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引越しや転勤、進学などで生活環境が変わったタイミングで、突然ニキビが増えてしまったという経験はありませんか。また、季節の変わり目になると肌の調子が崩れ、ニキビができやすくなると感じている方も多いのではないでしょうか。環境の変化は私たちの肌に大きな影響を与えます。しかし、なぜ環境が変わるとニキビができやすくなるのか、そのメカニズムを正確に理解している方は少ないかもしれません。この記事では、環境変化がニキビに与える影響を医学的な観点から詳しく解説し、肌荒れを防ぐための具体的なケア方法をご紹介します。


目次

  1. ニキビができるメカニズムをおさらい
  2. 環境変化がニキビを引き起こす主な原因
  3. 季節の変わり目とニキビの関係
  4. 引越し・転勤・進学でニキビが増える理由
  5. 水質・気候の違いが肌に与える影響
  6. ストレスとホルモンバランスの乱れがニキビを悪化させる仕組み
  7. 環境変化によるニキビを防ぐスキンケアの基本
  8. 食生活・生活習慣の見直しでニキビを予防する
  9. セルフケアで改善しないときは皮膚科・クリニックへ
  10. まとめ

この記事のポイント

引越しや季節の変わり目でニキビが増えるのは、気温・水質・ストレスによる皮脂分泌増加や毛穴詰まりが複合的に重なるためで、保湿・食事・睡眠の見直しが有効。改善しない場合は皮膚科への早期受診が推奨される。

🎯 ニキビができるメカニズムをおさらい

環境変化とニキビの関係を理解するにあたって、まずニキビがどのようにして生じるのかを確認しておきましょう。

ニキビ(尋常性痤瘡)は、毛穴が詰まることで始まります。私たちの皮膚には無数の毛穴があり、それぞれの毛穴に皮脂腺がつながっています。皮脂腺から分泌された皮脂は、本来であれば毛穴を通じて皮膚の表面へと排出されます。しかし、過剰な皮脂分泌や古い角質の蓄積によって毛穴が塞がると、皮脂が内部に溜まってしまいます。この状態が「コメド(面皰)」と呼ばれる、ニキビの初期段階です。

毛穴が閉じた状態(閉鎖面皰)では、外見上は皮膚が盛り上がった白っぽい点として見えます。毛穴が開いた状態(開放面皰)では、皮脂や汚れが酸化して黒く見える「黒ニキビ」になります。この段階で適切なケアをしないと、アクネ菌(Cutibacterium acnes)が毛穴の中で繁殖し始めます。アクネ菌は皮脂を栄養源として増殖し、炎症を引き起こす物質を産生します。その結果、周囲の組織が炎症を起こし、赤みや腫れを伴う「赤ニキビ(丘疹)」や、膿を含む「黄ニキビ(膿疱)」へと進行していきます。

このようなニキビの発生には、主に以下の4つの要因が関わっています。皮脂の過剰分泌、毛穴の詰まり(角化異常)、アクネ菌の増殖、そして炎症反応です。環境の変化は、これらの要因のうち複数に同時に影響を与えることがあるため、ニキビが急増するケースが多く見られます。

Q. ニキビができるメカニズムを教えてください

ニキビは、過剰な皮脂分泌や古い角質の蓄積により毛穴が詰まる「コメド」から始まります。その後、アクネ菌が皮脂を栄養源として増殖し炎症物質を産生することで、赤みや腫れを伴う赤ニキビ、膿を含む黄ニキビへと進行します。

📋 環境変化がニキビを引き起こす主な原因

環境が変わったとき、私たちの肌は様々なストレスにさらされます。ここでは、環境変化がニキビを引き起こす主な原因を整理してみましょう。

まず、気温・湿度の変化が挙げられます。私たちの皮膚は、長年慣れ親しんだ気候環境に適応しています。気温が上がると皮脂分泌が活発になり、汗と皮脂が混ざることで毛穴が詰まりやすくなります。逆に気温が下がると皮膚の水分量が低下し、乾燥によるバリア機能の低下がニキビを誘発することがあります。湿度の変化も同様で、急激な湿度の上昇はアクネ菌の繁殖を助長し、乾燥した環境では肌のバリア機能が損なわれます。

次に、水質の違いです。地域によって水道水の硬度(カルシウムやマグネシウムの含有量)が異なります。硬水地域から軟水地域へ移住した場合、あるいはその逆の場合、肌への刺激が変化することがあります。また、塩素の濃度が異なる場合も、洗顔時に肌への影響が出ることがあります。

