口元のほくろは、その位置や大きさによって印象を大きく左右するため、除去を検討される方が増えています。口元は顔の中でも目立ちやすい部位であり、コンプレックスに感じている方も少なくありません。一方で、口元のほくろをチャームポイントとして残す方もいらっしゃいます。
しかし、ほくろが徐々に大きくなってきた場合や、形が変化してきた場合には、見た目の問題だけでなく医学的な観点からも適切な対応が必要になることがあります。本記事では、口元のほくろ除去を検討されている方に向けて、治療法の種類や費用、リスク、クリニック選びのポイントまで詳しく解説します。

目次
- 口元のほくろとは?特徴と種類を解説
- 口元のほくろを除去したい方へ|治療法・費用の基本情報
- 口元のほくろ除去のリスクと注意点
- 口元のほくろ除去後のケアとダウンタイム
- クリニック選びのポイント
- よくある質問
- まとめ
🔍 口元のほくろとは?特徴と種類を解説
口元のほくろは、医学的には「色素性母斑(しきそせいぼはん)」と呼ばれる皮膚の良性腫瘍の一種です。メラノサイトという色素細胞が皮膚の一部に集まって形成されます。口元は紫外線を浴びやすく、また皮膚が薄い部位でもあるため、ほくろができやすい場所の一つとされています。
📋 ほくろの種類
ほくろにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴が異なります。
- 境界母斑:皮膚の表皮と真皮の境界部分に母斑細胞が存在するタイプで、平らで茶色から黒色を呈します
- 複合母斑:表皮と真皮の両方に母斑細胞が存在するタイプで、やや盛り上がっていることが多いです
- 真皮内母斑:真皮内にのみ母斑細胞が存在するタイプで、ドーム状に隆起していることが特徴です
口元に生じるほくろは、これらのいずれのタイプも見られますが、複合母斑や真皮内母斑のように盛り上がったものが多い傾向にあります。
🌞 口元にほくろができやすい理由
口元は日常的に紫外線にさらされやすい部位です。紫外線はメラノサイトを刺激し、ほくろの形成を促進する要因となります。
また、口元は皮膚が薄く敏感な部位であるため、摩擦や刺激を受けやすく、これもほくろの形成に関係していると考えられています。遺伝的な要因も大きく、家族にほくろが多い方は、口元にもほくろができやすい傾向があります。
💫 口元のほくろと印象の関係
口元のほくろは、その位置によって与える印象が大きく異なります。唇の上にあるほくろは、セクシーな印象を与えることもあれば、気になるコンプレックスになることもあります。
また、口角付近のほくろは笑顔の印象を左右することがあります。人によってほくろに対する捉え方は様々ですが、本人が気になる場合には除去を検討することも一つの選択肢です。
💉 口元のほくろを除去したい方へ|治療法・費用の基本情報
口元のほくろを除去する方法には、いくつかの選択肢があります。ほくろの大きさ、深さ、タイプによって適した治療法が異なりますので、医師と相談の上で最適な方法を選択することが大切です。
⚠️ 除去すべきケースとは
口元のほくろは、すべてが除去の対象となるわけではありません。しかし、いくつかのケースでは医学的な観点からも除去を検討すべき場合があります。
ほくろの中には、まれに悪性黒色腫(メラノーマ)という皮膚がんが隠れている場合があります。以下のような変化が見られる場合には、早めに皮膚科を受診することが重要です。
- 非対称な形をしている場合
- 境界が不明瞭でギザギザしている場合
- 色にムラがある場合
- 直径が6mm以上ある場合
- 短期間で大きさや形、色が変化している場合
🔬 主要な治療法
炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)は、水分に吸収されやすいレーザーを用いて、ほくろの組織を蒸散させる治療法です。比較的小さなほくろ(直径5mm程度まで)に適しており、施術時間が短く傷跡も目立ちにくいのが特徴です。
