子供が胃腸炎にかかると、嘔吐や下痢の症状により食事をどうすればよいか悩む保護者の方も多いのではないでしょうか。無理に食べさせようとしても吐いてしまったり、かといって何も与えないのも心配になります。胃腸炎の際の食事は、症状の段階に応じた適切な対応が回復への近道です。本記事では、子供が胃腸炎になった時の食事について、与えてよい食べ物や避けるべき食品、水分補給の方法、そして回復期の食事の進め方まで詳しく解説します。お子様の体調回復のためにお役立てください。

目次
- 子供の胃腸炎とは?原因と主な症状
- 胃腸炎の症状別・食事の基本方針
- 水分補給の方法と経口補水液の選び方
- 子供の胃腸炎時に与えてよい食べ物
- 胃腸炎の時に避けるべき食品
- 回復期の食事の進め方
- 年齢別の食事対応のポイント
- 食事に関する注意点とよくある間違い
- 病院を受診すべきタイミング
- よくある質問
- まとめ
この記事のポイント
子供の胃腸炎時は嘔吐中は水分補給を優先し、回復段階に応じてお粥や白身魚など消化の良い食品から開始する。脂質・乳製品・糖分の多い飲食物は避け、脱水症状が現れたら速やかに医療機関を受診することが重要。
🔍 子供の胃腸炎とは?原因と主な症状
胃腸炎とは、胃や腸に炎症が起こる病気の総称です。子供に多い胃腸炎の原因としては、ウイルス性と細菌性の2種類があります。
🦠 ウイルス性胃腸炎の原因
ウイルス性胃腸炎は、子供の胃腸炎の中でもっとも多くみられるタイプです。主な原因ウイルスには、以下があります:
- ロタウイルス:乳幼児に多く、白っぽい水様便が特徴的
- ノロウイルス:冬場に流行しやすく、激しい嘔吐と下痢を引き起こす
- アデノウイルス:年間を通して発生
これらのウイルスは感染力が非常に強く、保育園や幼稚園などで集団感染を起こすことも珍しくありません。
🦠 細菌性胃腸炎の原因
細菌性胃腸炎は、以下の細菌が原因で起こります:
- サルモネラ菌
- カンピロバクター
- 病原性大腸菌
食中毒として発症することが多く、夏場に増加する傾向があります。細菌性胃腸炎は、ウイルス性に比べて発熱が高く、血便を伴うこともあります。
⚡ 胃腸炎の主な症状
子供の胃腸炎でみられる主な症状には、以下があります:
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
- 発熱
- 食欲不振
症状の現れ方や程度は原因によって異なりますが、多くの場合、嘔吐から始まり、その後に下痢が続くというパターンをとります。嘔吐は通常1〜2日で落ち着くことが多いですが、下痢は数日から1週間程度続くことがあります。これらの症状により脱水を起こしやすいため、水分補給が非常に重要になります。