さらに、精神的ストレスも重要な要因です。新しい環境への適応には大きなエネルギーが必要で、心理的なプレッシャーは自律神経やホルモンバランスに影響を与え、皮脂分泌の増加や免疫機能の変化を通じてニキビを悪化させます

最後に、生活リズムの乱れも見逃せません。新しい環境では睡眠時間が不規則になったり、食生活が変わったりすることがあります。これらの変化が積み重なることで、肌の状態が大きく崩れる原因となります。

💊 季節の変わり目とニキビの関係

日本の四季は気温や湿度の変化が大きく、季節の変わり目はニキビが悪化しやすい時期として知られています。それぞれの季節の変わり目に特徴的なニキビのパターンについて解説します。

春(冬から春への移行期)は、気温の上昇とともに皮脂分泌量が増加する時期です。冬の間に乾燥によって肌のバリア機能が低下していた状態で気温が上がると、急激な皮脂分泌の増加に肌が対応しきれず、毛穴の詰まりが生じやすくなります。また、花粉などのアレルゲンも肌の炎症を助長することがあります。さらに、入学・入社・異動などの生活環境の変化が重なることも多く、精神的ストレスによる影響も加わります。

夏(春から夏への移行期)は、高温多湿の環境で皮脂分泌がさらに活発になります。汗と皮脂が混ざって毛穴を塞ぎやすくなり、アクネ菌も繁殖しやすい環境が整います。日焼けによる角質の乱れも毛穴の詰まりに関与します。また、冷房の効いた室内と屋外の温度差が肌のバリア機能を乱すことも報告されています。

秋(夏から秋への移行期)は、夏の紫外線ダメージが肌に現れる時期でもあります。紫外線によって角質が厚くなり、毛穴が詰まりやすくなります。また、夏の疲れが蓄積し、免疫機能が低下していることもニキビの増加に関わります。

冬(秋から冬への移行期)は、乾燥が最大の問題となります。湿度の低下によって肌の水分が奪われると、肌は皮脂を過剰に分泌することで乾燥から身を守ろうとします。この過剰な皮脂分泌が毛穴の詰まりを引き起こし、ニキビの原因となります。インナードライ(肌の内部は乾燥しているのに表面は皮脂が多い状態)によるニキビは、冬から春にかけてとくに多く見られます

Q. 季節の変わり目にニキビが悪化しやすい理由は何ですか

季節の変わり目は気温・湿度が大きく変動し、肌が対応しきれなくなります。春は皮脂分泌の急増、夏は高温多湿でアクネ菌が繁殖しやすく、秋は紫外線ダメージによる角質肥厚、冬は乾燥による過剰な皮脂分泌が毛穴を詰まらせ、ニキビが悪化しやすくなります。

🏥 引越し・転勤・進学でニキビが増える理由

季節の変化だけでなく、引越し・転勤・進学といった生活環境の大きな変化もニキビを増加させることがあります。これには複合的な要因が絡み合っています。

新しい土地への引越しでは、気候・水質・大気環境など、複数の環境因子が同時に変化します。これに加えて、引越し作業の疲労や不規則な生活リズム、食生活の乱れが重なることが多く、肌への負担が著しく増大します。

転勤の場合は、仕事上のストレスも大きな要因となります。新しい職場環境への適応、人間関係の構築、慣れない業務などによる精神的プレッシャーは、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を増加させます。コルチゾールは皮脂腺を刺激して皮脂分泌を促進するため、ニキビができやすい肌状態を作り出します。

進学(特に大学への入学)の場合、一人暮らしを始めることで食生活が大きく変わることがあります。栄養バランスの偏った食事、不規則な食事時間、睡眠不足、アルコールの摂取開始なども、肌の状態を悪化させる要因となります。また、実家にいた頃と異なる水質で洗顔を続けることによる影響も出ることがあります。

これらの生活環境の変化によるニキビは、「環境性ニキビ」とも呼ばれ、適切なケアによって改善できることが多いです。しかし、放置しておくと悪化してニキビ跡が残ることもあるため、早めの対処が重要です

