよいか迷う方も多いでしょう。ここでは光過敏症の視点からのサングラス・遮光レンズの選び方を解説します。

レンズの色については、単純に濃ければ良いというわけではありません。レンズが濃すぎると瞳孔が開き、隙間から入る光がかえってまぶしく感じることもあります。光過敏症の方には、薄めから中程度の色のレンズで紫外線カット率が高いものが適していることが多いです。

紫外線カット機能は必ず確認してください。UVカット率100%(UV400対応)のレンズを選ぶことで、有害な紫外線を効果的にブロックできます。安価なサングラスの中には紫外線カット機能が不十分なものもあるため、注意が必要です。

偏光レンズ(ポーラライズドレンズ)は、路面や水面などからの反射光(ギラつき)を効果的に軽減します。反射光がまぶしく感じる方には、偏光レンズが特に有効です。ドライブや水辺でのアクティビティにも向いています。

遮光レンズとは、特定の波長の光(特に短波長の青色光や紫外線)をカットするレンズで、光過敏症や眼疾患をお持ちの方向けに処方されることがあります。通常のサングラスよりも高い遮光効果があり、医療用として使われるものもあります。眼科医や眼鏡士に相談して自分に合ったレンズを選ぶことをお勧めします。

レンズの色(カラー)については、グレー系は自然な色調で見えるため景色の色変化が少なく、多用途に向いています。ブラウン系はコントラストを高める効果があり、曇りの日にも使いやすいとされています。イエローやオレンジ系は曇天や薄暗い場所でのコントラスト向上に有効ですが、明るい場所での使用には不向きです。

フレームの形状も重要です。目の周囲をしっかりカバーするラップアラウンド型(横から入る光もブロックするタイプ)は、光過敏症の方に特に向いています。側面からの光が入りにくい設計になっているため、より効果的に光を遮ることができます。

調光レンズ(フォトクロミックレンズ)は、屋内では透明に近く、屋外の紫外線に反応して自動的に色が濃くなるレンズです。サングラスとメガネを頻繁に交換する手間が省けるため、光過敏症の方に利便性が高いレンズです。ただし、車のフロントガラスがUVをカットする場合、車内での反応が十分でないことがあります。

光過敏症の程度が強い場合や、特定の眼疾患がある場合は、眼科医や認定眼鏡士に相談のうえで遮光眼鏡を処方してもらうことも選択肢のひとつです。保険適用になるケースもあります。

📌 医療機関での治療について

光過敏症の治療は、基本的にその原因となっている疾患や状態を治療することが中心となります。光過敏症そのものを直接治す薬や治療法があるわけではなく、原因への対処が症状の改善につながります。

アレルギー性結膜炎(花粉症)が原因の場合は、抗アレルギー点眼薬(抗ヒスタミン薬点眼、肥満細胞安定薬点眼など)が処方されます。症状が強い場合にはステロイド点眼薬が用いられることもあります。全身的な抗アレルギー薬(飲み薬)が有効なこともあります。

ドライアイが原因の場合は、人工涙液の点眼やヒアルロン酸を含む点眼薬で目の表面の潤いを補います。重症のドライアイでは涙点プラグ(涙の出口を塞いで涙を目の表面にとどめる処置)が行われることもあります。

角膜炎や角膜潰瘍に対しては、原因に応じて抗菌薬点眼や抗ウイルス薬点眼が使用されます。適切な治療で角膜の炎症が改善されると、光過敏症の症状も軽快します。

ぶどう膜炎に対してはステロイド点眼薬や散瞳薬(瞳孔を広げる薬)が用いられます。散瞳薬は虹彩の炎症による癒着を防ぐために使われますが、使用中は光過敏症が一時的に増強することがあるため注意が必要です。

偏頭痛が原因の光過敏症に対しては、神経内科での偏頭痛治療が行われます。急性期の治療薬(トリプタン系薬剤など)や予防薬(β遮断薬、抗てんかん薬、抗うつ薬など)が使用されます。偏頭痛の適切なコントロールによって、関連する光過敏症も改善することが期待できます。