Q. 子供の胃腸炎で嘔吐している時、食事はどうすればよいですか?
子供が胃腸炎で嘔吐している時期は、無理に食事を与える必要はありません。嘔吐直後は30分〜1時間様子を見て、落ち着いたらスプーン1杯(約5ml)程度の水分から少しずつ与え始めます。一度に多く飲ませると再嘔吐を招くため、5〜10分おきに少量ずつこまめに補給することが重要です。
📋 胃腸炎の症状別・食事の基本方針
胃腸炎の時の食事は、症状の段階によって対応を変えることが大切です。無理に食べさせようとせず、お子様の体調に合わせて進めていきましょう。
🤢 嘔吐がある時期の対応
嘔吐が続いている時期は、無理に食事を与える必要はありません。吐き気が強い間は胃腸を休めることが優先です。
- 嘔吐した直後は30分〜1時間程度は何も与えず様子を見る
- 落ち着いてから少量の水分を与え始める
- スプーン1杯程度の少量からこまめに与える
- 嘔吐が落ち着いてきたら、徐々に水分量を増やす
一度に多く飲ませると再び嘔吐してしまうことがあるため注意が必要です。
💧 下痢のみの時期の対応
嘔吐が治まり下痢だけが続いている時期は、消化の良い食べ物を少しずつ与え始めることができます。この時期も水分補給は継続して行います。
- 経口補水液などで水分と電解質を補給
- お粥やうどん、すりおろしりんごなど消化の良い食品から開始
- 子供が食べたがらない場合は無理強いせず、水分補給を優先
🌱 回復期の対応
下痢の回数が減り、便の状態が改善してきたら回復期と考えられます。この時期は徐々に通常の食事に近づけていきます。ただし、いきなり脂っこいものや刺激の強いものを与えると、胃腸に負担がかかり症状がぶり返すことがあります。
💧 水分補給の方法と経口補水液の選び方
胃腸炎で最も注意が必要なのは脱水症状です。嘔吐や下痢によって体内の水分と電解質が急速に失われるため、適切な水分補給が回復への鍵となります。
⚠️ 脱水症状のサインを見逃さない
子供の脱水症状のサインとして、以下があります:
- おしっこの回数や量が減る
- 口や唇が乾燥している
- 泣いても涙が出ない
- ぐったりしている
- 皮膚の張りがない(つまんでも戻りにくい)
- 目がくぼんでいる
これらの症状がみられた場合は、脱水が進んでいる可能性があるため、すぐに医療機関を受診してください。
🥤 経口補水液の特徴と選び方
経口補水液は、水分だけでなく電解質(ナトリウムやカリウムなど)も一緒に補給できる飲料です。一般的なスポーツドリンクよりも電解質の濃度が高く設計されており、下痢や嘔吐による脱水の補正に適しています。
- 市販品:OS-1(オーエスワン)など
- ゼリータイプも利用可能
- 薬局やドラッグストアで購入可能
- 複数の製品を試してお子様に合うものを選ぶ
🥛 水分の与え方のコツ
嘔吐がある時期の水分補給は、少量ずつこまめに与えることが基本です。
- スプーン1杯(5ml程度)から開始
- 5〜10分おきに少しずつ量を増やす
- 常温か少し冷やした程度の温度が適切
- 乳児の場合は母乳やミルクを継続
一度に多く飲ませると胃に負担がかかり、再び嘔吐を誘発してしまいます。
🚫 スポーツドリンクや清涼飲料水について
スポーツドリンクは経口補水液の代わりになると思われがちですが、実は糖分が多く電解質が少ないため、胃腸炎時の水分補給には最適ではありません。
- 糖分が多い飲み物は下痢を悪化させる可能性
- 果汁100%ジュースや炭酸飲料も避ける
- 経口補水液が手に入らない場合は、水やお茶に少量の塩を加えて代用
Q. 子供の胃腸炎時に経口補水液が手に入らない場合の代替方法は?
経口補水液が手に入らない場合は、カフェインの少ない麦茶やほうじ茶、味噌汁の上澄み、野菜スープで代用できます。スポーツドリンクは糖分が多く電解質が少ないため胃腸炎時には最適ではありませんが、薄めて与えることは可能です。果汁100%ジュースや炭酸飲料は下痢を悪化させる恐れがあるため避けてください。
✅ 子供の胃腸炎時に与えてよい食べ物
嘔吐が落ち着き、食欲が出てきたら、消化の良い食べ物から少しずつ与え始めます。胃腸に優しい食べ物を選ぶことで、回復を早めることができます。
🍚 主食として適した食品
胃腸炎の回復期に適した主食として、以下があります:
- お粥:重湯から全粥へと徐々に硬さを上げる
- うどん:柔らかく煮たもの
- 食パンの白い部分をトーストしたもの
- 軟らかめに炊いたご飯
- おじやや雑炊(水分と栄養を一緒に摂取可能)
🐟 タンパク質として適した食品
タンパク質源としては、脂肪分の少ない食品を選びます:
- 白身魚(たら、かれい、たいなど):煮魚や蒸し魚として
- 鶏むね肉やささみ:細かくほぐしたり、すり身にする
- 豆腐:消化が良く調理も簡単
- 完全に火を通した卵(固ゆで卵や卵とじなど)
半熟卵は消化に負担がかかるため避けましょう。
🥕 野菜・果物として適した食品
野菜は繊維質が少なく、よく加熱したものが適しています:
- じゃがいも、にんじん、かぼちゃ、大根:柔らかく煮てつぶしたり、スープにする
- すりおろしりんご:ペクチンによる整腸作用が期待
- バナナ:完熟した柔らかいものをつぶして与える
🍲 その他のおすすめ食品
- 梅干し:塩分補給と食欲増進効果(少量から)
- 味噌汁:水分と電解質を補給、柔らかく煮た野菜や豆腐を具材に
- 野菜スープ
- ヨーグルト:回復期の後半で腸内環境改善のために
❌ 胃腸炎の時に避けるべき食品
胃腸炎の時に避けた方がよい食品があります。これらは胃腸に負担をかけたり、下痢を悪化させたりする可能性があります。
🍟 脂肪分の多い食品
脂肪分の多い食品は消化に時間がかかり、弱っている胃腸に負担をかけます:
- 揚げ物(から揚げ、天ぷら、コロッケなど)
- 脂身の多い肉(豚バラ、牛カルビなど)
- バターや生クリームを多く使った料理
- 脂ののった魚(さば、さんま、ぶりなど)
- ファストフードやスナック菓子
🥬 繊維質の多い食品
食物繊維が多い食品は、健康な時には腸によいとされていますが、胃腸炎の時は消化に負担がかかります:
- ごぼう、れんこん、たけのこ
- こんにゃく
- きのこ類
- 海藻類
野菜を与える場合は、繊維質の少ないものを選び、よく加熱して柔らかくしてから与えます。
🌶️ 刺激の強い食品
- 香辛料の多い料理(カレー、キムチなど)
- 酸味の強い食品(柑橘類、酢の物など)
- 炭酸飲料
- カフェインを含む飲み物(コーヒー、紅茶、緑茶、コーラなど)
- 冷たすぎる食品や飲み物
🍭 糖分の多い食品
糖分の多い食品や飲み物は、浸透圧の関係で腸内に水分を引き込み、下痢を悪化させることがあります:
- ジュース類
- アイスクリーム
- ケーキ
- チョコレートなどの甘いお菓子
🥛 乳製品について
牛乳やアイスクリームなどの乳製品は、下痢を悪化させる可能性があります。これは、胃腸炎によって一時的に乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)の働きが低下することがあるためです。
- 母乳については継続して問題なし
- 粉ミルクも医師から特別な指示がない限り継続可能
- 牛乳や乳製品は回復期まで控える
Q. 胃腸炎の子供に与えてよい食べ物と避けるべき食品を教えてください。
胃腸炎時に与えてよい食品は、お粥・柔らかく煮たうどん・豆腐・白身魚・すりおろしりんご・バナナなど消化の良いものです。一方、揚げ物・脂身の多い肉・ごぼうや海藻など繊維質の多い食品・カレーや柑橘類などの刺激物・糖分の多いジュースや菓子・牛乳などの乳製品は、症状を悪化させる可能性があるため控えましょう。
🌱 回復期の食事の進め方
胃腸炎からの回復期は、焦らず段階的に食事を進めていくことが大切です。急に通常の食事に戻すと、胃腸に負担がかかり症状がぶり返すことがあります。
📊 回復期の食事ステップ
回復期の食事は、段階を踏んで進めていきます:
- 第一段階:水分補給を中心(経口補水液や薄めたお茶など)
- 第二段階:重湯やすりおろしりんご、野菜スープなど
- 第三段階:お粥や柔らかく煮たうどん、豆腐、白身魚など
- 第四段階:通常の食事に近いメニューを量を控えめに
- 最終段階:普段通りの食事
🍽️ 食事の量と回数の調整
回復期は、1回の食事量を少なくし、回数を増やすことがポイントです:
- 普段の食事の半分程度の量から開始
- 1日5〜6回に分けて少量ずつ与える
- 問題なく食べられるようであれば徐々に量を増加