大きなほくろや深いほくろ、悪性が疑われるほくろには切除縫合法が適用されます。メスでほくろを切り取り、周囲の皮膚を縫い合わせる方法で、切除したほくろは病理検査に出すことができるため、確実な診断が可能です。
💰 費用相場について
悪性が疑われるほくろや機能的な問題があるほくろは保険適用となる可能性があり、3割負担で5,000円から15,000円程度が目安です。
美容目的でのほくろ除去は自費診療となり、炭酸ガスレーザー治療で1mmあたり5,000円から10,000円程度、切除縫合法でほくろの大きさによって10,000円から50,000円程度が相場となります。
🎯 治療法選択のポイント
どの治療法を選択するかは、ほくろの大きさ、深さ、形状、悪性の可能性、患者様の希望を総合的に考慮して決定します。口元は目立ちやすい部位であるため、傷跡の残りやすさも重要な検討事項となります。
⚠️ 口元のほくろ除去のリスクと注意点
口元のほくろ除去は比較的安全な施術ですが、いくつかのリスクや注意点があります。施術前にこれらを理解しておくことで、適切な対応が可能になります。
🔴 主要なリスク
どのような治療法であっても、多少の傷跡が残る可能性があります。レーザー治療・電気メス治療では施術後しばらくは赤みやくぼみが残りますが、多くの場合は数ヶ月で目立たなくなります。
施術後、傷跡の部分に色素沈着が起こることがあります。特に口元は紫外線を浴びやすい部位であるため、施術後の紫外線対策が重要です。
🔄 再発と感染のリスク
レーザー治療や電気メス治療の場合、ほくろの根が深いと完全に取りきれず、再発することがあります。再発率は治療法やほくろの性質によって異なりますが、数%から10%程度と言われています。
施術後の傷口に細菌が感染すると、化膿や炎症を起こすことがあります。口元は食事や会話で動きやすく、唾液が付着しやすい部位であるため、清潔を保つことが重要です。
📝 施術前の注意点
妊娠中や授乳中の方、ケロイド体質の方、血液をサラサラにする薬を服用している方は、事前に医師への相談が必要です。また、施術部位に炎症やヘルペスなどの感染症がある場合は、治療してから施術を行う必要があります。
🩹 口元のほくろ除去後のケアとダウンタイム
口元のほくろを除去した後は、適切なアフターケアを行うことで、傷跡を最小限に抑え、きれいに治癒させることができます。
📅 施術直後のケア
施術直後は傷口を保護するため、軟膏を塗布しテープで覆います。傷口を水で濡らさないように注意し、洗顔は傷口を避けて行い、入浴はシャワーのみとします。食事の際は、傷口に食べ物が触れないよう注意が必要です。
🛡️ かさぶた形成期のケア
レーザー治療や電気メス治療の場合、施術後数日でかさぶたが形成されます。このかさぶたは自然に剥がれるまで触らないことが重要で、無理に剥がすと傷跡が残りやすくなります。
🌞 紫外線対策の重要性
施術後の皮膚は非常にデリケートな状態であり、紫外線によるダメージを受けやすくなっています。日焼け止めを毎日塗布し、外出時は帽子やマスクで患部を保護することが重要です。
⏰ ダウンタイムの目安
レーザー治療・電気メス治療では、かさぶたが取れるまで1週間から2週間程度、赤みが引くまで1ヶ月から3ヶ月程度かかります。切除縫合法では、抜糸まで約1週間、傷跡が目立たなくなるまで3ヶ月から半年程度必要です。
🏥 クリニック選びのポイント
口元のほくろ除去は、顔の目立つ部位への施術であるため、クリニック選びは慎重に行う必要があります。
👨⚕️ 医師の専門性と経験
ほくろ除去は皮膚科または形成外科の領域です。皮膚科専門医または形成外科専門医が在籍し、ほくろ除去の症例経験が豊富であることを確認してください。
💬 カウンセリングの丁寧さ
良いクリニックは、カウンセリングに十分な時間をかけ、患者様の希望や不安をしっかりと聞いてくれます。ほくろの状態を詳しく診察し、最適な治療法を提案し、複数の治療法のメリット・デメリットを説明してくれることが重要です。