⚠️ 水質・気候の違いが肌に与える影響

環境変化のなかでも、特に見落とされがちなのが水質と気候の影響です。日本国内でも地域によって水質は大きく異なり、引越し後に肌荒れが生じる原因の一つとなっています。

水の硬度について説明すると、水に含まれるカルシウムイオンとマグネシウムイオンの量によって「硬水」と「軟水」に分類されます。日本の水道水は全体的に軟水が多いですが、地域によってかなりの差があります。一般的に、硬水は洗顔時に石鹸や洗顔料の泡立ちが悪くなり、洗浄成分が残留しやすい傾向があります。また、硬水中のミネラル成分が肌への刺激となり、バリア機能を低下させることがあります。一方、軟水は泡立ちが良く洗浄成分が残りにくい一方で、洗いすぎによる乾燥を招く場合もあります。

海外への移住や長期滞在の場合、ヨーロッパや中東など硬水地域に多い地域では、肌トラブルが生じやすいとされています。洗顔料が泡立ちにくくなるだけでなく、洗い上がりのヌルつきが残ることがあり、すすぎ残しによる毛穴の詰まりが生じる可能性があります。

気候の違いについては、紫外線の強度も重要な要素です。緯度が低い地域(南方)ほど紫外線が強く、紫外線によって角質が厚くなり(光角化)、毛穴が詰まりやすくなります。また、海沿いの地域は潮風による塩分が肌に付着し、乾燥や刺激の原因となることがあります。

大気汚染も見逃せない要因です。PM2.5や排気ガスなどの微粒子が毛穴に入り込み、毛穴を詰まらせる原因となります。都市部に引越した場合や、大気汚染が深刻な地域に移住した場合、肌荒れが悪化するケースが報告されています。

Q. ストレスがニキビを悪化させる仕組みを教えてください

ストレスを感じると副腎からコルチゾール(ストレスホルモン)が分泌され、皮脂腺を刺激して皮脂分泌が増加します。同時に男性ホルモン(アンドロゲン)の産生も高まり皮脂がさらに増えます。慢性的なストレスは免疫機能も低下させ、炎症の制御が難しくなるためニキビが悪化します。

🔍 ストレスとホルモンバランスの乱れがニキビを悪化させる仕組み

環境変化によるニキビ悪化のなかで、ストレスとホルモンバランスの乱れは非常に重要なメカニズムです。その仕組みを詳しく見ていきましょう。

私たちがストレスを感じると、脳の視床下部から副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)が分泌されます。CRHは脳下垂体に作用して副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌を促し、ACTHが副腎に作用してコルチゾールが分泌されます。このコルチゾールは「ストレスホルモン」とも呼ばれ、皮脂腺の皮脂分泌を促進する作用があります

また、ストレスは男性ホルモン(アンドロゲン)の産生にも影響します。男性・女性ともに副腎からアンドロゲンが産生されており、ストレスによってその分泌が増加することがあります。アンドロゲンは皮脂腺を直接刺激して皮脂分泌を増加させるため、ニキビの主要な原因ホルモンとして知られています

さらに、ストレスは免疫系にも影響を与えます。慢性的なストレスは免疫機能を低下させ、皮膚の炎症反応を制御する能力を低下させます。これにより、アクネ菌に対する免疫応答が過剰になったり、一方で細菌の増殖を抑制する機能が低下したりして、ニキビの炎症が悪化しやすくなります。

女性の場合、環境変化に伴う精神的ストレスが月経周期を乱すことがあります。月経周期が乱れると、ホルモンバランスの変動が不規則になり、ニキビが一層悪化しやすくなります。生理前に増加するプロゲステロン(黄体ホルモン)は皮脂分泌を促進するため、月経周期の乱れによってこのホルモンの分泌パターンが変化すると、ニキビのできやすさも変化します

睡眠不足もストレスと同様の影響を肌に与えます。睡眠中に分泌される成長ホルモンは肌の修復・再生に欠かせないものですが、睡眠不足になるとこの分泌が不十分となり、肌のターンオーバーが乱れてニキビができやすくなります。また、睡眠不足自体がコルチゾールの分泌を増加させるため、悪循環に陥りやすいのです。

📝 環境変化によるニキビを防ぐスキンケアの基本

環境が変わったとき、肌を守るためのスキンケアを見直すことが重要です。基本的なスキンケアのポイントをご紹介します。

洗顔は肌ケアの基本中の基本です。環境が変わった際には、洗顔の方法を丁寧に見直しましょう。洗顔料はしっかりと泡立て、こすらず泡で肌をやさしく包むように洗います。洗いすぎは肌のバリア機能を破壊して乾燥を招くため、朝晩の1日2回を基本とし、必要以上に洗顔することは避けましょう。洗顔後のすすぎも重要で、洗顔料が残らないよう十分にすすいでください。