- 「もっと食べたい」と言っても最初は控えめに
😴 食欲がない時の対応
胃腸炎の後は食欲が低下していることが多くあります。無理に食べさせようとすると、子供が食事を嫌がるようになってしまうこともあります。
- 食欲がない場合は水分補給を優先
- 本人が食べたがった時に少量与える程度でOK
- 数日間は食事量が少なくても、水分が摂れていれば心配不要
- 数日経っても全く食べられない、水分も受け付けない場合は医療機関を受診
⏰ 通常の食事に戻すタイミング
下痢が治まり、便の状態が普段に近くなってきたら、少しずつ通常の食事に戻していきます。
- 水様便から軟便になり、排便回数が普段と同程度になったら食事内容を拡大
- 脂っこいものや刺激物は最後まで控えめに
- 完全に回復してから通常の食事を再開
- 回復までには症状が落ち着いてから1週間程度かかることも
👶 年齢別の食事対応のポイント
子供の年齢によって、胃腸炎時の食事対応には違いがあります。それぞれの年齢に応じた対応を知っておきましょう。
🍼 乳児(0〜1歳)の場合
母乳栄養の赤ちゃんは、胃腸炎中も母乳を継続して与えます:
- 母乳には消化しやすいタンパク質や免疫成分が含まれ回復を助ける
- 嘔吐がある場合は1回の授乳時間を短くし、回数を増やす
- ミルク栄養の赤ちゃんも基本的にはミルクを継続
- 現在は通常の濃さで与えることが一般的
- 離乳食は一時中断するか、1〜2段階前に戻す
🧒 幼児(1〜3歳)の場合
幼児は脱水を起こしやすい年齢です:
- 言葉で体調を十分に伝えられないため、保護者がよく観察
- 水分補給は少量ずつこまめに実施
- 経口補水液を嫌がる場合はストローやスプーンで少しずつ与える
- ゼリータイプの経口補水液を試してみる
- 食べ慣れているお粥やうどんから開始
- 食べられるものから少しずつ与え、無理強いしない
🎒 幼児後期〜学童期(3〜12歳)の場合
この年齢になると、自分で体調を伝えられるようになります:
- 吐き気や腹痛の訴えをよく聞き、症状に合わせて食事を調整
- 自分で水分を摂れるため、経口補水液やお茶を近くに置く
- こまめに飲むよう促す
- 本人の希望も聞きながら消化の良いものを選んで与える
- 学校の給食は完全に回復するまで控えめにするか、お弁当持参を検討
Q. 子供の胃腸炎でどんな症状が出たら病院を受診すべきですか?
半日以上おしっこが出ない・泣いても涙が出ない・口や唇が乾いている・ぐったりして反応が鈍いなど脱水症状が疑われる場合はすぐに受診してください。また、血便・39度以上の高熱が続く・嘔吐が1日以上続き水分が全く摂れない・下痢が1週間以上続く場合も医療機関への受診が必要です。生後6か月未満の乳児は特に早めの受診を推奨します。
⚠️ 食事に関する注意点とよくある間違い
胃腸炎時の食事について、誤解されやすい点や注意すべき点をまとめます。
🚫 絶食は必要?
以前は胃腸炎の時は絶食が推奨されることもありましたが、現在の考え方では、長時間の絶食は必要ないとされています:
- 嘔吐がある間は無理に食べさせる必要なし
- 嘔吐が治まったら早めに食事を再開する方が腸の粘膜の回復を早める
- 水分さえ摂れていれば、数時間控えることは問題なし
- 何日も絶食させることは避ける
🍎 お腹に優しいイメージの食品の落とし穴
「お腹に優しそう」というイメージで選んだ食品が、実は胃腸炎時には適していないことがあります:
- 100%果汁のジュース:糖分が多く下痢を悪化させる可能性
- ヨーグルト:回復初期には乳製品として控える
- プリンやゼリー:糖分が多いため与えすぎに注意
💊 下痢止め薬の使用について
下痢の症状がつらそうだからと、市販の下痢止め薬を自己判断で使用することは避けましょう:
- 下痢は体内のウイルスや細菌を排出しようとする防御反応
- むやみに下痢を止めると病原体が体内に留まり回復が遅れる
- 薬の使用については必ず医師に相談
🧼 感染予防も忘れずに
胃腸炎は感染力が強いため、家族内での二次感染を防ぐことも重要です:
- 嘔吐物や便の処理は手袋を使用
- 処理後は手洗いを徹底
- 子供の食器やタオルは別にする
- 食事の準備前にしっかり手を洗う