💰 料金の透明性
施術費用だけでなく、総額を明確に提示してくれるクリニックを選びましょう。初診料、麻酔代、薬代、再診料などを含めた見積もりをもらい、他のクリニックと比較検討することも大切です。
🔄 アフターケア体制
施術後に問題が生じた場合に、迅速に対応してくれる体制が整っているかどうかも重要です。再診が必要な場合の対応、再発した場合の保証制度、緊急時の連絡先などを事前に確認してください。

❓ よくある質問
施術は局所麻酔を行ってから実施するため、施術中の痛みはほとんどありません。麻酔の注射時にチクッとした痛みがありますが、一瞬で終わります。施術後も強い痛みはなく、軽いヒリヒリ感を感じる程度です。痛みに弱い方は事前に医師に相談していただければ、対応が可能です。
多くの場合、1回の施術でほくろを除去することができます。ただし、ほくろが大きい場合や深い場合には、完全に除去するために複数回の施術が必要になることがあります。また、レーザー治療の場合は再発のリスクがあるため、再発した場合には追加の施術が必要になることがあります。
施術当日から食事は可能ですが、施術後数日間は傷口に刺激を与えないよう、熱いものや辛いものは避けることをおすすめします。また、傷口に食べ物が直接触れないように注意しながら食事をしてください。1週間程度経過すれば、通常通りの食事が可能になります。
悪性が疑われるほくろや、日常生活に支障をきたすほどの大きさのほくろは、保険適用となる場合があります。ただし、美容目的での除去は保険適用外となり、自費診療となります。保険適用の可否は医師の診察によって判断されますので、カウンセリング時にご確認ください。
市販のほくろ除去クリームや民間療法でほくろを除去しようとすることは、非常に危険です。傷跡が残ったり、感染症を起こしたり、悪性のほくろを見逃してしまう可能性があります。ほくろの除去は必ず医療機関で行ってください。自己判断での処置は絶対に避け、皮膚科や形成外科を受診することをおすすめします。
どのような治療法であっても、完全に傷跡が残らないということはありません。しかし、適切な治療法を選択し、施術後のケアをしっかり行うことで、傷跡を最小限に抑えることができます。レーザー治療の場合は比較的傷跡が目立ちにくく、切除縫合法の場合でも時間とともに傷跡は薄くなっていきます。
📝 まとめ
口元のほくろは、その位置や大きさによって印象を大きく左右する部位にあるため、除去を希望される方が多くいらっしゃいます。ほくろ除去の治療法には、炭酸ガスレーザー治療、電気メス治療、切除縫合法、くり抜き法などがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
ほくろの状態や患者様の希望に合わせて、最適な治療法を選択することが大切です。施術後は適切なケアを行い、紫外線対策を徹底することで、傷跡を最小限に抑えることができます。また、口元のほくろ除去は、粉瘤の手術と同様に、適切な医師による診断と治療が重要です。
口元のほくろでお悩みの方は、まずは専門医によるカウンセリングを受けることをおすすめします。経験豊富な医師が丁寧にカウンセリングを行い、患者様一人ひとりに最適な治療法をご提案いたします。当院では、皮膚の良性腫瘍の治療において豊富な経験を持つ医師が、日帰り手術にも対応しており、患者様のご希望に応じた治療プランをご提案いたします。
参考文献
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
口元のほくろで最も重要なのは、悪性の可能性を見極めることです。特に急激な変化があるほくろは要注意で、早期の診断が重要です。当院では、ダーモスコピーという特殊な拡大鏡を用いて詳細な観察を行い、必要に応じて病理検査も実施しています。見た目の変化だけでなく、出血や痒みなどの症状がある場合も、お気軽にご相談ください。