保湿は、ニキビ肌でも欠かせないケアです。「ニキビがあるから保湿は控えた方がいい」と考える方もいますが、乾燥は皮脂分泌を増加させてニキビを悪化させるため、適切な保湿は非常に重要です。ノンコメドジェニック(毛穴を詰まらせにくい)と表示されている製品を選び、油分の少ない化粧水や乳液、ジェルタイプの保湿剤を使用しましょう

紫外線対策も怠らないようにしましょう。紫外線は角質を厚くして毛穴を詰まらせるだけでなく、炎症を悪化させる作用もあります。日焼け止めは、肌への負担が少ないノンコメドジェニックのものを選ぶことが望ましいです。外出時には必ず日焼け止めを塗り、帽子や日傘も活用しましょう。

スキンケア製品の選び方も重要です。環境が変わった際に、これまで使っていたスキンケア製品が合わなくなることがあります。新しい環境の気候や水質に合わせて、製品を見直すことも必要かもしれません。特に、以前は乾燥地域に住んでいて高保湿の製品を使っていたが、高温多湿の地域に引越した場合などは、よりさっぱりとした使い心地の製品に切り替えることが適切な場合もあります。

硬水地域への引越し後に肌トラブルが生じた場合は、軟水化フィルターの使用や、洗顔時にミネラルウォーター(軟水)を使用するという方法もあります。また、洗顔料は泡立てネットを使ってしっかりと泡立て、肌への摩擦を最小限に抑えることが重要です。

ニキビに触れたり、つぶしたりすることは厳禁です。手には多くの細菌が付着しており、ニキビ部分に触れることで感染を広げたり、炎症を悪化させたりする可能性があります。また、ニキビをつぶすと周囲の組織が傷つき、ニキビ跡が残りやすくなります。

Q. ニキビがセルフケアで改善しない場合はどうすれば良いですか

市販薬を3〜4週間使用しても改善しない場合や、炎症の強いニキビが多数ある場合、ニキビ跡が残り始めている場合は皮膚科・美容皮膚科への早期受診が推奨されます。アイシークリニックでは外用薬・内服薬・ケミカルピーリング・光治療など、患者さんの肌状態に合わせた個別の治療プランをご提案しています。

💡 食生活・生活習慣の見直しでニキビを予防する

スキンケアだけでなく、食生活や生活習慣の見直しもニキビ予防に大きく貢献します。環境変化で乱れがちな生活リズムを整えることが、肌の健康を守るための重要なポイントです。

食事については、まず糖質と脂質の過剰摂取を控えることが大切です。高血糖状態は血中インスリン濃度を上昇させ、これがアンドロゲンの産生を促進して皮脂分泌を増加させます。白米、白パン、菓子パン、甘い飲み物などは血糖値を急上昇させるため、できるだけ控えましょう。脂質の多い揚げ物やファストフードも皮脂分泌に影響するとされているため、過剰摂取は避けることが望ましいです。

一方で、ニキビ予防に効果的な栄養素もあります。ビタミンA(β-カロテン)は皮膚の角化を正常化する働きがあり、にんじん、ほうれん草、かぼちゃなどに多く含まれています。ビタミンCはコラーゲンの生成を促し、肌のバリア機能を高めると同時に抗酸化作用で炎症を抑える働きがあります。柑橘類やブロッコリー、パプリカなどに豊富です。ビタミンB2・B6は皮脂の代謝に関わるビタミンで、過剰な皮脂分泌を抑制する作用があります。亜鉛もニキビ予防に重要なミネラルで、皮脂分泌の調整や免疫機能の維持に関与しています。牡蠣、牛肉、ナッツ類などに多く含まれています。

腸内環境の整備もニキビ予防に関係しています。近年の研究では、腸と皮膚の健康に密接な関連があること(腸皮膚軸)が明らかになってきています。ヨーグルトや納豆などの発酵食品、食物繊維を豊富に含む野菜・豆類・海藻などを積極的に摂取することで、腸内環境を整え、皮膚の炎症を軽減できる可能性があります。