薬剤性の光過敏症が疑われる場合は、担当医に相談のうえで原因薬剤の変更や中止を検討します。自己判断で薬を中止することは危険なため、必ず医師に相談してください。

特定の原因が見当たらない場合や、治療後も光過敏症が残る場合には、遮光眼鏡の処方や生活指導など、症状を管理するためのアプローチがとられます。

光過敏症の診療は主に眼科が窓口となりますが、偏頭痛が関与する場合は神経内科、全身疾患が原因の場合は内科や皮膚科などの専門科と連携して診療を進めることになります。まずは眼科を受診し、必要に応じて他科への紹介を受けることが一般的なアプローチです。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、春の花粉シーズンになると「外の光がやけにまぶしい」「目がしみる」といったご相談が増える傾向にあり、アレルギー性結膜炎による炎症が光過敏症の症状を引き起こしているケースが多く見られます。花粉症の目の治療をしっかり行うことで光過敏症の症状も一緒に改善されることが多いため、「たかがまぶしさ」と放置せずにお早めにご相談いただけると、より快適に春を過ごしていただけると思います。頭痛や発熱、激しい目の痛みを伴う場合は緊急性が高い疾患も考えられますので、そのような症状がある場合はためらわずに受診してください。

🎯 よくある質問

光過敏症と普通のまぶしさはどう違うのですか?

光過敏症は、通常であれば問題なく感じられる光の量に対して、過剰なまぶしさや目の痛み、涙の増加などを感じる状態です。室内の蛍光灯やパソコン画面でも症状が出る場合や、日常生活に支障をきたすほどのまぶしさを感じる場合は、光過敏症の可能性があります。

春に光過敏症の症状が悪化しやすいのはなぜですか?

春は複数の要因が重なりやすい季節です。花粉症によるアレルギー性結膜炎で目が炎症を起こしやすく、冬より日照時間や紫外線量が急増することで目への刺激が強まります。また、気圧変動による偏頭痛も光過敏症を引き起こす原因となるため、特に注意が必要な季節といえます。

花粉症の目の症状を治療すると光過敏症も改善しますか?

多くのケースで改善が期待できます。アレルギー性結膜炎による炎症が光過敏症の主な原因となっている場合、抗アレルギー点眼薬などで結膜の炎症を抑えることで、光過敏症の症状も一緒に和らぐことが多いです。当院でも春の花粉シーズンにそのような改善例が多く見られます。

光過敏症に適したサングラスの選び方を教えてください。

UVカット率100%(UV400対応)のレンズを選ぶことが基本です。レンズは濃すぎると瞳孔が開いてかえってまぶしく感じることがあるため、薄めから中程度の色が適しています。側面からの光も遮れるラップアラウンド型のフレームや、屋外で自動的に色が濃くなる調光レンズも光過敏症の方に向いています。

光過敏症でどのような場合に急いで受診すべきですか?

以下の症状がある場合は速やかに医療機関を受診してください。頭痛・発熱・首のこわばりを伴う場合は髄膜炎の疑いがあり緊急性が高いです。また、突然の強いまぶしさと激しい目の痛み・視力低下は急性緑内障発作の可能性があります。頭部外傷後に症状が現れた場合も早急な受診が必要です。

📋 まとめ

光過敏症は、通常の光の量に対して過剰にまぶしさや不快感を感じる状態で、さまざまな原因によって引き起こされます。春はとくに花粉症によるアレルギー性結膜炎、日照時間の増加、紫外線量の上昇、気圧変動による偏頭痛など、光過敏症を悪化させる要因が重なりやすい季節です。

症状が軽度の場合は、サングラスや遮光レンズの使用、室内の光環境の調整、定期的な目の休憩などの日常的な対策で症状を和らげることができます。花粉症の方は、アレルギー性結膜炎の治療をしっかり行うことで光過敏症の症状も改善されることが多いです。

一方、突然の強いまぶしさ、激しい目の痛み、頭痛・発熱・首のこわばりを伴う光過敏症、頭部外傷後の光過敏症などは、緊急の対処が必要な疾患のサインである可能性があります。このような症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診してください。

光過敏症の治療は原因の治療が基本であり、適切な診断のもとで治療を受けることが症状改善への近道です。「春になると目がまぶしい」「光がつらい」と感じている方は、ぜひ一度眼科への受診を検討してみてください。目の健康を守ることが、快適な春を過ごすための第一歩となります。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 厚生労働省 – 光過敏症の原因となる偏頭痛・睡眠・目の健康管理に関する情報、および花粉症対策・アレルギー性疾患の診療ガイドラインに関する公式情報として参照
  • WHO(世界保健機関) – 紫外線(UV-A・UV-B)が目や皮膚に与える健康影響、紫外線曝露による白内障・黄斑変性などのリスクに関する国際的なエビデンスとして参照
  • PubMed – 光過敏症(Photophobia)と偏頭痛・アレルギー性結膜炎・ドライアイとの関連性、三叉神経の過剰反応メカニズム、遮光レンズの有効性に関する査読済み医学文献として参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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