- 症状が治まった後も数日間はウイルスを排出している可能性があるため、手洗いを継続
🏥 病院を受診すべきタイミング
多くの胃腸炎は自然に回復しますが、以下のような症状がある場合は医療機関を受診することをおすすめします。
🚨 すぐに受診が必要な症状
脱水症状がみられる場合は早急に受診が必要です:
- おしっこが半日以上出ない
- 泣いても涙が出ない
- 口が渇いている
- ぐったりして反応が鈍い
- 皮膚をつまんでも戻りにくい
- 血便がみられる
- 激しい腹痛が続く
- 高熱(39度以上)が続く
- 嘔吐が1日以上続き水分が全く摂れない
- 意識がぼんやりしている
⏳ 様子を見て受診を検討する症状
- 下痢が1週間以上続く
- 食欲が戻らない状態が続く
- 発熱が3日以上続く
- 嘔吐や下痢が一度治まったのに再発した
特に生後6か月未満の乳児は脱水を起こしやすく重症化しやすいため、早めの受診をおすすめします。
📝 受診時に伝えること
医療機関を受診する際は、以下の情報を伝えるとスムーズです:
- いつから症状が始まったか
- 嘔吐や下痢の回数と状態
- 最後に排尿があった時間
- 水分や食事の摂取状況
- 発熱の有無と体温
- 周囲での胃腸炎の流行状況
可能であれば、便の状態(水様便か軟便か、色、血液の有無など)を写真に撮っておくと、診察の参考になります。

❓ よくある質問
胃腸炎の急性期や回復初期は、牛乳は控えた方がよいでしょう。胃腸炎によって一時的に乳糖を分解する酵素の働きが低下することがあり、牛乳を飲むと下痢が悪化する可能性があります。ただし母乳は例外で、胃腸炎中も継続して与えて問題ありません。牛乳は下痢が完全に治まり、便の状態が正常に戻ってから再開することをおすすめします。
経口補水液が手に入らない場合や子供が飲みたがらない場合は、水やお茶で水分補給を行います。お茶は麦茶やほうじ茶などカフェインの少ないものを選びましょう。また、味噌汁の上澄みや野菜スープも塩分補給になります。スポーツドリンクは糖分が多く電解質が少ないため、胃腸炎時の水分補給には最適ではありませんが、何も飲めないよりは薄めて与える方がよいでしょう。
胃腸炎による下痢の持続期間は原因や個人差によって異なりますが、一般的にウイルス性胃腸炎の場合は3日から1週間程度で治まることが多いです。ロタウイルスの場合はやや長く、1週間以上続くこともあります。下痢が2週間以上続く場合や、一度治まった後に再発した場合は、医療機関を受診することをおすすめします。
一般的には、嘔吐が治まり、下痢も落ち着いて普通の食事が摂れるようになってから登園可能とされています。具体的な基準は園によって異なる場合がありますので、通っている園に確認してください。ノロウイルスやロタウイルスは症状が治まった後も数日間は便中にウイルスを排出しているため、登園再開後もしばらくは手洗いを徹底するよう伝えておきましょう。
食欲が戻ってきたことは回復の良いサインですが、一度にたくさん食べさせることは避けましょう。胃腸はまだ完全には回復していないため、急に通常量の食事を与えると消化不良を起こしたり、症状がぶり返したりすることがあります。少量から始めて様子を見ながら徐々に量を増やしていくことが大切です。1回の量を少なくして回数を増やす方法がおすすめです。
📝 まとめ
子供が胃腸炎になった時の食事は、症状の段階に応じた対応が大切です。
嘔吐がある時期は無理に食べさせず水分補給を優先し、嘔吐が治まったら消化の良い食べ物から少しずつ始めていきます。脱水を防ぐため、経口補水液などでの水分補給をこまめに行いましょう。
回復期は焦らず段階的に食事を進め、脂っこいものや刺激物は最後まで控えます。脱水症状や重症化のサインがみられた場合は、早めに医療機関を受診してください。
適切な食事管理と水分補給で、お子様の回復をサポートしましょう。
参考文献
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
胃腸炎の際の食事管理は、症状の段階に応じて慎重に進めることが重要です。特に乳幼児は脱水を起こしやすいため、まずは水分補給を最優先に考えてください。食事を急いで再開するよりも、胃腸を十分に休ませてから段階的に進める方が、結果的に早い回復につながります。