水分補給も重要です。1日1.5〜2リットル程度の水分をこまめに摂取することで、肌の水分量を保ち、老廃物の排出を促す効果があります。カフェインやアルコールは利尿作用があり、過剰摂取は脱水の原因となるため注意が必要です。

睡眠は肌の修復にとって欠かせないものです。成長ホルモンは入眠後の深い眠りのときに多く分泌され、肌のターンオーバーを促進します。理想的な睡眠時間は個人差がありますが、7〜8時間程度を目安に、規則正しい睡眠リズムを維持することが大切です。新しい環境では寝つきが悪くなることもありますが、就寝前にスマートフォンやパソコンの使用を控える、室温・湿度を快適に保つ、軽いストレッチや入浴でリラックスするなどの方法を試してみましょう。

適度な運動も肌の健康に寄与します。運動によって血行が改善され、肌への酸素・栄養供給が促進されます。また、運動はストレス発散にもなり、コルチゾールのレベルを下げる効果が期待できます。ただし、運動後はすみやかに洗顔して汗と皮脂を洗い流すことが重要です。

喫煙はニキビを悪化させる要因の一つです。タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させて肌への血流を低下させ、肌のターンオーバーを遅らせます。また、タバコの煙に含まれる活性酸素が皮脂を酸化させ、毛穴を詰まらせる原因となります。禁煙は肌の健康のためにも有益です。

✨ セルフケアで改善しないときは皮膚科・クリニックへ

スキンケアや生活習慣の改善に取り組んでも、ニキビが改善しない場合や悪化する場合は、早めに皮膚科や美容皮膚科クリニックを受診することをおすすめします。

特に以下のような状況では、医療機関での診察が必要です。まず、炎症が強く、赤みや腫れが著しいニキビが多数ある場合です。このような状態では、適切な抗菌薬や抗炎症剤による治療が必要なことがあります。次に、ニキビ跡(瘢痕)が残り始めている場合も早めの対処が重要です。ニキビ跡は一度できてしまうと改善が難しいため、ニキビが悪化している段階で治療を開始することが理想的です。また、市販薬を3〜4週間使用しても改善が見られない場合も、医療機関での診察が適切です

皮膚科では、ニキビの状態や原因に応じて様々な治療法が提供されています。外用薬では、レチノイド(アダパレン)、過酸化ベンゾイル、抗菌薬(クリンダマイシンなど)が使用されます。アダパレン(商品名:ディフェリン)は、毛穴の角化を正常化してコメドを改善する効果があります。過酸化ベンゾイルはアクネ菌に対して殺菌作用を持ち、耐性菌が生じにくいという利点があります。

内服薬としては、抗菌薬(ミノサイクリン、ドキシサイクリンなど)や、女性の場合は低用量ピルが使用されることがあります。低用量ピルは女性ホルモンのバランスを整え、アンドロゲンの作用を抑制することで皮脂分泌を減少させる効果があります

美容皮膚科では、さらに様々な治療法が選択肢として挙げられます。ケミカルピーリングは、薬剤を使って古い角質を取り除き、毛穴の詰まりを解消する治療法です。サリチル酸やグリコール酸などの薬剤が使用され、ニキビの改善とともに肌のキメを整える効果が期待できます。

光・レーザー治療も有効な選択肢です。フォトフェイシャルやIPL(強力パルス光)などの光治療は、アクネ菌を減少させるとともに、皮脂腺の過活動を抑制する効果があります。また、ニキビ跡の赤みや色素沈着の改善にも効果的です。

ニードリング(マイクロニードリング)は、微細な針で肌に小さな穴を開け、コラーゲンの産生を促すことでニキビ跡の凹みを改善する治療法です。ニキビ跡が気になる方には有効な選択肢の一つです。

アイシークリニック東京院では、患者さんそれぞれの肌の状態や環境、生活スタイルに合わせた個別のニキビ治療プランをご提案しています。環境変化による肌トラブルでお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。丁寧なカウンセリングを通じて、最適な治療法をご提案します。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、引越しや進学・転勤のタイミングに合わせてニキビのご相談にいらっしゃる患者様が多く、環境変化が肌に与える影響の大きさを日々実感しています。ストレスや生活リズムの乱れ、水質の変化など複数の要因が重なりやすい時期だからこそ、「たかがニキビ」と放置せず、早めにケアを見直すことがニキビ跡を残さないためにも重要です。セルフケアで改善が見られない場合は遠慮なくご相談ください。お一人おひとりの生活環境や肌の状態に合わせた治療プランをご提案いたします。」

📌 よくある質問

引越し後にニキビが増えるのはなぜですか?

引越しでは気候・水質・大気環境など複数の環境因子が同時に変化するうえ、引越し作業の疲労や生活リズムの乱れ、精神的ストレスによるホルモンバランスの乱れも重なります。これらが皮脂分泌の増加や毛穴の詰まりを引き起こし、ニキビが増えやすくなります。

硬水地域に引越したら肌荒れしました。対処法はありますか?

硬水は洗顔料が泡立ちにくく、洗浄成分や水中のミネラル成分が肌への刺激となり、バリア機能を低下させることがあります。対処法として、軟水化フィルターの使用や洗顔時に市販の軟水(ミネラルウォーター)を使用する方法が有効です。泡立てネットで十分に泡立てて摩擦を減らすことも重要です。

ストレスがニキビを悪化させる仕組みを教えてください。

ストレスを感じると「ストレスホルモン」であるコルチゾールが分泌され、皮脂腺を刺激して皮脂分泌を増加させます。また、男性ホルモン(アンドロゲン)の産生も促進されるため、さらに皮脂分泌が増えます。加えて、慢性的なストレスは免疫機能を低下させ、炎症の制御が難しくなるためニキビが悪化しやすくなります。

ニキビ肌でも保湿は必要ですか?

必要です。「ニキビがあるから保湿は控えるべき」という考えは誤りで、乾燥すると肌が皮脂を過剰に分泌してニキビをかえって悪化させます。ノンコメドジェニック(毛穴を詰まらせにくい)と表示された、油分の少ない化粧水やジェルタイプの保湿剤を選ぶことで、肌のバリア機能を守りながらニキビを予防できます。

セルフケアを続けてもニキビが改善しない場合はどうすればよいですか?

市販薬を3〜4週間使用しても改善が見られない場合や、炎症が強いニキビが多数ある場合、ニキビ跡が残り始めている場合は、早めに皮膚科や美容皮膚科クリニックを受診してください。アイシークリニックでは、患者さんの肌の状態や生活環境に合わせた個別の治療プランをご提案しています。

🎯 まとめ

環境変化とニキビの関係について、様々な角度から解説してきました。改めて重要なポイントを整理しましょう。

ニキビは、皮脂の過剰分泌、毛穴の詰まり、アクネ菌の増殖、炎症反応が複合的に関わって生じる皮膚疾患です。環境変化はこれらの要因のうち複数に同時に影響を与えるため、引越し・季節の変わり目・転勤・進学などのタイミングでニキビが増加することがあります。

主な環境変化の影響としては、気温・湿度の変化による皮脂分泌の変動、水質の違いによる肌への刺激、ストレスによるホルモンバランスの乱れ、生活リズムの崩れによる肌のターンオーバーの乱れなどが挙げられます。季節ごとにも特有のニキビリスクがあり、適切な対策が必要です。

予防・改善のためには、新しい環境に合ったスキンケア方法の見直し、バランスの良い食事、十分な睡眠と適度な運動、ストレス管理が重要です。特に、保湿と紫外線対策は気候が変わっても継続すべき基本的なケアです

セルフケアで改善しない場合や、炎症が強いニキビが多数ある場合、ニキビ跡が気になる場合は、皮膚科や美容皮膚科クリニックへの早めの受診をおすすめします。医療機関では、患者さんの状態に応じた適切な治療法を提供することができます。

環境変化は私たちにとって避けられないことも多いですが、肌のサインに早めに気づき、適切なケアを行うことで、ニキビを最小限に抑えることができます。新しい環境への適応期間中は特に肌の状態に注目しながら、自分の肌に合ったケアを見つけていきましょう。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 尋常性痤瘡(ニキビ)の診療ガイドラインに基づく、ニキビのメカニズム・アクネ菌の関与・炎症反応・治療法(アダパレン・過酸化ベンゾイル・抗菌薬等)に関する医学的根拠
  • 厚生労働省 – ニキビ治療に使用される外用薬・内服薬の承認情報および皮膚疾患に関連する医薬品の適正使用情報
  • PubMed – 環境変化・ストレス・ホルモンバランス(コルチゾール・アンドロゲン)と皮脂分泌の関係、腸皮膚軸・食事とニキビの関連性に関する国際的な査読済み医学論文

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
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